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【ストーリー解析】アイドルマスターシンデレラガールズ 第15話「When the spell is broken...」
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【ストーリー解析】アイドルマスターシンデレラガールズ 第15話「When the spell is broken...」

2015-07-28 18:46
  • 2

アイドルマスターシンデレラガールズ第15話「When the spell is broken...」のストーリー解析を行う。原作、未プレイ。→前回 →次回
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■評価
★★★ テクニカル、コンプレックス


[ニコニコ本編]http://www.nicovideo.jp/watch/1437722856

■総評
第15話は楓回。楓の行動を通じて、美城常務とアイドルたちの対立軸が明確になり、ストーリーの方向性が見えてきた。ただ、両者の思想の違いは、必ずしも明確ではない。楓の行動が意味するもの、これから描かれようとしてるアイドルたちの変化、作品テーマ、両者の考え方の違いに注目して見て欲しい。

■基本情報
監督 - 高雄統子
シリーズ構成 - 高雄統子、髙橋龍也
脚本 - 永井千晶(PV撮影回(第4話)、CI回(第9話)担当)
アニメーション制作 - A-1 Pictures
→Wikipedia

■登場人物
[シンデレラプロジェクト所属アイドル]
  島村 卯月(しまむら うづき) - 大橋彩香
  渋谷 凛(しぶや りん) - 福原綾香
  本田 未央(ほんだ みお) - 原紗友里
  前川 みく(まえかわ みく) - 高森奈津美
  多田 李衣菜(ただ りいな) - 青木瑠璃子
  城ヶ崎 莉嘉(じょうがさき りか) - 山本希望
  赤城 みりあ(あかぎ みりあ) - 黒沢ともよ
  諸星 きらり(もろぼし きらり) - 松嵜麗
  双葉 杏(ふたば あんず) - 五十嵐裕美
  三村 かな子(みむら かなこ) - 大坪由佳
  緒方 智絵里(おがた ちえり) - 大空直美
  神崎 蘭子(かんざき らんこ) - 内田真礼
  新田 美波(にった みなみ) - 洲崎綾
  アナスタシア - 上坂すみれ

[その他のアイドル]
  高垣 楓(たかがき かえで) - 早見沙織
  神谷 奈緒(かみや なお) - 松井恵理子
  北条 加蓮(ほうじょう かれん) - 渕上舞
  川島 瑞樹(かわしま みずき) - 東山奈央
  片桐 早苗(かたぎり さなえ) - 和氣あず未

  日野 茜(ひの あかね) - 赤崎千夏
  高森 藍子(たかもり あいこ) - 金子有希
  佐々木千枝(ささき ちえ) - 今井麻夏 ※ブルーナポレオン
  上条春菜(かみじょう はるな) - 長島光那 ※ブルーナポレオン

[美城プロダクション・スタッフ]
  美城常務 - 田中敦子
  今西部長 - 小松史法
  千川ちひろ(せんかわ ちひろ) - 佐藤利奈
  プロデューサー - 武内駿輔

■ドライバー分析
第15話のメインドライバーは、

1.プロジェクト解体で各部署に不安が広がる(E)
2.楓が美城常務の誘いを断り、ファンと共に歩む道を示す(G、L-L)
3.シンデレラプロジェクトのメンバーたちが結束を固める(G)

の3つ。また、サブドライバーとして

4.プロデューサーが美城常務に対案を提出する(P(G))

などがある。
第15話は、プロジェクト解体の不安と、それに対抗する楓やプロジェクトメンバーたちの結束を描く。特に目立つのは楓に関するストーリーだが、それに感化されるメンバーたちのストーリーも同じように重要である。各ストーリーが持つテーマにも注目しながら分析していこう。

2つのストーリーの出発点は、いずれも美城常務のプロジェクト白紙化宣言だ。その計画はすぐに始まり、シンデレラプロジェクトだけでなく、すべてのプロジェクトメンバーが不安に包まれた。

[事務所が移転され、プロデューサーを待つメンバーたち]

それらのシーンの中には、後半につながる楓のカットも含まれている。346プロダクションの中でも大きな影響力を持つ彼女に、その光景はどう映ったのか。

[取り外されるポスターと、社内の雰囲気を感じ取る楓]

時系列的には、その後楓が美城常務に呼び出され、美城常務の提案を断ることになる。それによって、ストーリーは「なぜ楓が仕事を断ったのか」という謎を抱えながら進行し、後半のネタばらしへとつながっていく。

あっさり書いてしまえば、楓が仕事を断った理由は「ファンと共に歩んでいくため」であった。ゾフマップのステージは楓にとって、初のライブステージであり、そのときのファンとの出会いが、今でもアイドルとしての楓の支えになっているのだという。

[大量の楓型のうちわにサインを書く楓]

