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【ストーリー解析】アイドルマスターシンデレラガールズ 第9話「“Sweet” is a magical word to make you happy!」
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【ストーリー解析】アイドルマスターシンデレラガールズ 第9話「“Sweet” is a magical word to make you happy!」

2015-03-18 03:04

    アイドルマスターシンデレラガールズ第9話「“Sweet” is a magical word to make you happy!」のストーリー解析を行う。原作、未プレイ。→前回 →次回
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    ■評価
    ★★ コミカル、テクニカル


    [ニコニコ本編]http://www.nicovideo.jp/watch/1426217788

    ■総評
    第9話は、智絵里、かな子、杏のユニット「CANDY ISLAND」のデビュー回。やや構成に難があり、ストーリーの力点が見えにくい。ただ、構成パーツはある程度揃っており、補完すれば、それなりに良いストーリーにも見える。特に3人ユニットのあり方に注目して見てもらいたい。また、豪華なゲスト出演など、ストーリー以外の見どころもあった。

    ■基本情報
    監督 - 高雄統子
    シリーズ構成 - 高雄統子、髙橋龍也
    脚本 - 永井千晶
    アニメーション制作 - A-1 Pictures
    →Wikipedia

    ■登場人物
    [シンデレラプロジェクト所属アイドル]
      島村 卯月(しまむら うづき) - 大橋彩香
      渋谷 凛(しぶや りん) - 福原綾香
      本田 未央(ほんだ みお) - 原紗友里
      双葉 杏(ふたば あんず) - 五十嵐裕美
      三村 かな子(みむら かなこ) - 大坪由佳
      緒方 智絵里(おがた ちえり) - 大空直美
      前川 みく(まえかわ みく) - 高森奈津美
      多田 李衣菜(ただ りいな) - 青木瑠璃子

    [その他のアイドル]
      川島 瑞樹(かわしま みずき) - 東山奈央
      十時 愛梨(ととき あいり) - 原田ひとみ
      輿水 幸子(こしみず さちこ) - 竹達彩奈
      姫川 友紀(ひめかわ ゆき) - 杜野まこ
      小早川 紗枝(こばやかわ さえ) - 立花理香

    [美城プロダクション・スタッフ]
      プロデューサー - 武内駿輔

    ■ドライバー分析
    第9話のメインドライバーは次の2つ。

    ①智絵里、かな子、杏の3人が「CANDY IDLAND」としてCDデビューし、TV番組に出演する(P)
    ②智絵里、かな子、杏の3人が収録を通じて少し成長する(P-E-G-L)

    また、サブドライバーとして

    ③未央やみくたちが、智絵里、かな子、杏たちを稽古する(P=E-G)
    ④幸子、紗枝、ユッキの3人が活躍する(P)

    などがある。
    第9話は、智絵里、かな子、杏の3人が主人公。ストーリーは、「CANDY ISLAND」のTV番組出演という企画によって進行する。全体的なバランスは、コメディとシリアスが半々で、メインストーリーが若干強度不足の印象。ただ、ストーリーが破綻しているのではなく、明確さが足りないという感じ。

    [TV番組収録が今回の舞台]

    形式的に見れば、第9話は「TV番組出演」に関わる時系列上の出来事によってスケールされている。具体的には次のような流れだ。

    (1)キャンディアイランドのCDが発売される(P)

    (2)TV出演が決まり、事務所で準備する(P)

    (3)楽屋で挨拶(P)、番組趣旨変更を知る(P)

    (3)オープニング収録、トーク対決(P)

    (4)風船早割り対決(P)
    (5)マシュマロキャッチ対決(P)
    (6)私服ファッション対決(P)

    (7)バンジージャンプの罰ゲーム発表(P)
    (8)楽屋休憩(P)

    (9)すべり台クイズ対決(P)

    (10)アピールタイム収録(P)

    (11)後日、バンジージャンプ収録(P)

