シドニアの騎士第12話(最終話)「帰艦」のストーリー解析を行う。原作未読。→前回 →次回
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第二期につづく!
■評価
★★★ テクニカル、ストロング

[ニコニコ本編]http://www.nicovideo.jp/watch/1404093083
■総評
第12話は、超巨大ガウナと紅天蛾の討伐戦。最終回に相応しい盛りだくさんの内容で、他の話数との整合性も高い。ストーリー展開は、主に戦闘によって展開する部分と、登場人物の関係性によって展開する部分があり、そのどちらも非常に充実している。多くの問題や謎が残され、第二期への期待も継続する良い内容である。先が待ち遠しい。
■基本情報
原作 弐瓶勉(講談社「月刊アフタヌーン」連載)
監督 静野孔文
シリーズ構成 村井さだゆき
脚本 村井さだゆき
ストーリーボード 森田宏幸
アニメーション制作 ポリゴン・ピクチュアズ
->Wikipedia
■登場人物
[主人公たち]
谷風 長道(たにかぜ ながて) - 逢坂良太
科戸瀬 イザナ(しなとせ いざな) - 豊崎愛生
緑川 纈(みどりかわ ゆはた) - 金元寿子
岐神 海苔夫(くなと のりお) - 櫻井孝宏
仄 煉(ほのか れん)- 喜多村英梨
[衛人操縦士]
サマリ イッタン - 田中敦子
弦打 功市(つるうち こういち) - 鳥海浩輔
勢威 一郎(せいい いちろう) - 坪井智浩
[シドニア幹部]
小林(こばやし)- 大原さやか
落合(おちあい) - 子安武人
[研究者]
田寛 ヌミ(たひろ ぬみ) - 佐藤利奈
[謎の生命体]
紅天蛾/エナ星白 - 洲崎綾
[岐神家]
岐神 海蘊(くなと もずく) - 佐倉綾音
■ドライバー分析
第12話のメインドライバーは2つ。
①長道が紅天蛾を倒す(E-G-E-G)
②サマリ達がガウナの主本体を破壊する(E-G)
また、サブドライバーとして、
③煉が長道に(烽の仇をとってもらうため)本体貫通弾を託す(L-L)
④イザナが気絶した長道を助ける(E-G)
⑤長道が海苔夫に復帰を望む(L-LまたはE-G)
⑥エナ星白が消える(P=L-(F))
などがある。
第12話のメインストーリーは、長道達がシドニアにせまる超大型のガウナおよび紅天蛾を倒す話である。戦闘に関する時系列を見るとストーリーは、
(1)紅天蛾の撃破
(2)主本体の撃破
(3)小惑星の破壊
(4)シドニアへの帰艦
という4つの部分からなっており、これらがストーリーの骨格を形作る。ただし、これらの要素はストーリーのおおまかな構造を与えるにすぎない。シドニアの多くのストーリーがそうであるように、その構造下には、登場人物たちの心理的なストーリーが展開されており、それらが実態的なメインストーリーと言えるだろう。
心理的なストーリーは、サブドライバーの通り、おおよそ4つの部分によって牽引される。各重要人物を順に見ていこう。
まず1人目の重要人物は、長道に本体貫通弾を託した煉である。今まで仄シリーズたちはメインストーリーの流れを変えるような役割をほとんど担っていなかった。しかし、今回は紅天蛾撃破のために重要な役割を果たしている。
[煉から本体貫通弾を託される長道]
煉の行動を説明するには、少し仄シリーズについての補足が必要だろう。今までに名前入りで登場した仄シリーズは、焔、煉、烽、炉、燿の5人。初めに正規操縦士に昇格したのは焔であり、煉、烽、炉、燿は連結型ガウナ討伐戦(星白が戦死した戦闘)の後に正規操縦士に昇格した。この内、烽は第8話の紅天蛾戦で戦死している。まとめると次のようになる。
焔(703) - 長道、閑、海苔夫と共に昇格。連結型ガウナ討伐戦で重症を負う。
煉(706) - 連結型ガウナ討伐戦後に昇格。紅天蛾戦、超大型ガウナ殲滅戦に出撃。生還。
烽(705) - 連結型ガウナ討伐戦後に昇格。紅天蛾戦にて戦死。
炉(707) - 連結型ガウナ討伐戦後に昇格。超大型ガウナ殲滅戦に出撃。生還。
燿(708) - 連結型ガウナ討伐戦後に昇格。超大型ガウナ殲滅戦に出撃。生還。
