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  • DJムタ:小説『万能鑑定士Q』シリーズ、感想文 /~ついにミステリにも"萌え"の魔手が、そしてわが影の恐れをなす男~

    2014-05-31 12:00  
    509pt
    こんにちは、DJムタですムタは最近、艦これで港を拡張しないと艦娘たちを抱え込めなくなってきていて困っているんですよ・・・つか、そんなことはどうでもいいんですよッ!皆さん生き急いでますか? ムタはね、超急いでるんですよ!えッ!? 何をって?映画ですよ!綾瀬はるかですよ!違ぇよ!! 『おっぱいバレー』じゃねぇよ!そりゃ綾瀬タソのおっぱいは、あの大きさの割に超美乳でこの世のありとあらゆるおっぱいの中でも極上の一品おっぱい鑑定士のムタの眼を以ってしても千年に一度のミレニアmああもうッ!おっぱいの話はいいだよッ!ムタおっぱいとか見飽きてるし、もうおっぱいとか超見飽きてるし!まぁ、童貞だけどね。あ!? 違ぇよ、童貞じゃねぇよ!チクショウ話が進まねぇなぁ・・・・・・いい加減、ちょっとは真面目に話してもいいですか?ムタね、ホントにこれでも急いでいるんだからねはい、というわけでギリギリ5月31日に間に合いました今回は、本日より絶賛公開中の映画にもなっている小説【万能鑑定士Q】について語ります『万能鑑定士Q』シリーズは角川文庫レーベルから刊行されている松岡圭祐 著のミステリでキャッチフレーズは「面白くて知恵がつく 人の死なないミステリ」ですその言葉のとおり、女性主人公"凜田莉子(りんだりこ)"が その鑑定士としての"知識"を駆使し"人の死なない犯罪"を、推理・・・というよりは"鑑定"を手がかりにした思考により解決してゆく物語です面白くて知恵がつく・・・の由縁は、事件解決の糸口となる"推理"が【直感的な閃き】によるものではなく【鑑定士としての知識】に比重を置いているためと思われますいやねぇー、ムタはこの小説映画化に先駆けて2週間も前に読んじゃってたからさぁほら、オピニオンリーダーっつうの?そういう存在としてはさ、ほっとけないじゃない、映画にまでなっちゃってるしさだったら語ってやろうじゃないのさ、情弱にもわかりやすいようにさ時代がムタに追いついたのかねぇだってもう ムタは2週間も前に読んじゃってるからさぁ・・・・・・え!? もうシリーズ20冊以上でてんの?マヂ? 有名なの?つか、『千里眼』シリーズで600万部以上の売り上げを誇る 超イケてる作家さんなの?・・・・・・・・・知ってたうん、知ってた知ってた、いや、マヂ知ってたし、今 知ったしおまえらより1秒早く今 知ったし!はいはい、そんなことより作品の話をするよ!この『万能鑑定士Q』実は"人の死なないミステリ"であることが核ではありませんこのブロマガを読んでいらっしゃる方なら、もうご存知ですよねそこには、この作品を"人の死なないミステリ"に至らしめるキャラクターの存在が前提としてあるからですでね、このキャラクター 凛田莉子なのですがおよそミステリには似つかわしくない【萌えっ娘】なのです子供のように純真な心を持った、マジ天使のような女性で人を疑うことを知らないのですそして、さらになんと この凛田莉子【お勉強のできないアホの子】なのです!