夏の沢庵さん のコメント
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いわゆる『バトルもの』の創作に関して、 『特殊能力』の内容によって、 その作品世界がどう変わるのか、について考えてみた。 ________________________________________ <要約> ・能力者(特殊能力の使い手)が希少かつ圧倒的に強い場合(=一騎当千)、 個人のバトルが大局を左右する。 結果、キャラの修行、成長、葛藤、意志、工夫などが世界を動かすため、 ストーリーを進めやすく、キャラを立てやすく、直感的に読みやすく、マンガ的に便利。 ちなみに、この極限がセカイ系。 ・能力者が多かったり、一般人との武力差が小さい場合(非一騎当千)、 ものごとの対局は集団戦で決まるため、 社会全体に影響を与えるような戦いは集団戦が中心となる。 個人の武勇より集団戦法の戦略を描くことが多くなる。 ただし、 ルール内で戦う(社会全体には影響しない)場合は個人バトル中心でも大丈夫。 ・一騎当千の世界では、大国は生じにくく、群雄割拠や弱い封建制になりやすい。 ・「輸送」「情報通信」に関わる特殊能力は世界の様子(国の大きさ)を大きく変える。 ・これらの観点を無視すると、どこかで無理が生じて不自然になる。 登場人物が全員アホに見えてしまう。 ・ここまでの長文を書いといてアレだが、 大事なのはこういう「守り」の観点より「攻め」だと思う。 ________________________________________ まず『バトルもの』を次の2つに分ける。 (特殊能力の有無はまだ気にしない。) (1)ルールの中で、社会構造を変えない範囲で戦うもの。 例:勝負系(スポーツ,恋愛,推理など),デスゲーム系,能力者同士のみのバトル (2)ルール無しの総力戦。社会全体に大きく影響を与えるもの。 例:王道ファンタジー,戦記モノ 以下で(1)(2)それぞれについて整理する。 ________________________________________ (1)ルールの中,社会構造を変えない範囲で戦うもの。 今回これについてはあまり言及しないが、分類だけはしておく。 該当するのは、 現実世界における勝負系 (スポーツ、恋愛、推理、などの直接的に殴りあったりしない広義のバトル) や、 閉じた枠の中での武力勝負(能力バトル) などだ。 閉じた枠とは、 「一部の者だけが特殊能力を持っていて、国などはそれを知らない。 能力者が独裁政権を打ち立てたりはせず、能力者同士で、世間に隠れて戦うのみ。」 というような世界観だ。 ルールの中で戦っている、と言い換えてもいい。 ルールの外の世界は、現実世界と大差ない。そして変化しない。 ルール内で起こる事件を追っていくのが中心となる。 世界観は作りやすい(というか壊れにくい)。 ________________________________________ (2)ル ール無しの総力戦, 社会全体に大きく影響を与えるもの。 問題はこっちだ。 ここで(2)を「特殊能力の有無」で2つに分ける。 主題は後者。
(2-1)特殊能力なし 例:戦記モノ これも、今回は話題から外す。 時代設定がいつだろうと、現実世界を参考にすればいい。 (2-2)特殊能力あり 例:王道ファンタジー 今回はこれについて色々と考えてみたい。 ドラゴンボールに始まり、ワンピ、ナルト、ハガレン、七つの大罪などなど、 数多の少年漫画がこれに該当する。 この場合、特殊能力の設定が、世界観に大きく影響を及ぼす。 それを意識しないで何となく特殊能力(設定)を決めると、 世界観が破綻したり、 キャラを動かしにくくなったり、 キャラを立てにくくなったりする。 特殊能力の設定に関して、僕が重要だと考えたのは以下の要素だ。 ・能力者の多さ, 能力者と一般人の武力差 ・文明レベルを上げるような能力の有無 これらは、世界史的な知識を元に浮かんだ観点だ( 前回 考察したやつ)。 順に言及してみよう。 ________________________________________ 能力者が貴重で、一般人との武力差が大きい場合 (=一騎当千) 能力者の数が少なく、そして、一般人に比べて能力者が格段に強い。 これは史実で言うと、中世ヨーロッパ貴族の重装騎兵。 (一騎で大勢のモブを蹴散らせる。一騎の重装騎兵の維持に村数個が必要。) この場合、 最もキャラを立てやすい。 