楽しい読書感想文の書き方を考える
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楽しい読書感想文の書き方を考える

2019-08-07 21:33
  • 18
○みなさんこんにちは。
 新しいスイッチが出ると聞いて、なぜか旧型のスイッチを買いに走ったわたしです。
 夏休みを楽しんでいますか?

 みなさんは読書感想文の宿題は出ていますか。最近はあまり読書感想文は書かないかもしれませんね。
 ところで、この読書感想文というやつはわたしも非常に苦手でした。国語の成績は良かったのですが、何を書いて良いのかわからず、苦労した記憶があります。
 なぜ苦手なのかというと、読書感想文は教科書にあまり載っていないので読んだことがないのです。物語や説明文と違って、このように書くのだ、というコラムはあっても、読書感想文そのものを収録することは多くないと思います。どうも読書感想文は書く文章であって読む文章ではないようです。……当たり前かもしれませんが。
 わたしも本を読むのは好きだったので、結構感想文は出してたはずなんですが、学校でなにか褒められたのは中学だか高校だかの3年の時だったと思います。

 しかし、Webの読書感想文のかんたんな書き方とかいうのを見て、思い返してみると、こんな風に書いたかなあ? と首をひねるようなことがあります。
 たとえば「心に残った場面をメモにとる」「決め手となる一文を探す」みたいなやつ……。どうですか、すでに読書感想文を書かれたみなさん。そんなに言うほどメモを取りましたか? そんなに読書って心に残りますか。
 もちろんわたしが手癖で文章を書くタイプだから、当てはまらないのは仕方ないのかもしれませんが、どうも読書感想文というのはそういう考え方で書くものではないのでは? と疑ってしまいます。

○読書感想文ってなに?
 なぜそんなことを言ったのかというと、わたしが書いて褒められた読書感想文は「高瀬舟」という渋い作品だったんですね。これは弟殺しの罪で島流しにされる罪人の男を、高瀬舟という船で運ぶという話です(いま青空文庫でも読めます)。で、実はわたしも弟がいるんですよ。それも学校や家庭で当時いろいろ問題があって、そのことを書きました。
 そうすると、中高生の文章技術や経験なんてたかがしれているわけですから、先生が何に注目したかというと、おそらく自分のことに引きつけて書いていたという点に違いありません。これはつまり、読書感想文で大切なのは、本の感想を書いてあるかどうかよりも、自分のことがきちんと書いてあるかどうかという意味だと思うんですよね。
 もう少し説明がいりますね。
 読書感想文は「わたしが」「どう思ったか」を書く作文です。それで「どう思ったか」を重視している指導がかなり多いんですが、実は「わたしが」の部分をちゃんと書けた方が褒められるんじゃないかってことなんですよ。

 これを物語とか昔話とかで考えてみますね。
 「ももたろう」は「桃太郎が」「鬼退治をする」お話ですね。なるほど、しかも、ももたろうとは「桃から生まれた桃太郎」ということでとてもわかりやすい。「浦島太郎」は「亀を助けた浦島太郎が」「竜宮城へ行く」お話ですね。
 この物語の登場人物は何か生まれが特別だったり心優しかったり、というエピソードが挟まれており、読む人や聞く人がイメージをつかみやすいわけです。
 これは読書感想文でも同じことなんですね。
 物語には登場人物が必要です。そして、読書感想文にも登場人物が必要なんです。その主人公が「わたし」です。
 そこでこの「わたし」…あなたが何者なのかをはっきり書き記し、その上で感想を展開していく。具体的に言うと、それは体験とか経験を書くといいわけですね。/ここまで来ると、感想文指導も「あなたの体験を書くと点数がアップする!」とか書いてあることに気づきます。あなたの感想を書くために、あなた自身をしっかり登場させることが必要なんですね。

