[浦和レッズマガジン10月号掲載]
■サッカーで生活するための下地ができた時代
当時のユーゴスラビア代表はオシム監督に率いられた黄金世代でした。デヤン・サビチェヴィッチ、ピクシー(ドラガン・ストイコヴィッチ)、ロベルト・プロシネチキ、ヴラディミル・ユーゴヴィッチ、シニシャ・ミハイロヴィッチ、プレドラグ・ミヤトヴィッチ、ズボニミール・ボバン……。素晴らしいチームでありながら、戦争が始まればサッカーのことは考えられなくなる。本当に悲しいことです。スポーツと戦争は決して共存できないのです。ところで、今の僕らのスロベニア代表の監督であるスロチコ・カタネッツは1990年のイタリアワールドカップに出場したオシム監督率いるユーゴスラビアの代表選手でした。彼もまた、素晴らしいキャリアを築いた選手でした。
僕は残念ながらオシム監督と一緒に仕事をしたことはありません。ただ、周囲の方々とよくオシム監督の話になりま