煉が長道に本体貫通弾を託したのは、紅天蛾に殺された烽の敵討ちのためであり、長道はそれをストーリー後半で見事に実現する。煉に関するストーリーは、シドニア帰艦後のやり取りにも繋がっており、扱いは比較的大きい。
[シドニア帰艦後、長道に謝罪をする煉]
そもそも煉が長道に対して敵対的な感情を持ったのは、第6話(または第7話)の連結型ガウナ討伐戦の後である。理由は長道の尾部切断失敗によって焔が重症を負った(と思っていた)からだ。もちろん尾部切断失敗の原因は海苔夫にあるのだが煉はそれを知らないので、長道に対して怒りを表していた。
[病室から出てきた長道に迫る烽(中央左)と煉(中央右)(第6話)]
その後、煉は第8話で長道に紅天蛾から助けられたり、今回の長道の行動を目の当たりにしたことで心境に変化が生じたようだ。今回の戦闘後は寧ろ感謝するまでになっている。ちなみに、煉は元々長道には好意的であり、長道や焔達の昇格祝賀会で焔と長道の仲直りをさせようとしたのも煉である。こうしてみると何かと煉が関わっていたことや、焔、煉、烽の距離感が近かったことが分かる。
[長道の鼻を折ったのが焔であると長道に話す煉(前列右から煉、焔、烽)(第6話)]
次に、2人目の重要人物はイザナである。イザナもまた紅天蛾との戦闘で気絶した長道を助けるという重要な役割があり、メインストーリーに関係している。イザナはここ数話でヒロイン力を向上させており、今回の気絶した長道を助けるという展開は第7話での閑の行動を髣髴とさせる。好意を寄せる相手を助けるという点においては、閑の行動もイザナの行動も変わらない。
[落下する長道を追いかけるイザナ]
イザナが長道を助けた背景には、前々回に(高所から落ちそうになった所を)長道に助けられたという出来事がある。そこで長道に対する気持ちを再確認していたからそ、今回の行動に迷いがなかったと言えるだろう。(わだかまりが残ったままでは、イザナは純粋な行動をとりにくい。)
小惑星の破壊後、煉と共に長道の戦死(実際には戦死していない)を悲しむシーンや、長道が生還したことを喜ぶシーンなどは、完全にメインヒロインとしてのポジションになっており、イザナがヒロインとして大きく成長していることが分かる。(ちなみに、今回小林艦長も普段より体の動作が大きく長道を心配しているのがよく分かる。)
[煉に長道が助からなかったと知らされ涙ぐむイザナ]
ただ、メインヒロインになりきれないという部分も健在で、シドニアに帰還してからは長道と煉のやり取りに怪訝そうな顔をするなど、元のポジションに戻っている。イザナの側から見れば、イザナの行動はすべて恋愛感情に裏打ちされているが、長道から見ればそうではない。例えば、もし煉に対してそうしたように、長道がイザナにお礼を言うシーンがあれば、長道とイザナの関係は発展するかもしれない。しかし、そういった演出やアプローチは今のところ無い。
[あっという間に長道をとられるイザナ。表情の変化が面白い]
さて、3人目の重要人物は紅天蛾およびエナ星白である。今挙げたように、煉とイザナの行動は、長道と紅天蛾との戦闘において実際的な役割(攻撃手段や直接的な救助)を果たしている。だが、これらの出来事は「長道と星白」という視点から見るとまた少し違った側面が見える。
元々、紅天蛾は単なる敵ではなく、死んだはずの星白の生まれ変わりの1つであり、長道にとっては特別な相手であった。このことは、第8話で長道が戦闘中に紅天蛾に語りかけたり、帰還した後、イザナに紅天蛾のことを話していることなどから分かる。
[イザナに紅天蛾のことを話す長道。遠い目をしている(第8話)]
長道にとって、紅天蛾はもし可能なら、倒したくない相手であり、「長道と星白」という関係性の中では、長道が紅天蛾を倒すことは難しいだろう。そんな長道が今回紅天蛾を倒せたのは、長道と星白という関係性以外の後押しを受けたからだ。
長道に与えられた役割は、1つはシドニアの騎士として、1つは煉に託された烽の敵討ちとして、最後の1つはイザナの救出者としての役割だ。これらの役割があったからこそ、長道は紅天蛾を倒せたと言えるだろう。その点においても、今回の煉やイザナの役割は大きい。
