【ストーリー解析】凪のあすから 第16話「遠い波のささやき」
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【ストーリー解析】凪のあすから 第16話「遠い波のささやき」

2014-01-25 21:17

    凪のあすから第16話「遠い波のささやき」のストーリー解析を行う。漫画未読。→前回 →次回
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    ■評価
    ★★★ スタンダード


    [ニコニコ本編]http://www.nicovideo.jp/watch/1390548084

    ■総評
    第16話は、さゆと美海のすれ違いと、美海の光への恋心を描く。光が新しい制服を作るという話を中心に、さゆ、美海、光の心理描写が細かく展開されており、ストーリー強度はそれなりに高い。若干、後半部分の展開に違和感があるが、許容範囲のうちだろう。海に落ちた際の不思議な出来事や、最後に要が帰ってくるという引きがあり、1話として完結しがちな話の中に、次回以降につながる展開が含まれているのは良かったのではないだろうか。

    ■基本情報
    原作 Project-118
    監督 篠原俊哉
    シリーズ構成 岡田麿里
    脚本 横手美智子
    アニメーション制作 P.A.WORKS
    ->Wikipedia

    ■登場人物
    [主人公たち]
      先島 光(さきしま ひかり) - 花江夏樹
      木原 紡(きはら つむぐ) - 石川界人
      潮留 美海(しおどめ みうな) - 小松未可子
    [潮留家]
      潮留 至(しおどめ いたる)- 間島淳司
      潮留 あかり(さきしま あかり)- 名塚佳織
      潮留 晃(しおどめ あきら)- 石上静香
    [中学生]
      久沼 さゆ(ひさぬま さゆ) - 石原夏織
      峰岸 淳(みねぎし あつし) - 村瀬歩
    [元同級生]
      狭山 旬 - 松岡禎丞

    ■ドライバー分析
    第16話のメインドライバーは2つ。

    ①制服の無い光のために制服を仕立てに行く(P)
    ②美海とさゆがケンカになるが仲直りする(E-G)

    またサブドライバーとして、

    ③美海が改めて光に恋をする(L)
    ④光が美海とさゆの関係を取り持つ(G)
    ⑤要が帰ってくる(P)

    などがある。
    第16話のメインストーリーは、美海とさゆのケンカと仲直りの話(②)。光を思うばかりに、知らない間にさゆを傷つけてしまった美海が悩み、光がそれを助ける。
    ストーリーは、光の制服を作るという目的によって開始され、その中で美海とさゆのすれ違いが始まる(①)。この光の制服を作るという目的は、結局のところ達成されておらず、ストーリーを展開するための舞台装置と見た方が良いだろう。

    さゆと美海のケンカの原因は、美海が光のことばかりを相手にして、さゆのことを蔑ろにしたことだ。象徴的なのは、待ち合わせ場所で美海がさゆの呼びかけに気がつかなかったシーンで、ここでストーリーの方向性は明確になったと言える。

    [機嫌の悪くなったさゆと、その理由が分からない美海]

    さゆとしては、親友である美海が他の人ばかり相手にするので許せないという気持ちと、好きな人が戻ってきたことを見せびらかされて悲しいという2つの気持ちがあっただろう。
    また、普段大人ぶっているさゆだけに、自分が嫉妬したりしていること自体にも嫌悪感があったかもしれない。

    ただ、ストーリーの後半は、若干美海とさゆの関係がフェードアウトし、美海を助ける光と、それに対する美海の気持ちというストーリーにシフトしていく(③、④)。
    ここら辺りは、シリーズ後半の主人公が美海であることを再確認するような内容で、美海の恋物語の再出発という感じ。特に海のシーンは、まなかが紡に引き上げられたシーンのような運命的な演出がされている。

    [光に優しくされて、光への想いが強くなる美海]

    第16話は最後に要が帰ってくるという引きもあり、全体としては充実した内容だったといえるだろう。ただ、ストーリーには多少気になる点もある(後述)。

    ■若干の問題点
    第16話のストーリーで若干気になった点を挙げる。

    ①制服は作っても良かったのでは?
    まず、第16話は制服を作るというストーリーとしては完結していない。光は最後に、制服をキャンセルして店を後にしてしまうが、ここで浜中(陸の方)の制服を頼んでも良かったのではないだろうか。これは、無理をお願いした美海のフォローにもなるし、光が新しい環境を受け入れようとする姿勢の表現にもなる。
    光がその場を去らなければならないのは、(表でケンカしている2人に付き添わなければならないという)ストーリー上の要請かもしれないが、元々注文だけして後日取りに来るという設定でも別に問題はない。

