メモリーズオフを遊び倒してく!【メモリーズオフ2nd】
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メモリーズオフを遊び倒してく!【メモリーズオフ2nd】

2018-01-11 15:03
    皆さん!どうも、お箱んばんちは!いいんちょです!
    ようやく…ようやく長く永いひと夏が終わりを迎えました…
    ああ、いえ、遂にメモリーズオフ2nd全キャラエンド回収が終了しました!
    先に端的な感想を言わせてもらうと、初代からその物語性に驚いてましたが、それは2ndでも強く、より色濃く描かれてて、楽しかったとかそういう感情よりは、惹き込まれたという感じでした。
    ただ今作の根底にあるテーマが、プレイヤーにはどうしても共感できない部分の多いという点では、メジャーな恋愛シミュレーションゲームには一歩届けないのかなという印象です。
    やっていただけると、そこでの葛藤も込みで、この設定は大事って思えるんですけどね。
    まあその辺は例によって、空白から語っていきましょう…






























    こんなもんですかね?
    まずはこのゲームのあらすじを。
    このゲームは前作メモリーズオフから1年後の夏休みという設定で、舞台は、前作の澄空学園から少し離れた、浜松学園という高校になります。(澄空駅から数駅しか離れてない)
    主人公は、この浜松学園の3年生で、元サッカー部員。残念ながら県大会に出場することができず敗退、そのまま引退して迎えた高校生活最後の夏休みです。
    主人公は、小さい頃からずっと続けてきたサッカーを、本来の実力を発揮しきれず終わらせてしまったことで虚無感に蝕まれています。
    両親の転勤についていかず、一人で朝凪荘というアパートに住んでいて、何の運命か、前作で主人公の親友ポジションだった稲穂信が下の階に住んでます。
    その彼に薦められて、部活動も無くなってしまったというのもあって、歩いて数分でつける海岸沿いにあるチェーンレストラン、ルサックというお店でアルバイトをし始めます。
    さらに、同じサッカー部の部長だった中森翔太の一言に動かされ、なんとなく、夏休み中無償で浜松学園にて行われてる夏期講習にも顔を出すことになります。
    ここから、色んなヒロイン達との出逢いがあり、恋に発展していくことになるのですが…

    実はこの主人公、私達プレイヤーにとっては許されない設定がありまして…
    なんとこの主人公、ゲーム開始時点で彼女がいます。(ぇ)
    恋愛シミュレーションゲームといえば、大体は出逢いから始まり、文字通り起承転結のような出来事を経て両想いになるのが皆さんにとっても基本的なイメージだと思うのですが、最初っからめちゃくちゃラブラブです。
    イチャイチャが原因ではないですが、しょっぱなから布一枚隔てて素っ裸なCGから始まります。
    このリア充度はちょっと私みたいな二次元に恋するようなやつにh…おっと話が逸れました。
    とにかく、もう最初からエンディングでいいじゃん!という状態からのスタートなんです。

    つまりこのゲームは、
    「最初から付き合っているヒロインのルート以外の場合は、浮気することになる」
    ということを前提に遊ぶことになります。
    これが日本人の基本的な倫理観ではとても受け入れられる設定ではないので、ゲームとして遊び始める要素としてはかなりハードというか、ハードル高めって気がするんですよね。
    イラストの色使いも、そういう世界観を意識して、あまり派手な色や明るい色を前面には使っておらず、どこか気持ち色褪せたようなタッチにあえてしているのが特徴です。
    前作は故人の元恋人という設定だけに新たな恋への踏ん切りという見方がありました。
    ですが、今回は付き合って8ヶ月のアツアツな状況からの浮気なので、庇護できませんね(笑)
    まあ、前提の設定だけ言うと、最低な主人公なんですけどね。遊んでいくと、そのイメージもぶっ飛んでいくと思います。
    いい意味で前作よりも現実的なので、寧ろこのアプローチは個人的にはありでした。

    では早速、今作のその浮気したくなるヒロイン達を紹介しましょう!

