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        <title><![CDATA[宋文洲のメルマガの「読者広場」]]></title>
        <link>https://ch.nicovideo.jp/softbrain/blomaga</link>
        <description><![CDATA[隔月で発行されているソフトブレーン創業者、宋文洲のメルマガを掲載しています。
10万人を超える読者がいる人気のメルマガです。
是非ご注目ください。]]></description>
        <language>ja</language>
            <item>
                <title><![CDATA[お天気は変えられない]]></title>
                <description><![CDATA[<p>東京の自宅に三週間も居て久しぶりに北京の自宅に戻った日に風邪を引きました。東京の服装のままで子供達と庭で遊んだからです。体は素直に寒いと分かっていましたが、「もうちょっと」という心がいけなかったようです。ソフトブレーン創立20周年の記念行事もあって私は東京 - 札幌 - 大阪 - 上海 - 北京の順で巡回してきました。それぞれの行き先で古い友人と会うのは楽しみですが、お天気だけはなかなか把握する余裕はありません。しかし、着いてからすぐ着替えるという簡単な対策で風邪を引かずに無事に乗り越えました。家族の待つ北京自宅に戻ってから風邪を引くとは完全なる自分の安心感によるものです。安心して着替えなかったからです。企業では、若い社員が風邪を引くと上司の方がよく「気が緩んだからだ」と叱りますが、フリーターの私は自分で自分を叱るしかありません。お天気は変えられません。我々個人が着替えることでその変えられ</p>]]></description>
                <link>https://ch.nicovideo.jp/softbrain/blomaga/ar22455</link>
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                <pubDate>Wed, 12 Dec 2012 15:38:00 +0900</pubDate>
                <content:encoded>
                        <![CDATA[<p><span style="color:#4d4d4d;font-family:'MS PGothic';font-size:13px;line-height:18px;">東京の自宅に三週間も居て久しぶりに北京の自宅に戻った日に風邪を引きました。</span><br /><span style="color:#4d4d4d;font-family:'MS PGothic';font-size:13px;line-height:18px;">東京の服装のままで子供達と庭で遊んだからです。体は素直に寒いと分かっていましたが、「もうちょっと」という心がいけなかったようです。</span><br /><br /><span style="color:#4d4d4d;font-family:'MS PGothic';font-size:13px;line-height:18px;">ソフトブレーン創立20周年の記念行事もあって私は東京 - 札幌 - 大阪 - 上海 - 北京の順で巡回してきました。それぞれの行き先で古い友人と会うのは楽しみですが、お天気だけはなかなか把握する余裕はありません。しかし、着いてからすぐ着替えるという簡単な対策で風邪を引かずに無事に乗り越えました。</span><br /><br /><span style="color:#4d4d4d;font-family:'MS PGothic';font-size:13px;line-height:18px;">家族の待つ北京自宅に戻ってから風邪を引くとは完全なる自分の安心感によるものです。安心して着替えなかったからです。企業では、若い社員が風邪を引くと上司の方がよく「気が緩んだからだ」と叱りますが、フリーターの私は自分で自分を叱るしかありません。</span><br /><br /><span style="color:#4d4d4d;font-family:'MS PGothic';font-size:13px;line-height:18px;">お天気は変えられません。我々個人が着替えることでその変えられない天気に対応するしかありません。しかし、ビジネスとなると多くの人はこの単純な理屈を忘れてしまいます。</span><br /><br /><span style="color:#4d4d4d;font-family:'MS PGothic';font-size:13px;line-height:18px;">景気はいつどうなるか分かりません。誰がリーマンショックを予想できたでしょうか。政治はいつどうなるか分かりません。40年間も棚上げしてきた小さな無人島がなぜ急に経済にショックを与えるのでしょうか。</span><br /><br /><span style="color:#4d4d4d;font-family:'MS PGothic';font-size:13px;line-height:18px;">最初は理不尽と思ったり落ち込んだりしますが、よく考えてみればこの問題が起きなければ別の問題が起きるのです。景気と政治もお天気と同様にいつどうなるかはまったく分かりません。我々個人が唯一できることは素早く着替えることです。</span><br /><br /><span style="color:#4d4d4d;font-family:'MS PGothic';font-size:13px;line-height:18px;">長年、自分の会社を経営しながら経営コンサルタントをやってきましたが、良い企業と良くない企業を見分ける簡単な方法があります。なぜか良い企業ではあまり景気の話をする人がいません。政治の話も話題にしません。逆に業績を景気と絡める会社はだいたい良くない会社ですし、政治について熱く語る経営者はだいたいやる気のない経営者です。</span><br /><br /><span style="color:#4d4d4d;font-family:'MS PGothic';font-size:13px;line-height:18px;">良いビジネスマンは政治や経済に鈍感ではないのです。むしろ敏感だと思います。しかし、彼らはその政治と経済の環境はお天気だと捉え、文句や言い訳をするのではなく、自分が素早く「着替えること」で対応しているのです。