 なぜこういうことを教えてくれないんでしょうか?
 実は「自分に引きつけて書け」とか「あなたの体験を書け」とかは先生ももちろん言っているんです。しかし、その前に「わたし」について意識せよ、というのは読書感想文にとって地雷なんです。
 わたしがこの読書感想文を書いたときは中高のどちらか忘れましたが3年のとき、受験生で先生や試験官に褒められたいと思って、ウケの良い文章を一生懸命考えていた。つまり「わたし」を良く見せようとアピールしていた時期でした。はい、そうですね。そもそも読書感想文を書きたいなんていう「わたし」が、いつもいつもいるわけないじゃないですか。課題図書がクソつまらなかったり、やる気がなかったり、そもそも弟の話を持ち出しても弟のことなんかネタに出来ればええわとか思っていたりすることもあるわけです。
 要するにこの「わたし」とは、先生にウケが良い優等生なキャラクター(一面)であって、一生懸命自分に引きつけて書いたり、体験を入れて書いたりすることは点数が上がるから大事なんです。
 本当の自分に引きつけたら、読書感想文を書きたい自分こそがウソになってしまうこともある。そういうわけで読書感想文ではなかなか「わたし」のことをちゃんと書きなさい、という指導がされないのだな、と思います。

○読書感想文でどうやって「わたし」を良く見せるか
 そういう訳で「わたし」を良く見せるには、キャラを作って、物語の形式をパクるのが良いのではないか、と考えます。
 読書感想文の「わたし」とは基本的に学校の先生を喜ばせるために本を読んであげてる優等生キャラです。まずは「わたし」というキャラクターを作るんだということを頭に叩き込んで下さい。
 そうするとですよ、「わたし」さん/くんは具体的にどんなキャラなのか決めておかなければいけません。優等生でもいろいろ違いますからね! 桃太郎だって作家やイラストレーターによっていろいろ文体や顔が変わるのと同じです。
 ざっくり課題図書を読んで「あー、これは家族の話か」と思ったら、自分の家族構成とか、「あーこれはペットの話ね」と思ったら飼ってるペットの話とかを決めておくと分かりやすいですね。ペットなんか飼ってないよ! って場合は友達がペット飼ってたとか、おじいちゃんや親戚が飼ってたとか、しかもそこで何か事件があったとかいう話を出しておくわけです。
 ももたろうなら「ももから生まれた」ですから。「おじいちゃんの飼ってたペットが事故で亡くなったわたし」というキャラだったら、かなりイメージができますね。そしてこの「わたし」なら「おじいちゃん」に何か言ってもおかしくはありませんから、何か思い出してください。無いならおじいちゃんと連絡を取るか、友達とペットが亡くなったら的な話をしてください。そして体験談にそれをぶっこみましょう。あとはオチにかっこいいセリフ(感想)を持ってくればおわりです。

 つまり、「わたし」の物語なので「わたしが」「この本に出会って」「この体験を思い出した or この体験をした」という話になるわけです。
 ……まったく読書感想文に思えないかもしれませんが、最後に「そして、わたしはこの体験を通じてこうしようと思った。おしまい」と〆れば読書感想文の出来上がりです。

・本を読んで最初に思い浮かべたこと(導入)
→「わたし」について(主人公の登場)
→「わたし」は本のどこに注目したか(場面展開)
→「わたし」の体験・過去回想(キャラの掘り下げ)
→最後のシメ「わたしはこうしようと思った。」(エンディング)

ふー、まあ素人だからこんなもんだろ。

追記:電子書籍で読書感想文がNG、ということについて
 みなさんこんにちは。もう夏休みも終わりです。わたしは……あ、いいですかね? こういうの。
 さて、ユアストーリーでご立腹して、ドラクエ6のことでも書こうと思ってうまく書けないでいたら、電子書籍で読書感想文はNG?という記事を見つけました。
 この記事を読んだみなさんなら「そりゃそうだろ、読書感想文は学校の先生に褒めてもらう作文なんだから」と言ってもちょっと分かっていただけるかと思います。読書感想文は生徒が先生に褒められる(評価される)ために書くんであって、コンクールで褒められたいと思っている生徒が電子書籍をあえてえらぶ理由はまったくありません。逆に言えば、ただ感想文を出すだけなら電子書籍しか出てない本でも通ると思います。
 実際に読書感想文のコンクールはどうなっているか、見てみましょう。
 読書感想文全国コンクールのサイトを見てください。
 はい、図でばっちり示されています。児童や生徒が学校に読書感想文を捧げます(校内審査)→市町村・地区審査会(市町村コンクール)→都道府県→中央審査会……このように、上のえらい人に向かって「評価していただく」のが読書感想文コンクールであり、読者の読書スタイルを考えた制度ではありません。その代わり、ここで受賞すれば(たぶん)受験とかに役に立つでしょう。
(電子書籍はNGという理由に「感想文が本の内容に沿っているか、引用が適切に行われているかなどを確認」するために、版も揃えている、とあるんですが、それなら電子書籍で改版した時に改版ってつければいいことでは? 他のアプリだって更新したら大体バージョン番号つくわけだから)