[長道に貫通弾を持った腕を打ち込まれ大破する紅天蛾]
ただ、ストーリー展開的には、長道が紅天蛾を倒したことは、いいことばかりでは無かったようだ。その結果は、思わぬ形で長道に返ってきた。すなわちラストシーンで描かれた、消えたエナ星白である。
エナ星白が消えた理由は明らかになっておらず、施設を移されたのか、消失したのかは分からない。また、紅天蛾との因果関係も不明だ(そもそも、紅天蛾とエナ星白の本体は別物だった)。しかし、ストーリ展開的には、何らかの関係があるのかもしれない。ウキウキでエナ星白の元に向かった長道にとって、これは意外な結末だろう。全てが丸く収まっている第12話において、これだけがうまくいかない点であり、これからも長道と星白という関係がストーリーを牽引していくことが予想される。
[消えたエナ星白]
都合の悪い星白は倒して、都合のよい星白は生かす。そんな都合のいい展開は許さない。そんなメッセージを感じる展開である。ちなみに第二期決定のCMでは、新たな謎の生命体が登場しており、どうやらそれが星白と関係あるようだ。(CMに登場する謎の生命体のセリフは「谷風さん」というものだが、星白のいつもの呼び方である「谷風くん」でないところが気になる。星白のコピーではなく、新しい星白として生まれ変わったということなのだろうか。また、長道と星白の関係が続くことは、イザナと長道が進展しない理由にもなっている。)→CMはこちら
[CMに登場する謎の生命体]
このように第12話は、ガウナとの戦闘を骨格に、他の話数との接続性の高い内容が展開され、全てが丸く収まりつつも、問題も残るといった非常にバランスの取れた最終回になっている。第4話の最初のガウナ討伐や、第6話(第7話)の星白の戦死に並ぶ、クライマックスと言えるだろう。伏線などの回収はほとんどされていないため、最終話というよりは折り返し地点という感じだろうか。
■補足:海苔夫に関するストーリーについて
さて、解説が少々長くなったので、海苔夫に関するストーリーは別個に扱うことにする。海苔夫に関するストーリーは、パッと見は長道が海苔夫に復帰を求めるという、最終回らしいハートフルな内容だが、そこには一筋縄ではいかない色々な問題がある。
第8話の紅天蛾戦の後、海苔夫は家に引きこもり、出撃司令にも応じないなど微妙な立ち位置をとってきた。しかし、それがストーリー展開上どういう意味を持つのかの判断は非常に難しい。
今回のように、「長道が海苔夫に復帰を求める」というストーリーで捉えると、一連のストーリーは、「継衛に乗って操縦士として活躍するという夢を失い(L-F)、落ち込んでいた海苔夫を長道が助けた(E-G)」という話として理解されるだろう。
[海苔夫を訪ねた長道]
その場合、海苔夫にとってのハッピーエンドは、操縦士として活躍することであり、それは非常にまっとうな夢を追いかけるというストーリーである。しかし、そういうストーリーでは説明しきれない部分が海苔夫の行動にはある。
1つは、海苔夫が落合の研究に興味を示していたことである。海苔夫が単に今回の長道との和解のために落ち込んでいたと考えてもストーリーは成立する。しかし、それは岐神家の秘密や、“オロシの儀”を覗き見したこととは関係が無い。つまり、海苔夫には少なくとも、シドニアの秘密や落合の研究と関係するような、別のドライバーが存在する。
それが、海苔夫の悪落ちや暴走を意味するのか、何らかの事件に巻き込まれる被害者となるのかは分からない。しかし、いずれにせよ、長道と共闘する未来といったお気楽な展開にはならないだろう。海苔夫がプライドを捨てきれないなら前者、改心するなら後者といった展開になりそうだ。
[海苔夫が見せた涙。海苔夫に関するストーリーはどこへ向かうのだろうか]
海苔夫に関しては第12話の展開だけで大団円とみるのは早計だろう。海苔夫に関するストーリーも今後の展開に注目である。
■残された伏線
未だに多くの謎が残されており、解決は続編によって成されていくだろう。伏線には以下のようなものがある。
①船員会とは何か?
