はじめに 荻上チキ

■こんにちは、荻上チキです。今日から3月ですが、まだまだ寒い日が続いています。カゼが流行っているようですが、どうか気をつけてください。

■今号のαシノドスは政治経済と文化についての論考、インタビューがあつまりました。一見かけ離れているように思えるかもしれませんが、注意深く読んでいただければ、両者が深く関連していることが分かっていただけると思います。

■最初は、『大阪』(中公新書)が話題になった砂原庸介氏の論考「縮小都市、あるいは集積の分散」、社会状況の変化が制度をどう変え、ひいては首長の戦略や有権者の行動がどのように変化していったかを分析します。

■続いて、野口旭氏へのインタビューでは、なかなか正しく伝えられることのない安倍政権の経済政策について懇切丁寧に語っていただきました。

■前号に続いて、北田暁大氏との対談では、EM(エスノメソドロジー)についての考察から、学問がどうやって社会の役に立つのか、どういう意味があるのかまで、大変興味深い内容になっているはずです。

■シノドスには初登場の池上高志氏へのインタビューは物質は生命になりうるのか? 生命と非生命を分けるものは何か? といった氏の意欲的な研究についての貴重な報告になっています。他ではなかなか見ることの出来ない氏の素顔がかいま見られるかもしれません。

■片岡剛士氏による経済ニュース解説は今月も、日米首脳会談から日銀総裁・副総裁人事まで盛りだくさん。さらに今号の synodos journal reprintedでは、何かと話題の宇野常寛氏へのインタビュー「〈昼の世界〉と〈夜の世界〉の断絶を超えて 」を再掲いたします。

■次号は vol.120、3月15日配信予定です。お楽しみに!

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★今号のトピックス

1. 縮小都市、あるいは集積の分散
-政治制度からみた現代の都市問題
………………………砂原庸介

2.インタビュー/野口旭
似て非なるもの、アベノミクスを吟味する

3.対談/北田暁大×荻上チキ
他人の話を聞く(後編)

4.インタビュー/池上高志
Mind Time Machineの可能性
―物質は生命になりうるか

5.経済ニュースの基礎知識TOP5
――2013年2月のニュース読解
………………………片岡剛士

6. synodos journal reprinted
インタビュー/宇野常寛
〈昼の世界〉と〈夜の世界〉の断絶を超えて

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