一人ひとりのキャラが、大きな影響力を持つため、 キャラの深堀りとストーリーの進展(バトルの進展)が一致するのだ。 そして実際、多くの少年漫画がこれに該当する。 編集者や作者の多くは「このパターンが一番やりやすい」と直感的に分かっている。 (僕は分かっていなかった。) また、分かっていなくても、このパターンを選ぶ確率が一番高い。 多くの人気マンガ、人気ラノベ、人気ゲーム(ドラクエFF等)がこのパターンだから、 それらの王道的な世界観をベースにすれば、高確率でこれになる。 題材として人気の高い中世ヨーロッパを選んだ場合も、自然とこれになる。 (というか、だからこそ中世ヨーロッパ的な世界観が人気なのかもしれない。) つまり 「何となくいい感じに描けば、大抵このパターンになる」 。 ここで皆さんは一旦キレる。 「じゃあ全然OKじゃん、なにごちゃごちゃ分類してんのこいつ! そんなんだから打ち切られるんだよボケ!」 待って頂きたい! 許して! 重要なのは、 「運悪くこれ以外のパターンを選ぶと、予想以上に大きな影響を受ける」 という点だ。 どのパターンだと作りやすく、 どのパターンだと作りにくいのか、 それを理解せず直感で決めると、運が悪い場合、破綻する。 ________________________________________ 『一騎当千』から外れると ワンピースを例に取る。 実際のワンピースはこの王道パターンに該当するが、 「もし外れていたら」を考えるのだ。 例えば、悪魔の実(能力者)が量産された場合。 そうなると、 一人ひとりのキャラがカッコ良くタイマンを張る場面(漫画的に映える)は極めて不自然だ。 これは史実で言うと、銃火器が普及した世界に相当する。 つまり組織化した軍隊による、数の暴力が支配的になる。 ルフィが圧倒的に強かったとしても、1万の軍勢(全員能力者)に攻められたら勝ち目はない。 大量の能力者を組織化し、戦略的に動かし、相手を倒す。 そこに個人の技術や意志の力は影響しない。 強いて言えば、指揮官の戦略(頭脳)は重要だが、 それはもう「戦記モノ」「歴史モノ」の範疇であり、 直感的に分かりやすい、少年漫画的な肉体バトルの範疇ではない。 (僕はそっち系も好きだが。) 『キングダム』はこれに該当するが、そのキングダムでも、 「一人の将軍が多数の一般兵をなぎ倒せる」という設定(ファンタジー要素)を入れて、 キャラが立つような工夫が施されている。 また、能力者がそこまで強くなかった場合、 ルフィ一人で海軍モブをなぎ倒すような事はできない。 これも結局、上と同じことだ。 数の暴力がモノを言うので、組織化し、『集団の動かし方』(知略)で勝負することになる。 逆に言うと、 戦略が苦手なチームを勝ち続けさせるのは難しい。 こういう世界観で、キャラを立たせたタイマン中心の肉体バトルをやろうと思えば、 何らかの無理が生じる。 ________________________________________ 『一騎当千』を突き詰めると 要するに、 『一人の人間の技術や能力や意志』が与える影響力が大きければ大きい程、 派手なドラマになるし、 人間的な葛藤が物語を大きく動かす。 一人の人間の努力、修行、工夫、葛藤、決意、などが大きく勝負を動かし、 それが直接、ストーリーを進める。 つまり分かりやすい。 燃える展開にしやすい。 盛り上げやすい。 これを究極的に突き詰めたのが『セカイ系』だろう。 主人公の葛藤次第で世界が滅んだり救われたりする。 能力者の数を極端に減らし、 能力者と一般人の武力差 を極大値に振ったパターンがこれなのだ。 ________________________________________ 『一騎当千』の場合、 世界観(政治システム)に与える影響は? 一騎当千がマンガ的に映える事は既に述べた。 今度は、 これによって物語内の世界観が受ける影響について考える。 一騎当千が成り立つ世界観は中世ヨーロッパに似ている。 つまり、政治システムも中世ヨーロッパ的になる可能性が高い。 即ち、群雄割拠か、緩やかな封建制(中央政府は弱く、ほぼ群雄割拠)だ。 ここをしっかり理解しないと、 ありえない政治システムを選んでしまって世界観が破綻したり、 登場人物が全員間抜け!(何で強者が国王に従ってるの?等)という事態に陥ったりする。 というか僕自身がイマイチ理解できていないので、これを機に整理したい。 政治システムと言うと、「マンガと関係ねーじゃん」と思えるかもしれないが、 実際には重大な要素だ。 