なんとなく分かるシンデレラガールズ論
閉じる
閉じる

新しい記事を投稿しました。シェアして読者に伝えましょう

×

なんとなく分かるシンデレラガールズ論

2018-04-07 16:51
    「憶測でしゃべるな。根拠で話せ」

    「それは根拠とは言わない」

    A:今回、シンデレラガール総選挙がモバマスとデレステの両方で連動して行われます。それに対して「公式の新しい試み」と受け取る向きがあります。個人の感想には深く立ち入るのはやめて、これまでの古い試みを整理することにしましょう。といっても、私が全体を把握している訳ではありません。ここでは「シンデレラガールズ」をゲームとして見た場合に、書けることを書いていきます。

    B:「アイドルマスター」と「シンデレラガールズ」
     まず、シンデレラガールズをゲームとして見ます。2011年からアイドルマスターシリーズのスマホ版として出発しました。つまり、アイドルマスターシリーズのいち部門です。
     アーケードゲーム機を出発点とするアイドルマスター(いわゆるアケマス)については詳しく述べるのが難しいのですが、さしあたってXBOX360版のアイドル紹介映像を見てみましょう。
    「わが社は今、アイドル候補生をトップアイドルに導く、プロデューサーを募集中だ」
     目的がわかりやすいですね。「アイドルを育てて、たたかわせて、トップアイドルに導く」ことがアイドルマスターの目的です。そしてその目的がキャラ紹介デモでもきちんとあきらかにされています。
     シンデレラガールズを見てましょう。

     デモ映像やPV、CMなどは、数多くいるアイドルを選んでね、という押出しでしたので、チュートリアルを引っ張ってみました。現在のチュートリアルと変わっているかもしれませんが、重要な点では変更がないでしょう。特に動画のラストを確認してください。シンデレラガールズとは何をするゲームなのか、を簡単にまとめています。
    お仕事やLIVEでファンを集めてトッププロデューサーを目指そう!
     この文言は、現在もヘルプから見られる「シンデレラガールズとは?」という回答と変わっていません。つまり、根本の部分では変更がありません。
     アイドルマスターでは、アイドル候補生をプロデュースし、トップアイドルに導くことで、自ら(プレイヤー)のプロデューサーランクを高め、アイドルマスター(つまり、トッププロデューサー)になることも目的のひとつでした。そもそもゲームのシステム上、プレイヤーのランクにより、さらにプロデュースできるアイドルの数も増える仕組みになっていました。
     これと比較すると、シンデレラガールズでは基本的に各アイドルのカードの入手難易度があるものの、プレイヤー(プロデューサー)が「ランクを挙げること」と「トップアイドルに導く(さしあたり、シンデレラガールを目指す)」ことに特に関係がありません。また、プロダクションも自由に解散、入退社が可能です。したがって、公式上のアナウンスでは、キャラクターであるアイドルたちを「トップアイドルに導く」ことより自分(プレイヤー)が「トッププロデューサーを目指す」ことを強調しています。/よくよく考えれば、アイドルがファンをあつめるはずなのに、そのアイドルをトレードし、プロダクションを自由に行き来できるプロデューサーが、ファン数を保持したままトッププロデューサーとして渡り歩く世界は意味が分からないですね。
     推論は可能ですが、先を進みます。

    C:モバマスとデレステ
     実はデレステのヘルプには「スターライトステージとは?」という項目が存在しません。つまりこのアプリ(ゲーム)は何なのか、という自己言及がありません。
     スターライトステージの特報が、アニメで使われた曲も収録!という押出しで始まったことを覚えている方もいるでしょうが、「デレステ」の目的は、さらに説明しにくいものと言えます。中居くんCMも「アイドルは超楽しい!」というものなので、とりあえず置いておくことにします。
     チュートリアルを見ましょう。

     2:50辺りから、前置きなくちひろさんが「さっそくですが、アイドルをプロデュースしていただきます」と言います。プロデュースして何を目指すのかは言いません。
     もちろんゲーム上、プロデューサーランクやステージに編成したアイドルのファン数を稼ぐことで得られる称号(トロフィー)は目的のひとつになります。しかし、「トップアイドルに導く」のでもなく「トッププロデューサーを目指す」のでもなく、「アイドルたちをプロデュースする」ことそのものが目的化している、と考えられます。少なくともこれ以上の目的を示してはいません。
     モバマスと比較してもこの違いは明白で、デレステではプロダクション概念が消失しています。事務所は存在しており、ストーリーコミュでアイドルたちが集まることもありますが、「ルーム」が自由に遊び場として作ることができ、これまでシンデレラガールズでそれぞれ競い合ってきたプロダクションの役割はなく、大量のアイドルを抱えている大きな事務所と(イベントによっては)指定されたステージでポイントを稼ぐゲームになっています。/これはアニメ版を引き継いでいるかもしれませんが、346プロとも明示されていません。とにかくデレステには他のプロダクションという存在がなく、ここでデビューできないなら辞めて別の事務所に行く、という概念すら消失しかねません。モバマスではスカウトという概念がかつて存在していましたが……。

