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祖母との思い出
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祖母との思い出

2021-06-14 17:13

    幼稚園のとき、指にトゲが刺さったことがある。祖母は私の手を取って「痛くないかい?」と指を見てくれた。

    普段は眼鏡をかけている祖母だが、指を見るときは眼鏡を外して裸眼で見た。

    私はそれが不思議で「なんで眼鏡をとるの?」と聞くと、「こっちの方が見やすいんだよ」と。

    「なんで?目が悪いから眼鏡してるのに?なんで外すの?」

    「ピントが合いにくいからねえ」

    「ピント?」

    「眼鏡ない方が、近くのものはよ~く見えるんだよ」

    「なんで?」

    「なんでだろうねえ・・・。ほら、トゲ取れたよ。痛くないかい?」

    「大丈夫!泣かなかったよ!えらいでしょ!?」

    そんな会話をした記憶がある。

    あれから年月が経ち、私もいい大人になった。
    愛すべき恋人もでき、今日はプロポーズをする日。
    自宅に恋人を招き、自前のディナーを振る舞った。

    指輪を取り出し、いざプロポーズ。

    遺伝なのか、ひどい近視で私も眼鏡をしている。
    眼鏡をはずし、裸眼で恋人を見つめた。

    「結婚してください」

    恋人は震える声で「なんで?」と。

    「ピントが合いにくいからねえ」
    私は答えた。

    恋人はふたたび「なんで?」と言う。

    「眼鏡ない方が、近くのものはよ~く見えるんだよ」

    恋人は泣きながら「なんで?」と言う。

    「なんでだろうねえ・・・。ほら、喉に安全ピンを刺したよ。痛くないかい?」

    恋人は答えない。
    右手で首を絞めながら、左手で刺した。
    身動きを封じて刺すことができた。

    安全ピンで人は死ぬかな?という懸念があったけど、無事に死んだようだ。
    甲状軟骨の下あたり、を狙って刺すことができたからだろう。

    人生の記念日に祖母のことを思い出した。
    たまにはお墓参りにでもいくかな。

    noteからの自主転載です!これ系のホラーも書います!
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