    ②さゆの方からやってくるのはミスマッチ?
    次に、最後に仲直りのために現れたさゆにも違和感がある。まず、狭山に送られたはずのさゆがやってくるのは、物理的にも心理的にも若干不自然な感じがする。第16話では、終始美海の靴が強調されているが、このためだけに靴の設定があるのだとすればちょっと大掛かりすぎる。

    また、この展開には美海の好感度を下げかねないリスクがある。さゆと美海が仲直りするというのは、非常に王道的なストーリー展開だが、今回は間に水中で呼吸ができたという美海のはしゃぐ演出が入ってしまっている。そのため、仲直りそっちのけではしゃいでいる美海に、「結局成長していない」「さゆがかわいそう」という、視聴者の反感があっても仕方がない。
    この展開は、わざわざ心配して駆けつけてくれたさゆとのギャップを強調してしまう展開で、大団円とはいえ、あまり良い展開とは言えないだろう。多少なりとも、美海がさゆに再会する前に、「さゆに謝りにいく」という姿勢を見せる必要があっただろう。

    また、少し本筋と外れるが、さゆは造船所ではなく要の方に向かわせるという展開も良いかもしれない。さゆが要のことを気にしていた伏線の回収にもなるし、より話は発展的になる。

    [美海を心配して駆けつけたさゆ。本当は美海のことが大好きである]

    ■残された伏線

    ①美海はなぜ水中で呼吸が出来た?
    海に落ちた際、なぜ美海は水中で呼吸ができたのだろうか。確かに美海は陸と海のハーフだが、今までの設定では、陸と海の人間の間に出来た子供はエナを持たないという話だった。多少、海の不思議な力を示すエフェクトもかかっており、何か特殊なことが起こっている可能性がある。単なる演出とは思えないので、何か重要な展開の前触れかもしれない。今後、美海が水中で活動できるというのは重要な水中シーンへの伏線になりそうだ。

    [海の力を感じさせる謎のエフェクト]

    ②美海と光の恋物語の行方は?
    今回、改めて光に恋をした美海。美海は、第14話以降、非常に主人公的な立ち位置におり、これからも美海の恋物語は進行しそうだ。まだ、(そしておそらくこれからも)光は美海のことを単なる姪とか家族としか思っていない。美海は、適わぬ恋と知りつつも、光へのアプローチを続けるだろう。光から進んで美海にアプローチするということはまずありえないので、ストーリー展開上は、美海が窮地に陥り光が助けるとか、光が落ち込み美海が支えるといった展開が続きそうだ。

    [光の美海への扱いは昔のまま変わらない]

    ③要のストーリー上の役割は何か?
    今回、ラストシーンでしれっと帰ってきた要。光との扱いの差は非常に大きく、やはり要はトラブルメーカーとしての役割がありそうだ。予告からすると、要は木原家に住むことになるようなので、同居する紡とちさきとの組み合わせも最悪である。唯一、要の帰還を待望していたのはさゆだけなので、救いがあるとすればさゆルートだが、しばらくは波乱が続きそうだ。

    ④海の封印が解けるのはいつか?
    光の帰還、美海の海呼吸、要の帰還など、海に関する出来事は着々と展開を見せている。封印が解けるのはまだ先で、まなかの帰還はさらに先になりそうだが、海に関する出来事はこれからも起こっていくだろう。今回、美海と光の海のシーンでは久しぶりに、穏やかな海中の様子が見られ、冬から春への雪解けのような雰囲気がある。もしかすると、封印が解けたあと、うろこ様が何か教えてくれるかもしれない。

    また、前回に引き続き、

    ⑤ちさきと紡は恋愛関係になりえる?
    ⑥お船引きで何が起きた?
    ⑦光まなかエンドは確定?
    ⑧人工呼吸は伏線?
    ⑨まなかはどうなった?
    ⑩紡はまなかに対し能動的に動くか?
    ⑪紡の家庭には何があった?
    ⑫まなかはお船引きの後、光に何を言おうとしていた?
    ⑬まなかがウミウシに聞いたこととは?
    ⑭ちさきは要になんと答える?