人によってはそれをチャンスとして捉え、長期的な戦略に活かす場合も多々あります。</span><br /><br /><span style="color:#4d4d4d;font-family:'MS PGothic';font-size:13px;line-height:18px;">「人は世界を変えるために生きている」とアップル創業者ジョブズ氏が言いましたが、それは奔放な彼の語り口であり、彼流の世界観であり、大いに尊重します。しかし、もしこの言葉がヒトラーの口から出てきた場合、あなたはぞっとするでしょう。</span><br /><br /><span style="color:#4d4d4d;font-family:'MS PGothic';font-size:13px;line-height:18px;">ジョブスが現在のアメリカではなく、中世ヨーロッパや文革期の中国に生れたらとてもそんなことは言えないはずです。</span><br /><br /><span style="color:#4d4d4d;font-family:'MS PGothic';font-size:13px;line-height:18px;">我々ビジネスマンは世界を変えるために居る訳ではありません。我々が世界を変えることはできないし、変える前に自分を変える努力すべきです。個人にとってマーケットは変えられません。政治は変えられません。経済は変えられません。それぞれの個人の思惑と立場と価値観が異なるからです。</span><br /><br /><span style="color:#4d4d4d;font-family:'MS PGothic';font-size:13px;line-height:18px;">結婚している方なら分かると思いますが、我々は一人の異性の性格さえも変えられません。変えようと思ったのは若い頃の無知に由来した妄想です。ましてや部下を変えるなんて妄想中の妄想でしょう。</span><br /><br /><span style="color:#4d4d4d;font-family:'MS PGothic';font-size:13px;line-height:18px;">お天気は変えられませんが、着替えることで対応しましょう。</span></p>]]>
                </content:encoded>
                <dc:creator><![CDATA[宋文洲]]></dc:creator>
                <nicoch:article_thumbnail></nicoch:article_thumbnail>
            </item>
            <item>
                <title><![CDATA[日本は成熟社会か]]></title>
                <description><![CDATA[<p>最近、気になる言葉があります。それはよく人々の話に出てくる「日本は成熟社会だ」という「定説」です。何を持って成熟したと言っているのでしょうか。
政治といえばいつまでも政権交代がメインテーマで、地方分権、経済成長と国際化などの前向きの議論になりません。暴動が起きない安定性は羨ましいのですが、毎年総理が変わる政治は果たして成熟政治でしょうか。
政権ごとに過去への解釈と態度が変わり、両国トップ間の約束を「外交文書にしていない」といって無視するような外交は果たして成熟外交でしょうか。今後誰が日本のトップとの会話を信用するのでしょうか。
企業に未だに「年功序列」、「終身雇用」、「男尊女卑」などの古い風習が蔓延り、若者と女性の才能を活かせない経済は成熟経済でしょうか。企業と個人間に未だに契約書すら存在しない雇用関係は成熟した労使関係でしょうか。
ベンチャー精神が後退し、若者が海外に出て行かず、行動範囲</p>]]></description>
                <link>https://ch.nicovideo.jp/softbrain/blomaga/ar19603</link>
                <guid>https://ch.nicovideo.jp/softbrain/blomaga/ar19603</guid>
                <pubDate>Wed, 28 Nov 2012 17:34:00 +0900</pubDate>
                <content:encoded>
                        <![CDATA[<p><p>最近、気になる言葉があります。それはよく人々の話に出てくる「日本は成熟社会だ」という「定説」です。何を持って成熟したと言っているのでしょうか。</p>
<p>政治といえばいつまでも政権交代がメインテーマで、地方分権、経済成長と国際化などの前向きの議論になりません。暴動が起きない安定性は羨ましいのですが、毎年総理が変わる政治は果たして成熟政治でしょうか。</p>
<p>政権ごとに過去への解釈と態度が変わり、両国トップ間の約束を「外交文書にしていない」といって無視するような外交は果たして成熟外交でしょうか。今後誰が日本のトップとの会話を信用するのでしょうか。</p>
<p>企業に未だに「年功序列」、「終身雇用」、「男尊女卑」などの古い風習が蔓延り、若者と女性の才能を活かせない経済は成熟経済でしょうか。企業と個人間に未だに契約書すら存在しない雇用関係は成熟した労使関係でしょうか。</p>
<p>ベンチャー精神が後退し、若者が海外に出て行かず、行動範囲がどんどん小さくなる社会は成熟と言うでしょうか。若者の闘争心と競争心の無さを豊かさのせいにするのは成熟社会の必然でしょうか。</p>
<p>ここ30年間、日本は進化したところがたくさんあります。しかし、それは成熟とはほど遠いものです。それを一番象徴しているのは人間の力にあります。人間の精神がどんどん幼稚化しているのに社会がどうして成熟したと言えるのでしょうか。社会とは人間社会のことではないのでしょうか。</p>
<p>私は「老害」を批判しながらも、尊敬している人の大半は「年寄り」であることに自分も驚きます。よくよく考えて気付きましたが、彼らを昔から尊敬していたのです。年寄りを尊敬しているのではなく、尊敬している人が年をとっただけです。</p>
<p>「暴走老人」にしても「老害」にしても、結局周囲に彼らを止めるだけの力量を持つ次世代のリーダーが居ないから、老人の「暴走」と「害」を許しているのです。成熟すべき世代が成熟しないのだから、社会全体が未熟に向かうのです。</p>
<p>尖閣問題はその典型なのです。「石原さんが買うから、仕方がなく国が買った」というロジックが通じるのは今の日本だけです。「営業部長がやるというから会社が仕方なくやりました」という経営者は成熟した経営者でしょうか。</p>