    ・どんなことがあっても主人公を想い続ける天才ピアニストの卵  白河ほたる  浜松生
    ・突如隣に引っ越してきたレモン香る浜松学園臨時国語教師    南つばめ   浜松教員
    ・家族に捨てられた、クールで男嫌いな水泳部エース       寿々奈鷹乃  浜松生
    ・芝居に全身全霊を捧げ突っ走るパワフル乙女          飛世巴    澄空生
    ・二面性を感じさせる守ってあげたいバイトの同期        相摩希    澄空生
    ・妹の幸せを何より願うプロレス大好きお菓子作り大好きお姉さん 白河静流   澄空卒

    この6人です。ですがヒロイン数は実は…?

    前作同様、超個人的目線で、勝手に、僭越ながら、ランク付けをさせていただくと

    巴=静流<鷹乃<つばめ≦ほたる 別枠<希>

    という感じです。希ちゃんは別枠であって、別格ではないです。
    多分単純なランク付けをするのであれば、結末的には一番低いかもしれません。
    が、このシナリオだけは完全に切り離して語るので、別枠とさせていただきます。
    遊ぶ順番は問いませんが、あえて最後にほたるちゃんを選ぶと、ほたるちゃんの色々な想いを知った上で迎えられるので、感動のレベルが大きくなるかもしれません。

    それでは、個人的な順番で各キャラのルートについて書いていきます。

    まず、飛世巴ですが…彼女のルートに初見から入ろうとする人は多分浮気性だと思います(笑)
    ルサックで勤務中に、同僚の信くんに「あの客の子かわいくない?」と言われて、おかわりのコーヒーを勧めに行くのが出逢いで、その帰り、天気予報外れの雨が降っていて入り口で立ち往生していた巴を、退勤帰りの主人公が近くのコンビニまで送ってあげます。
    その後、たまたま寄った公園で偶然の再会。彼女が劇団で芝居をしている女優で、時々ここで練習していることを知り、この段階で、お互いにちょっといいなと思い始めます…。
    そして三度目、またお店に来店していた巴と、退勤後帰路を共にし、向こうからまさかの告白!
    ここで相手を受け入れるとルートに入ります。入りますが…
    この段階でほたるちゃんより別の女の子という感情に普通はなるはずがないほど、物語序盤での超展開ですし、たった三度の出逢いで運命を感じるあたり、私の感覚では軽さが目立つので、初見は、「は?何これ?」となりました(笑)
    確かに見た目はちょっと前作の唯笑に似ていて、後々わかるのですが、彼女は澄空学園の3年生なので、もしかすると、前作のファンの人を狙っていたのかな?とか今になってちょっと思ったりもするんですけどね。

    面白い偶然なのですが、巴は、ほたるの親友です。
    中学は、ほたるや、なんと前作の幼馴染3人とも同じところで、学校の違う今でも2人はよく電話したり、たまに一緒に食事したりするほどの仲で、まさか巴も、ほたるの彼氏だとは思ってなかったので、幻滅し、突き放すのですが、一目惚れで想いを捨て切れなかったのか、友達ならいいよと、ずるずる微妙な距離感で関係を続けていきます。
    が、主人公は巴のことでいつも頭いっぱいになり、ほたるもピアノのコンサートの大会があって、なかなか会えず、すれ違ってるうちに、結局巴も我慢できなくなっていき、やがて一緒にいるところをほたるに目撃され、3人の関係は壊れてしまいます。
    最後には色んな出来事を経て、3人の仲はなんとか元通りになり、巴と主人公も、最後には結ばれます。

    ぶっちゃけこの物語で一番熱い展開は、ほたると巴の理不尽な三角関係より、巴が弟を無くしているという過去を背負っているというところです。
    巴の両親も、役者で、ほぼ家に帰ることもないみたいな生活を送っていたみたいなのですが、弟が交通事故に遭い、そのまま病院に運ばれ、死んでしまうのですが、その時両親は舞台を優先し、それに対し巴は激昂。一時期は両親とは口も聞かず、それ故中学までは芝居自体が嫌いになってました。
    それを解決してくれたのが、まさかの中学時代のほたるだったのですが、なんと劇中で、今度は大事な舞台を翌日に控えた日、父親が倒れたと伝えられます。
    果たして巴は、ここでどのような選択をするのか…ここが一番の盛り上がりどころです。

