• 終盤に関するオススメの本紹介

    2019-12-08 16:58
    てんきょくです。
    リスナーの皆様には大変お世話になりました。

    最後に、少しでも皆様のお役に立てばと思い、
    終盤に関するオススメの本を紹介いたします。
    また、本の進め方について持論を少し述べております。

    ~終盤に関する本について~
    終盤に関する本について、5種類に分けて説明します。
     ① 7手までの詰将棋
     ② 必至
     ③ 9手、11手の詰将棋
     ④ 必至にいたるまでの寄せ
     ⑤ その他の本について

    中級の方へ特にお伝えしたいのは、
    「5手詰で止まらないでほしい」ということです。

    将棋を指していると、7手、9手の詰みはよく出てきます。
    しかし、5手詰までしかトレーニングしない方がしばしば見受けられます。
    私がそうでした。

    序中盤で素晴らしい将棋を指しているのに、
    終盤で詰みが読めないのは非常に悲しい状態です。

    ひどい将棋を指しても、相手が7手詰の詰めろを
    見逃してくれれば、それで勝てるのですから、
    解ける詰将棋の手数を伸ばすことは、大きく勝利につながります。


    ~① 7手までの詰将棋~

    ①-1 比較的簡単な5手詰
    まずはここから、比較的簡単な5手詰です。
    おすすめの本は2冊。
     〇 5手詰将棋 (著:高橋 道雄九段)
        →実戦形中心であり、5手詰の中では解きやすいです。
         初めて解く5手詰の本としてもよいと思います。

     〇 5手詰ハンドブック2 (著:浦野 真彦八段)
        →詰将棋作家としても有名な浦野八段の著作。
         1と比べるとやや簡単で解きやすい(と私は思っています)。

    ①-2 標準的な5手詰
    比較的簡単な5手詰を解いたら、次はこちらをどうぞ。
    おすすめの本は2冊。
     〇 5手詰ハンドブック1 (著:浦野 真彦八段)
        →標準的な難易度のオーソドックスな5手詰。
         初めての5手詰本がこちらだった私はヒーヒー言って解きました。

     〇 青野照市の基本の詰将棋5手 (著:青野 照市九段)
        →ややアクロバティックな手順もある5手詰。
         5手詰慣れてきたな、というときに解くと発見があるかもしれません。

    ①-1、①-2で紹介した本を2~3周くらいすると、感覚がつかめてくると思います。

    そのほか、「内藤のカンタン詰将棋」、「詰将棋練習帳 風の巻」の5手詰部分で
    練習を積んでもよいと思います。

    ①-3 比較的簡単な7手詰
    標準的な5手詰を解いたら、比較的簡単な7手詰に移ってもよいと思います。
    「逆転の5手詰」のような難しい5手詰本もありますが、
    入玉形のような難しい5手詰は実戦であまり出てこないですから…

    おすすめの本は2冊。
     〇 7手詰将棋 (著:高橋 道雄九段)
        →実戦形中心であり、7手詰の中では解きやすいです。
         初めて解く7手詰の本としてもよいと思います。
        (5手詰のときと同じこと書いてますが、それだけ入門に良い本です。)

     〇 脳トレ7手詰 (著:北浜 健介八段)
        →意外と知られていない本かもしれません。
         「全問実戦型!脳トレ7手9手詰」の7手詰部分になります。
         終盤はやや難しいですが、中盤までは解きやすいと思います。

    ①-4 標準的な7手詰
    比較的簡単な7手詰を解いたら、次はこちらをどうぞ。
    おすすめの本は3冊。
     〇 7手詰ハンドブック1・2 (著:浦野 真彦八段)
        →1と2の2冊、どちらもおすすめです。
         標準的な難易度のオーソドックスな7手詰です。
         こちらは1と2の難易度が同程度なイメージです。

     〇 じっくり解こう詰将棋 ちょっと手強い7手詰200題 (著:森 信雄七段)
        →森先生の詰将棋は難しい印象があるかもしれませんが、
         本作はちょうどよい難易度だと感じます。
         ややアクロバティックな手順もあり、それも楽しいです。