<p>外国では通じないだけではなく、20年前の日本にもあり得ないことです。重大な外交問題と国策が国政選挙も通っていない一老人に左右されるならば、その国の外交は安定性と信用性がない未熟外交です。</p>
<p>1980年代、石原さんは今と同じように国会でいろいろと奇抜な発言をしたのです。自民党の政治家が「あなたは小説ばかりを言わないで政治家として大説を語ったらどうだい」と一喝したものです。そういう成熟さがあるからこそ、日本は安定政治を維持し、経済成長にエネルギーを集中させたと思います。</p>
<p>我々企業経営者には「成熟経営」を語る人はいません。笑われます。なぜならば企業には成長と衰退しかないからです。成熟は衰退を意味します。</p>
<p>しかし、衰退は決して怖いものではありません。長い旅の中の一休みと思えばいいのです。大切なのは衰退を誤魔化さず、素直に認識することです。衰退を成熟と言って誤魔化しているうちには成長はありません。</p>
<p>明日は人生ではじめて友人の結婚式で仲人を務めます。久しぶりに聞く「未熟者ですが・・・」という新婚さんのご挨拶を楽しみにしています。「未熟」には夢と希望があります。</p>
<p> </p></p>]]>
                </content:encoded>
                <dc:creator><![CDATA[宋文洲]]></dc:creator>
                <nicoch:article_thumbnail></nicoch:article_thumbnail>
            </item>
            <item>
                <title><![CDATA[経営者の政治]]></title>
                <description><![CDATA[<p>私が知っている偉大な経営者達はだいたい政治と距離を置きます。政治は経営の邪魔さえしなければよいと考えているからです。しかし、私が知っている偉大な経営者達は見事な政治力を持っています。彼らの政治力は社内の結束と社外のマーケティングに大変な威力を発揮しています。
一見矛盾のようですが、そうではありません。政治家達の政治と経営者達の政治が違うのです。本来、政治には一つの意味しかありませんが、「経済は一流、政治は三流」と言われる中、政治家の政治と経営者の政治がどんどんかけ離れて行きます。
一人でも多くの社員に理解されるように、一人でも多くの顧客に評価されるように、一人でも多くの株主に魅力を感じてもらえるようにと、良い経営者は日々頑張ります。これは政治家の数の原理とまったく同じです。自分側の人数を増やし、ライバル側の人数を減らすことは経営の政治の基本であり、本来、これは政治家の政治の基本とまったく同</p>]]></description>
                <link>https://ch.nicovideo.jp/softbrain/blomaga/ar19602</link>
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                <pubDate>Wed, 28 Nov 2012 17:31:00 +0900</pubDate>
                <content:encoded>
                        <![CDATA[<p><p>私が知っている偉大な経営者達はだいたい政治と距離を置きます。政治は経営の邪魔さえしなければよいと考えているからです。しかし、私が知っている偉大な経営者達は見事な政治力を持っています。彼らの政治力は社内の結束と社外のマーケティングに大変な威力を発揮しています。</p>
<p>一見矛盾のようですが、そうではありません。政治家達の政治と経営者達の政治が違うのです。本来、政治には一つの意味しかありませんが、「経済は一流、政治は三流」と言われる中、政治家の政治と経営者の政治がどんどんかけ離れて行きます。</p>
<p>一人でも多くの社員に理解されるように、一人でも多くの顧客に評価されるように、一人でも多くの株主に魅力を感じてもらえるようにと、良い経営者は日々頑張ります。これは政治家の数の原理とまったく同じです。自分側の人数を増やし、ライバル側の人数を減らすことは経営の政治の基本であり、本来、これは政治家の政治の基本とまったく同じです。ただ、経営者たちは知らずにやっているだけです。</p>
<p>サルやオオカミの群れにも政治が存在する訳です。政治は何も難しいことや汚いことではありません。群れで行動する時に、社会が形成する時に必要最低限の仕組みに過ぎないのです。</p>
<p>政治力が一番求められるのは群れのリーダーです。ゆえにリーダーシップの本質は政治力です。本来、政治は「大人の汚い権力闘争」でもなければ、人間特有のものでもありません。政治は生命現象の一部であり、社会形成のツールなのです。</p>
<p>漢字から考察しても「政治」の本来の意味が見えてきます。「政」は「正しい文人、文化」です。「治」は「台」を築き上げて水をおさめるという意味です。</p>
<p>古代の黄河流域では、民の最大の脅威は洪水でした。氾濫した黄河が大切な農作と農地を台無しにするだけではなく、家や家族の命も奪ってしまうからです。<br />この時のリーダーは農民をまとめ上げ黄河の水を治める人でした。</p>
<p>「大禹」という人が最初に土堤（台、ダム）を築き上げて洪水を治める限界を看破したリーダーです。いくらダムを高く造っても、洪水が運んできた土砂で底が上がってくるのでいずれ決壊します。彼は住民や農地の少ないところのダムを敢えて決壊させ、洪水を導く方法を提案しました。</p>
<p>総論に賛成しても決壊場所に家と農地があった民は、その具体論に反対するのです。彼らを説得し、反対を抑えたことこそ、「大禹」のリーダーシップでした。「決断」という漢字はこのことを表現するための言葉です。ダムの「央」の一部を無くして、水を流すのは「決断」の「決」です。</p>
<p>泥をかぶっても一部の人間を説得したり、抑えたりして全体利益のために決断を下し、それを実行させるのが政治なのです。この力は全てのリーダーに必要であることは言うまでもありません。</p>
<p>周知のように、理念と建前だけで経営が上手く行くならば、良い経営者の必要がなくなります。経営理念と建前を掲げながらも、結果を出すために、葛藤、苦闘、妥協、孤独などの泥臭い部分と付き合うのが経営者です。</p>
<p>しかし、多くの政治家は結果責任を取らず、その時々の国民の人気だけをとって当選を目的にしているのです。これが経営者達の政治と根本から違うところであり、「経済は一流、政治は三流」の原因でもあるでしょう。</p></p>]]>
