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  • 《追悼・和田誠》平野レミ「素敵な夢を見せてくれた」/和田誠さんと週刊文春の歩み

    2019-11-07 05:00  

     五十年近く私と連れ添った夫の和田さんは二年ほど前から仕事で絵を描くことが難しくなり、一九七七年から四十年以上にわたって描き続けてきた「週刊文春」の表紙も、二〇一七年七月二十日号で最後とさせていただきました。それはちょうど二千枚目の表紙で、和田さんが最初に「週刊文春」の表紙に描いた小鳥が、空を翔んでいる絵でした(記事下)。
     その後も仕事で描かなくなっただけで、和田さんはいつも絵を描いていました。冬に結露で家の窓ガラスが曇ると、そこに指で猫を描いたりしていました。
     締め切りのある仕事から解放され、この二年間は、のんびりと自分の好きなことをしていました。絵はもちろん、南伸坊さん、三谷幸喜さん、安西水丸さんといった大好きな友だちの本も毎日読んでいました。アステアの映画を観たり、シナトラを聴いたり……。散歩がてら一緒に仕事場に行って、昔の仕事の思い出話をしてくれることもありました。ワインも一緒にいっぱい飲みました。
     そんな穏やかな生活が一変したのは、今年七月に肺炎になり、入院しなければならなくなってからです。