銀剣のステラナイツシナリオセッティング『価値の行方《モラトリアム・ステラナイツ》』
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銀剣のステラナイツシナリオセッティング『価値の行方《モラトリアム・ステラナイツ》』

2018-12-04 12:43
    シナリオセッティング『価値の行方《モラトリアム・ステラナイツ》』
    ――これは、異なる価値に定められた若者たちが、自らの真の価値を探す物語。

    ================
    目次
    ■シナリオセッティング前提
    ■シナリオセッティング概要
    ■セッションの構成
    ■シナリオノート
    ================

    ■シナリオセッティング前提
    このシナリオセッティングを通して、「階層」のことを「世界」と呼称する。
    ▼PC作成
    PC(ステラナイト)作成の際に決定する「希望/絶望」に更に属性を付加します。
    あなたのステラナイトが「希望:輝きのステラナイト」であれば、『将来を期待されている有能な人間』という属性が付きます。あなたのステラナイトが「絶望:暗闇のステラナイト」であれば、『将来を期待されていない無能な人間』という属性が付きます。
    この「有能/無能」の定義は、『所属する機関、ひいては世界に有用な人的資源か否か』で決まるものであり、その人物の性格といった数値化できないものなどは考慮されません。
    ※つまりは、性格は良くても特筆する能力がなければ「無能」になりますし、性格は悪くても特筆する能力があれば「有能」になるのです。
    ▽例えば、どんなペアになるの?
    無数にあるでしょうが、例を挙げますと、以下のようなペアがありえるでしょう。
    有能だけれども性格を拗らせて浮きこぼれしている人間と、平均的かそれ以下の無能とされているけれども誰にも愛されるような性格をした人間のペア。
    なんでも出来る有能さを持ちながらも気弱のために生きづらい少女と、なんにも出来ない無能ながらもその少女のために何でもしようとする少年のペア。
    有能で性格も良い出来杉君みたいな人間と、無能でいつも出来杉君に嫉妬して突っかかったりするのび太君みたいな人間のペア。
    上記はあくまでPC作成の際の参考程度、とっかかりです。
    有能/無能」の条件からどんなペアを作るかは俳優たちの思いつくようにしてください。

    ■シナリオセッティング概要
    このシナリオセッティングでは、ステラナイトたちは限界世界《シャンデリア・デブリ》に存在する終末世界存続のための人材育成を目的に運営される機関「学園」の生徒の一人として、日常を過ごすことになります。この「学園」では、方針として、生徒を「有能」と「無能」にわけており、「有能」の生徒は学園から与えられた「無能」の生徒を従わせることが許されています。
    学園の生徒は、世界の訳柄、学園の庇護下によってかろうじて生きられる者が多く、殆どの者は学園の方針に逆らうことができません。
    さながら、主人と奴隷のような関係が与えられたなかでの出来事や経験が、ペアの絆を深め、より深い関係性を描くきっかけとなるでしょう。
    ※このシナリオセッティングでは「学園」については、あえて深く設定していません。監督や各ペアはシーンの演出に合わせて建物を好きに生やしちゃって構いません。ただ、「学園」の面積としては、それらの自由度を確保するために「小さいながらも、さながら一個の町のようである」としておいた方がよいでしょう。

    ■セッションの構成
    監督は以下のタイミングで、今がどんな時期なのかを提示してください。
    ▼第一章「あなたは主人――おまえは奴隷」
    【描写】
    「学園」――そこは、この終末をむかえようとしている限界世界を存続するために運営されている人材育成機関です。ここでは、「有能」と判断された生徒が「無能」と判断された生徒を奴隷とし、その主人として振る舞うことが許されています。
    【解説】
    「学園」での日常を描きます。ペア達はステラナイトとして覚醒はしていますが、此度のステラバトルの告知は未だ行われていません。監督は各ペアに、周囲から浮かないように主人と奴隷として振る舞っても良いし、「学園」与えられた役割なんてどうでもいいとイチャイチャしたりして浮いていても良い、と解説してください。
    ▼第二章「終末機構《メフィストフェレス》より限界に挑むものへ告ぐ――」
    【描写】
    午前7時。その日も世界中の機械が一斉に〈終末機構《メフィストフェレス》より生きるものたちへ告ぐ〉ということばから始まる『零落予報』を行います。――あちらは20%、そちらは10%、むこうは70%――70%ということは、今日、中~大規模の『零落』が起きるかもしれません。
    しかし、気にしたところで何が変わるわけでもありません。
    そうして、いつもなら過ぎていくだけの朝の光景も、今日は違いました。
    近くにあった機械が各ペアに向けたステラバトルの告知を発したのです。
    〈終末機構《メフィストフェレス》より限界に挑むものへ告ぐ――〉
    そして、運命の刻限も知らされます。――今日、午後11時、戦いが始まるのです。
    【解説】
    ステラバトルの告知が行われた日の朝です。今夜の戦いに敗北すれば、世界のどこかで大規模零落が発生し、終末時計は針を一つ進めます。また、結果によっては、今日が各ペアにとって最後の日になるかもしれないことを監督は伝えてください。
    ▼幕間「運命の刻限」
    【描写】
    ステラバトルが始まれば、自動的に決闘場へと転送されます。それまでの短い時間の間に、あなた方はどこでキーワードを唱えるのでしょう。
    【解説】
    ステラバトルに敗北すれば、大規模零落によってこの世界を構成する破片の一つが落ちてしまい、その上に存在するものの多くが犠牲になることを、監督は示唆してください。
    ▼ステラバトル
    良き戦いを。勝利すれば【モラトリアム・ステラナイツ】の勲章を獲得できます。
    ▼カーテンコール「価値の行方/モラトリアムはつづく」
    【描写】
    今日もまた、いつもの日常がやってきます。いつも通りの『零落予報』に、何も変わらない「学園」の様子、限界世界は相変わらず終末をむかえようとしています。でも、この「いつも通り」は――この「日常」は、あの戦いの勝利によって護られたものだと、知っています。
    【解説】
    無事にステラバトルに勝利したなら、戦いの後、各ペアたちによって護られた限界世界での日常をどう過ごすかをそれぞれのペアに演出してもらいましょう。