                </content:encoded>
                <dc:creator><![CDATA[宋文洲]]></dc:creator>
                <nicoch:article_thumbnail></nicoch:article_thumbnail>
            </item>
            <item>
                <title><![CDATA[内向き議論の遠因]]></title>
                <description><![CDATA[<p>日本と関わってそろそろ30年になりますが、未だに納得できない言葉があります。それは農耕民族と島国根性です。13年前、組織営業を助けるシステムを営業する際、よく言われたのは「我々が農耕民族だから・・・」です。この場合、その続きは間違いなく「そんなシステムは要らない」ですので言い始めたらもう結論が分かります。当時、根性と勘に頼る個人営業を、ネットに繋がる携帯電話システムで組織的営業に変えることは、全く新しい試みでした。理解できない、もしくは理解できてもチャレンジしたくない方々が居るのは普通のことですが、私が嫌だったのはその言い訳でした。「農耕民族だ」は構いません。「必要がない」も構いません。しかし、この二者を繋げるところがとても強引且つ傲慢に感じました。言っている本人は正々堂々でしたが、提案に来ている私も農耕民族であることを忘れています。「お前の考えは納得できない。帰ってくれ」と言うならば何の</p>]]></description>
                <link>https://ch.nicovideo.jp/softbrain/blomaga/ar13826</link>
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                <pubDate>Tue, 30 Oct 2012 10:12:00 +0900</pubDate>
                <content:encoded>
                        <![CDATA[<p>日本と関わってそろそろ30年になりますが、未だに納得できない言葉があります。<br />それは農耕民族と島国根性です。<br /><br />13年前、組織営業を助けるシステムを営業する際、よく言われたのは「我々が農耕民族だから・・・」です。この場合、その続きは間違いなく「そんなシステムは要らない」ですので言い始めたらもう結論が分かります。<br /><br />当時、根性と勘に頼る個人営業を、ネットに繋がる携帯電話システムで組織的営業に変えることは、全く新しい試みでした。理解できない、もしくは理解できてもチャレンジしたくない方々が居るのは普通のことですが、私が嫌だったのはその言い訳でした。<br /><br />「農耕民族だ」は構いません。「必要がない」も構いません。しかし、この二者を繋げるところがとても強引且つ傲慢に感じました。言っている本人は正々堂々でしたが、提案に来ている私も農耕民族であることを忘れています。<br /><br />「お前の考えは納得できない。帰ってくれ」と言うならば何の問題もありません。営業は所詮、ニーズのあるところに行かないとダメですから、理解できないからと言ってしつこく説得する暇はありません。<br /><br />ところがいい年の良い立場にいる方が礼儀正しく私を立派な応接間に招きながら、「農耕民族」の特性を長々語るのは耐え難いものがありました。その方々の多くは都会生まれ都会育ちの方々で、ベランダにある奥さんの花に水をやったこともありません。<br /><br />それにも関らず農耕民族の属性から心情まで語るとはどういう神経とどういうロジックを持っているかが不思議でした。「私も農耕民族だけど」と言う気にもなりませんでした。ただただこの人と一緒になりたくない一心で早く逃げ出したい気持ちでした。<br /><br />この「農耕民族」とほぼ同じ頻度で出てくる言葉がもう一つあります。<br />それは「島国根性」です。どちらも「自分も良くないと思うが、仕方がない」というニュアンスで使われます。「君が正論だが、我々ニッポン人には無理だ」という理屈です。<br /><br />考えてみればイギリスも島国ですし、台湾もオーストラリアも島国です。各大陸も実は大きな島に過ぎません。世界の陸地は全部島です。日本は大きな島でもなく小さな島でもありません。ゆえに島としての特殊性は何一つありません。<br /><br />ましてや数十年前から情報化とグローバル化が進んで来た結果、北朝鮮のような国を除けば世界中に「島」となる国はもう存在しないのです。<br /><br />今日になれば、スマートフォンなどを使った営業支援システムが当たり前になりました。ソフトブレーンの社員はどこに行っても、もう「農耕民族だから」とか「島国だから」と言われなくなりました。それだけITに支えられる組織営業が当たり前になってきた証拠です。<br /><br />しかし、新しいものは常に生まれます。今日から新しいものを提案する人達は、きっと間違いなく「農耕民族だから」「島国だから」と言われるでしょう。<br /><br />「日本には資源がないから」という台詞も多かったです。それは事実としても、資源のない国は他にもたくさんありますし、「だから製造業にいつまでも拘る」という結論に必ず結び付くロジックはおかしいです。<br /><br />ディベートを学ばない日本の学校から、ディベートの基本を知らない大人を輩出させるのです。因果関係がしっかりしていないのに強引にその因果関係を使って勝手な結論を導き出す。本来、このような議論の仕方は相手によって指摘されます。<br /><br />偉い方に反対意見を言うと「無礼だ」と思われる日本では、基本的なロジック破綻も指摘されないのです。それが無理なロジックと定説が蔓延する土壌となります。<br /><br />そろそろ立場や属性で議論することを止めるべきです。内向き議論の遠因になっています。<br /><br /></p>]]>
                </content:encoded>
                <dc:creator><![CDATA[宋文洲]]></dc:creator>
                <nicoch:article_thumbnail></nicoch:article_thumbnail>
            </item>
            <item>
                <title><![CDATA[早く言う勇気]]></title>