    きっかけが完全に軽はずみの浮気なので、この展開以外は共感するのが難しいかもしれませんね。惹かれる気持ちはわかるんですけどね(笑)

    次に、白河静流さんですが…彼女の姉を好きになるってAVかエロ同人誌の設定ですかね?(笑)
    静流さんは巴と違って、ほたる経由で弟のように接していくうちに、自分に芽生えた恋心に気づき、それを押し殺しています。
    が、押し殺すほど、主人公と出会う頻度が増えていき、やがて我慢しきれず主人公に伝わってしまいます。
    当然ルートに入った段階で主人公は静流さん一筋になっていってるので、グイグイ行きますが、当然妹の彼氏なので、そんなこと許されないと、必死で拒み続けるのですが…

    静流さんは、小さい頃、ピアノが大好きで、ゆくゆくはプロのピアニストになろうとしていたのですが、ほたるの天才的なピアノセンスに、絶対に勝てないと子供ながら悟り、それ以来、妹のために我慢することが当たり前になってしまっていました。
    それを、ほたるの夢を応援するという形で抑えていましたが、今回は我慢し切れなかったという感じですね。

    このシナリオは、年上特有のめんどくささと、ギャップ、そして各所に散りばめられている前作ヒロイン小夜美さんの存在が面白い特徴です。
    前作で小夜美さんが好きだった人は、ぜひこのルートをプレイしてほしいです!
    どうやら続編にも静流さん共々出てくるみたいなので、この二人への理解は深めておきたいですね!

    次は、別枠の、相馬希ちゃんですが…彼女のルートの最後は現実ではあり得ない展開です。
    希ちゃんは、主人公がルサックへ初出勤した際に一緒に初出勤となった子で、初めて会った時は、かよわい女の子で、ちょっとのミスで落ち込んでしまうような女の子なのですが、日によってツンツンしていたり弱弱しくなっていたり、はたまた強気に拒絶してきたり、ほんわか笑顔だったりするので、主人公は、彼女はまるで複数の人格があるんじゃないかとすら思ったりします。
    実際はその通りで、別人格というより別人になってます。
    どういうことかというと、そもそも彼女は双子で、望(のぞみ)と希(めぐみ)の二人です。
    普段望は入院していて、ベッドで寝ているはずなのですが、時々希と入れ替わって生活しています。
    見た目では区別が付かないほど似てるので、親ですら気付かないほどです。
    主人公は二面性に悩まされながらも、彼女に惹かれていきます。救えないですね(笑)
    ただ、ここまでなら只の浮気物語なのですが、問題はラストです。

    このキャラは、あえて結末も書きますが、どちらかが死にます。
    まるで前作の、みなもちゃんみたいですね。聞いた噂ではメモオフ=病弱は死ぬ傾向があるみたいです。
    エンディング直前に2つ3つ選択肢があるのですが、それ次第で望か希、どちらかが死にます。
    これだけでも結構衝撃が強いのですが、その直前の選択肢で、どちらも選ぶような選択をすると…?
    「主人公の運命改竄能力が発現し、望と希の存在が一つになり、彼女の存在自体が初めから相馬希望だったことになって、二人は人生を共に歩んでいきます。」

    …ん?書いてる本人が言うのもあれですが、ちょっと何言ってるかわかんないですよね?
    でも、この通りなんです。これはどういうことかというと、あまり深い意味はなくて、
    このゲームの開発元だった、KIDが別のゲームの主人公に持たせていた運命改竄能力の設定を、こちらの物語でも使うという、ほぼ理解されることのないパロディネタなんです。
    このネタにちゃんと気付いて付いていけた人って当時居たのでしょうか?あまりにも現実離れしているので、ポカーンとしてしまった人が大多数を占めてると思いますが…
    そういうこともあって、彼女は別枠扱いです。

