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アキさん のコメント

まだはなしかけてないのかwww
てかコミュ症こじらせすぎだろ
No.2
134ヶ月前
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【 はじめから よむ (第1回へ) 】  気を取り直して一階を見回してみて気づく。一階には、女の子がぽつんとひとり座っているだけだった。一階にいたのはドレアさんとヨコリン、そしてこの女の子だけなのだ。  女の子。女の子か。一番話しかけるのに困るタイプの人間だ。困るというか、決定的に苦手だ。まだ幼さの残る顔立ちから察するに、十六、十七歳くらいだろう。明らかに僕と歳が近そうな女の子だ。よりによって同年代の女の子か。嫌だ、どうしよう。  僕の「話しかけやすさランキング」の中で、もっとも話しやすいのは中年のおばさんだ。なぜ中年のおばさんがいいかというと、はいはい頷いているだけでおばさんが勝手に話を進めてくれるからだ。それに相手がおばさんの場合、僕からもおばさんからも恋愛対象から外れるため、変に自分をよく見せようとする必要がないこともストレス軽減の一因となっている。僕は相手から「変な奴だ」と思われる事に過度なストレスを感じるため、これは非常に大きなポイントなのだ。要するにおばさんからは多少変な奴だと思われても別にいい。なぜならおばさんは恋愛対象に入っていないから、たとえ嫌われたとしてもダメージが少ないのである。  それなら中年のおじさんの方がよくないか、男なんだから恋愛対象に入らないだろう、と思われるかもしれないが、おじさんはおじさんで別の問題が発生するので僕にとっては話しかけづらいのだ。簡単に言うと、おじさんはプライドが高い。頑固だ。それが僕にとっては過度なストレスになる。  もちろん気さくで話しかけやすいおじさんもいるにはいるが、そういうおじさんは稀である。おじさんというのは基本的に確固たる自分の世界、自分のルールを持っており、そこからはみ出す人間を糾弾するのだ。女性に比べて説教が始まる可能性が高い。しかもその説教がためになることならいいのだが、ほとんどの場合ためにならない。そのおじさんの自分ルールと、自分価値観によってもたらされる説教なのだ。「俺の場合はこうだから、お前もこうしろ。それが正しい」という説教である。こんなものが役に立つはずがない。しかし当のおじさんは、それこそが絶対のルールだと信じきっており、ひどい時には「これが常識だ」と、自分がそう思っているだけなのに、さも世の中の人全員がそうだと言わんばかりの力技の論理を展開してくるので非常に厄介なのだ。本当に面倒くさい。だから知らないおじさんには極力近づきたくないのだ。  中年のおばさんに続いて話しかけやすいのは、物静かなおじいさんおばあさんだ。元気なおじいさんの場合は、さっきの中年のおじさんよりもタチが悪い可能性があるので注意が必要だ。その次に話しかけやすいのは同年代の男。しかもなるべく弱そうな奴がいい。髪の毛を染めているような奴はダメだ。球技系の部活でいうと、卓球部とテニス部はセーフ。野球、サッカー、バスケット、バレーボールはアウトだ。ただし野球やサッカーなどをやっていたとしても、部内でスタメンではなく補欠になっているような奴はセーフの場合がある。補欠の人間は気弱で人が良い奴が多い。なぜかスタメンやスタメン一歩手前の奴は、ヤンキーに近いオーラを出すので唾棄すべき人種である。  逆に、もっとも話しかけづらいのは同年代の女性なのだ。とにかく怖い。少しでもおかしな挙動をとれば、間違いなくよってたかって笑い者にされるだろう。たまに街を歩いていて、同年代の女性数人のグループとすれ違うことがあるが、すれ違いざまに小声でクスクス笑っている声が聞こえようものなら「僕の事を笑ってるんじゃないか」と不安になる。僕が変な顔だとか、変な服装をしてるとか、歩き方がキモイとか。そう! キモイ! これだ! この「キモイ」という言葉が何より恐ろしい。すべての自信を一瞬で粉砕し、再起不能にする邪悪な言葉、キモイ。この呪文だけは言われたくない。他の人はどうか知らないが、僕にとってはかなりの殺傷能力を持つ呪文だ。同年代の女性はこの呪文をいとも簡単に、しかも頻繁に使うことが多い。凶悪な人種だ。仮に「キモイ」を言われなかったとしても、同年代の女性は恋愛対象に入るので、そういう人物に「変な奴だ」と思われてしまうのはダメージが大きい。  ここまで話せばもうなんとなくおわかりかと思うが、僕は異常に自意識過剰なのだ。しかもマイナスの方向に。誰かが僕の悪い噂をしているのではないか、誰かに嫌な思いをさせてしまったのではないか、変な奴だと思われているのではないか、そんな事を常に考えている。考えようとしなくても頭の中に浮かんでくる。自分でも思うが、なんと厄介な性格だろう。その反面、誰かにスゴイと思われたいとか、ちやほやされたいとかいう自己顕示欲も人一倍強い。目立ちたいけど、変に目立ちたくない。みんなに認められたいが、できれば一人にして欲しい。この自己矛盾も、僕を苦しめる要因の一つなのだと思う。    いったい何故、僕はこんな人間になってしまったのだろう。  いつからだ。生まれた時からか。小さい頃からこんな感じだっただろうか。  僕が勇者であることと同じように、僕の性格も、運命で決められていたのだろうか。  それとも今まで生きてきたどこかに、僕の中身を決定づける大きな要因があったのか。  人間の中身はどうやって作られるのだろう。  大人の教育か。自分で触れてきた本か。音楽か。アニメか。ゲームか。  他にもいろいろありそうだ。両親と。友達と。先輩と。後輩と。先生と。  部屋と。ワイシャツと。私と。空と。海と。大地と。呪われし姫君。  などと供述しており、またも軽快なスピードで現実から逃げていく、僕。  責任の所在はどこにある?  そもそも責任なんて、どこにもないのかもしれない! 【 第6回を読む 】 ・原作となるアプリは こちら (iPhone、Androidに対応しております) http://syupro-dx.jp/apps/index.html?app=dobunezumi  
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【シュウプロデラックス】浜中、横田、入間川からなる3人組のアプリデベロッパー。天井にめり込んでジャンピング土下座を決める鋼鉄の肉体を持つ男、パイルドライバーを失敗すると引退しようとするベテランレスラーなど、向こう側の世界観を模索するバカゲーアプリの開発から活動をスタートし、処女作「THE・土下座」がゲーム総合1位を獲得。「あなたってよく見るとドブネズミみたいな顔してるわね」はカジュアルRPGながら小説の書籍化、マンガ化などメディアミックスもされている。シナリオやアプリで使用される楽曲が多くのプレイヤーに支持され、どこか懐かしく心に刺さるドット絵のカジュアルRPGの制作に日々奮闘している。