                <description><![CDATA[<p>尖閣問題で大規模デモが発生した翌日の夜、私は上海のレストランで日系企業の現地トップと会食しながら対応をアドバイスしていました。その時、家内が慌てて電話をしてきました。なんと、息子が日本語で先生にショート・メールで「バカ野郎」と送り付けたため、先生がカンカンに怒っているとのことでした。息子は間違って送ったと言っていたのですが、先生はある理由を挙げて「わざと送った」と言っているらしいのです。「子供が自ら説明し謝るべきだ」と一瞬考えたのですが、反日デモの雰囲気を考えるとすぐ先生に電話することにしました。「たけお君が私の携帯にメールを送った。気付かないでいると、彼はわざと私に電話をかけてきた。電話に出られなかったが、着信を見て彼だと気づき、その時、彼は私の顔を見て笑った。後で日本人生徒に聞いて人をバカにする言葉だと知った。」「たけお君は間違って送ったと言うが、その後わざと電話をかけて見るように催促</p>]]></description>
                <link>https://ch.nicovideo.jp/softbrain/blomaga/ar11438</link>
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                <pubDate>Tue, 16 Oct 2012 11:32:00 +0900</pubDate>
                <content:encoded>
                        <![CDATA[<p>尖閣問題で大規模デモが発生した翌日の夜、私は上海のレストランで日系企業の現地トップと会食しながら対応をアドバイスしていました。その時、家内が慌てて電話をしてきました。<br /><br />なんと、息子が日本語で先生にショート・メールで「バカ野郎」と送り付けたため、先生がカンカンに怒っているとのことでした。息子は間違って送ったと言っていたのですが、先生はある理由を挙げて「わざと送った」と言っているらしいのです。<br /><br />「子供が自ら説明し謝るべきだ」と一瞬考えたのですが、反日デモの雰囲気を考えるとすぐ先生に電話することにしました。<br /><br />「たけお君が私の携帯にメールを送った。気付かないでいると、彼はわざと私に電話をかけてきた。電話に出られなかったが、着信を見て彼だと気づき、その時、彼は私の顔を見て笑った。後で日本人生徒に聞いて人をバカにする言葉だと知った。」<br /><br />「たけお君は間違って送ったと言うが、その後わざと電話をかけて見るように催促した。それで挑発と悪意を感じた。」<br /><br />大人の先生がわざと事実関係を偽ることはないと確信があるので、私はこう言いました。<br /><br />「この流れを聞けば、確かに息子がわざと送ったと考えざるを得ません。まず親として謝罪します。我々が子供に先生を尊敬するように教えていることを信じてください。息子が酷い悪戯をしたことは過去にもありました。ちゃんと叱って結果を報告します。」<br /><br />以上の言葉を聞いた先生はすぐ声が柔らかくなりました。「でもお父さん、たけお君を叱っていいですが、殴ってはいけませんよ。」<br /><br />これで私は落ち着いて息子に経緯を聞きました。しかし、息子はとにかく一生懸命「僕はごめんなさいと言ったよ」と繰り返しました。<br /><br />「たけお、謝らなくていいから、落ち着いて今日のことを最初から教えて」と言うと、息子が以下のように言いました。<br /><br />「今日、携帯を変えたの。使い方がよく分からなかった。山田君と喧嘩したからショート・メールで「バカ野郎」と送ろうとしたら、間違って山田君の上にある電話番号を押した。それが先生の番号かもと心配して電話してみたが、先生は電話に気付かなかった。その後先生が電話の着信を確認して僕の顔をみた。僕は怖かったから何も言わないで少し笑った。」<br /><br />「じゃ、先生に間違ったメールを送ったと分かったね？」<br />「うん。」<br />「なぜすぐ『間違えました』と言わないの？」<br />「僕は怖くて言えなかった。」<br />・・・<br />これでやっと事情が分かりました。ポイントは息子が先生と視線を合わせた時、ミスと言えず逃げたことにあります。息子は怖くて黙ったのですが、先生には「早く見ろよ」という挑発に見えたのです。<br /><br />「たけお、君はミスを確かめるつもりだが、先生はメールを気付かせる催促だと思った。すぐ言わないとどんどん誤解されるよ。」<br /><br />私の指導の下で息子がメールの経緯、自分がなぜ電話してなぜ黙って笑ったかの説明文を作って先生にメールしました。その20分後、息子が先生に電話してもう少し説明しようとしましたが、先生は明るい声で「よく分かったよ。もう誤解していないから」と。<br /><br />息子は大変な思いをしましたが、面と向かって言いにくいことが言えないことへの代償を知りました。<br /><br />我が家の隣の日本大使館にいる丹羽さん、都の尖閣購入について「日中関係の危機になる」と言ったため解任が決まりました。そろそろ帰路に着く彼の気持ちを想像すると泣きたくなりますが、唯一の慰めは彼の勇気が本物だと証明されたことです。<br /><br />誤解のリスクは常にありますが、早く言う勇気が誤解を解くカギです。<br /><br />昨日、反日デモがなくなりスクールバスが一週間ぶりに玄関に来てくれました。<br />その先生がバスに乗ってきて子供達を笑顔で迎え入れてくれました。<br /><br /></p>]]>
                </content:encoded>
                <dc:creator><![CDATA[宋文洲]]></dc:creator>
                <nicoch:article_thumbnail></nicoch:article_thumbnail>
            </item>
            <item>
                <title><![CDATA[本物のグローバル化と偽のグローバル化の違い]]></title>
