『コスプレ少女』ルミの恋ばな その① 393-396頁  ★ルミの唇がエリカの耳たぶに触れた
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『コスプレ少女』ルミの恋ばな その① 393-396頁  ★ルミの唇がエリカの耳たぶに触れた

2020-04-19 14:29
    ちょっと心に傷あるコスプレ少女たちの物語。
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    【 今までのあらすじ】

    コミュ障で友達が出来なかった中学生のルミは、イベントで年上の美少女レイヤー滝沢エリカや同じ歳で萌え可愛い人気レイヤーの白銀(しろがね)リンと出会う。
     エリカに誘われてダンス動画を作ったのをきっかけに、東京のイベントに出演したりと
    それなりに脱コミュ障しつつある日々を送るっている。

    *********************************************************
    07~09年に商業誌の新人賞に応募も落選した「コスプレ少女ルミ」シリーズと「ソニックボイス」の作品を
    再編集して、書き直したものです。

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    *****

    【登場人物紹介】                
                          人公の本田ルミ
    この春、中学生になったばっかりの
    女の子。
    ゲームオタクでプチ引籠り、コスプレを
    きっかけにコミュ障からリハビリ中。
     ツインテールのメガネっ娘のゲーム
    キャラ賢者のルミのコスプレイヤー。   

    イメージイラストは
    はじめとみかん様 提供。     
                     


                      
    滝沢エリカ
    ポニーテールにティアラを着けた
    エリカ姫
    コスプレイヤーで
    中学三年生。
    イジメによる背中に酷い火傷が
    コンプレックス。
    リストカットした過去もあるちょっと
    ワケありの美少女。
    ルミをダンス動画作りに誘う。


                           白銀(しろがね)リン
    ルミ
    がイベント会場で出会ったベレー帽が
    トレードマークの萌え可愛い女の子。
    本名は坂本サキ

    天使のリンをイメージしたオリジナル
    コス
    プレイヤー。
    実は狂犬サキの異名をもつ、街の不良からも一目置かれるほどの喧嘩猛者だった。

    イメージイラストは ゆりペッコ 様提供。






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     当ブログ内のイラストの著作権者は、各絵師様に有りますので転載等はご遠慮願います。

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       393-396です。

    ―― 恋ばな その① ――

    暑いなあ …… 」 

    雑然とした勉強部屋、昼間っからルミは、デスクトップパソコンでオンラインゲームの
    画面をメガネのレンズに光らせつつ、ぼやいた。

    暑くもなるはずだ、来週にはもう夏休みに入る。

    時が経つのは早いもので、彼女が中学生になって四ヶ月。
    未だ、クラスに親しい友達はおらず、お昼の弁当もボッチで食べる
    悲しいスクールライフを送っていた。

    入学の直後は、このコミュ障少女も何とかこの機会に友達を作ろうと意気込んでいた。

    まずは隣りの席の子と仲良くなろうと心に決めていたのに、彼女の席は窓際で残った
    隣席の子は 入学してこなかったという天に見放されたような結末。

    自己紹介の時も極度の緊張で満足に出来ず、中学デビューは全て失敗に終わっていた。

    エアコンの温度ちょっと下げるね

    ルミはゲーム画面から目を離すと座っている椅子ごと体を捻って向きを変え、
    部屋に居るふたりの女の子に声をかけた。

     クラスではボッチでも、家に遊びに来てくれる友達がふたり、
    通っている学校は違うが同い年の白銀(しろがね)リンと年上で中学三年生の滝沢エリカだ。

    ルミがこのふたりと知り合ったきっかけは、人気ゲーム『ファンタジア学園』の
    イベントだった。 

    互いを本名では呼ばず、コスプレイヤーとしてレイヤーネームで呼び合う仲だ。

    ルミ』という名も本名ではなく、メガネっ娘のゲームキャラ『賢者のルミ』に
    因んでいる。 

    ルミはコスプレすることで、臆病な性格から解き放され、コミュ障になる前の
    明るく振る舞えていた頃の自分に戻れるのだ。

    今、彼女は『賢者のルミ』のコスプレをしていて、学校へ行く時の
    地味なおさげ髪をキャラに合わせて真横に突き出たサイドツインテに。 

    コスプレのために買った赤い下縁メガネ、頭には学者キャラでもある『賢者のルミ』の
    アイテムである小さな角帽を着けている。

    この角帽 はコス衣装も自作する白銀リンから先日プレゼントされたものだ。

    贈り主のリンは今、狭い床に置かれた小さな折り畳みテーブルの前に座っていて、
    部屋の主であるルミのコレクション(俗に言う薄い本)を読みふけっている。

     床に拡がったリンのフリルの付いたファンシーなスカートが、本棚とアニメの
    ポスターだけの女子力に欠けたルミの部屋を少しだけ華やいで見せている。

    ルミちゃん、お茶にしましょうよですゥ。 
     今日はいいリーフを持ってきたのですゥよ

    白銀(しろがね)リンが舌っ足らずなアニメ口調で喋りながら、
    ティーポットに持参した紅茶の葉を入れてお茶の準備を始める。

    鳶色がかった大きな瞳、マシュマロのような白い頬、肩にかかるふわふわとした髪、
    トレードマークにしているベレー帽とガーリーな装いとその容姿は、
    アクリルケースに飾っておきたいくらい萌え可愛いい子だ。

    しかし、この可憐な美少女が、小学生の時に鑑別所のお世話にまでなった
    札付きの問題児だと誰が信じられるだろうか。

    カッとなると手が付けられない、街の不良相手に暴れまくり、
    狂犬』の異名まで持つ彼女は、それ故、クラスメート達からも
    恐れ避けられるようになり孤独に陥る。