    次に寿々奈鷹乃ですが、浮気要素さえ除けば、純粋にのめり込めるシナリオです。
    彼女は家族とのトラウマから男が嫌いで女の子には優しいので、同性からとても人気がある、水泳部きってのエースです。
    彼女のルートは、クールな彼女とたまに目が合うだけで気になって仕方なくなっていた主人公が、どんどん鷹乃と接していくうちに、彼女が少しずつ好意に惹かれるようになるという、彼女にとっては純愛なストーリーで進んでいきます。
    彼女は家族と生き別れており、母方の祖父母に引き取られ、祖父母の運営している本屋で生活しています。
    進学も考えているのですが、正直生活は裕福とはいえないので、進学することをやめて、本屋を継ごうと考えていますが、主人公に諭され、ちゃんと祖父母と相談し、将来を遠慮しないでほしいという祖父母の願いから、スポーツ推薦での進学を再度目指すことになります。
    が、ある日海で溺れている子を助けようと海に入った途端、何かを思い出し、それ以来泳げなくなってしまいます。
    原因は、過去に家の池で溺れてしまい、必死に助けを求めたのに、聞こえてたはずの母親が助けに来ず、死に掛けたことがあることを思い出してしまったのが原因でした。
    そして、出張が多く、滅多に帰ってこない父親と別れていたはずの母親は、たったの一度も、彼女を見舞いに来ることはありませんでした。
    祖父母はそのことをひた隠し、それで水に極度の恐怖を抱えてしまわぬようにと、水泳を習わせていたのでした。

    主人公の熱烈な支援もあって、何とかトラウマを乗り越える彼女でしたが、そんな彼女の前に、海外へ出張し、そのまま帰ってこなくなったはずの父親が。
    実は祖父母には、鷹乃が18歳になったら、必ず彼女を支えるだけの財力を持って、迎えに来ると誓い、彼女を預けていたみたいです。
    ですが、そんなことをいきなり言われても、答えられるはずがありません。が、祖父母や主人公との話し合いを通じて、少しずつ父親の気持ちも理解していきます。
    結局最後には、その申し出も、丁重に断るのですが。ちゃんとお互いに分かり合うことはできたみたいです。

    そして、母親とも再会します。祖父母はトラウマもあって隠していたのですが、どうしても会いたいという鷹乃に折れて、正直に話してくれます。
    母親は、鷹乃が溺れた日から、あの時何故すぐ気付いてあげられなかったのか。自分は母親としては最低だと自分を責め、病んでいきます。
    あまりにも痛々しく、見ていられなかった祖父母は、鷹乃と母親の距離を置かせることにしました。しかし、その心の傷から自分を守る為か、母親は鷹乃達の記憶を封印し、なんと新しい家庭を築いていたのです。
    自分ではない娘と楽しそうにしている母親を見て、「もう私の居場所はここにはない」と去ろうとする背中で、母親が、「鷹乃」と呼びます。
    振り返りますが、それは鷹乃へではなく、その娘への言葉でした。
    母親は、記憶を消しながら、それでも娘に鷹乃と名付け、その娘と幸せに生きていたんです。
    もうそこで母親の愛を享受することはできませんが、鷹乃は、やっぱり彼女は私の母親であったのだと、涙を流しました。鷹乃はその光景に、どれだけ救われたことでしょう。

    彼女のストーリーは、出逢いはまあ、男嫌いなので強烈ですが、起承転結がしっかりとしていて、遊んでてとても気持ちよかったです。
    構成がしっかりとしているので、ストレスがなかったんですよね。
    純粋(?)に恋愛ストーリーとして、彼女のルートはオススメです!