学校の勉強なんてクラスで最下位です高校もお情けで卒業です、卒業猶予状態ですダメでしょ?www そうでしょwwwだって、アホの子に 推理なんて出来やしませんものねwそもそも、事件の犯人探しなんて 人を疑ってかかる事から始めなくてはならないのに・・・ですが、そこはご安心ください彼女は・・・この純真で真面目な娘さんはそれゆえ一所懸命 勉強をして、多種多様な知識を身につけ物の真贋を見抜く"鑑定"の技能を身に付けるのですしかしながら、突貫で身に着けた知識だけでは精神まで急激に成長させたりはできませんまさに、【頭脳は明晰、心はアホの子】というキメラというかヌエというか、なんかカオスというか・・・なんだか類を見ない、わけわかんないとんでもなく新しい【萌え】がここに爆誕してしまっているのですwかわいいです、アホ可愛いです でもたまに賢いんです でもやっぱアホなんですモデルのように背が高くすらっとしていて小顔でまるで猫のような大きな目をしています笑顔がぎこちないんです莉子タンかわいいよ莉子タン! ムタの莉子タン ハァハァ・・・前述のとおり 彼女は"鑑定士"であり、つまりは一般人です捜査のプロでもなければ、推理のプロでもありません唯一、彼女に出来ることは"普遍的な前提から、特殊かつ個別的な結論を得る演繹的思考"(本書5巻より抜粋)だけです上記の事柄を指して ミステリでは"推理"と呼ぶのかもしれませんがそこに天才的な閃きや、超越性を見ることはなくヒロイックなキャラクター性は"そこにない"のですミステリですよ? 推理モノですよ?物語の核となる部分に、彼女の超越性が不在なのです・・・すごいでしょ?ゆえに、この凛田莉子肝心の推理を間違えたりもしますええ、もうおわかりでしょう、【萌え】にとって必修科目ともいえる【ドジっ娘】属性もあるのです"普遍的前提"は正しく見出すことが出来てもそこから"特殊かつ個別的な結論"を導き出すためには(それこそ超人的な)"直感"や"経験"が必要なのでしょうが捜査経験・・・というか人生経験の浅い彼女にはそれがありませんそして、そんな自分の不備で推理のアテが外れた時に 彼女のとる行動は・・・【落ち込みます】【反省します】【後悔します】そして、ただただ 打ちひしがれ、ふさぎ込んでしまうのですw可愛いですよね、そんな彼女をほっとけやしないですよね彼女は周りの人々から勇気付けられ、立ち直り、そして再び事件に立ち向かってゆくのですこの構造、アイドルを応援するファンの心理にも通ずるものがありますよねファンは完璧なパフォーマンスを享受したいのではなく"がんばる姿"を"応援"したいのです 最新の【萌え】がここに体現されているかのようです家族とのふれあいや、恩師との思い出・再会、地元沖縄への帰省・愛着など・・・特に地元推しなところなどは最近の【萌え】や【アイドル】のフォーマットによく見受けられますよねさらに、この凛田莉子相手の心をおもんぱかるがゆえに犯罪を暴くことを躊躇したり相手の間違いを指摘し傷つけたりすることを恐れ自らの正しい推理を披瀝しないことさえあるのですダメでしょwww 推理!! 言えよ推理、ダメじゃんそれが見たくて読んでんのにwwwミステリだってのwww相手の気持ちを考えて、間違いを指摘できないなんて・・・そんな、とてつもなく優しい莉子ですから犯罪者にさえ共感し、犯行に至る境遇や苦悩に涙したりもします手放しに同情しているわけではないのですが決して犯人を裁くような真似はしません例え、杉下右京さんが激おこプルプル丸になるような場面でも古畑任三郎が、キムタクにビンタするような場面でもですそんな莉子ですから、もし仮に作品が"人の死ぬ世界"であったならきっと彼女には耐えられていないはずです20シリーズ以上出ている本作ですがたぶん3作目あたりの早い段階で、莉子ダメになっていると思いますwキャラクターと世界観の紐付けができているから【萌え】の要素を持った主人公には【萌え】の世界観が与えられているのですね人の死なない、真の悪人のいない、皆が主人公を愛している世界が、ですねただ、ここまで手放しに褒めてきましたけれどムタあることに気づいてしまいましたこの作品、重大なパラドックスを抱えているのです 

