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  • 春日太一の木曜邦画劇場 第338回「夏八木勲の映画デビュー すでに圧倒的『男臭さ』!」『骨までしゃぶる』

    2019-05-23 05:00  
     夏八木勲が亡くなり、早いもので七回忌を迎えた。
     間違いなく、筆者が最も愛した役者の一人であり、スクリーンやテレビ画面に映し出される彼の姿、そして一挙手一投足の全てに対して、役柄を越えて心酔していた。
     夏八木勲の魅力。それはなんといっても、隙がないまでに充満し、そして放たれている、その圧倒的な「男臭さ」である。厳(いか)つい面相、ギラつく眼差し、鍛え抜かれた肉体、そして熱い魂がほとばしる芝居――「全身これ、男性ホルモン」とすら表現できる様は、爽やかさばかりが尊ばれる昨今の風潮に対して居心地の悪さを感じていた身には、憧れの存在だったのだ。そのため、映画やドラマの内容、出来不出来に関係なく、夏八木がそこに映るだけで満足だった。
     そこで。本連載ではそれなりに夏八木のことは書いてきたが、この機会にまた改めて何週かにわたって夏八木出演作品を取り上げていきたい。
     今回は『骨までしゃぶる』。夏八木が二十六歳で出演した、映画デビュー作である。