    ①-3、①-4で紹介した本を2~3周くらいすると、感覚がつかめてくると思います。

    (参考)①-5 詰将棋の解き方
    詰将棋の解き方は、大きく分けて2種類あると考えています。
     (1)3分考えて解けなければ答えを見る
     (2)10分以上じっくり考える

    私は7手詰までは(1)をおすすめします。

    短手数の詰将棋は、パターンを覚えることが上達の近道です。
    標準的な5手詰に頭を悩ませているのは、その詰め筋のパターンが頭にないからです。

    パターンを頭に入れるには、反復練習が重要です。1回では忘れやすいのです。
    だから、1問に15分使うよりも、その時間で5問解き、
    短い時間で本を周回していくほうが効率よくパターンを学習することができる、
    それが私の考えです。

    (2)ももちろん重要なので、私は9手以上の詰将棋の場合に採用しています。
    自分の限界まで読んでみることもトレーニングになります。

    ただ、7手まではパターン学習が大事なので、早めに答えを見て
    次の問題に進んだほうがいいのではないかと考えております。


    ~② 必至~
    相手が強くなってくると、単なる詰めろでは受けられてしまいます。
    必至を勉強することで、必至まではいかなくとも、
    受けにくい詰めろをかけやすくなると思います。

    ②-1 比較的簡単な必至
    おすすめの本は2冊。
     〇 寄せが見える本〈基礎編〉 (著:森 けい二九段)
        →まずはこれです。必至は詰将棋以上にパターンを覚えることが重要です。
         この本は基本的な必至の形について丁寧に説明してくれます。
         5手詰と並行してこの本を解いてもよいかと思います。

     〇 寄せの手筋200(の基本問題) (著:金子タカシ)
        →言わずとしれた名著です。基本問題と応用問題がありますので、
         まずは基本問題だけ解いてみてください。
         難しいと思ったら、「寄せが見える本〈基礎編〉」をどうぞ。

    ②-2 標準的な必至
    おすすめの本は2冊。
     〇 終盤が強くなる 1手・3手必至 (著:武市 三郎七段)
        →「比較的簡単な必至本」に含めるか迷いましたが、このカテゴリーにしました。
         解きやすい問題が多いと思います。

     〇 精選必至200問 (著:青野 照市九段)
        →必至本を挙げるにあたって、欠かせない一冊です。
         標準的な難易度で、ほどよい難しさだと思います。

    ②-3 やや難しめな必至
    必至に慣れてきたら解いてみてください。
    おすすめの本は1冊。
     〇 寄せの手筋200(の応用問題) (著:金子タカシ)
        →今度は応用問題を解いてみましょう。
         かなり難しい問題もありますので、何度も繰り返す必要があります。


    ~③ 9手、11手の詰将棋~
    「④ 必至にいたるまでの寄せ」では2桁手数の詰みが前提となっている
    手順も珍しくありません。そのための勉強として有用です。

    ③-1 比較的簡単な9手詰
    おすすめの本は2冊。
     〇 9手詰将棋 (著:高橋 道雄九段)
        →実戦形中心であり、9手詰の中では解きやすいです。
         初めて解く9手詰の本としてもよいと思います。
        (5手、7手のときと同じこと書いてますが、それだけ入門に良い本です。)

     〇 脳トレ9手詰 (著:北浜 健介八段)
        →「全問実戦型!脳トレ7手9手詰」の9手詰部分。
         終盤はやや難しいですが、中盤までは解きやすいと思います。

    ③-2 標準的な9手、11手詰
    おすすめの本は2冊。
     〇 詰将棋道場7手~11手 (著:勝浦 修九段)
        →標準的なレベルで解きやすい本です。
         前半から後半にかけて少しずつ難しくなっていきます。

     〇 完全版 詰将棋実戦形パラダイス (著:詰将棋パラダイス)
        →実戦形をモチーフにした問題集。5手~11手がメインとなります。
         難しいと評判の詰将棋パラダイスですが、この問題集は
         比較的解きやすいと思います。