    そこで、形式的に言えば、第9話は「キャンディアイランドがTVに出演する話(P)」と言えるだろう。MCとして川島瑞樹や十時愛梨、対戦相手として輿水幸子、小早川紗枝、姫川友紀が出ていたこともあり、収録全般を描いたという感じは強い。

    [司会の瑞樹と愛梨、対戦相手の幸子、紗枝、ユッキがゲスト出演した(図左から)]

    だが、もちろんその上に、心理的ストーリーも存在する。続いて心理的ストーリーに注目してみよう。第9話の心理的ストーリーの時系列は、大雑把にまとめると次のようになる。

    (1)CDデビューし、初TVが決まる。その内容はアピールタイムをかけての対決(L)
    (2)智絵里とかな子が収録に不安を抱えている(E)
    (3)そこで未央やみくたちが特訓(ツッコミ&お客さん対策)をする(G)

    (4)収録になり、智絵里やかな子は収録に必死(P=E)

    (5)最終問題を前にバンジージャンプの罰ゲームが発表(E)、智絵里も体調を崩してしまう(E)

    (6)しかし、休憩をはさみ逆に3人は団結。最終問題で逆転勝利する(E-G)

    (7)無事アピールタイムをゲットするが、同点でバンジーもやるというオチ(L)

    このキャンディアイランドの心理に注目するなら、第9話は「3人が団結して、収録を成功させる話(L-E-G-L)」と言えるだろう。中盤で強度が不足している感もあるが、全体的にはオーソドックスなストーリーだ。

    ただ、これには少し物足りなさを感じる。第9話は、それだけの話なのか?そこで、今回はもう少し突っ込んで、第9話を「キャンディアイランドの“形”が出来上がる話(P-L)」と解釈してみたい。つまり、ここからのテーマは「キャンディアイランドとは、どういうチームなのか?」だ。

    では、そのテーマに沿って、第9話のストーリーを振り返ってみよう。

    まず、ストーリー序盤。収録前の特訓シーンでは、目に見える問題として、智絵里やかな子の「不安」が描かれている。特訓の様子は、杏のツチノコ芸だったり、プロデューサーのカエル芸など、コミカルな仕様になっているが、智絵里やかな子の不安はこの後も続く。

    [未央とみくによるツッコミ特訓]

    ただし、ここで注目したいのは、智絵里やかな子ではなく杏だ。冒頭のCD発売イベントでもそうだったが、ストーリーには「不安がる智絵里やかな子」とは逆に「大人な杏」という像が描かれる。

    [あれ、笑顔で働いてる?]

    この傾向は収録現場でも同じであり、杏は「物怖じしない大人」として描かれている。このことは「チーム」という側面から見ると次の2つのことが言えるだろう。

    1つ目は、杏はチームの中で、智絵里やかな子を助ける「お姉さん」的な立場にあるということ。例えば、杏は智絵里に「カエル」の話を思い出させたり、バンジーを回避する為に「逆転すればいい」と提案したり、何かと余裕を見せている。

    [智絵里にカエルのことを思い出させる杏]

    2つ目は、だからこそ、杏と智絵里たちの間にはギャップがあるということ。収録前の特訓の最後の掛け声のシーンでも、番組冒頭の自己紹介のシーンでも、3人の息は合っていない。杏は2人に比べて余裕があるからだ。

    [“揃わない”掛け声]

    この「智絵里やかな子を助ける杏」という構図は、チームワークの面から言えば、半分でしかない。なぜなら、それは一方的な関係だからだ。名実共に「チーム」と呼ぶには、残る半分を埋める要素がなければならないだろう。

    その構図が変わっていくのが、ストーリー後半のバンジージャンプという罰ゲームが発表された後のシーン以降だ。さて、度重なる収録の緊張で座り込んでしまった智絵里は、収録の合間の休憩時間に楽屋で休む。そして、「この後も笑顔で収録できますか?」と尋ねるプロデューサーに対しての、智絵里のセリフがこうだ。

    「私、“ユニットで”デビューできて本当に嬉しくて。きっと一人じゃ何も出来なかった。怖いけど、笑顔も自信ないけど、みんなに勇気もらえたから、一緒にやりたい

    [みんなに勇気をもらえたと言う智絵里と、それを聞く杏とかな子]