政治システムが違えば、世界の様子もガラっと変わる。 世界の様子が違えば、 起こる問題、主人公が立ち向かう問題、 立ちはだかる壁、取るべき手段、 などもガラっと変わる。 根底を覆す要素なのだ。 安定した大国があるのか、 不安定な小国が乱立しているのか、 二大帝国がいがみ合っているのか、 民主制なのか独裁制なのか貴族制なのか、 国際組織は存在し得るのか、 通貨などの仕組みは成立し得るのか。 ________________________________________ 『統治』について ~ミクロ視点:農村~ ※ここからは、筆者の能力不足が災いして、何となく冗長な文章がつづきます。泣いた。 政治システムとは、「人民をどう統治するか」である。 この全貌を捉えるために、細部、つまり農村部の様子をまず押さえたい。 その際、次の前提が重要だ。 ・強者は弱者から搾取する。限度は、弱者が生存できるギリギリのレベルまで。 悲しいが、歴史的にこれは正しい。 ここに1つの農村がある。 彼らは食料を生産し、それを食べて生きる。 農村の暮らし自体は、どの時代、どの地域でもあまり変わらない。 狩猟採集生活の次に出現した、普遍的な人間の営みである。 ここまでは非常にシンプルで理解しやすい。 そこに、1つの武力集団が現れる。 普通、農民が農業に従事する限り、武術の専門家には勝てない。 武力に関し、 農民 < 武力集団 殆どの場合、この図式が成り立つ。 その結果どうなるかというと、略奪が生じる。 武力集団は武力という『強制力』を持っており、 これによって農村を好きにできる。 ただし草食動物と肉食動物の関係と同じで、 農村を食い尽くしてしまえば、いずれ共倒れする。 安定したシステムとなるために、 時を経て 「農村が自己を維持できるギリギリのレベルだけ搾取する」 という方法に落ち着く。 これが『税』だ。 こうして、 「武力のある者が、農村から税を取る」という基本単位が出来た。 武力階級にとって農村は餌場。 当然、肉食動物のように、縄張り争いが起こる。 『税を取る権利』を懸けて戦うのだ。 農村は、より武力のある者に税を渡す。 渡す相手は、世界観によって変わるが、 農村視点では大差ない。 とにかく、強き何者かに、生きる限界の食料を残して税を差し出すのだ。 仮に、ある農民が特殊能力に目覚めたとしても、 その農民が武力階級に移るだけで、 農村の様子は変わらない。 ちなみに、 食料が増えれば、その分だけ人口が増えて、結局は食料が足りなくなるという構造もある。 これは「マルサスの罠」というらしい。かっこいい。 ________________________________________ 『統治』について ~マクロ視点:支配者集団~ ①内部 今度は支配者側の視点で見る。 武力集団同士で『税を取る権利』を巡って戦うのだ。 勝者は『支配者集団』となり、 村A、村B、村C……と、どんどん支配域を広げていく。 盗賊集団が村Aを襲えば、それを撃退する。 別の支配者が勝手に村Aから税を取ろうとすれば、それを撃退する。 また、支配者本体に対する攻撃も、撃退せねばならない。 この撃退能力こそが支配力である。 そして、撃退能力が及ぶ限界範囲こそが国土であり、国である。 この時、 『支配者集団』内部の様子によって、3つに分類できる。 ・民主制 支配者集団内では全員が平等。(農民や奴隷は含まず) ・寡頭制(貴族制、官僚制) 少数の特権階級が国の富を得て、政治をおこなう。 ・独裁制 一人が全ての権利を独占 これを決定する要素こそが、 「一人がどれだけの『力』を持っているか」 だ。 『力』とは『強制力』である、 根源的な強制力は、武力。 二次的な強制力として、武力を動かす力、権威がある。 権威とは、 ・神性(国王や天皇の血筋、神の代理) ・恐怖(教皇の破門の脅威、反逆分子の粛清) ・正当性(人民の支持、政治能力の高さ、大義名分) などだ。 これをまとめると以下だ。 独裁制 ある個人が圧倒的な『武力』か『権威』を持っていれば成立する。 史実で言えば、圧倒的な神性を持つ皇帝、教皇、天皇。 圧倒的な人民支持を得たカエサル、アレクサンドロス、ナポレオン、ヒトラー。 上記は全て『権威』に依存。 個人が圧倒的な『武力』を持つことは、現実世界では起こりにくい。 特殊能力で言えば、魔王は圧倒的な個人の武力で独裁をおこなう典型。 創作世界では武力の方がポピュラー。 何しろ分かりやすい。 寡頭制 ある個人がそれほど強大でない場合、 独裁だとライバルに殺される可能性が高いため、 権力の分けあい(寡頭制)になる。 