ストーリーは、そんな楓の一挙手一投足を見て、ニュージェネレーションズの3人が、アイドルとしてのあり方を模索していく様子が描かれる。第15話は、端的にいえば、楓の行動を通じて主人公たちが目指すものを見つけるストーリーと言えるだろう。

さて、この楓に関するストーリーと、それに感化されるシンデレラプロジェクト側とのストーリーを詳しく分析にするには、楓の考えだけではなく、それと対立する美城常務の方針についても理解する必要があるだろう。

[ストーリーの発端となった美城常務のプロジェクト白紙化宣言]

結果的に、楓は美城常務の申し出を断ったのだが、客観的に見れば、必ずしも仕事を断る必要は無かったと思う。ゾフマップの仕事は、歌番組の仕事と日程が重なっているわけではないからだ。楓が美城常務に先の事情を伝えれば、仕事を引き受けつつ、ゾフマップの仕事をやらせてもらうことも出来たかもしれない。

しかし、楓は美城常務に対し「あなたとは目指す所が違う」とまで言った。そこには楓と美城常務の明確な「方向性」の違いがある。

[美城常務の申し出を断る楓]

第15話を見ていると、背景に映る346プロダクションのポスターデザインが変わっていることに気がつくだろう。それが美城常務の方針転換を反映していることは明らかだ。

[刷新された社内のポスター。今までの標語はない]

美城常務は序盤の会議の中で、プロジェクト解体の目的を「美城プロダクションの対外的ブランドイメージを確立するため」と言った。また、続けて「厳選したプロジェクトに適合するアイドルだけを選出し、強化する」とも言っている。その方向性は、楓が呼び出された際のセリフ、

「君は選ばれたんだ。君はもう灰かぶりではく、お姫様なんだ」

にも強く反映されている。第15話を紐解くキーワードの1つは、この「選ばれる」だ。

[灰かぶりを象徴する、埃がかったシンデレラプロジェクトの事務所]

美城常務の方針は一言で言えば「選択と集中」だ。美城常務の掲げる「ブランドイメージ」は、「幾人もの中から選ばれた高貴な姫が住まう場所=美城」だと言えるだろう。

「シンデレラ」のストーリーを思い起こしてみれば、主人公のシンデレラは、灰かぶりでありながら、舞踏会で王子に見初められ階段を登っていく。
美城常務にとって「選ぶ」という行為は、「スキル」や「実績」といった「確かなもの」の上に成り立っている。(シンデレラであれば「美貌」か。)美城常務が、そのストーリーにまさにお姫様然とした楓を選んだことは納得がいく。

[お姫様は誰?]

実力によって選ばれたアイドルが、事務所の大きな力によってサポートされ、階段を登っていく。それが、美城常務の描く「シンデレラストーリー」だろう。(このストーリーは、おそらく多くの場面でポストを勝ち取ってきたであろう美城常務の生き方にも合致するのかもしれない。)

しかし、楓やシンデレラプロジェクトのメンバーにとっての「シンデレラストーリー」が、そうやって「選ばれる」ことだとは思えない。例えば、みくがユニットデビューを望みながら、李衣菜にその席を譲ろうとしたことは記憶に残っている。)

確かに、第1話でプロデューサーに見初められた卯月のように、アイドルたちは「選ばれて」プロジェクトに参加したと言えるだろう。しかし、それは舞踏会に向かう馬車に乗ったに過ぎない。

プロジェクト解体の危機を前に、プロデューサーはプロジェクトを守るために必死になり「私を信じて待っていてください」と言った。それはプロジェクトが解散の危機にあった第7話でも使われた言葉だ。

しかし、凜や未央、みくを皮切りに、アイドルたちは「待つこと」に疑問を投げかける。そして、プロデューサーに協力する方法、美城常務のやり方に対抗する方法を考え出そうとしている。これはアイドルたちが「選ばれる」ことを待つのではなく、自らが考え「選ぶ」ことを始めた出来事だと言えるだろう。

[待つのではなく、プロジェクトを守るために何か出来ないかと考え始める未央と凜]

この変化に一番戸惑っていたのは卯月だ。第1話でプロデューサーに声を掛けられるまで、卯月は「選ばれる」ことを待ち続けていた女の子だと言える。「何がしたいのか」、「どうしたいのか」。卯月は自分でそれを「選ぶ」ことに一番慣れてないのかもしれない。(新しくなった第2期のOPにも、卯月が迷っている姿がある。)

[凜と未央は、困り顔の卯月の手をとり立ち上がらせる(OP)]

サインを書く楓の姿を見てプロデューサーのための企画を考え始めたのは未央だった。また、うちわの配布を手伝おうと言い始めたのは凜だ。卯月は、2人からは少し遅れてはいるが、2人と同じように自分から何かをしようと頑張っている。しかし、そのためにどうしたらいいのかは、まだ分かっていない。

[卯月の白紙の企画書]

そこで重要にになってくるのが、2つ目のキーワード「笑顔」である。

何かを選ぶときそこには必ず基準が必要となる。プロデューサーにとっては「笑顔」が、楓にとっては「ファンと一緒に笑顔で歩むこと」がその基準だ。それは「スキル」や「実績」といった確かかなものを重視する美城常務に言わせれば、曖昧で「不確かなもの」ということになる。(もしかすると、美城常務はライブを間近で見たことがない?)