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  • DJムタ:映画『凶悪』を観て、感想文 / ~やっぱり適度に油断をさせるのが大事~

    2014-05-16 18:00  
    509pt
    こんにちは、DJムタです
     
    いやー、まいったよー
    『また書いて』とか言われちゃったよー
    え!? 何って? 原稿だよ原稿、こ・の・原・稿・!
    ムタはムタでね、今日も すっごく忙しいんだけどねー
    これから西友に行かなきゃなんないし
     
    でもね 書くよ、まだちょっと9時まで時間があるし
    それに『また書いて』なんて、言われちゃったからさー
    文才…って言うのかな? あるのかなー? そういうのあるのかなー?
    地元でも 結構よさ目の中学校でてるからね
    ・・・おっと、学歴自慢はほどほどにしないと嫉妬されちゃうぅ?
     
     
    さて、そんな文才あふれる文豪ムタが 今回、感想文を書くのは
     
     
    【映画『凶悪』です】
     
     
    この映画は"上申書殺人事件"という 実際に起こった犯罪を元にしたフィクション作品です
    とある死刑囚の出した"上申書"を元に
    その"余罪"の裏付け取材を行う、ジャーナリストのお話です
    そしてその"余罪"を調べるに従って明らかになってゆく
    事件の"凶悪"性、死刑囚の意図、そしてもう一人の犯罪者・黒幕的人物の存在・・・
     
    (※以下、ちょっとした【ネタバレ】を含みます)
     
     
     
     
    この映画、『凶悪』・・・というタイトルの指し示すとおり
    たぐい稀なる凶悪犯罪を扱った 視覚的にも とてもハードな映画でして
    設定だけを聞いて、かなり期待していたのですが・・・
     
    キャティングを見て蒼ざめました
    ムタ蒼ざめました
     
    主要な登場人物である
    ストレオタイプの暴力ヤクザに            ピエール瀧
    インテリヤクザ(正しくは不動産ブローカー)に    リリー・フランキー
    そして、その事件を追う新聞記者に         山田孝之
    関係ないけど被害者の一人に、お笑い芸人の   ジジ・ぶぅ
     
    あれ? これからムタが観ようとしているのはバラエティなの? コメディなの?
    っていうか、ピエール瀧が"ヌーン"とかヌイグルミの声当てて
    リリー・フランキーが再現コントに出演していた
    TVバラエティ"ココリコミラクルタイプ"が頭をよぎりますけど、これなの? 何なの?
     
    山田孝之も"勇者ヨシヒコ"ですし
    ジジ・ぶぅさんなんて完全にオチかよw キャスティングにオチとかつけんのかよwww
    …ってな感じです
     
     
    つかコレ、なんかもうダメっぽいでしょ?
    なんかこう、ダメな邦画の臭いがぷんぷんしてまして
    普通に怖い役者さんに怖い役やらせても当たり前すぎるから
    ちょっと意外なキャスティングにしてみました・・・テヘペロ☆、みたいな感じで
    話題づくりだけして、初週逃げ切り・即ソフト化・すぐにロードショー・・・の例のアレです
     
    だって、"ジジ・ぶぅ"ですよ、"ジジ・ぶぅ"
    名前からして 超ふざけてるじゃないですか!
    つか、そんな事言ったら"ピエール瀧"も"リリー・フランキー"も全力で名前 ふざけてますからねwww
    まぁ、"DJムタ"とか名乗っているムタが言うのもアレなんですけど
     
    唯一、山田孝之だけは『闇金、ウシジマくん』でダークなイメージがあるのですが・・・
    (それにしたって、ドラマ版の"ウシジマくん"はヌルいです)
    (作中に"違法な金利に返済義務はありません"とかテロップが流れる始末ですからw)
     
     
     
    でもね、開始数分でやられました! ムタやられましたよー
    まずね、ピエール瀧が怖い怖い
    まぁ、この人はもともとガタイも良いし
    破天荒なイメージもあったのですが・・・それにしたって良い演技です
    目の前で彼女を犯されながら 灯油をぶっかけられたら、ムタだったら死ぬ前に死にそうです
    逆に山田孝之は、ウシジマ君とは対極の抑えた演技で
    正義感にあふれた新聞記者を好演しています
     
    すげぇ面白い!! そしてヤバイ!
    ムタは直感的にそう思いました
     
    【リリー・フランキーがやらかすに違いない!】
     
    フラグがビンビンに立っていやがる!
    ここまでの流れを、リリーさんが盛大にぶち壊してくれる!!
    『八日目の蝉』で"劇団ひとり"がやらかしたように!
     
     
    ・・・しかし、ふたを開けてみれば、リリーさんが一番怖ぇぇえ!!!
    杞憂でした、ムタ杞憂でした
    勢い余って人を殺してしまい、ビビりながらピエール瀧に助けを求めてきた時の震え声、そして怯えた顔
    なのに、ピエール瀧が事後処理してくれるやいなや、だんだんと気が大きくなってきて・・・
    最終的にはヘラヘラ笑いながら死体に火をつけているときの高揚した笑顔
    とても、同じ役者さんとは思えません・・・つか、同じ人間とは思えません
     
    さらに、死体の焼ける臭いを嗅ぎながら
    『いい匂いだなー、肉食いたくなってきた・・・』とボソリ
    そこからの、フライドチキンにかぶりつくクリスマスパーティのシーンへ高速場面転換!
    リリーさん サンタ帽かぶっています! チキンかじってます!
    もうテロです、ムービーテロリズムです!!
     