    次に、南つばめ先生ですが…彼女の存在がメモリーズオフ2ndというゲームの根幹を成していると言っても過言ではありません。超重要人物です。
    突如朝凪荘に引っ越してきて、浜松学園の夏期講習臨時国語教師として赴任し、常にどこかにレモンを忍ばせ、事あるごとに嗅いでいて、ルートに入る入らない問わず主人公に意味深な言葉を投げかける、どこかミステリアスな雰囲気を持つ彼女ですが、彼女もまた、心に深い傷と闇を抱えています。

    先生は幼い頃に母親が亡くなっており、父親の寵愛を受けて育つ…はずでした。
    父親は、先生が少しずつ成長していく度に、そこに亡くした妻の面影を求め始めます。
    妻がそうであったように。妻ならきっとこうだ。妻は…
    やがてそれは捻くれた愛へと変わっていき、先生には、ほぼ四六時中自由は無く、英才教育を受けさせられ、部屋での勉強中は、外側から鍵をかけられるほどでした。
    そう、彼女はこの父親の狂気的な束縛から逃れるために朝凪荘へ逃げるようにやってきたのです。

    勿論ここに来たのは、ただ、なんとなくではありません。
    常にレモンを携帯している彼女ですが、彼女にとっては、このレモンの香りこそが、人生の中で唯一楽しかった記憶と結びつく架け橋なのです。

    実は先生、10年ほど前に一度この町を訪れています。
    それは父親の束縛から逃げたい一心で駆けてきた先がたまたまここだったという話ですが…。
    その時、ある小学生の少年と出会っているんです。
    レモンの香りに包まれた、サッカーのユニフォームを着た男の子。
    彼女はこの子に、今にも消えてしまいそうな顔をしている。だから一緒に何処か行こうと、宛もなく町中を連れ回されます。
    何故この子はこんな元気でいられるのか。何故私に笑顔を向けるのか。
    そう考える彼女の思考を止めるように、その少年は無邪気にはしゃぎ続けます。
    挙句の果て、電車に乗った少年は、窓から半身を乗り出し風を受けて気持ちいいといいます。
    周りの乗客も見てます。日本人なので怪訝な目を向けるだけで誰も何も言いませんが。
    そんなこと構いやしないと言わんばかりに続ける少年は、
    「やってみなよ!とっても気持ちいいんだから!」
    と無邪気に笑いかけるのでした。
    そして、きっともう諦めというか、吹っ切れたのでしょう、思い切って彼女も身を乗り出します。
    「彼女は生まれて初めて風を受け、世界には風が流れていることを知ったのです」
    その後、結局父親に見つかり、少年の抵抗も空しく連れ戻されてしまいますが、先生にとっては、このたった一日の経験が、唯一の希望であり、生きる糧だったのです。
    そして朝凪荘の庭に咲いている花は「メリッサ」別名「レモンバーム」です。
    彼女はその思い出を求めて、記憶とレモンの香りだけを頼りに越してきたというわけです。

    サッカーを失って、対比として、ほたるちゃんにはピアノで世界レベルの実力があり、夢が目に見えている。そこに絶望的な壁や劣等感を感じ、もがいても抜け出せない泥沼で足掻く主人公に何処か共感する部分があったのか、つばめ先生は主人公に興味を持ちます。
    家が同じということもあり、少しずつ話していく度に、その独特で必死に彼女の真意を求めても見えてこないそのミステリアスさに、主人公は惹かれていきます。救えないですね(笑)
    そして先生も、そこにあの少年の面影を重ねたりしていたみたいです。

    お互いの気持ちが惹かれ始めた頃、少しずつ意味深な絡みをしてくる人物が現れます。
    主人公の親友である、中森翔太です。
    なんとなくこんな書かれ方をしたらわかるとは思いますが、彼こそが、かつて先生を街中連れまわした張本人です。
    彼が夏期講習に通うようになったのは先生が赴任してきて、あの時のあの人だと確信したからです。
    しかし、先生がそれに気づくのは、想いが既に出来上がった後。
    主人公が、ほたるちゃんへの気持ちがわからないと悩み、それがきっかけで喧嘩していた時でした。
    一日の思い出も、たくさんの楽しい時間には敵わなかったのでしょう。
    先生は、そうと気づいていましたが、それを表には出しませんでした。

