とても興奮して見たあの選挙。

 自民党の総裁選を見ていて、ふとあることを思った。

「こういうのに出てくるほど、有力議員になるには、どうやったらいいのだろうか」

 進次郎さんのように毛並みのいい世襲議員もいるけれどもそれだけではあるまい。官僚出身や、東大卒の人もいっぱいいる中で、「頭角を現す」というのは、いったいどういうコースをたどるのだろうか。

 ものすごい有力者に可愛がられて、小さなものでもいいから党の役職に就く。そしてそこで大きな働きをして認められていくということか。弁が立たなければならないし、リーダーの素質もなければならない。しかし政治家をめざす人、というのはたいていそういう人ばかりであろう。

 私は昔、対談でお会いしたある政治家の方の言葉を思い出す。 
週刊文春デジタル