• 【雑感】心に残るセリフの条件

    2014-07-13 13:05
    アニメ、漫画、小説、ゲーム。
    どのカテゴリに置いても、セリフとはキャラクターが発する言葉だ。
    その言葉には、キャラクターの歴史、性格、感覚、感情、記憶、そしてセリフを発することになった状況設定が根底にあるわけで。

    そういった複雑な事情が、短く端的に、しかも分かり易く伝わってくる。
    それが名言の条件なのではないかなと思い至った。



    アニメから一つ。ジブリのセリフは妙に心に残る。
    「もののけ姫」の「生きろ、そなたは美しい」
    意味は明確である。しかも短くて覚えやすい。
    それでいて、色々な背景が何となく伝わって来る。アシタカの人となり。価値観、死生観。サンを知り、その生き様を見て抱いた想い。死が身近な舞台設定。刃を突き付けられた状況に至るまでの流れ。作品テーマと思われる環境問題などなど。
    「黙れ小僧」「お前にサンが救えるか」を受けていたからこそ映える一言であると思う。



    漫画から一つ。
    「SLAM DUNK」の「安西先生、バスケがしたいです」
    これも意味はわかりやすい。小難しい哲学は無い。
    ミッチーの安西先生に対する想い、バスケに対する想いが込められている。一言で伝えられないはずのミッチーの葛藤が見事に纏まっている。



    ジャンルは異なるが、
    信長公記、本能寺の変における信長と森乱丸のやりとりも好きだ。
    「これは謀反か。誰の企てぞ」「明智が物と見え候」「是非に及ばず」
    状況はとても分かり易い。言葉そのものの意味も深くはない。
    しかし、この一連の流れに万華鏡のような模様が見える気がする。信長の人となり、信長の明智に対する評価と主従関係の在り方、敦盛的死生観、戦国という時代、この事件の日本史に対する重大な影響、その後の歴史の流れ。
    ※「是非に及ばず」をどう解釈したらいいかは人それぞれに見解がある。大きく分けて諦めの言葉と読むか、戦闘命令と読むか。読む人の歴史観と言うか、信長観が見えてまた面白い。
    ※もっと言えば、心酔した主の最期の言葉にも関わらず、自分の解釈を記さずただ伝え聞いた言葉だけを記したという著者・太田牛一の、この歴史的事件の受け取め方が見えるようでもある。
    ※今晩の大河が楽しみです



    ただ端的で分かり易ければいいというわけでもない。
    背後に何も見えないセリフは薄っぺらなだけ。心を揺さぶるのは、その言葉の為に周辺の物語が存在したと思えるくらいに深いものだ。
    だから名言に触れたときは、言葉の裏側に潜む複雑な模様の描き方を観察し、どのように言葉へと結び付けているかを考えた方が良いのだろう。

  • 広告
  • 【アニメ】SAOⅡ第1話「銃の世界」 ~壁が足りません~

    2014-07-07 20:40
    【カテゴリ】アニメ
    【タイトル】ソードアート・オンライン 公式サイト
    【筆者属性】原作未読
    【論  題】つかみ

    ソード・アート・オンライン第二期アニメがスタート。
    第一期もそうだったが、このアニメは掴みが巧いと思う。(原作も?)
    無性にワクワクする。二話以降が楽しみだ。

    どうして自分はワクワクしているのか。
    いったい何に掴まれているのか。第一話を振り返りながら考えてみる。


    ■導入部

    最初に登場するのは、目を惹く気障なキャラクター。


    耳につくセリフとCV神谷浩史が更に視聴者を引き込む。



    それが突然の死

    流石に「デスガン」というネーミングはどうにかならなかったのかと思うが。
    一体何が起きたのかと、視聴者はインパクトを受ける。


    物語の導入をどうするか。
    導入部に課される役割は二つあると思われる。

    一つは世界観の説明
    もう一つは読者・視聴者を引き込むこと

    最初にインパクトをもってくるというのは、あらゆる作品で見かける手法かもしれない。
    それは後者の役割を達成するのに有効だからであろう。
    ミステリーで言えば殺人事件。
    ギャグで言えば渾身のボケ。
    恋愛もので言えば最高に魅力的な出会いのシーン。

    今作は二期であるから、前者・世界観の説明という役割はあまり課されていないかもしれない。
    第二期でなくとも、説明を放置してインパクト重視の作品を見かけることもある。
    今作はインターネット上の事件であることが伝われば十分な説明といえるだろうか。