    ムタちょっとだけ吐きかけました
    朝に食べた"創作デフレ飯"をです
    そして、ムタちょっと漏らしかけもしました
    ・・・いや、漏らしてはないんですけどね
    ちょっとだけ漏らしかけただけ
    ギリセーフだった! ギリギリセーフ! 一滴も漏らしていない
    ・・・全然パンツ濡れていなかった
     
    それで、とりあえずパンツ洗ってから続きを観たんですけど
     

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  • 映画の手法は漫画には使えない10の理由と後、昨日の放送でいただいた質問、「キャラのライン(デフォルメ)について」

    2014-04-03 19:54  
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     こんにちは、大井昌和です。
     あっという間に4月であります。一年の4分の1が既に終了したという悲しい現実。そんななか大井は新連載をはじめたり、ブロマガを頑張ろうとしておりますので、新年度もよろしくお願いいたします!

     この記事も毎回漫画に関連した技術論や批評などを語ってきたのですが、一応記事の内容が時勢に合うように考えて書いております。
     が、今日の記事は特に時勢とは関連がないように見えます。ですが、実は漫画について語るにおいて大前提の部分の一つになります。
     それは、漫画は映画とは違う、という字面では自明に見えることが世間ではそう思われていないという残念な事実があります。
     今日はそれについて、わかりやすく箇条書きであげておきます。
     あと、昨日の放送でいただいた質問「キャラのライン(デフォルメ)について」書いておきます

    映画の手法は漫画には使えない10の理由

    1・映画は秒間24フレーム(最近は30も)の絵を鑑賞するものだが、漫画は一コマを数秒間鑑賞する絵である。つまり、漫画の一コマを眺める間に、映画は100近い絵を眺めるのであって、絵に対する概念が全く違うので、絵に持たせる意味性が全く違う。

    2・連載漫画のストーリーは終わらない。映画のストーリーは2時間で終わる。ゆえに、ストーリーの使い方が全く違う。
     

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  • ゲームの「物語」をゲーム製作者がわからない落とし穴

    2014-01-26 16:27  
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    こんにちは、大井昌和です。今週はまんがライオリジナルの「ちいちゃんのおしながき」を描いたり、アクション「もとかの食堂」を描いたり、打ち合わせに行ったりでひいひいでありました。その間に、「エンダーのゲーム」を見に行ったりしました。「エンダーのゲーム」は、元の原作のプロットをなぞったもので、作りはチープで惜しい作品でしたが、なぞったプロットが面白いし、読んだのも20年前なので記憶が呼び起こされて楽しめました。あと、ファイナルファンタジー10をそこそこ進めてきたので、ゲームと物語の関係を語りたいと思います~。僕らの世代は、家庭用ゲームの勃興からゲームに触れてまいりました。よく巷で言われたり、ゲーム製作者が語るには、日本のゲームでの物語というものがドラゴンクエストなどのrpgで決定されたかのように語られております。果たしてそうでしょうか?ゲームの物語は「どこ」にあるのか?これを考えることで、実は漫画や映画の物語を考えることにもなります。ゲームの物語は簡潔に言うと、プレイヤーにあります。 

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  • 映画「エンダーのゲーム」が見たい!

    2014-01-18 23:29  
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    お疲れ様です、大井昌和です。この「お疲れ様です」というのは、この業界のメールなどでの挨拶文です。多分、不規則な生活をする人間が多いこの世界で、こんにちわ、とかおはようございます、だと似つかわしくないためこのような挨拶文になったのかと思います。(他にも「お世話になっています」などがあります^^;)さて今日は映画「エンダーのゲーム」公開を記念して、原作の小説やその作者オーソン・スコット・カードや、「エンダーのゲーム」をはじめとする「エンダーサーガ」などについて語って見たいかと思います。 

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  • エイリアン2013を見たよ。吐血     ( `血´)9

    2014-01-11 21:11  
    こんにちわ、管理人の大古pです。
    講読ありがとうございます。
    大井昌和はオービタリアのペン入れ真っ最中で大変忙しくキリキリと働いております。
    というわけで、ブロマガの記事を今回は私が書くことになりました。
    よろしくお願いいたします。
    ブロマガ会員の皆様は大井昌和のことを知りたいかと思います。が、ここは空気を読まずあえて自分記事でいこうと思います。
    去年の10月末頃から続く年末進行=>同人=>年始のコンボを乗り越えやっと少しは自分の時間が作れるようになった大古は、映画やビデオをいっぱい見てきました。
    そんな見た中で紹介したい映画がこれ、「エイリアン2013」。タイトルからわかるとおりエイリアン物です。
    パッケージはすごいかっこよく、ギーガー調のエイリアンらしきものと広大な宇宙、購買意欲をそそるうたい文句などが載っておりエイリアン物やプレデターなどが好きな私には、「ピッチブラック」みたいな隠れ

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