アイドルが舞台に立つとき、歌やダンスといった一定のスキルが必要であることは間違いない。しかし、必ずしもその技術だけが、アイドルやファンを笑顔にするかというと微妙だ。

楓が舞台裏で言った「ここはライトが暗いから、私が輝かなきゃね」という言葉は、アイドルが最も輝くのは、ライトに照らされたときではなく、アイドル自身の心が輝いているときだと言っているように聞こえる。

[ステージ出演前に笑顔を見せる楓]

それは楓にとってはファンとの一体感かもしれないし、そこへの期待感かもしれない。少なくとも、そういう楓自身にとっての意味が、楓の笑顔と高いステージパフォーマンスを支えている。ファンは、その楓が見せる心の輝きのために集まっているのだろう。

[いや、泣いてるけども]

だから、「笑顔」の前提条件は、アイドルやファンがそれを心から望むことだ。もし、それに合致しなければ、どんなに大きな仕事でも、十分なパフォーマンスを発揮することはできないだろう。

[ステージ上の楓とファンを見る未央たち]

「ファンと一緒に、笑顔で、自分たちのやり方で」

楓を通じてニュージェネレーションズが手にしたのは、彼女たちが自ら輝くための方法論だ。彼女たちはその道を、自分で選び輝いていくだろう。それをサポートすることがプロデューサーのこれからの役目だ。

[楓の中にアイドルの輝きを見る凜、未央、卯月]

美城常務によって「選ばれる」のか、アイドルたちが自ら「選ぶ」のか。アイドルたちは、自ら選ぶことによって美城常務に対抗していくだろう。アイドルを最も輝かせるのが後者であるならば、それはいずれ美城常務の計画を越えるときが来るだろう。

■ユニットの再編成とシンデレラの舞踏会(仮)について

さて最後に、深読みとして、プロデューサーが準備していた企画についても触れておこう。

本編のラストシーンで、プロデューサーは、美城常務に1つの企画書を提出した。そのタイトルは「シンデレラの舞踏会(仮)-Power of Smile-」である。

[美城常務に提出された企画書]

しかし、この企画がすんなり美城常務に受け入れられることは無いだろう。なぜなら、美城常務にとって、「笑顔」などという曖昧なテーマは意味を成さないからだ。

しかし、この企画が没になるとしたら、1つの疑問が生じる。それは今後控えているであろうユニット編成についての疑問だ。

細かい話になるが、現在のところ、ユニットを組むと見られるのは、凜、加蓮、奈緒の3人と、李衣菜、夏樹の2組だ。もし、それが美城常務によって選ばれるのだとしたら、その展開には少々違和感がある。

[今週もしっかり登場した加蓮、奈緒、そしてなつきち]

ダンスや歌に定評のある凜、加蓮、奈緒がユニットを組むのはまだ良い。しかし、「ロック」つながりだからと言って、楽器が素人の李衣菜と夏樹をわざわざ組ませたりするだろうか。スキルや実績を重視する美城常務の方針からすると、これは考えにくい組合わせだ。

だとすれば、このユニットはどうやって実現するのか。そこで気になるのが「舞踏会」というモチーフが持つ意味である。

先述のように、美城常務にとって「舞踏会」はアイドルが選ばれるための品評会に過ぎない。しかし、プロデューサーがそういう意味で「舞踏会」という企画を考えているとは思えない。

だとすれば、プロデューサーにとっての舞踏会の解釈は「みんなで笑顔で踊る」ぐらいのものだろうか?しかし、それでもやはり李衣菜と夏樹が組む理由にはなりにくい。

となれば、2人のユニット実現への原動力は、李衣菜と夏樹がそれを「望む」ことにあるのかもしれない。

つまり、舞踏会には「気になる相手にダンスを申し込む」という側面があるのではないか。その解釈であれば、李衣菜が夏樹を、加蓮や奈緒が凜を誘うことは、とても自然だ。なぜなら、各アイドルたちはすでに互いに興味を持って惹かれ合っているからだ。

もちろん、それが実現するためには、シンデレラプロジェクトの存続が確約され、自由にそれを望める空気が作られてからではあるだろう。

多少深読みの感があるが、「舞踏会」というテーマは、何やら重要なテーマになりそうだ。

■おまけ、今週のお掃除ガールズ
か、かわいい!可愛い女の子に部屋を掃除されたい……。

[女の子×お掃除は鉄板ですな]

[お掃除みくちゃん似合いすぎィ!]