    神谷さんの使い方が勿体無い気もするが、導入の重要性を鑑みると、アリなのかと思えて来る。


    その衝撃をすぐに深入りせず、夫婦のイチャイチャを見せつけられるのがまた憎い。


    ■壁ドンしながら見えてくるキリト君の人となり


    壁が足りません

    一期の後、主人公がどうなっているか。説明として必要な場面ではある。
    一期を考慮に入れず、二期単独で一つの作品として見ても、
    キリト君の人となりが伺えるシーンになっていた。

    すなわち、可愛い彼女がいて妬ましいキャラということだ。

    冗談はともかく。
    キリト君は仮想と現実の違いは情報量の差だけと断ずる。
    加えて、待ち合わせは時間ジャスト。まるで機械のようだ。
    さらに、インターフェースを開発したいと言う、最初の敵・茅場の先を行くような夢を語る。
    つまり、キリト君は現実と仮想空間の違いは殆ど無いと考えていて、仮想空間にリアリティを感じ、仮想と現実との壁を取っ払いたいと考えているのではないだろうか。

    事件自体も仮想空間と現実空間とで連動しているようなので、ひょっとしたら、もっと示唆に富む描写なのかもしれない。

    また皇居を「中心」であり「隔離された」「面白い」場所と評する。これについては後述。



    ■謎の提示

    壁を殴るのに疲れた頃、ようやくキリト君に事件の模様が伝えられる。
    これが同時に視聴者への説明となる。その内容は怪死事件と仮想空間にまつわる共通点など。
    だが、肝心なことはイマイチはっきりしない。
    黒幕は誰か、目的は何か、方法は何かと、謎が視聴者にフックをかけている。

    更に、この事件はキリト君を惹きつける運命的要素を持っている。
    すなわち、仮想空間と現実が連動しているのではないかと思わせる要素。敵のしていることは、前述した仮想と現実の壁を取り払いたいというキリト君の理想、その悪い形での具現化ではないか。

    「ゲーム内の銃撃によってプレイヤー本人の心臓を止めることはできるか」
    という問いを受けたキリト君の動揺が印象的である。


    説明一辺倒ではないのも飽きさせない工夫かなと思って見たり


    謎は、視聴者を物語に引き込む恰好のツールだと思う。

    謎が複雑であってはいけない。視聴者がそもそも謎を見つけられない可能性がある。
    だから問いはできるだけ分かり易い方が良い。単純な5W1Hが望ましい。
    本格ミステリーならば「誰が殺したか」ないし「どうやって殺したか」。
    突然、飽食のブタと飢えたソクラテスはどちらが幸せかと言われても、ついて行けない。

    また、謎が些細な事件に関することでは、余程見せ方が巧くないと好奇心を擽れない。
    食いつくのはえるたそぐらいだろう。わたし、気になります。

    さらに特殊性があった方が良い。それが作品の個性になる。

    この点、SAOの提示した謎は怪死事件の犯人と目的であり、
    とてもわかりやすく、またショッキングである。
    また、オンラインゲームと連動しているという特殊性がある。

    つまり単純に見えて、闇が奥深そうな謎ということだ。


    ■壁不足に嘆きつつ更に深まる人物像

    その謎に挑戦するキリト君は、アスナと再びイチャイチャ。
    この会話も何か示唆があるように聞こえる。一見すると一期の振り返りだが。

    まずアスナが語るのは、皇居が現実の中心であるということ。
    そしてアインクラッドについて同じように言及する。
    キリト君は、皇居とアインクラッドを結び付けていたわけだ。

    キリト君にとっては、いずれも「中心」であり「隔離された」場所である。
    キリト君とアスナの中では、皇居=アインクラッドという等式が成り立つ。

    そんな皇居を、キリト君は「面白い」と評し、アスナはその夕焼けを「懐かしい」と言う。
    皇居=アインクラッドとすれば、キリトはあのデスゲームが面白かったのであり、アスナはデスゲームが懐かしいのである。
    まったく、この夫婦は……

    さらに深読みすれば、アインクラッドが先細りであること、そんなアインクラッドをキリト君が「結末を見ずに爆発」させたことについての言及も、何か示唆があるような気がしてくる。
    上記等式を拡張し、仮想=現実と置き換えると、SAOという作品にリアルなメッセージ性が現れないだろうか。