    D:さて、これらは私が自分の主題に沿う材料を探してきたものにほかなりませんが、それを割り引いても、ゲームの大目的としてはそれなりに説得力があるものにはなったと思います。ただし、プレイヤー個人は与えられた目的に沿わなくても一向に構いません。
     例えばアイマスで「アイドルをトップアイドルに導く」ことを主眼とせず、「トッププロデューサー(アイドルマスター)になる」ことを目的とする場合。つまりアイドルを中心に置くのではなく、自分のランクを上げてエンディングさえ見れればそれでよい、というものです。しかし、これは結局、ゲームのプレイ上同じですね。プレイヤーのランクを挙げるには、アイドルをトップアイドルにプロデュースすること、そして事務所を大きくすることがすべてイコールでつながっています。
     これがモバマスでは「アイドルをトップアイドルに導く」ことと「トッププロデューサーになる」ことは必ずしも一致しません。シンデレラガールズでは「シンデレラガール総選挙」で一位を獲って、「シンデレラガール」の座を獲得すること以外に、アイドルがトップを獲得した、という表現はないと記憶します。これに対し、トッププロデューサーは現在のところ「プロデューサーランクS10:アイドルマスター★☆☆」を獲得することです。さらに、ゲームを有利に進めるには、手元にいるアイドルたちを適正にレッスンに使ったり、トレードに出したりもするし、プロダクション自体、自分で設立したり、イベントごとに入退社を繰り返して、ポイントを調節したりします。/自分で書いてて違和感がありますが、ゲーム上、これで良いはずです。/もちろん、必ずしも有利にゲームをすすめなければならないという訳ではありません。大事な点は、ゲーム上、プレイヤーのランク、プロダクションのランク、そして特定のアイドルのプロデュースが必ずしも一致しない、ということです。もちろん一致することもあります。
     デレステではゲーム上の大目的はありません。アイドルをプロデュースすることです。プロデュースの意味はよく分かりません。プロダクション概念が存在せず、そして大目的がそもそも示されていないからです。ただ、逆に言えばそこでどのように遊んで、表現してもよいですね。

    ・アイマス:目的…アイドルをトップアイドルに導く プロデューサーランクやプロダクションも共に成長する
    ・モバマス:目的…トッププロデューサーを目指す アイドルやプロダクションが共に成長するとは限らない
     →デレステ:目的…アイドルをプロデュースする


    E:アイマスはアイドル・プロデューサー(プレイヤー)・プロダクションと、ゲームの中でSランクを極めてエンディングを迎える目的がありました。また、現実世界ではライブ会場で声優がアイドルライブをすることで、ある種のエンディングを迎える目的がありました。もちろんゲームは繰り返し物語を行うことが可能なのですが、ここで重要なのはこの三つがゲーム上、一体だったということです。
     シンデレラガールズのうち、モバマスはこれが一体ではありませんでした。

     100人以上のアイドルを選ぶことはできます。このアイドルを選んで、全員をトップアイドルにすることは出来ません。一方、ゲーム上ではプロデューサーランクを挙げ続けることは可能です。もちろん、選んだアイドルによっては、これらが一体となるプレイヤーもいます。/しかしそこには、やはり違和感がある人も少なくはないでしょう。
     デレステはこうしたズレに対して、大目的がありません。プレイヤーはどのアイドルを選んでもトップアイドルにする、という目的や、自分がトッププロデューサーになる、という目的を持つことはありません。さしあたり、自分の力量に応じて音ゲーをプレイし、何よりMVを解放して好きなアイドルを踊らせ、その画像を「これが自分の好きなアイドル!」と撮影することの方が目的となっています。ルームや名刺も似ています。
     ところでその好きなアイドルを踊らせるために、デレステは全アイドルの3Dモデル化、SR追加、共通衣装を追加していきました。ノンボイス組によるイベントも可能にしました。これらをまとめると、「アイドルをプロデュースする」ことです。もちろんSSRによる特別な衣装や差別化も重要です。
     ごく単純化して、180人以上のアイドルに、モバマスで毎日1回平等に出番を与えようとしても年2回しか出演機会はありません。イベントや新規カードによる登場を計画的に確保したとしても、もし総選挙によって順位も固定化しつつあるとしたら当然計画は厳しい目で見るでしょうし、出番が少なくなることはいずれのアイドルにとっても「プロデュースできない」状態です。つまり、デレステの目的がやや漠然としたものであるのは、200人近いアイドルを一人選んだ時点で、「トップアイドルに導く」ことと「トッププロデューサーを目指す」ことが引き裂かれてしまう現状から出発していると推測します。
     これらの推測は、目的が個人の体験を妨げるというより、むしろ個人的な体験で輪を作りやすくしてしまうことを意味しています。

    F:ここまでが古い試みの話です。
     これ以上は特にお話しすることはありませんが、今年は持田亜里沙さんと喜多日菜子さんを応援したいかなと思います。

    追記:カエッテコレタ…多少修正。
     あと三ヶ月ほどでちゃんと整理します。
    広告
    コメントを書く
    コメントをするには、
    ログインして下さい。