    その後、父親に見つかるのですが、主人公がぶん殴って追い返してそこからは出てきません。
    描きすぎると長すぎるからかもしれませんが…個人的には、少年にはできなかったことを主人公はやってくれたという描写用の存在だったのかなと思います。

    そしてある日、花火をしようと唐突に主人公に持ちかけます。
    そこで先生は、線香花火が最後まで落ちなければ願いが叶うということを語り、挑戦するも、強風、そして突然の豪雨で台無しにされてしまいます。
    先生は生まれてこの方、そういう願いが叶う系の形式は何一つ上手くいったことが無かったみたいです。
    近くにあった漁師小屋に避難し、そこで、過去の出会いを話され、それが自分ではないと戸惑う主人公に追い討ちをかけるように先生は泣きながらのキス。
    ここの描写は、コンシューマながらとても魅力に満ち溢れていると思います。一見の価値ありです。

    先生のルートはここからの展開が面白いんです。
    未だ、ほたるちゃんと、つばめ先生の間で揺れ動く主人公に、信が、「ビュリダンのロバ」の例え話を主人公に教え、今のお前は、そのロバのように餓死したくなければ、選ぶしかないんだと言います。
    ここの主人公の反論は、お前何言ってんだよって突っ込みたくなりますが、きっと同じような選択を求められたら、私たちも似たようにどちらも選べなくなるのではないかと、思うことでしょう。

    そして主人公は選ぶことになります。
    が、初見一番最初このルートに入った私は選ぶことができませんでした。
    この状態に陥った時点でバッドエンドは確定です。
    エンディング直近は凄まじい展開を見せるので、この一番楽しい部分をあえて簡略しますね!

    バッドの場合、               グッドの場合
    ・翔太が行方不明になる           ・翔太が行方不明になる
    ・家が全焼する               ・家が全焼する
    ・先生が行方不明になる           ・焼身自殺しようとしていた翔太を助ける
    ・二人からそれぞれ主人公に遺書が送られる  ・主人公、先生の風になる宣言
                          ・一年の凪を経て朝凪荘跡で再会

    超絶ざっくりです。
    エンディングが近くなってからの展開の怒涛さは凄まじいものがあります。
    何より人生に悲観して命が絶たれるというバッドエンド。初見は絶句しました…
    バッドを踏んだのは2ndでは彼女だけでしたが、正直、経験できてよかったです。
    ここを通ったか通ってないかで、間違いなくこのゲームへの印象は変わります。
    実はもう一人相摩姉妹を除けば死ぬ可能性がある人が一人いるんですけどね…

    優柔不断は死しか生みません。人間に同時に選択できる選択肢の数は限られています。
    つばめ先生のルートは、どんな人間も、弱く儚く朧で、それでも前に進む勇気。
    そして、子供で居たかった大人の哀しさを知ることができます。
    ぜひ大人な皆さんに実際に遊んでほしいキャラの一人です。

    皆様大変長文お待たせいたしました。最後に、白河ほたるちゃんです。
    まず大前提に思ってほしいのですが、例えどんな状態であったとしても、全ルート共通で、ほたるちゃんが主人公のことを嫌いになることはありません!
    例えどんなに他の女を愛するような糞野郎の道を選んでも、それでも愛し続けてくれます。
    そんな女神のような彼女のルートは、お互いの勘違いによるすれ違いを乗り越えられるかが鍵となっています。

    主人公は、小学生の頃からずっと続けてきたサッカーと、高校3年の県大会予選敗退により、今まで夢中になれた何かを失い、反面、優れた才能をいかんなく発揮し、世界レベルのピアノを奏でられるほたるちゃんに対して、疑問を持ってしまいます。
    「今でこそお互い付き合ってて幸せだけど、俺はこんなで、ほたるはあんなにも輝いていて…」
    「俺なんかが釣り合うわけがない。俺は彼女の隣に居ていいのか」と。