②岐神邸の書庫の奥にある立入り禁止区域には何が?
③落合の言う力とは?
④市ヶ谷総一郎とは誰か?
⑤エナ星白とは何か?
⑥落合はなぜ100年前、極端な行動に出たのか?
⑦紅星白とは何か?
⑧ガウナとは何か?
⑨有機転換炉の正体とは?
⑩閑の体の秘密とは?
⑪カビとは何か?
⑫閑が衛人操縦士を目指した理由とは?
⑬小林たちはなぜ事前にガウナの存在を知りえたのか?
■ストーリー詳細
(前回の回想)
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E シドニアに超大型のガウナが接近する。
G それに対抗し、シドニアは対惑星飛翔体を発射し、衛人隊二小隊によるガウナ殲滅作戦を展開する。
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E 紅天蛾が現われ、第二小隊が全滅する。
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G そのため、シドニアは超高出力ヘイグス粒子砲を発射し、第一小隊が内部の主本体を叩くという作戦に挑む。
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(回想終わり)
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(司令室)
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G 超高出力ヘイグス粒子砲がガウナに着弾し、纈は各機に突入を指示する。
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(ガウナ本体付近)
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P イザナがいる。ヘイグス干渉による通信障害が発生している。
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G 長道が煉に負傷者の手助けを頼み、開口部に向かおうとする。
L 煉は長道に烽の仇をとってほしいと1発の貫通弾をたくす。
L 長道は貫通弾を受け取り、開口部に向かう。
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P イザナがそれに気がつく。
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(ガウナ開口部)
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E 開口部に第一小隊が突入しようとするが、そこに紅天蛾が現われる。
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G 到着した長道が紅天蛾を引き受ける。
G 第一小隊は開口部に突入する。
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E ガウナが飛翔体の迎撃体制に入る。
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(長道VS紅天蛾)
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G 長道と紅天蛾が激しく交戦する。
E 地表からヘイグス粒子砲の一斉射撃を受け、長道が気を失う。
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G そこにイザナが向かい、落下する長道をつかまえる。
EG ヘイグス機関の限界すれすれでイザナが何とか持ちこたえる。
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E 紅天蛾がヘイグス粒子砲を発射し、イザナが吹き飛ばされる。
G 長道が意識を取り戻す。
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(ガウナ内部)
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G 第一小隊がヘイグス粒子砲を駆使して内部を進む。
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(長道VS紅天蛾)
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G 長道と紅天蛾が激しく交戦する。
E 長道の本体貫通弾の残弾が無くなる。
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G 長道は煉に託された弾を思い出し、弾体加速装置に込めようとする。
E しかし、紅天蛾の攻撃により弾体加速装置が大破する。
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E 紅天蛾が長道に迫る。
G 長道は左前腕強制射出装置を使い、弾丸を持った腕を紅天蛾に発射する。
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G 紅天蛾が大破する。
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(ガウナ内部)
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G 第一小隊が主本体に到着する。
G サマリ達が本体貫通弾を発射し、ガウナが胞状分解を始める。
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(司令部)
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E 飛翔体が接近し、衛人隊の確認が不能になる。
G 纈が「絶対に間に合うから監視を続けて」と指示する。
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(ガウナ付近)
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P ヘイグス干渉のため、長道は他機と連絡がとれない。
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(ガウナ内部)
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G 第一小隊が脱出を試みている。
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(小惑星付近)