 コメントにもあったんですが、面白かった本をともだちやみんなに紹介するのは別として、そんなに感想文を先生に評価されたいですかね? わたしはすぐにあちこちレビューできる電子書籍にまで感想文をひろげる必要ってないと思うんですけど……。
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他8件のコメントを表示
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>>7
わたしも「自分の長所」とか書くのが嫌でした(笑)いろいろあるテーマでも
そういう意味では、読書感想文はじめ、学校の作文ってやっぱり「自分」を無理に作って書かないといけない文章なのかなあ?と思っちゃいますね。
1ヶ月前
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>>8
そうですねー、やっぱり先生に合わせるというか、先生に向けて書くところがあります
>>9
はい、向き不向きあると思います。
1ヶ月前
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『読書感想文』でわなく『上司のご機嫌取り文書』と置き換えると書きやすいな今なら。
1ヶ月前
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読書感想文じゃなくて「ネタバレ文」なら書いてた。
ひたすら「○○がこうしたからこうなった」みたいな事だけ書いて、最後の一文だけ感想書いてた。
1ヶ月前
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読書感想文の書き方なんて確かに小学校で教わらなかったですね。
なんのために書くかも。
今なら世の中にレビューというものが一般的になってきたし、
他人が読みたくなるような感想文を書くと思えば書きやすい気がする。

多分、小学校の頃に書いた読書感想文はネタバレも気にすることなく、
この部分が面白かったと内容書き写して文字数稼ぐってタイプだったと思う。
1ヶ月前
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読んでて何か思ったらページと行数を添えてメモっといて、最後に繋げればいいんだよ
1ヶ月前
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自分を嘘の優等生キャラで演出するのが不当でないな手段だと考えるならば、そもそも自分の実体験なんて思い出す必要もない。嘘八百の創作体験話を書けばいい。
30年来の友人は読書自体が嫌で、当時俺がアイス1本と引き換えに教えてやった課題図書のあらすじ(15秒)に、この夏に従弟とケンカして仲直りしたという作り話をくっつけて感想文を書き上げていた。
担任曰く「文章の書き方と誤字脱字がひどすぎるが、それ以外は素晴らしい」。いや先生、それ読書感想文じゃなくてライトノベルだから。あいつ本読んでないし、従弟は一人もいないから。
1ヶ月前
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>>12
鋭いですね。お気づきの方もいると思いますが、この書き方を考えるに当たってはいくつか参考にした本もあり、ちょっと似たようなことが書いてありました。いわゆる「出世の道具」というやつです
>>13
読んだ本がどうなっているのかをまとめるのって難しいですし、これでも良さそうなんですよね
1ヶ月前
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>>14
ありがとうございます。
今はレビューが盛んですが、レビューと読書感想文の大きな違いは読む相手への目線が違いますね。わたしはこういう理由でこう評価したから「みんなに」参考にしてほしい、という横目線を感じます。
1ヶ月前
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>>15
はい…はい(笑)あまりメモを取らずに書いててすみません
>>16
はい、その通りです。「自分」のキャラに引きつけた体験談で迫真性が増せばいいので、必ずしも全て真実である必要はないです。
それにしても、やっぱり読書感想文より物語(創作)技術の方が他の作文に使えるのではと思ってしまいます。
1ヶ月前
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