    壁不足再び



    ■そして場面は新世界

    新妻らしきキャラクターの描写には力が入ってますね

    いい眼だ


    いい尻だ


    謎を提示してからの、新世界の舞台と新ヒロイン登場。
    これでワクワクしないというのが無理な話。

    新たなデスゲームへと挑むキリト君の視点と視聴者の意識とが同期しているのかも。
    キリト君も、視聴者も、これからどうなるのかと同じ思いを抱いた。


    たった一話だけであるが、アスナとの比較を試みたい。
    アスナは、キリト君と「ずっと一緒に居たい」、現実の距離という隔たりを無くしたいという願いを持っている。隔たりの解消は仮想=現実というキリトの理想によって生まれる世界の一面であろう。
    ところがこの子は、隔たりを埋めることはゴミを丸めて投げ捨てるのと同じと言う。

    これは二方向に深読みできそうだ。
    (1)アスナは、隔たりの向こう側の相手に価値を見出している。
     これに対して新嫁はゴミと評して価値を感じていないという読み方。
    (2)アスナは、隔たりはまだあるものと、解消を願っている。
     これに対して新嫁は既に隔たりは無い物と思っている=キリト君の理想の一面を達成しているという読み方。

    どちらでもないとしても、こういう深読みできる描写は面白い。
    新嫁の更なる描写に期待したいところだ。



    ただキリト君のアクションシーンがなくて物足りない
    そう思っていたらOPで補完される。

    A long time ago,in a galaxy
    far,far away...


    ただ、
    「あ、もしかしてコイツ……」と思わせてしまうOPであった。
    人間関係や動機は気になり続けるところではあるが。


    ■総括

    SAOの良い所は、わかりやすいところかなと思う。
    何に気にしながら見ればいいかがわかりやすい。
    視聴者に考察・検討を要求せず、見ているだけで楽しませてくれるタイプの作品だ。

    欲を言えば、コチラから入り込んで楽しめる遊びの要素も欲しい。
    それは今後に期待している。
  • 【アニメ】ラブライブ!(第二期) ~各キャラ ベストシーン~

    2014-06-30 19:48
    【カテゴリ】アニメ
    【タイトル】ラブライブ! 公式サイト
    【筆者属性】アニメからのラブライバー
    【論  題】キャラクター

    ラブライブ!
    テレビアニメ二期が終わりましたね。
    色々と問題が指摘されたりもしましたが。
    ※パクリかオマージュかパロディかという点には触れません。この問題の解釈も人それぞれだろう。

    なんだかんだいって、
    今季アニメの中で最も女の子を掘り下げて描いたアニメなのではないかと。

    言いたいことは
    「寺島・波多野 Radio 2D LOVE」(公式サイト)で殆ど語られているのですが。
    【参考】ラブライブの話しかしない波多野寺島




    以下のような考察ができてしまうように、
    キャラクターがしっかり造り込まれているなと思う。

    @Hari_Donjouさんの考察 
    https://twitter.com/Hari_Donjou/statuses/453502716996624384

    どのような理論に基づいた性向分類なのか知りたいのだが調べてもわからない


    この手の考察は深読みかもしれない。
    しかし、前述ラジオで寺島さんが言ったように、深読みできてしまうことが凄いのだ。
    例えるならば豊富なおもちゃ箱。どのようにも楽しめる。どこまでも深く入っていける。
    予め設計されていたかどうかは問題ではなく、結果的にできている奇跡が大切だ。
    ※どうにでも楽しめるという意味では「東方」の流行っぷりもここに理由があると私は思う。

    今回は、第二期の中から個人的に心揺さぶられたカットを選出。
    みんなかわいいよ。それだけの記事です。


    ■星空凛


    二期第五話で、非常に深く掘り下げられた星空凛ちゃん。
    ボーイッシュで活発な子なのだが、実は誰よりも乙女で、可愛い
    男子にスカートを馬鹿にされたことを気にし続け、暗い部屋で自分にワンピースをあてがい、鏡を見ては自分には似合わないと言い聞かせる。「ワンピースを通販で買っている」(=店頭で買えない)と伺える画面には涙を禁じえない。
    そんな「自分には似合わない」を乗り越えるのが第五話だ。

    と、五話について語っては見たが(ほぼ寺島さんの受け売りであるが)
    私の好きなカットとして選んだのは第九話の挿入歌「Snow Halation」のPV。
    UOの直前の一人ずつアップになるシーン。
    ダンスの振り付けの時だけに見せる、この色っぽい表情。(Wonderful Rushもいいよね)
    乙女を通り越して大人の女性の片鱗を見せつけてくれやがります。
    普段とのギャップも相まってK点越えです。反則です。