    このセリフを良く聞くと、智絵里は単にデビューできた事が嬉しいというのではなく、“ユニットとして”デビューできたことが嬉しいと言っている。

    そこには、収録を通じて「かな子や杏が一緒でよかった」という実感のようなものがある。そして、それに対し杏も「逆転しよう」と目標を提示し、3人の団結力は高まっていく。

    [“揃う”掛け声と進む時計]

    しかし、ここで考えてみてほしい。杏はそんな人間だったか、と。

    杏というキャラクターを考えるとき、外せないのは彼女が「なるべく仕事をしたくない」というロジックで動いているということだ。逆転を提案したのにも、ちょっぴり「バンジージャンプが嫌だから」という理由があったことを忘れてはいけない(別日の収録なので仕事も増える)。

    [働きたくないでござる]

    杏は単なる大人でもスーパーマンでもない。杏は「なるべく仕事をしたくない」というロジックで行動しており、それがチームワークと呼べるかは微妙だ。

    智絵里が自己復活できたことについて、杏やかな子、プロデューサーや未央やみくの助けがあったことは確かだろう。その後、智絵里は杏が落ちないように腕をしっかり握っていたり、3人で頑張りたいという思いが見て取れる。また、杏も智絵里に触発され、「たまには本気出すか!」というやる気があったとは思う。

    [最後まで杏の腕を握る智絵里]

    だが、それはある意味、またギャップだ。智絵里やかな子は「一生懸命」だが、杏は本来「一生懸命」ではない。だから、杏はちょっと無理している状態で、「助け合い」だけのキャンディアイランドはチームとしては未完成なのだ。杏がチームとしてしっかり馴染むには、杏の「一生懸命ではない」部分がちゃんと肯定される必要がある。

    実は、それをまとめるのが、「ボケとツッコミ」という関係なのである。

    ストーリーの序盤、未央が特訓したツッコミ。これは、バラエティ対策という名目での特訓だったのだが、実はキャンディアイランドにとって、とても重要な事だったといえるだろう。

    [杏のボケ(本音)にすかさずツッコミを入れる未央]

    ストーリーの終盤、アピールタイムで杏の「解散します」というボケ(本音)に、智絵里とかな子が練習したツッコミを決める。これは単に練習の成果というだけでなく、収録を通じて3人の信頼関係が構築された証と言えるだろう。これは、「ボケ」としての杏がチームに馴染んだ瞬間と言えるかもしれない。(未央の練習は、実は杏にツッコむための練習だったのだ!)

    [智絵里とかな子が、『働かない』杏に初めてツッコミを入れた歴史的瞬間]

    すべり台対決の後、バンジージャンプに対して智絵里が「また仕事できるから嬉しい」と言っている点も見逃せない。不安を抱えていた智絵里の成長は、杏に対する「ツッコミ役」としての成長でもある。杏にビシッと突っ込める(働く)メンバーがいて初めて、杏は「働かないキャラ」でいられるのだから。

    [怖がっていたバンジーを喜ぶ智絵里]

    これによって、大人な杏が2人をリードする部分、逆に2人が杏をリードする部分が相補的になりキャンディアイランドは完成する。だから、「チーム」というテーマで見たとき、第9話は「キャンディアイランドの形が出来上がる話(P-L)」と解釈できる。

    智絵里が観客席に未央たちがいることに気がつくシーンも印象的だ。第9話はもっと言えば、「智絵里が成長して、キャンディアイランドの形が出来上がる話(P-E-G-L)」と言えるだろう。

    [客席の未央たちに気がつく智絵里。智絵里の成長は、キャンディアイランドに不可欠だった]

    第9話は、この智絵里の成長と「ボケとツッコミ」ができる信頼関係の獲得がストーリーを影ながら支えている。演出的には、もう少し強調した方が良かったかもしれないが、テーマとしては中々面白い。

    最後の監督の絵コンテによるバンジージャンプのエンディングも、3人ユニットのまとまりが出ていて良い感じだ。第9話は、ある程度、視聴者側が補完する必要があるかもしれないが、少なからずストーリーのまとまりはあったのではないだろうか。次週は、きらり、莉嘉、みりあのユニットらしいのでそちらも期待だ。

    [3人が寄り添って、良い笑顔だ。ツッコミがいて杏も安心だろう]

    ■おまけ、今週の幸子ちゃん
    キャンディアイランドが活躍できたのもカワイイボクがいたからですよね~?

