凪のあすから第2話「ひやっこい薄膜」のストーリー解析を行う。漫画未読。→前回 →次回
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■評価
★★★ テクニカル
[ニコニコ本編]http://www.nicovideo.jp/watch/1381395324
■総評
あかりと陸の男性の問題を取り上げることで、紡とまなかの恋に障害を生じさせるというテクニカルな展開。相変わらず、紡←まなか←光←ちさき←要という心理描写が丁寧になされており、構図が分かりやすくなってきた。主要人物以外に重大な問題を引き起こすことでストーリーを展開させる手法はなかなか巧みである。
■基本情報
原作 Project-118
監督 篠原俊哉
シリーズ構成 岡田麿里
脚本 岡田麿里
アニメーション制作 P.A.WORKS
->Wikipedia
■登場人物
[海の住人]
先島 光(さきしま ひかり) - 花江夏樹
向井戸 まなか(むかいど まなか) - 花澤香菜
比良平 ちさき(ひらだいら ちさき) - 茅野愛衣
伊佐木 要(いさき かなめ) - 逢坂良太
先島あかり - 名塚佳織
[海の神様?]
うろこ様 - 島海浩輔
[陸の住人]
木原 紡(きはら つむぐ) - 石川界人
[小学生]
潮留 美海(しおどめ みうな) - 小松未可子
久沼 さゆ(ひさぬま さゆ) - 石原夏織
■ドライバー分析
第2話のメインドライバーは次の3つ。
①あかりが陸の男性と付き合っていることがバレる(P-E)。
②陸の人間と結ばれた海の人間は追放される「しきたり」が明かされる(P)
③5人のメンバーはいっしょに“おじょしさま”を作る(L-L)
またサブドライバーとして、
④まなかが“ぎょめんそう”の呪いが解けたことを隠す(L)
⑤ちさきが自分の気持ちと立場に苦悩する(F)
などがある。最大のドライバーは①と②で、それらを通して紡←まなか←光←ちさき←要という気持ちの連鎖が展開されている。
■残された伏線
①あかりの相手は美海の父?
このまま単にあかりが追放されるとは考えにくい。第1話であかりにちょっかいをかけた女の子たちの動機がまだ説明されていないため、この件と関係しているのかもしれない。例えば、あかりの相手が美海の父や親類、あるいは学校の先生などである可能性がある。もし美海の親類の場合、さゆは美海のために行動しているということになる。ただ、あかりの相手はうぶで若そうだったので、父の可能性は低いかもしれない。
②御船引きの儀式
“おじょしさま”の制作に取って代わられた。まだ儀式にまで達していないので、今後出てくる。
③追放のしきたりは解消されるのか?
あかりの件が一段落するには、「男性と結ばれ追放される」、「あきらめる」、「しきたりがなくなる」の3つの可能性がある。しきたりが無くなれば大団円だが、この件は紡とまなかのモデルケースでもあるため、紡と光のバランスを取るためには、障害を残しておく方が良いだろう。紡とまなかの関係が禁断の恋である方が、ただの恋であるよりもドラマチックで情熱的になりやすい。そして、それはやはり光に対する揺さぶりなのである。
④“ぎょめんそう”の呪いが解けたことはいつばれるか?
些細なことだが、そのうちバレるだろう。
■ストーリー詳細
G まなかの膝の“ぎょめんそう”の呪いが解ける。
F まなかにとって、ぎょめんそうは紡との思い出なのでそれを残念がる。
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LF まなかはうろこ様にまた呪いをかけてもらうようお願いにいくが相手にされない。
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L 学校。まなかは紡に昨日のことでお礼をいう。
E それが面白くない光は邪魔に入る。そこでまなかと光はけんかになる。
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FL 探し回っていた光に悪いことをしたと泣くまなかをちさきがフォローする。
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E 光は学校で、昨日ガム文字でいたずらをしていた女の子達(美海とさゆ)にからまれる。
G 光はけんか腰だったが、要が仲裁に入り、その場をおさめる。
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L 教室。先生が“おじょしさま”と呼ばれる木彫りの人形を作るメンバーをつのる。紡を皮切りに、まなか、光、ちさき、要がそれに立候補する。
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L 放課後、五人は人形の木材を調達する。
L そこで、4人は紡が海のことに詳しいことや好意的だということを知る。
P 4人が帰ったあと、紡は先生にあるお願いをする。(後に4人の水場を作ることだと分かる。)
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E 帰り道、海の4人はあかりが陸の彼氏と別れ際にキスをするのを目撃する。
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P 要によると、陸の人間と結ばれた海の人間は海村から追放されてしまうらしい。
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E まなかは紡のこともありそれが理不尽だと怒るが、光はその気持ちを察してつっかかりけんかになってしまう。
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E 光の気持ちを察したちさきが仲裁に入るが、逆にちさきと光もけんかになってしまう。
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G ちさきを要がフォローする。
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G 光の家。光はあかりに今日のことを聞き出せずにいる。
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L 次の日、5人は教室で木彫りの人形の制作を進めている。そこで、ちさきはまなかが紡のことを好きなことを確信する。
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P ゴミ焼き場で、ちさきは紡が4人の水場を作ろうとしていることや、紡もまなかのことを嫌いでないことを知る。
F ちさきは、4人の関係が壊れることを恐れる。
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P まなかはもう一度うろこ様に呪いをかけてもらうよう神社に来ている。
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E すると外からあかりの声が。あかりが陸の人間とできていたのがバレてしまったようだ。
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(つづく)
次回に続く
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