                <description><![CDATA[<p>キヤノン中国の設立15周年記念パーティーに招待されました。中国アジアを統括するキヤノン中国のトップの小澤さんと友人なので、個人として招待されました。招待客の多くは地元の代理店の方々で中国人が多かったです。丹羽さんも御手洗さんも来られた盛大なパーティーですが、感心したのは小澤さんのスピーチでした。「私は中国が好きで過ごしてみてもっと長く住みたいと思いました。しかし、私は御手洗会長と2017年までに100億ドルを売る約束をしました。これを達成できない場合、首になる。皆さん、どうか私が好きな中国に居られるように、どんどんオーダーをください。」発音こそ標準ではなくどこかの田舎の伯父さんの方言に聞こえるのですが、スピーチ自体は流暢でユーモアに溢れていたため、会場から笑い声と拍手が湧きあがりました。「15年経ち、その間、中国のGDPが6倍になり、日中貿易額が5倍になりましたが、キヤノン中国の売上は14</p>]]></description>
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                <pubDate>Thu, 04 Oct 2012 10:54:00 +0900</pubDate>
                <content:encoded>
                        <![CDATA[<p>キヤノン中国の設立15周年記念パーティーに招待されました。中国アジアを統括するキヤノン中国のトップの小澤さんと友人なので、個人として招待されました。<br /><br />招待客の多くは地元の代理店の方々で中国人が多かったです。丹羽さんも御手洗さんも来られた盛大なパーティーですが、感心したのは小澤さんのスピーチでした。<br /><br />「私は中国が好きで過ごしてみてもっと長く住みたいと思いました。しかし、私は御手洗会長と2017年までに100億ドルを売る約束をしました。これを達成できない場合、首になる。皆さん、どうか私が好きな中国に居られるように、どんどんオーダーをください。」<br /><br />発音こそ標準ではなくどこかの田舎の伯父さんの方言に聞こえるのですが、スピーチ自体は流暢でユーモアに溢れていたため、会場から笑い声と拍手が湧きあがりました。<br /><br />「15年経ち、その間、中国のGDPが6倍になり、日中貿易額が5倍になりましたが、キヤノン中国の売上は14倍になりました」。司会の女の子の説明にまた会場から歓声が上がりました。<br /><br />丹羽さんが「日中関係が困難な時期だからこそ、地味な努力が大切だ」とスピーチした時、私は目頭が熱くなりました。<br /><br />15年の間に、靖国神社問題、船長逮捕問題などなど、いろいろとあって現場の苦労は多々ありましたが、キヤノンは地味にそして確実に中国とアジアの売り上げを伸ばし、今やキヤノン全体の売上の3割ほどに伸し上がりました。<br /><br />15年前のことを思い出すと、あの頃もっと元気な日本企業はたくさんありました。意気込をもって中国に進出してきた著名会社も多かったです。キヤノンとの差はどこにあるでしょうか。<br /><br />私が最初に小澤さんに会ったのは私の北京自宅で開いた質素なホームパーティーでした。親交の長いキヤノンマーケティング会長の村瀬さんのご紹介もあって前からお会いしたかったのですが、たまたま我が家での食事会に誘うと小澤さんが気楽に来られました。<br /><br />第一印象は辛口でした。不愉快にならないのですが、聞いていると普通の日本人がなかなか言う勇気のないことを平気でいうのです。表情が明るく、迷うことがなく言うから少しも悪意を感じず、かえって好感を持ちます。<br /><br />ある日、北京空港で飛行機を待っていると、目の前のスクリーンに小澤さんがカメラ目線で話しながら歩く姿が飛び込んできました。なんとご本人がジェスチャーしながら中国語で話しているのです。<br /><br />こんなことをする中国法人の外人社長は日本人だけではなく、欧米人も含めて珍しいです。本人に言っていないのですが、一層彼への敬意が深まりました。<br /><br />小澤さんがこうだから、当然彼の部下たちも中国語が上手な人が多く、地元のパートナーとの関係が当然強くなり、当然それが業績に反映されます。<br /><br />小澤さんは米国にも長く居て英語も流暢です。彼は御手洗さんや村瀬さんなどのキヤノンの先輩たちと一緒に米国市場を開拓してきた功労者でもあるのです。<br />その彼が米国から中国に転戦し、中国語を覚え、中国の友人を作り、中国社会に溶け込み、キヤノンの業績を伸ばしてきました。<br /><br />海外の売り上げがゼロに等しい企業の日本本社で公用語を英語にするパフォーマンスをする企業がある一方、静かに海外の売り上げを8割以上に増やしたキヤノンのような本物グローバル企業もあります。<br /><br />本物のグローバル化と偽のグローバル化の違いはどこにあるでしょうか。私はグローバル人材の量と質に差があると思うのです。グローバル人材の育成には長い道のりとぶれない戦略が必要なのでパフォーマンスと思い付きではできないからです。<br /><br />P.S.<br />このメルマガを書いた直後に、尊敬している経営者の先輩、岡野さん（スタッフサービスの創業者）からお電話をいただきました。「宋さん、俺が今何をしていると思う？・・・「宋文洲猛語録」を読んでいるよ。今まで読んだ本の中で最高のビジネス本だよ、これ。電話したのはこの感動を伝えるためだよ。」<br />・・・そういえば先月「宋文洲猛語録」を出版しました。ツイッターでのつぶやきを抜粋、整理したものです。9月10日発表の八重洲ブックセンターの週間売上ランキングでは1位にもなりました。<br /><a href="http://www.amazon.co.jp/dp/4478083207/" target="_blank">http://www.amazon.co.jp/dp/4478083207/</a><br /><br />どんな感じかを示すために、昨日（9月10日）のつぶやきをサンプルとして下に表示しておきます：<br /><br />・実現方法について異なる意見をいうのはいいが、企業方針に異論を唱える社員は辞めるとよい。<br /><br />・どんな立派な企業理念を持っても、生きるためにまず環境変化に対応する必要がある。だから経営者が言うことが変わる。経営者の変化についてく努力は環境適応の努力でもある。<br /><br />・やりたいことをやって給料をもらうなんて甘いよ。給料の大半は慰謝料と思え。<br /><br />・俺は人の方針に従いたくないから自分で創業した。しかし、創業の苦労から人の方針に従うことの大切さを理解した。従うか従わないかは重要ではない。<br />自分のしたことを、自分で始末することが重要なんだ。<br /><br />・その発言はゴールを目指すための発言か、それとも自分を正当化するための発言かは、社長には一瞬で分かる。だから組織の目標を意識しないサラリーマンの発言はトップに嫌われる。すぐ言わないが・・・<br /><br />・そこにリーダーらしい人がいないならば、そこに部下らしい人もいないはず・・・弁証法の原理。<br /><br />（終わり）<br /><br /></p>]]>