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G(E)対惑星飛翔体が着弾し、惑星が爆縮する。
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G イザナが目を覚ます。そこに煉がやってくる。
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F イザナと煉は長道達が助からなかったと思い悲しむ。
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L(G)しかし、そこに長道とサマリたちが7機掌位で現われ、2人は喜ぶ。
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(司令部)
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L 司令部も喜びに包まれる。
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(岐神邸)
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F 海苔夫と海蘊がニュースを見ている。
L そこに長道がやってくる。
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P 海苔夫が表に出てくる。
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L 長道は海苔夫にシドニアの事が好きだと話す。
L 長道は海苔夫を許せないという気持ちはあるが、それでも好きなシドニアの一部であり、優秀な操縦士である海苔夫に帰ってきて欲しいと伝える。
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F 海苔夫は何も言わず扉の内側へ戻る。
L 長道は海苔夫を食事に誘う。
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L 海苔夫は涙を流す。
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(ある階段)
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P イザナと長道の元に煉がやってくる。
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G 煉は焔のことで長道を嫌っていたことを謝る。
P イザナはほんわかしたやり取りにムスっとする。
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(小林の部屋)
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P 小林は落合から船員会が脱出艇を準備していた痕跡があったと報告する。
P 小林は、補助脳から全ての記憶を引き出せれば、追い出してやるという。
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(外宇宙生命体研究所の外)
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L 長道はトーアマーカーを持って、エナ星白に会いに行く。
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(外宇宙生命体研究所、内部)
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F ヌミが寂しそうにエナ星白のいた部屋を見ている。
F そこにエナ星白はおらず、エナ星白が書いた「ながて」の文字だけが残されている。
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(おわり)※ただし、二期に続く
二人以上(社会性のある)が対立して、ある快を追い求めている事実の列挙の文脈の記述でEG。
一人心の中(若しくはその集合)がある快を追う文脈の記述でLF。
そーゆうコト(同じ)ですよね?
作り手と読み手の関係は作品の中にもあって、作中キャラの作り手行為EGと読み手行為LFと補足説明のPを含めて、作品の作り手がその全てを作り、作品の読み手はその全ての読み手なんですね!
全ての作り手行為EGは、読み手の社会的アウトプットなのでGEならばLFに成るんですね。ただ、全てはLFで表記できるけど、文脈によって、GEとされたり、LFとされたりするんですね。
あと、作り手と読者の作品に対する存在は全っ然違いました!(構造がどうとか作者の失敗がどうとかも私が全て間違って居りました。)
ある社会にいる多様な人がそれぞれ違う反応を作品に対して持つからこそEGが発生して作品は成長するんですね。
一番重要なコトを私は解っていませんでした。
全ては人の情動かもしれないけれど、社会には多様な人がいるから、EGのような作り手的社会的行為と
人が心の中で単に描く、LFのような情動があるんですね。
だから、人はLFを駆使して、EGに挑んでいかなければならないと。本質を突いた極めて適切な記号化!
非常に勉強になりました(ginjiさんの理解と違ったらすみません。)。
ただ、LFにおけるEG(社会性)を考慮に入れた時間を掛けた学問的価値の積み上げ(記憶と思考で説得力を磨いて実践)は社会に住む人々にとっては非常に大切だと思うのですが、
マズローの欲求階層とかいうのがありますが、実際は人々が飢えているモノ程人気が上がるので、エロや孤独、お金、見た目の価値に人々の人気は集まり、遂には何でもできる超能力者のような天才を一部の人が求め出し、オウム真理教のような新興宗教が流行り、ヘッドギアに1000万円、尊師のDNAに100万円のような情報錯誤な(ファッション)設定が発生してしまうのは、やはり、教育に問題があるからではないかと思います。
そう考えますと、このブロマガの価値は計り知れない程大きく、本質的な社会問題を直視して作られたアニメーションは偉大で有難いモノだと思いました。
合気道の塩田剛三さんは生前、年を取るほど強くなってこそ武道であると言っていましたが、そんな精神を共有できる世の中になれば嬉しいなと思うと同時に、年を重ねたからこそ折れられない虚構の価値は恐ろしいなと思いました。
無駄話をグダグダ・・とすみませんでした。とにかく、素晴らしいブロマガ、頑張ってください!!!
苫米地さんのコトは私はそんなに詳しくなく、
ginjiさんの理解の方が、私より遥かに高いかもとは思うのですが、人の情動について一つ書かせて下さい!