    ③-3 その他の詰将棋本(紹介)
    その他におすすめしたい本として、
    「妙手に俗手、駒余りもあり! 実戦詰め筋事典」(著:本間博六段)があります。

    余詰と駒余りがある詰将棋本であり、そのぶん実戦に近い詰将棋に
    多く触れることができます。

    囲いをベースとした問題もあり、長い手数の問題も多いものの、
    取り組みやすいと思います。


    ~④ 必至にいたるまでの寄せ~
    必至を勉強しても、実戦ではなかなかその形に出来ないものです。
    必至に至るまでの寄せについて勉強になる本を2冊紹介します。
     〇 羽生善治の終盤術〈3〉堅さをくずす本 (著:羽生善治九段)
        →美濃、穴熊、矢倉の3つの囲いに焦点を当て、どのようにして
         崩していくかを問題形式で解いていく本です。
         基本的に1ページ1問で構成されており、実戦が題材となっています。
         難易度は高いため、根気よく取り組んでみてください。

     〇 羽生善治の終盤術〈2〉基本だけでここまで出来る (著:羽生善治九段)
        →「玉を下段に落とす」、「玉は包むように寄せよ」といった"基本"を
         実戦でどのように行うかについて問題形式で解いていく本です。
         羽生善治の終盤術は全部で3巻ありますが、1が一番難しく、3が一番易しい
         という珍しい本です。3から解き、次に2を取り組むとよいと思います。


    ~⑤ その他の本について~
    1つのカテゴリーとしては取り上げませんでしたが、
    他に重要な終盤の本として2種類取り上げます。

    ⑤-1 囲い崩しの本
    有名な囲いには、その崩し方のパターンがあります。
    それを学ぶことで、囲いの急所に手が伸びやすくなると思います。

    様々な囲いを網羅した本を1冊、美濃崩しを1冊、穴熊崩しを1冊
    持っておくとよいと思います。
     
    私は「佐藤康光の寄せの急所囲いの急所 (著:佐藤康光九段)」(網羅系)と
    「美濃崩し200 (著:金子タカシ)」(美濃崩し)、
    「穴熊戦の絶対手筋105 (著:大平 武洋六段)」(穴熊崩し)の3冊を読みました。

    囲い崩しに関しては、色々な本が出ていますので、他の本を買っても
    よいと思います。ただ、「美濃崩し200 (著:金子タカシ)」は
    かなり良い本なので、これは読んだ方がよいと思います。

    ⑤-2 しのぎの本
    寄せの本がある一方で、しのぎの本もあります。
    1手争いの終盤戦では、1手をかせぐ受けが重要になります。

    読む量が多くなるため、しのぎの本は基本的に難しめとなっています。
    特に、詰めろから逃れる問題が非常に難しいです…

    おすすめの本は2冊です。
     〇 将棋・ひと目のしのぎ (著:武市 三郎七段)
        →次に紹介する「凌ぎの手筋200」よりは易しいですが、
         それでもだいぶ難しい…読みと根性が鍛えられる本です。

     〇 凌ぎの手筋200 (著:金子タカシ)
        →「寄せの手筋200」、「美濃崩し200」と並ぶ三部作であり、
         三部作の中では、こちらが一番難しいといわれています。
         
    他にも「逃れ将棋」などがありますが、お好みで好きな本を解いてよいと思います。
    ただ、全体的に難しいため、先に詰将棋、必至をきちんと勉強してからのほうが
    心が折れにくいでしょう。


    ~終わりに~
    ここまで読んでいただきありがとうございます。
    皆様が知らなかった本はあったでしょうか。

    思えば、ここまで本を読むようになったのは、初めての放送で
    リスナーに下手だと煽られたことがきっかけでした。

    その後、暖かいリスナーも来ていただき、煽られ甘やかされ、
    ほどよいバランスでモチベーションが高まりました。

    こうして将棋倶楽部24の初段になれたのも、
    本当にリスナーのおかげだと思っております。

    最後の恩返しとして、この記事が少しでも皆様のお役に立てることを願っております。
    皆様、どうもありがとうございました。

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