                </content:encoded>
                <dc:creator><![CDATA[宋文洲]]></dc:creator>
                <nicoch:article_thumbnail></nicoch:article_thumbnail>
            </item>
            <item>
                <title><![CDATA[日本はなぜ金メダルが少ないか]]></title>
                <description><![CDATA[<p>オリンピックの余熱が夏と共にまだ残っているこの頃ですが、メダル数の多い日本にとって一つ残念なことがあります。それは金メダルが少なすぎることです。あの金銀銅のバランスを見れば「日本人は二位と三位が好きかな」と、考えてしまいます。
しかし、人間の本能として日本人も一位が大好きです。金を取った選手への応援は一段と熱が入りましたし、事業仕分けの際、「二位じゃ駄目ですか」との問題提起にも世論が大いに反発しました。
問題はなぜ金メダルが少ないかです。私は「リーダーが育ちにくい」現象と同じところに原因があると考えています。リーダーも金メダリストも共通しているのはNo.1になる、No.1で居ることです。
中国語には「叶公好龍」という成語があります。春秋戦国時代の楚国に叶公という貴族が居ました。彼は大の龍好きで家具にも家の壁にも沢山の龍が描かれていました。それを知った龍が叶公の家にやってきて、窓から頭を入れ</p>]]></description>
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                <pubDate>Wed, 05 Sep 2012 11:39:00 +0900</pubDate>
                <content:encoded>
                        <![CDATA[<p><p>オリンピックの余熱が夏と共にまだ残っているこの頃ですが、メダル数の多い日本にとって一つ残念なことがあります。それは金メダルが少なすぎることです。あの金銀銅のバランスを見れば「日本人は二位と三位が好きかな」と、考えてしまいます。</p>
<p>しかし、人間の本能として日本人も一位が大好きです。金を取った選手への応援は一段と熱が入りましたし、事業仕分けの際、「二位じゃ駄目ですか」との問題提起にも世論が大いに反発しました。</p>
<p>問題はなぜ金メダルが少ないかです。私は「リーダーが育ちにくい」現象と同じところに原因があると考えています。リーダーも金メダリストも共通しているのはNo.1になる、No.1で居ることです。</p>
<p>中国語には「叶公好龍」という成語があります。春秋戦国時代の楚国に叶公という貴族が居ました。彼は大の龍好きで家具にも家の壁にも沢山の龍が描かれていました。それを知った龍が叶公の家にやってきて、窓から頭を入れましたが、叶公は恐ろしくなって一目散に逃げてしまいました。</p>
<p>龍はNo.1の象徴です。語る分においては大好きでも、傍に来ると怖がる叶公です。</p>
<p>私の偏見と独断かもしれませんが、今の日本社会に叶公のような方がとても多いのではないかと思います。ファンクションとしてNo.1になる日本人を期待しますが、自分の傍にいるとパニックにはまってしまいます。</p>
<p>金メダルを取る人もリーダーシップを取る人も、生まれ付きではありません。彼らも凡人として凡人達の傍に居て時間をかけてNo.1になっていくのです。彼らは早い段階から凡人達と違うことを考え、違うことを言い、違うことを実行するからNo.1に変わっていくのです。No.1になって見せるまで、彼らはいわばただの変わり者に過ぎないのです。</p>
<p>ただの変わり者だけならまだいいのですが、No.1を目指す人はえてして欲が強く、我が強く、目的達成のために手段を選ばないように見えるのです。嫉妬混ざりの周りの不愉快にも、配慮せず突き進む姿に秩序を乱しているようにも見えるのです。そしてNo.1としての実績もないのに自信満々の姿は傲慢にも見えるのです。</p>
<p>日本にNo.1が居てほしいが、自分の傍に慣習、秩序と平和を乱す人が居てほしくない。これが多くの人々の潜在心理ではないでしょうか。企業改革における「総論賛成、各論反対」と同じ心理です。自分の「自尊心」と「正しさ」を守りながらも組織や社会の改革に期待するのです。</p>
<p>社会が停滞すると「維新」と「龍馬」が流行り出すのです。これも叶公の心理ですので私は信用しないのです。そもそも現代人は龍馬を美化しすぎです。龍馬は主流社会に嫌われていたため暗殺されたのです。いまの社会は当時よりも不寛容なので龍馬なんかもっと辛い思いをしたでしょう。</p>
<p>全国民の人気を一身に集めようとしながら「維新」や「龍馬」を自任する人は間違いなく龍馬ではなく、龍馬のようなことを成し遂げないでしょう。100年後にもし「平成の龍馬」として語られる人物が居るとすれば、その彼は間違いなく嫌われている誰かでしょう。</p>
<p>嫌われてもやり遂げる勇気と根性を持つ変わり者がどれほど居るか。嫌ってもその変わり者を応援する寛容と度胸を持つ改革者がどれほど居るか。フェアな競争で勝った人との格差を甘受する庶民がどれほど居るか。これが金メダリストを育成し、リーダーシップを育てる社会環境です。<br /><br /></p></p>]]>
                </content:encoded>
                <dc:creator><![CDATA[宋文洲]]></dc:creator>
                <nicoch:article_thumbnail></nicoch:article_thumbnail>
            </item>
            <item>
                <title><![CDATA[あなた方が居るから私が居る（20周年記念パーティーでの社員への挨拶概要）]]></title>
                <description><![CDATA[<p>ソフトブレーン創業20周年記念パーティーに呼ばれてうれしい。創業時、まさか20年ももつとは思いもよらなかった。
私は好きで経営を始めた訳ではない。彼女とすぐ別れられないから博士号取得後に合法滞在のために一年のワーキングビザをとった。適当な中小企業に入社したが、2ヶ月後にその会社が倒産した。