史実で貴族制が栄えたのは、 貴重な青銅製の武具が決戦兵器だった時代、 貴重な重装騎兵が決戦兵器だった時代、 などなど、 一騎当千たる『武力』が存在した時代だ。 なお、強大な権威を持つ者が現れれば、当然、独裁制となる。 特殊能力で言えば、多くの作品がここに該当する。 能力者は一般人に比べ、めちゃくちゃ強い。 しかし能力者は複数いる。 当然、『最強の能力者』は存在するが、 数人の能力者に集中攻撃されれば死ぬ。 結果、1人に権力が集中することはない。 彼らは「能力者同士は平等だ!」と結託して特権階級に納まるだろう。 この環境で独裁制を敷くのはかなり難しい。 『権威』が動員できる武力は、市民兵や農民兵などの『数の暴力』であり、 そういったモブ兵を蹴散らせる能力者にとって、脅威ではない。 (ここでイメージしている能力者は、重装騎兵を上回る武力差を有す。) この世界観で、強大な独裁制を描くには、 圧倒的な武力を持つ能力者や、 圧倒的な権威を考える必要がある。 例えばだが、 能力者が『地獄』を信じていて、 教皇なる人物に逆らうと地獄に落ちるならば、 能力者は教皇に従うだろう。 つまり独裁制が成り立つ。 また逆に、 能力者と一般人が平等な民主制はあり得るか、と言われると厳しい。 どんな集団だろうと、極端な善人や悪人が一定数は生じる。 卑劣な能力者が一定数は必ずいるのだから、 武力で劣る一般人を搾取しないはずがない。 そして多くの一般的な能力者も、どちらかと言えば、自分たちの権利を守ろうとする。 民主制が成立する場合、 武力において以下が成立する必要があるが、難しい。 「善意の能力者 + 一般人」 > 「悪意の能力者 + 普通の能力者」 民主制 『権威』『武力』の突出した個人がいない場合、 つまり、 『寡頭制勢力が動員できる武力の合計』 < 『一般市民が団結した場合の武力』 となった場合、反乱が成立するため、民主制となる。 史実では、共和制ローマだ。 この時代は、製鉄方法の普及や商業の発達で鉄製武具の値段が下がり、 一般市民に普及した。 また、海戦では船の漕手として、一般市民が重大な戦力になる。 これによって民主制が成立し得た。 (なお、属州や奴隷からの搾取はあった。) それと近代ヨーロッパの市民革命で達成された民主主義。 ここについては調査不足だが、 銃火器の普及や、メディアの発達による市民団結力の増加がポイントだろう。 また、騎馬民族の内部も、比較的民主的だったらしい。 騎馬兵は貴重で強力だったが、 騎馬民族内ではありふれた存在だったので、彼らの内部では武力差が小さかったのだ。 なおこの場合も、 強大な権威を持つ者が現れれば、当然、独裁制となる。 特殊能力で言えば、全員が能力者である場合。 しかしその場合、集団戦法が有効となり、 個人の武勇よりも、軍団の運用が重要となる。 結果として、力点は戦略や政略に移り、 王道的なマンガ展開(個別の個人バトル中心)にはし辛くなるので、覚悟が必要である。 ________________________________________ 『統治』について ~マクロ視点:支配者集団~ ②外部 農村から税を得る武力集団が支配者集団になり、 その支配者集団の中で、3つの政治システムが生じる。 これを先ほど述べた。 ここでは、 支配者集団が、外部を実際に支配する時の様子について考え、 『統治』とは何ぞやという肌感覚を得たい。 狙いとしては、これによって、 超大国が成立する世界、 小国が分立する群雄割拠の世界、 などの条件を整理したい。 支配者集団の内部(≒政権,中枢)が、独裁だろうが民主制だろうが、 被支配集団(≒農村,属州,労働市民)との関わり方は同じだ。 支配者集団は、弱者から限界まで搾取する。 故に弱者サイドは、可能ならばいつでも反乱を起こしたい。 農村は一揆を、 属州は独立を、常に狙っている。 つまり支配者サイドは、抑止力を各地に常備せねばならない。 また、 地球統一でもしない限り、 常に異国が自国の隙をうかがっている。 敵国が攻めてきた場合に撃退するための、 動かせる兵力も備えていないといけない。 これらが、大国を築こうとする際の障害だ。 以上から、国の大きさを左右する要素として以下が挙げられそうだ。 ・軍事力 ・政権の権威 ・輸送力UP →軍隊を広範囲で無駄なく活用できる 兵站力(必要物資輸送力)のUP ・情報伝達力UP →軍を投入すべきポイント(反乱や外敵)の早期察知 奇襲の防止 指示系統の整備による効果的な軍事力投入 ・分断力(属州同士の団結阻止) →属州ごとに条件を変えて、互いを対立させる ・非属人化(個人を弱くし、システムを強くする) →官僚制、律令制による政権の安定 技術革新や、経済、社会システムの変化などに応じて、 これらの要素が変動し、 国の大きさも変わる。 故に、特殊能力がこれらに関係する場合は、 国の大きさ、つまり世界の様子を変えるのだ。 他にもあるのだろうか? 自分としてはやはり、 輸送力と情報伝達力の2つ に着目する。 簡単な例だと、ルーラ(瞬間移動)があるだけで、国土は大きく広がる。 100の軍力を持っているとして、 ルーラがあれば、国土がどれだけ大きくても、 必要な度に、100の軍力すべてを投入できる。 軍隊の維持に必要な食料も、穀倉地帯から直接輸送できるので、考えなくてよい。 テレパシーが使えれば、 辺境で起きた問題に対しても、中央政府が迅速に指示できる。 これによって政権の影響力を増すので、 国が大きくなる。 つまり、導入する特殊能力がこの2つに絡んだ場合は注意が必要だ。 世界の様子を大きく変えるものなので、 それを無視すると何処かが不自然になる。 他には例えば、 ・飛行生物(乗り物) ・目や耳が良くなる能力(狼煙等による情報伝達インフラの性能が大幅UP) ・凄い腕力(手紙や物資や人をぶん投げる) などがすぐに浮かぶ。 だいぶ前の段で、 >特殊能力の設定に関して、僕が重要だと考えたのは以下の要素だ。 >・能力者の多さ,能力者と一般人の武力差 >・文明レベルを上げるような能力の有無 と書いたが、後者はこれのことだ。 他に、様々な特殊な特殊能力(!?)が、社会を変えうるが、 分類できなかった。 例えば ・相手の心を見破る能力 が一般的に認められていれば、 政治家は嘘をつけなくなり、世の中の様子は一変する。 他に、市民の生活も一変するだろう。 (時間をかけて深堀りすれば、これだけで一つの作品が書けそう。) とにかく気をつけたい、防ぎたいのが、 「そんな能力があるなら、こうやって活用されて、こういう世の中になってないとオカシイ」 という状況だ。 登場人物全員アホ、という状況。 これだけは防ぎたい。 そのために分類して整理してみたが、 もっと整理できそうな気もするので、今後の課題とする。 ちなみに、現代社会では「高速輸送」と「高速情報伝達」が達成されているが、 巨大な国があったり小国が乱立していたりと、まちまちだ。 これは主に、民主化の影響だと考えられる。 人民の力が強く、文化や宗教、歴史、民族など、精神的な観点で国境線が引かれている。 アフリカの場合は、植民地時代の国境が「現状維持の力」を発揮しているのではないか。 しかし現代社会は複雑すぎて正直よくわからない。 しかし現代社会を描く場合は、既にある世界をベースに考えれば良いので、ここでは問題ない。 現代社会ベースの仮想世界(SF)の場合はそうも行かないが。 ________________________________________ ……と、以上のように脳内を文章化して整理してみたが、 概して、新たな考えを得ることはできなかった。 書く前に思いついていた事を再確認した感じだ。 細かい発見はあったが、少し物足りない。 これらの文章を何度か読み返し、 さらなる発見を目指したい。 なお重要な点だが、 これらは「物語の破綻を防止する」という意味はあるが、 「物語を面白くする」という部分では、 あまり役に立たない。 これらは「守り」の知識であり、 「攻め」ではない。 僕は今、どちらかと言えば大胆でケレン味のある「攻め」を重視したい時期なので、 脳みそをクニャクニャにして、 すごいアイデアで読者の皆さんを攻めたい。 以上、ネームとの苦闘で昇天しそうなたくす氏が、現場からお伝えしました。 神アイデアが降臨するか、 もしくは僕が昇天するか。 天界を挟んでおこなわれる熱く神々しい綱引きから目が離せない!!!
<ブロマガ内容>
・近況報告
・「ゼクレアトル」「オーシャンまなぶ」関連
<その他の内容>
・ボツネタや、未公開ネーム
・最近読んだ漫画の感想、オススメ
・科学,哲学ネタ
・読者との交流
・考え
・その他なんでも
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神アイデア降臨するといいですね!
たくすさんらしいズヤズヤする漫画を待っています!
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