    などの伏線が残されている。

    ■おまけ
    今週のベストショットは、もちろん全裸で道端に現れた要くんです。

    [すいません、今日っていつですか?]

    [ちょっとストップ、ストーーーーップ!(どうして海の人っていつも全裸なんだろう)]

    [仕方ないよね、男の子だもん。全裸にもなりたくなるさ]

    ■ストーリー詳細

    (学校)

    P 光が美海のいる中学校のクラスに復帰する。
    P 光はすぐにクラスの人気者になる。

    P 美海は平静を装う光を見て、自分もそのままでいようと決める。

    (帰り道)

    P 光と美海のそばを、クラスメイトの峰岸が通りかかる。
    EG そこにたまたま荒い運転の車が通りかかり、光が美海を守る。
    L 美海は無意識に光の腕をつかんでしまい照れる。

    P その様子を見ていた峰岸の存在に気がついた美海は、峰岸を呼び止める。
    EG 峰岸は、美海が光のことを好きなことに気がついたが、黙っておくという。
    P 美海と峰岸は他にも何か会話している。(後に判明)

    P 光は美海と峰岸の関係を茶化す。

    (潮留家)

    P 2人が帰宅すると、家に紡が来ており、丁度帰るところらしい。
    P 紡は光のために、自分の中学校の時の制服を持ってきたようだ。

    E 光が試しに着てみるが、丈が合わない。
    G そこで、明日街に行って制服を仕立ててもらうことに。

    (その夜)

    P 光の心配をするあかり。あかりは、至に光を家に置けいてくれたお礼を言う。
    P 至はそれを当然だと言う。
    L いい雰囲気になるあかりと至。
    F 2人はキスをしようとするが、そこに晃が入ってきたので驚いてごまかす。

    (翌日)

    E 晃がはしかにかかってしまい、急遽、あかりと至が病院に連れて行くことに。
    E 制服作りにあまり乗り気でない光は、今日でなくても良いとしぶる。
    G しかし、美海が行こうと光を説得する。
    EG 光にデートかよと言われ、美海が電話でさゆを呼ぶ。

    (駅前)

    L 待ち合わせ場所に先に来ていたさゆが、やってきた美海に呼びかける。
    F しかし、光との会話に夢中の美海はそれに気がつかない。
    E 美海はそのことに気がつかないが、さゆは不機嫌になってしまう。

    (街)

    P 美海はお気に入りの靴を履いてきているが、靴から変な音がする。
    E 中の良い2人の様子を見て、さゆは疎外感を感じる。

    (仕立て屋)

    E さゆは相変わらず、何でつき合わされているのかと嫌になってくる。
    E 光が浜中の制服に抵抗感を見せる。
    G それに、気がついた美海が波中の制服にしてくださいと無理を言う。

    E 外で待っていた美海にさゆが、光とは三親等だから結婚できないと言う。
    P (美海は、峰岸に義理の三親等なら結婚できることを思い出す。)
    E 美海にはさゆがどうして嫌なコトを言うのか分からず、さゆに感じが悪いと言ってしまう。
    E さゆは美海にばっかり良い事があってのぼせてると言いケンカになる。

    E 光はやっぱり制服を作るのをやめる。

    E 光が店の外に出ると、さゆと美海がケンカしており、美海が走り去る。

    (その後)

    G 光は家に電話した後、仕方なくさゆを連れて帰ることに。
    G そこにたまたま狭山が通りかかり、2人は送ってもらうことに。

    P 世間話をする狭山だが、光は全然聞いてない。
    G 光はたまたま通りかかった造船所に美海がいるかもしれないと思い、車を止めてもらう。

    (造船所)

    P 雪道に足跡があり、その先に美海がいる。
    G 光は、美海を元気付ける。
    L 美海は光に感謝する。
    P 光が靴を茶化すので、美海が靴を光に放り投げる。

    E そこに、突然老朽化したクレーンが倒れてくる。
    E 直撃は免れた美海だったが、衝撃で海に落ちてしまう。

    G 海に沈んでいく美海。ところが、なぜか水中で呼吸できるようになる。
    L 光が助けに来る。美海は光に改めて恋をする。

    G その後、さゆが靴を拾ってやってきて、美海と仲直りする。

    (喫茶トライアングル前)

    P マスターの前に裸の要が現れる。

    (つづく)

    次回に続く。

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