■ストーリー詳細

(シンデレラプロジェクトルーム前)

E 凜、卯月、未央がプロジェクトルームに行くと、荷物が運び出されている。
P シンデレラプロジェクトは解体され、事務所は地下1階へ移動となる。

(地下1階)

E 地下は埃っぽく、突然の移転にメンバーたちが不安がっている。

(回想:会議室)

E 美城常務がプロジェクトの白紙化を宣言する。

GE プロデューサーが反論するも、対案を出せと言われ押し切られる。

(回想終わり)

(地下1階)

P プロデューサーが新事務所の鍵を開ける。部屋は使われていなかったようで荒れている。
E アイドルたちは、これからのことをプロデューサーに尋ねる。

P ちひろがプロデューサーを呼びに来る。

(フロア)

P 会社全体が解体の話で持ちきりになっている。

(トレーニングルーム前)

P 凜、未央、卯月が加蓮と奈緒に会う。
L 2人に初めて会った未央と卯月は好印象を抱く。

E 解体の煽りを受け、加蓮と奈緒のCDデビューは延期になったという。

E 未央は2人に共感し頭に血が上り、いても立ってもいられなくなる。
G しかし、話をふられた卯月が、テンパっているのを見て冷静さを取り戻す。

L 凜が加蓮と奈緒をレッスンに誘う。

(フロア)

P 各アイドルたちが変化に戸惑っている。楓もその様子を見ている。

(新プロジェクトルーム)

P プロデューサーが企画書を作っている。タイトルは「シンデレラの舞踏会(仮)」。
G プロデューサーはフェスの集合写真を取り出し机に置く。

(美城常務の部屋)

P 美城常務は厳選メンバーとして楓に注目する。

(翌日、346プロダクション)

P 楓が美城常務に呼び出される。 
E 美城常務は楓を大きく取り上げると言い、イメージにそぐわないゾフマップのミニライブを他の子にまわそうと提案する。

(フロア)

P プロデューサーが今西部長に企画案を見てもらう。

G 噂によると楓は美城常務の誘いを断ったらしい。

(新プロジェクトルーム)

P 楓のことが話題になる。
G 楓のように美城常務にガツンといってやりたいというみくをなだめ、みんなで部屋を掃除する。

(ゾフマップ)

P ニュージェネレーションズがゾフマップ入りする。
E プロデューサーは企画作りでかなり疲れている様子。

(控え室)

P 控え室に入ると、楓がたくさんのうちわにサインをしている。
G それを見て、未央がプロデューサーを助けようと企画を考え始める。
P 凜や卯月もそれに感化される。
L プロデューサーは3人にお礼を言う。

P それを見て楓は喜ぶ。

(ステージ)

P ニュージェネレーションズが歌う。

(ステージ裏)

E ゾフマップの店員が焦った顔でプロデューサーに協力して欲しいと頼みに来る。

(うちわの配布)

E うちわの配布で人が詰め掛けて、危険な状態になっている。

G しかし、そこに楓が登場し、穏やかな調子でファンを鎮める。

(ステージ裏)

G それを見た3人は感銘を受け、何か協力できないかと申し出る。

(うちわの配布)

P 3人がうちわの配布に協力し、サプライズにファンも喜ぶ。

(ステージ裏)

L 楓がステージに向かう。

(ステージ)

P 楓はここが初ライブの場所だと言う。
L 楓が「こいかぜ」を歌う。

(回想、ステージ裏/美城常務の部屋)

P 凜たちが楓にどうして美城常務の誘いを断ったのか尋ねる。
G 楓はファンの人と一緒に階段を登って行きたいからだと答える。

(回想終わり)

(ステージ裏)

L 凜たち3人はステージに感動する。

(新プロジェクトルーム)

G プロジェクトルームに戻ると、部屋がきれいになっている。
G みんなで頑張ろうと決意を固める。

(美城常務の部屋)

G プロデューサーが美城常務に代案を提出する。

(つづく)

→前回
→次回
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Pがなぜ1話から笑顔にこだわっていたのかの謎も解けるでしょうか。部長も言っていた彼の信念といえば、車輪時代からも一貫して変わらない、「笑顔」にあります。
69ヶ月前
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>>1
そこは不思議なところですよね。また同じように、なぜ美城常務がそれを否定するような性格になってしまったのかも気になります。事情を知ってそうな部長は、Pが美城常務を変える力になることを願っているような気がします。
69ヶ月前
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