    [はい、そうです(ビヨーン)]

    ■ストーリー詳細

    (CD発売イベント)

    P 智絵里とかな子と杏のユニット「CANDY ISLAND」がデビューしCDが発売される。
    P 3人は発売イベントでCDをファンに手渡す。

    (シンデレラプロジェクトルーム)

    E クイズ番組のテレビ出演が決まり、かな子や智絵里が不安を感じている。
    P かな子はクイズの勉強をしている。

    G 未央がバラエティの極意は「ボケとツッコミ」と言い、みくと共に3人に稽古をつける。

    EG さらに、お客さんを前にすると緊張してしまうというかな子や智絵里のために、プロデューサーがカエルの格好をして慣らす。

    (TV番組収録当日、控え室)

    E 控え室で、智絵里やかな子たちが緊張している。
    P すると、そこに対戦相手の輿水幸子が控え室を間違えて入ってくる。

    P 部屋を間違えた幸子を察知して、小早川紗枝や姫川友紀も入ってくる。
    P 結果的に、お互い挨拶が出来る。

    P どうも収録予定の番組がクイズ番組から、アクションバラエティに変わったらしい。

    (収録)

    P 川島瑞樹と十時愛梨の司会で番組が始まる。
    P 観覧席に未央と凛と卯月も来ている。

    P 幸子、紗枝、ユッキの3人が「かわいい僕と野球どすえ(KBYD)」チームとして登場する。
    P 続いて「キャンディアイランド」チームが登場する。
    P 対決に勝利するとアピールタイムがもらえるらしい。

    E マイクパフォーマンスで智絵里がテンパる。しかし、ウケたので助かる。

    (風船早割り対決)

    P 風船早割り対決で、KBYDチームが勝つ。
    P 罰ゲームとしてキャンディチームがまずい健康茶を飲む。

    (マシュマロキャッチ対決)

    P マシュマロキャッチ対決は引き分けになる。

    (オシャレ対決)

    P 杏と紗枝の私服ファッションショー対決は、紗枝が勝つ。

    (パネルすべり台クイズ前)

    E KBYDチームの大幅リードで迎えた最終対決。負けるとバンジージャンプという罰ゲームが発表され、キャンディチームはうろたえる。

    EG 休憩中、智絵里が体調を崩し楽屋に運ぶ。

    (楽屋)

    G プロデューサーが智絵里を気遣う。
    L 智絵里が頑張りたいと言い、かな子と杏もその気になる。

    (パネルすべり台クイズ)

    E KBYDチームが連続で正解し、キャンディチームのすべり台が傾きピンチになる。

    G しかし、歴史問題でかな子が、科学問題とアニメ問題で杏が正解し逆に優位に立つ。
    G さらに、スペシャル問題で智絵里が花言葉の問題に正解し、逆転勝利する。

    L かな子が喜んで杏に抱きつき、KBYDチームだけでなくキャンディチームもすべり台から落ちる。
    L 智絵里が観客席の未央たちに気がつく。

    (番組エンディング)

    P 同点になり、2チームとも次週の罰ゲームが決まる。
    L しかし、智絵里は「またお仕事ができる」と喜ぶ。

    L アピールタイムもちゃんと設けられ、キャンディチームがCDの宣伝をする。
    L 杏が「引退します」と言い、かな子と智絵里の2人が「なんでやねん!」と突っ込む。

    (エンディング曲)

    L キャンディチームとKBYDチームがバンジーに挑戦する。
    L キャンディアイランドの3人は満足げだ。

    (つづく)

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