『この世界の(さらにいくつもの)片隅に』感想 ~意地悪な嘘で駆け引きを~
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『この世界の(さらにいくつもの)片隅に』感想 ~意地悪な嘘で駆け引きを~

2019-12-22 03:41


    2016に「この世界の片隅に」を観た時は、感情かき混ぜボタンを押されてしまったので心の中がグルグルのグチャグチャのドロドロになりました
    映画観てる最中って、展開を予想したり、演技や美術を感心したり呆れたりしたりしながら観るようになっているのですが
    今作は、余計な事を何も考える事なくラストまで世界観に感情移入というか没入したあげく
    心が潰れそうになってバシャバシャに泣いた

    戦争によって貧しくて、幸せで、苦しくて、愛しくて、哀しくて、満たされて、失って、笑って、泣いて、生きていて、死んで行く市井の人々の物語

    世界の片隅で自分を見つけてくれた人がいる
    当たり前だと思っていた事がどれだけ幸せな奇跡なんだと言うことを教えてくれる作品

    主演の、のん(能年玲奈)の演技もうまいとかうまくないを超えた鋭さで心に刺さってしまって
    劇場に何度も足を運んでしまった

    内外で高評価を受け原作でアニメ化されなかった部分を追加した長尺バージョン

    映画→原作
    という順番でこの作品を見たので

    好きなのは通常版の方かな?が観終わった時の感想
    視聴前の期待値は超えてこなかった

    追加されたのは主にリンやテルといった遊郭の遊女達との交流
    それに伴うすずの心の葛藤

    それにより周作との喧嘩や、中盤の水原との一夜といった,絡み合いすれ違う男女の機微の意味合いが深くなっています(隣の席の女性はおそらく小野ファンで水原が喋る度に身を捩らせていた)

    通常版は全ての場面がトラウマレベルで心に刻まれているので
    原作の再限度の高さや演技が上手であればある程それを感心する度にそれが心の中でノイズになって作品に没入していた津常磐より、やや作品に対して俯瞰的でありました

    そんだけ何度も観た通常版の純度の高い結晶のような完成度好きなんだなと再確認
    (TVドラマ版のラストの解釈違いの甚だしさの再確認)

    もちろんポケットティッシュ使い切る程泣きましたし
    蛇足だなんてネガティブな事を言うつもりはありません
    監督、スタッフの皆さんはよくぞこの作品を作ってくれた、と思います


    もしこの長尺版が初めて観た「この世界の片隅に」なら感想は変わったかもしれないが
    そんな事を言うのは贅沢な事かもしれんよ(リン風に)




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