    そして、ほたるちゃんもまた、人生という大きな選択肢の中、思い悩んでいました。
    この8月、ほたるちゃんはピアノコンクールに出場していて、既に一次予選をパスし、中旬に二次予選、下旬には決勝を控えています。
    そして、このままいけば優勝間違いなしと、周りからも高く評価を受けています。
    文字通り天才ピアニストの卵です。
    しかし、このコンクールで優勝することは、即ち、ウィーンの音楽学校への留学が決定するということになり、日本にはいられなくなり、ピアニストとして本格的に生きていくということは、二人の時間なんか作れなくなってしまいます。
    実は、このことは、付き合い始める前から既に決まっていたことで、前日譚を見たらわかるのですが、彼女は主人公の強烈な印象に心奪われ、1年想い続けてようやく付き合うまでこぎ着けてます。絶対に後悔はしたくないからと。
    だから、必死に思い出を作ったりとか、そういう色眼鏡で自分との思い出を作ってほしくなくて、ただ、一緒にいられる幸せを感じたいがために隠していたことでした。

    しかし、時間が残り僅かで、さまざまなアプローチで思い出を作ろうとするも、少しずつ主人公の心は、ほたるちゃんから離れていきます。
    そう、つばめ先生の存在です。
    主人公はことあるごとに先生と二人でいるところを、ほたるちゃんに目撃されています。
    焦ったほたるちゃんは、主人公の家に突然押しかけ、隠しながらも、ウィーンに旅立つであろうことを隠していることの苦痛を吐いたり、二次予選を順調に突破した後、ピアノの前で指が動かなくなったと主人公に言ってみたり、少しずつ精神的に辛さを隠しきれなくなっていきます。

    さらに最悪なことに、動かなくなったと言った後日、主人公は、ほたるちゃんの旋律を学校で聴きます。そう、ピアノが弾けなくなったはずのほたるちゃんの音色を。
    そしてその傍らには中森翔太の姿が…
    そして彼は、ほたるちゃんに告白めいた言葉を…
    …それを聞いた主人公は、そっとその場を立ち去るのでした。

    そう、この二人の物語は、お互いの想いが伝わらず、虚構によって亀裂が走り、それが真実だと互いに確信してしまったが故のすれ違い物語なんです。

    当然翔太が好きなのは先生です。ですが、彼もまた、主人公がよく先生と共にいるのを目撃しており、ほたるちゃんをほったらかしにして、先生とばかり一緒にいることに苛立ちを覚えています。
    先生も、このルートでは主人公は、好意は持っていながらも、一生徒に過ぎないため、特別わざと一緒にいるわけではないです。
    なので、文字通り間や運河悪いだけのすれ違いなんですよね。

    ここまで破局な状況に陥った時、主人公を救ってくれるのは、前作に引き続き、信です。
    彼は、主人公に、おまじないをしてやるといい、紙飛行機を投げます。そこにはたった一行

    ー雨はいつ上がる?-

    そうです、唯笑と前作の主人公を繋ぎとめたあの言葉を主人公に投げかけます。

    ほたるちゃんルートでは、このゲームの象徴ともいうべきマスコットキャラを、物語の表現に多用しています。
    それは、てるてる坊主です。

    ここからは完全私の妄想ですが、
    この物語は、太陽(サッカー)を失い、常に曇り、雨が降り続ける世界(主人公)
    道標すらない闇の世界。それでも闇に支配されてないのは、一筋の光(ほたる)があるから。
    でも、このままでは、やがてこの光も消え行ってしまう。
    闇を、暗雲を払うには、風で払うしかない。
    その風は、誰かが吹き込んでくれるものなのか。それとも自分が吹かすのか。
    ただ、目の前の弱弱しくなってしまった光を救うには、自ら風を生むしかない。