    ■園田海未


    またもや第九話の「Snow Halation」から。
    歌詞「なぜ」の部分の切ない表情と艶やかな髪の流れ。

    というかスノハレが好きなんです。雪降った時点で予選通過確定です。
    第九話が好きなんです。「みんなで叶える」の体現のために必要な茶番なのです。
    過剰演出の茶番でしかないという方はこちらのブロマガ記事(koujiさん)をどうぞ。

    さて、海未ちゃんの魅力は内向的性格でしょう。
    衣装を見て「スカートが短い」と気にしてしまう。制服も短いのに!
    自分を周りに晒したくない。でも、自己顕示欲や周囲と関わりたいという欲求もちゃんと持ち合わせている。ラブアローシュート!
    ぐいぐい引っ張って行ってしまう穂乃果のおかげで、やっと「怖くて行けない所」しかし「素晴らしい景色」を見ることができる。
    しかし二期第9話では、背中を追いかけるだけだった海未が、ようやく自分の意思で一歩を踏み出すのだ。

    そんな流れで、このスノハレのこの表情である。
    まだ恥ずかしさが残っている、でも精一杯の自己表現。
    恥ずかしがる女の子って凄く良いです。私のダイミダラーが大変です。



    ■西木野真姫

    大病院を経営する裕福な家庭の一人娘。間違いなく大切に育てられてきたことでしょう。
    高校生になってもサンタの存在を確信しているほどです。
    そんな真姫ちゃんは自分が大切で、だから自分を高め、そして自分に自信がある。
    自分に対する自信が真姫ちゃんの人としての根幹となっていると思います。
    そうでなければ放課後一人でピアノ弾きながら歌うなんて自己陶酔できない。

    真姫ちゃんのカットって、私にはどれも輝いて見えるんですよ。
    ダンス中の表情はどれも可愛いです。きっと溢れる自信が眩しいのだろうなぁ。

    そんな真姫ちゃんの珍しく自信なさげなカットがこちらになります。

    第十話、初詣シーンです。

    いつめ決めるとこでは決めて、カッコ悪いことはしない真姫ちゃんですが、
    決めすぎるとこうなるんですね。


    ■矢澤にこ
    見栄っ張りなんですよ。とても。
    自分のことはしっかりと把握している。自分に力が無いことはわかっている。
    でもアイドルに対して高い理想と情熱を併せ持っている。
    理想に近づくため、きっと努力は怠っていない。その上で、付け焼刃の見栄を張る。
    自分を可愛く、大きく見せたい。ブリッ子はするし、弟妹には嘘を吐く。
    そんな女の子なのだろうなと。

    にこまき、というセットは様々な示唆があるなと思います。
    真姫ちゃんは理想像があって、それを満たしている自信があり、しっかりと決めて来る。内側から溢れて来る何か。
    にこちゃんにも理想像はあるが、それが自分にはないと知っていて、でも外面を気にして見栄を張る。外側からの圧力を一時的にでも跳ね返そうとする何か。
    でも、自分に対する理想の高さという根っこの部分は同じなので、衝突しながらも奇妙な一体感が生まれるのかなと。
    二人とも理想が高いから、ズバズバとモノを言いますよね。
    ことりに対する「損な役回り」というセリフも、6話の迷走っぷりが「理想」とはかけ離れているからこそだろう。また、客の眼に見える結果を気にしているから、裏方の仕事を評して「損」という言葉の選び方になる。「損」だとは思っていても、「不要」だとは思っていない、そう擁護しておきます。
    さらなる深読みをすると、「みんなについていく」ばかりで、自分のやりたいことが外からはよくみえず、回された役割だけをこなすことりに対して、それで良いのか、と確認ないし叱咤するセリフにも聞こえる。

    理想と現実の不一致、その差を埋めようとする姿が、にこの魅力。
    自分やアイドルに対する高い理想と情熱、足りない部分を補おうとする付け焼刃ではない本物の努力が垣間見える時、にこの魅力が輝くのかなと思います。


    というわけで、このカットです。
    一期のリベンジ。練習したんだろうなぁ。

    ところで、にこママ可愛くないですか。ママライブの需要、あると思います。


    ■小泉花陽
    ミューズには自分に自信の持てない女の子が三人いた。
    一人は、海未。内向的な性格ゆえに。
    一人は、凛。他人の些細な、しかし鋭利な言葉の楔ゆえに。
    もう一人が花陽ちゃんだ。

    アイドルに憧れている点はにこちゃんと同じ。
    その理想と自分がズレていると感じているのもにこちゃんと同じ。
    しかしにこちゃんのように見栄も張れず、閉じこもってしまったのが花陽ちゃんである。

