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記事 2件
  • 春日太一の木曜邦画劇場 第347回「ベルリンの壮麗な街並に際立つ『日本人』の宿業!」『舞姫』

    2019-07-25 05:00  
     篠田正浩監督が一貫して描いてきたテーマは、「日本」であり「日本人」であった。
     日本映画なのだから当然――と思われるかもしれないが、ここまで徹底して、そして意識的に、「日本とは」「日本人とは」を作中に叩きつけてきた監督は、そうはいない。
     しかもそのスタンスは、右翼的な日本礼賛でも、左翼的な国家批判でもない。イデオロギーとしてではなく、どこか民俗学の研究者のような純粋な好奇心として「日本とは何か」「日本人とは何か」を追究しているように映る。 
  • 春日太一の木曜邦画劇場 第346回「意外な人物の『特別出演』 娯楽作品だが私小説的!」『異聞猿飛佐助』

    2019-07-18 05:00  

     前回に続き、篠田正浩監督の作品を取り上げる。
     今回取り上げるのは『異聞猿飛佐助』。関ヶ原の合戦後の中山道を舞台に繰り広げられる、忍者映画である。
     徳川方と豊臣方の間での対立が深まる中で双方の忍者たちが暗躍し、誰が本当に味方なのか、それとも敵なのか。裏切っているのか、そうでないのか――。登場人物たちの本心がことごとく見えないという究極の人間不信の状況下で、味方からも疑われながら孤立無援の戦いを繰り広げる真田忍者・佐助(高橋幸治)の活躍が描かれる。