    こういう感じだと思うんです。
    てるてる坊主にこれだけのメッセージが込められてると感じたのは、てるてる坊主への描写だけ、とても細かいんです。
    皆さんも小さい頃に、一度は、てるてる坊主の歌を聞いたことがあると思います。
    あの歌の3番の最後は、もし雨が止まなかったら、お前の首をちょん切るという歌詞になってます。
    雨を上げることができなければ、終わりなんです。雨が止まなければ犠牲を生む。
    ちょっとしたサスペンスより、所詮は例え、抽象ですが、恐ろしい描写です。
    本来はちょん切るという表現は生贄なのですが、この物語に関しては犠牲という表現があっているでしょう。

    となれば、風はどうしたらいいのか?
    答えは交響曲第6番ロ短調 「悲愴」第2楽章にありました。

    夏休みに入ってすぐの頃、ほたるちゃんは主人公に、一度だけピアノのレッスンをします。
    その時に、いつか、この悲愴を弾いて見せるといい、ほたるちゃんは、
    「じゃあ、もし弾けたら君の願いを一つ叶えてあげよう」
    そう約束しました。さらに、つばめ先生からは、
    「音楽は何も、ピアノだけが奏でられるわけじゃない」
    と、アドバイスをもらい、主人公は、悲愴のオルゴールの製作に着手しました。
    コンクール決勝の前日、ろくに食べず、寝ずにようやく完成させたオルゴールを胸に、夜、ほたるちゃんの実家へ向かいます。
    当然門前払いを受けるのですが、彼は全力でほたるちゃんを呼び、ほたるちゃんもそれで気づいて、親が止めるのも聞かず、二人で夜の街へ消えてゆくのでした…

    この後の結末はもちろんハッピーエンドなのですが、最後に、さらにどんでん返し、そして、てるてる坊主こそが、この物語の象徴であったことを知ることができるので、結末は、ぜひ、皆さんの目で、確かめてみてほしいです。

    ん~、初めてメモオフの記事を書いた時から思ってましたが、これ感想じゃなく、私の私見が入り乱れたネタバレですねw
    まあ、ただ感想を述べるだけで、全く情景が伝わらないよりは、ネタバレに感想を盛り込むことで、情景感が増すのかな?と、勝手にプラス思考しているので、今更変えるつもりもないんですけどねw
    ただあまりにも思い入れが強すぎて、一部キャラを除き、膨大な文章量になってしまいました。
    メモオフだけで卒論がかけちゃいそうです(笑)

    総評ですが、簡単に言ってしまえば浮気物語なので、日本人の感性には、あまりオススメできません。
    ただ、このゲームが持つ世界の雰囲気。こちらはぜひ皆さんにも感じてほしいです。
    物語の中に天候や風向きを感じられる作りになっているので、極論を言えば、国語の教材として、この物語を取り扱って欲しいくらいです(笑)
    あと、伏線の張り方が非常に上手いです。
    ここもまた、国語教材にしたくなっちゃう理由の一つなんですが、まあ、つばめ先生も、夏期講習臨時国語教員として赴任してるので、こう思うのはあながち間違いではないのかもしれませんね(笑)

    ほたるちゃんルートのところでちらっと出ましたが、今作にも、本編の前日譚モードがございます。
    次回の記事はそちらを書いていくことになると思いますが…
    実は、割と記憶が飛んでます…
    というのも、あまりにメモオフ1と2が好きすぎて、後日談的存在の、

    メモリーズオフ アフターレイン

    こちらも遊びきってしまって、別モードの記憶が埋まってしまってるんです…
    まあ、それぞれ1回しか通してないのにここまで記憶できてしまってるだけでも、とても私に強い影響を与えてくれた作品なのですが、再び刺激をもらえる機会を頂いたということにして、改めてプレイいて、また書かせていただきたいと思います。

    3月には新作も出るので、それまでに遊びたいなぁなんて思っていたのですが、明らかに無理なので、のんびりマイペースに、いつか全作品網羅してやろうと思います!

    死ぬまでには全作書いて載せる予定なので、皆さんも、余命が続く限り、気長にお付き合いいただけると嬉しいです(笑)

    それでは、超長文を閲覧頂き、誠にありがとうございました!
    それでは次回、別モード編で!ノン
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