    この問題は解決済み。
    凛と真姫に背中を押してもらって、扉を開けた。一期第四話のことである。

    そして、第二期。
    第五話はよくできすぎている。

    凛ちゃんの隠された本心、それに気付く女神の表情がこのカットである。
    「今度は私の番」と、凛ちゃんの背中を押した。
    凛ちゃんはかわいい。いいね。


    ■東條希
    ミューズの母。いつも影から見守っている。
    どちらかといえば本心ダダ漏れのミューズメンバーの中で、
    唯一ミステリアス方向の魅力を持つのがのぞみである。

    実はミューズ最大の功労者。その働きをメンバーが知ることは無いかもしれない。
    スピリチュアルと称する謎言動でとにかく自らを隠してしまう。
    その本心を隠し、影から皆を繋げることに徹する姿勢が良い意味で崩れるのが二期第8話だ。

    みんなで言葉を繋いで歌詞をつくりたい。
    のぞみの選んだことばは「好き」。


    いったい何が好きなんだよおおおおおおおおお!
    私はミューズと解釈


    ■絢瀬絵里



    ミューズの父。
    先頭でぐいぐい引っ張っていくのが穂乃果なら、
    その中核で全体をコントロールする柱がエリーチカ。
    自分にも他人にも厳しめで、かわいいというよりはカッコいい。一言でいうなら自律。

    生徒会長という重圧下の職を離れた第二期。
    不器用な初期エリチは見る影もなくノビノビと学園生活、ミューズとしての活動を満喫しているように見える。
    自制の強い人の、戒めを外れた時の自由さがたまらない。
    プリクラをとったり、スカウトされて満更でもなさそうだったり、恋愛ドラマを両手構えて見たり、ボーリングをしたりという何気ない表情が可愛い

    ボーリング時の表情と迷ったけれど。
    あの11話EDでこの表情は、もう言うことないや。


    ■南ことり
    ことりちゃんの魅力は包容力。
    時に「損な役回り」と言われてしまう程の受け身の姿勢は、受け入れてしまえるだけの器があるからこそである。
    海未ちゃんには、「素晴らしい景色」を魅せてくれる穂乃果が必要だったが、穂乃果には何でも受け入れてくれることりちゃんが必要だった。


    ……ということの象徴だと私が勝手に思っている、二期OPの1カット。
    「君の世界が大きく変わるよ」
    最も世界が変わったのは、ことりと海未なのだろう。

    それにしても、ことりちゃんは黙して両腕を広げているポーズがよく似合う。
    第二期、ことりちゃんの見せ場があまりなかったような気がする。


    ■高坂穂乃果


    最近のリーダーは、理屈ではなく感情で引っ張っていくことが求められるのだろうか。
    少なくとも昨今のフィクション界隈は、それを理想としているような気がする。
    ※「涼宮ハルヒの憂鬱」、「境界線上のホライゾン」、「Fate/Zero」のイスカンダル
    ※アニメではないが「軍師官兵衛」の羽柴秀吉も


    しかし、感情的リーダーというのはとても危うい。
    彼女の感情に共感できなければ、ついて行くことはできない。
    こういう意味でも、ミューズはあの九人だからこそ、ということなのだろうか。

    また、危ういからこそ、周囲が支えるのかもしれない。
    そして理屈を尽くさないから本音であると言うことがわかる。穂乃果の行動が学校のためであったことは疑いなく、「神モブ」の皆さまのような支持者が現れるのだろう。

    ただし、穂乃果は自己中心的ではない。
    感覚的にメンバーの問題を見抜き、感覚的に最適解を導いているのだ。
    ※例えば第五話。凛の問題を一年生が解決しなければならないと見抜いている(と思われる)。

    つまるところ、神田明神もびっくりのカリスマにも達し得るストレートな感情
    それが穂乃果の魅力だと思う。

    ■総括
    以上、
    各キャラクターの最も印象に残った表情を紹介しながら、私の解釈を述べてみた。
    一人一人、語ろうと思えば一本ずつ記事を作れるだろうし、もっともっと深読みできるだろう。

    ああ、終わってしまうんだなぁ



    と思ったけど。

    最終話ラストは何なんだ。
    こんなに成長したビッグコンテンツ、企業が放っておくわけないですよね。
    きっとラブライバーは骨の髄までしゃぶりつくされるのでしょう。
    しかしそれが不幸だとは言わない。夢の対価がその程度で済むのだ(重症)。