もう就職したくないから大学院で開発した土木設計ソフトを売り歩いた。それがソフトブレーンの創業だった。経営の志があった訳ではなかった。
今だから素直に言えるが、私は経営に向いていなかった。人を管理するのが嫌だった。特に人事評価が嫌だった。誰が良いかについて差を付けてお金で表現するのが嫌だった。しかし、それが経営だ。本当に嫌だったら辞めるしかない。
創業数年後、私はもう会社を辞めたかった。しかし、社員と顧客が居るから無責任に辞められなかった。
証券会社の仲介で上場企業に会社を譲渡しようともしたが、「創業者が</p>]]></description>
                <link>https://ch.nicovideo.jp/softbrain/blomaga/ar414</link>
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                <pubDate>Mon, 13 Aug 2012 18:57:00 +0900</pubDate>
                <content:encoded>
                        <![CDATA[<p><p>ソフトブレーン創業20周年記念パーティーに呼ばれてうれしい。創業時、まさ<br />か20年ももつとは思いもよらなかった。</p>
<p>私は好きで経営を始めた訳ではない。彼女とすぐ別れられないから博士号取得<br />後に合法滞在のために一年のワーキングビザをとった。適当な中小企業に入社<br />したが、2ヶ月後にその会社が倒産した。</p>
<p>もう就職したくないから大学院で開発した土木設計ソフトを売り歩いた。それ<br />がソフトブレーンの創業だった。経営の志があった訳ではなかった。</p>
<p>今だから素直に言えるが、私は経営に向いていなかった。人を管理するのが嫌<br />だった。特に人事評価が嫌だった。誰が良いかについて差を付けてお金で表現<br />するのが嫌だった。しかし、それが経営だ。本当に嫌だったら辞めるしかない。</p>
<p>創業数年後、私はもう会社を辞めたかった。しかし、社員と顧客が居るから無<br />責任に辞められなかった。</p>
<p>証券会社の仲介で上場企業に会社を譲渡しようともしたが、「創業者が会社を<br />売るなんておかしい」と怪しまれたため、奮起して自分で上場してやろうと思<br />い付いた。</p>
<p>そのために東京に移り、そのために土木ソフトを捨て、そのために営業支援の<br />ソフト開発とコンサルティング事業を立ち上げた。</p>
<p>私は運が良かった。インターネット時代に出逢い、日本のベンチャーブームに<br />出逢った。今のソフトブレーンを支える幹部達は殆どこの時に出会った方々だ<br />った。彼らはもっと良い会社にいけるにも関わらず、まだ弱小のベンチャー企<br />業ソフトブレーンを選んでくれた。</p>
<p>私は安心して会社を辞めるために上場を目指した。しかし、それが私に大変つ<br />らい経験をもたらした。</p>
<p>とても苦労した末、東証はソフトブレーンの上場を承認してくれた。しかし、<br />ある事情で、上場申請を取り下げざるを得なくなった。結局は、半年後に無事<br />マザーズ上場を果たすのだが、それが決まるまでの半年間はとてもつらい思い<br />をした。</p>
<p>紆余曲折があったが、やっとの思いで2005年には東証１部上場を果たした。こ<br />れでソフトブレーンは堂々としたパブリックカンパニーとなったため、私も安<br />心して辞めることができた。</p>
<p>しかし、その3年後にやってきたリーマンショックが当社に危機をもたらした。<br />当時の経営陣の放漫経営でソフトブレーンが一時存続の危機に瀕した。</p>
<p>前社長秋山さんと現社長の豊田さんが私のところにきて再建を助けてほしいと<br />頼んだが、その気は無かった。つぶれても戻らないと最初から言っていたからだ。</p>
<p>しかし、気になって会社に行ってみると気分が変わった。もっと良い会社に簡<br />単に再就職できる古い社員達が逃げずに必死に頑張っていた。その姿に心を動<br />かされた。</p>
<p>恥を感じた私は半年だけ会社の再建を助けた。それからまた会社に行かなくな<br />ったが、会社への思いはすっかり変った。</p>
<p>さきほど豊田社長が将来の大きな目標を発表したが、私は一個人としてそれよ<br />りも強く願いたいことがある。それはここで勤める社員の一人一人の個人の幸<br />せだ。仕事に没頭して家庭を築けない社員がいないか。忙しさで結婚しても赤<br />ちゃんが作れない社員がいないか。</p>
<p>私は経営者として失格だが、ソフトブレーンを創業して良かったと思う。なぜ<br />ならば皆さんと出逢ったからだ。</p>
<p>さきほど、「宋さんが創業してくれたから私達がいる」とある社員が言ってく<br />れたが、違う。私はそんな立派なことを考えて創業した訳ではない。実際に途<br />中から逃げ出した。</p>
<p>今私がここに居るのは皆さんのお陰だ。あなた方がいるから私がここに居る。</p>
<p>我々が次の40周年記念パーティーを開けるかどうかは分からない。でも続くこ<br />とが会社の目的ではない。短くても、あなた方がここを通じて幸せな人生を過<br />ごせることが私の心からの願いだ。<br /><br /></p>
<p><span style="font-size:inherit;"><span style="font-family:'ＭＳ 明朝', serif;font-size:medium;">今回の論長論短へのご意見はこちらへ↓</span></span></p>
<p><span style="font-size:inherit;"><span style="font-family:'ＭＳ 明朝', serif;font-size:medium;">http://www.soubunshu.com/article/286875013.html</span></span></p>
<p></p></p>]]>
                </content:encoded>
                <dc:creator><![CDATA[宋文洲]]></dc:creator>
                <nicoch:article_thumbnail></nicoch:article_thumbnail>
            </item>
    </channel>
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