ガンバ大阪の最前線には、宇佐美貴史がいる。その存在感を改めて強調した前半戦だったが、今はまだ、進化の過程に過ぎない。自分だけの“色”をもっと奇抜に、自分だけの“思考”をもっと尖らせて―。頭の中で果てしなく広がる独自の世界、その一端を言葉にする。
[Jリーグサッカーキング9月号掲載]
■今シーズンの体のキレは「落としながらつける」の効果
つまり「イメージどおりじゃないゴール」のほうが、手応えがある。
宇佐美 清水戦の1点目なんて、パスが後ろに来ましたからね。相手が寄せている予感があったけど、俺がパスすると予想しているような気がしたんで、前を向こうと思ってファウルにならない足の上げ方とコントロールを意識しながらトラップして……体の向きを変えながら、その瞬間にいろいろな判断をしているんですよ。
2点目はどうですか? 後ろを向いたままトラップして、振り向きながら斜めにボールを押し出して、ニアサイドにズドン。