    そして、自身の衝動的な行動を抑制する手段として『天使のリン』の
    コスプレを始めたのであった。

     だが、ルミと違って料理やお菓子作りが好きで、コスプレ衣装を手作りするほど
    裁縫も得意な彼女は、明日にでもお嫁に行けるくらい女子力が高い。

    お茶を淹れましたですゥよ~

     そう言いながら、ベレー帽の少女はバスケットから手作りクッキーの包みを取り出し、
    テーブルに拡げて皆に勧める。

    リンちゃん、いつもありがとね

    いえいえ、どういたしましてですゥ

     ふたりは幸せそうな笑顔でクッキーを頬張る。

    ねえ、エリカさんもお茶にしようよ

     ルミがベッドに腰を掛けてスマホを弄っているセーラー服のポニテ少女に声をかけた。

    ありがとう、いただくわ

     短いスカートから伸びる長い脚、キリリと締まった端整な顔立ちの滝沢エリカ

     中学生にしては少し大人びた感じで、利発で優等生っぽいのだが、
    黒髪のポニテには どう見ても制服には不釣り合いな銀色のティアラを着けている。
    そう、このティアラこそがゲームキャラ「エリカ姫」の必須アイテムなのだ。

    つまり、エリカは コスプレをしているのだ、ここがルミの部屋で仲間内だけの
    プライぺートな場所だからではない。

    彼女は ここへ来る途中も電車の中ででも、家を出てからずっとこの姿で通している
    信念のコスプレイヤー、いくらスタイルにいい美少女でも、端から見れば、
    制服なのにティアラを着けたちょっと残念な子だ。

    エリカは ベッドから腰をあげてテーブルに来てもスマホから目を離さない、
    何やらニヤついている。

     ルミが近づいてエリカの白いうなじ超しにスマホを覗き込む。

    何を見ているんですかエリカさん?

    人のスマホを見ないでよ、ノーコンPさんからメールがきてるのよ

    ノーコンPと呼ばれている人物は、動画投稿サイトで人気の作曲者で、
    ルミ達は先日開かれ
    た東京の音楽イベントに招待してもらっていた。

    ノーコンPさん! 何て言ってきたの?  ねえ、ねえ、教えてくださいよ~

    イヤよ、彼からの個人メールなんだからあ

    彼! エリカさん、彼って呼んでるの!

     ノーコンPは三十歳半ば、十二歳のルミから見れば、自分の父親と同世代
    おっさん』に分
    類される年齢だ。

     エリカは顔を赤らめ慌てて否定する。

    彼氏じゃないわよ、Heよ、He! 単なる三人称の彼よ!

    じゃあさあ、何て言ってきたのか、ちょっとくらい教えてよう

     しつこくスマホを覗こうとするルミ、体をねじり見せまいとするエリカ

     ルミエリカに負ぶさるように抱きつく。
     それでも、エリカはスマホ画面から目を離さず、読み続けている。

    見―せーろー

     エリカの背中にまるで妖怪小泣き爺のように貼りついたルミは、
    頬をくっつけてしつこくせがむ。
    エリカが秘密にしようとすることに対する興味本位もあるのだが、
    自分よりも男からのメールを優先される嫉妬みたいな感情もあった。

     クンクン、ルミの鼻孔をシャンプーのいい匂いがくすぐった。

    あっ、うちと同じシャンプーだ

    あんたと同じシャンプーにしたのよ

    一緒! それって、わざわざ一緒にしてくれたってこと?

     ルミエリカもふたりして顔を赤らめる。

     コミュ障のルミは、エリカ自分に関心を持っていてくれることが嬉しくてたまらない。

    一緒! 一緒! 一緒にしてくれた!

     まるで、想い人から告白でも受けたかのように心が弾んだ。
     テンションが上がったルミは、調子に乗ってしまういつもの悪い癖が出始める。

    エリカが まだスマホ画面をニヤけながら見続続けているのを見て、
    このツンデレさんめ! わたしよりおっさんからのメールに夢中になるなんて、
    何か悔しい、負けたような気がする …… こっち向いてよね

     くっ付けていた頬を一旦離して、エリカの白い首筋を眺める。
     セーラー服の白い襟、尚、いっそう白い肌がまるで雪の斜面のように見える。

    こっち向いてくれないなら、この白い斜面を攻略してやる!

     ルミエリカの白い首筋に唇をあてて、軽く息を吹きながら滑らせた。

    ああん!

     エリカが 中学生らしかぬ声で喘いだ、体を反らせて悶えるもスマホを手放さない。

     ルミは唇をあてたまま、頂上への進撃を開始する、ポニーテールで結い上げられた
    うなじに到達、さらに上へと昇り、敵陣地の『耳(エリカの弱点)』を目指す。

    くすぐったいわねっっっ!

     今度は前のめりになって悶えるエリカ
     ルミの唇がエリカの耳たぶに触れた、ぴらぴらとした軟らかな耳たぶを甘噛みする。
    さらに上の少し硬い軟骨の感触が 攻め手の歯に伝わってくる。
    ルミは 耳孔の奥に熱い吐息とともに舌を繰り出して掃討にかかる。

    冷たい耳が赤くなり熱を帯びてくるのが分かった。

    やめて、やめて、くすぐったいってば!

     丸めた体を震わせるエリカ、苦しそうだ。
     だが、ルミは攻撃の手を緩めない、エリカの反応が良い場所を探る。

    耳の後ろ、ここか! ここが急所か!
     舌を押し当てながら追撃する。

    コホン、コホン

    ふたりの羞恥プレイを見かねたリンが、ワザとらしい咳払いをしてから、
    ルミのツインテの分け目に ゴツンと拳固を打ち降ろした。


    (つづく)
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