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2017-11-29 00:03

    血の雨が降りしきった

    染められる大地に僕がいる

    僕はここに標を残し

    歩いてきた道を引き返す

    続けざまに風が吹いて

    さっき立てた標が倒れてしまって

    僕はまた引き返して

    真っ赤な足跡だけを増やしていく

    僕は待った こんなことをしながら

    標を立ててずっと待った 君をここで待った

    君がここを通りかかった時

    見つけてもらえたら とても嬉しいと

    何日も 何週間も

    何か月も何年も待った

    標を立てるのに疲れて

    前へ進もうとしたら雨が止む

    目のまえに光の道が現れる

    きっとこの先が未来というものなのだと思った

    けれども僕は待った

    暗くて赤くて寂しいここで

    標を 標を 標をここに

    やがて眼は見えず 音も聞こえず

    言葉を忘れ 心音が終に向かった時

    なぜか雨が止んだ 僕は進んでいないのに

    まだ君がここに来ていないのに

    僕は死んでしまうことで進んでしまうのか

    ここを君が通ることがないままに

    最期の際に なぜか君がそこにいた気がした

    あの赤い雨は君そのものだったのかもしれない

    君を夢見た僕の心の心象風景だったのかもしれない

    君は僕に前へ進めと言ってくれてたのに

    標などとっくに朽ち果てて意味をなしてなかったのに

    ああ 光が 来る

    僕が 進む 君のいない 向こう側に
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