私の勝手な考え方なので、間違っているかもしれません。
人間は脳の能力向上の為に喜怒哀楽が発生します。
これはLFEGにおいて、負けの予測である悲観(哀)で脳のリズムは落ち、勝ちたい願望である怒りで脳のリズムは上がります。
この脳のリズムと言うモノですが、優位になるリズムによって、使われる脳の優位(意識)になる部分が変わり、
交感神経が働いている時のリズムは速い処にエネルギー発散点があり、
副交感神経が働いている時は遅く、寝ている時は極めて遅く、ノンレム睡眠のリズム、レム睡眠のリズム、記憶作業の時のリズムと段々早くなり、思考が働きだすと交感神経が働き出し、この記憶と思考の間に「涙を流す」というエネルギー発散点があります。
涙はリズムが速すぎると出ないのです。思考が速いと涙は出ません。涙が出ない人間は記憶も上手くできません。
このリズムというモノですが、一秒間に7回か8回のリズムが交感神経と副交感神経の境目になります。たぶん(私もあまりわかってません)。
私がこれに気づいたのは、MagmaのDe Futura(リズムが上がる曲)と中島みゆきソング(涙のリズム)のおかげでした。
そこから勝手に考えてたら、脳波っていうのがあると知って、ヘミシンクとかいう早いリズムと遅く美しいリズムの組み合わせの音楽がYOUTUBEとかにいっぱいあったと気付きました。時代に一足遅れてました。
泣けるストーリーは悲観と、年上の人の涙による涙の誘発があると良いカンジになります(どうでも良いコトですが)。
リズムについての理解があると、低いリズムにおける記憶と思考による「説得力磨き(潜在価値の向上)」からリズムを上げて怒りでGEに挑戦するというのを自然な流れで観れます。どや。時代に遅れてたけど。
さらに、私がずっと前書いていた、プライド、ムード、空気感という発想でドライバーを考えると、、
「社会における間違った事」に死の認識、死んでも嫌だ!吐き気のイメージ、深い恥の認識を作品内で敢えて強く繰り返し、
その救いを正しい「学問・基礎・時間を掛けて積み上げ」に設定します。
もちろん、極端ですが、色々なファッションに染まった人間が無残に死んでいく本当にこわ~いウシジマ君演出と
正しい向上心を持って諦めない人間が貧乏や才能に関わらず、救われるというアメとムチにより、正しい空気が形成されて、日本社会が良くなります。単に日本社会は本が安くて庶民が本を読む社会だから正しい価値が守られてる良い社会ですよね~って主張と同レベルではありますが。
ここで難しいのが、「楽しいかどうか」ですが、人間逃げ場が無くなって、死が迫れば、必死になると思います。
今の日本社会には、エンタメがいっぱいで、逃げ場のオンパレードです。「楽しい」は重要ですが、「生きる正しさの積み上げ」の方が重要です。「生きる正しさの積み上げ」がわからないのは教育の問題なのです。親が悪いのが原因で、無教育な悪い子が発生します。
日教組教育では何も子供は成長を学べません。
エンタメ業界やネット社会に期待(もちろん自分も努力)したいです。とにかく、、ブロマガの存在に感謝して居ります。本当にすみませんでした~。。
そして、ヘミシンクについて、上で書いたのがちょっと間違えだったので、訂正しておきます。左手で一秒間に二回右手で一秒間に一回のリズムを作ると一秒間に一回のリズムが浮かび上がるのがヘミシンクって奴ですね。ちょっと違いました・・。
あともう一つ上のコメントに付けたしをさせて下さい。運命や奇跡、天命等の言葉を上手に使って、正しい救いと結びつけるという方法も良いと思います。
無邪気な子供になって恐怖を克服したい!というよくあるテクニックと同レベルですが、これを下手に使うと、文脈によっては子供ロリ万歳などという倒錯に確実に繋がりますので注意が必要です。大切なのは、圧倒的イメージを重ねるコトです。
「日本が大好き」などと名乗って、ダメダメなコメントを残してしまう私はまさに注意不足で、、すみませんorz
民主党がマニフェストという言葉をダメにしてしまったのと・・・ああ・・情けない
本日、私、未熟者でございますが、知識のなさに恥じて、冷たい水の中を登って行きたいと思っております。ginjiさんも頑張って下さい。失礼しました~。