    シナリオは以上となります。監督も俳優もお疲れ様でした。
    成長処理を行ってから、感想等を伝え合ってセッションを終了してください。
    また、SNS等でシナリオや舞台の感想などをいっていただけると、作者がとても喜びます。

    ■エネミーデータ/テンプレート
    ▼シナリオセッティングエネミー例
    はじめに、このシナリオセッティングでは、どのようなエネミーを出すかは監督の自由です。
    但し、監督のなかにはシナリオセッティングで用意されたエネミーで遊びたいという方も当然いるだろうと考え、世界に終末を齎す者の一例として記述します。
    なお、エネミーの範囲を「限界世界《シャンデリア・デブリ》」ではなく、「終末世界の学園モノ」と限定したい場合は、「学園」の生徒、教師等をエネミーとして作成すると良いでしょう。

    ○エネミーデータ
    【花 章】紫色のヒルガオ
    【耐久力】(初心者用)16+[ステラナイトの数×5~10]
         (経験者用)14+[ステラナイトの数×15]
         (限界世界)100

    【防御力】4
    【チャージ・ダイス数】2+ステラナイトの数+現在のラウンド数
    ※ステラナイトの人数により「チャージ・ダイス数」「アタック判定のダイス数」に修正が加わります。詳しくはルールブック(P.195)を参照してください。また、【チャージ・ダイス数】の「ステラナイトの数」は、上述のステラナイトの人数による修正とは別です。こちらは、そのままステラナイトの人数個のダイスを足してください。
    【スキル】No.X:スキル名(『銀剣のステラナイツ』参照P)《台詞》
    No.1:✝孤独を知れ、絆持つ者よ✝/フワラーガーデン・カリステギア(P.236)
    《灰色と孤独のその先で、オマエ達なら何を見る?》

    No.2:✝抜刀光波✝(P.237)
    《――ジグスラスト起動。斬り抜ける――》

    No.3:紫影の剣/ミッドナイト・ブレード(P.80)
    《黒絢は、鋭いわよ》

    No.4:戦場の華/ダンス・イン・ザ・カリステギア(P.63)
    《――【可能性】を検知。それじゃあ、ちょっともらうから――》

    No.5:厳格にして優雅なる命令/ドラコ・グレイス・コマンド(P.81)
    《――アクセサリー:スカザックの智慧、起動――》

    No.6:その次の一瞬をあなたと生きる為に/システム:カリステギア(P.63)
    《特に所以は秘す。……けれど、ありがとう。一時でも、取り戻すことが出来た》
    No.Ex:過去と未来の色彩/ダイアクロック:ザ・パープル(P.81)
    《ジアドカートリッジを消費――おっと、ここだと少し違うのだっけ》

    ▽解説/設定
    このエネミーは、限界世界《シャンデリア・デブリ》にて零落の運命にあった自動人形に、《灰色世界》と呼ばれた異世界の、「アヴァンドナー」と呼ばれる、心を持つ人型兵器たちの記憶が混入し、それを認めた「カミサマ」により一時的に自動人形のスペックをアヴァンドナーに近いレベルに引き上げられて、『失われた絆を取り戻す』ことを条件に大規模零落を起こそうとします。また、報酬である『失われた絆』はアヴァンドナーの性質――システム:カリステギア。絆を薪として、自らの機関の出力を上げる――の為に前払いとして取り戻しています(【システム:カリステギア】を使えば、当然、再びその絆は失われます)。
    ※詳しく知りたい方は同人システム『黒絢のアヴァンドナー』を参照ください。ステラナイツの作者の方が同人で出されたシステムで、こちらもとても面白いです。
    なお、演出として、終末機構《メフィストフェレス》によるエネミーへの情報分析が行われているとし、以下の描写を戦闘中に行えば戦闘をより盛り上げられるでしょう。
    ・ ・ ・
    ===戦闘開始(エネミーの紹介として)===
    終末機構《メフィストフェレス》より星の騎士へと通達します。
    敵対者を分析した結果、以下の情報が判明しました。
    『エネミーネーム:A/レ十1|A』※聞き取れない音としてもよい
    華麗に優雅に木の向くままに、戦場に気高く咲く/舞うは鋼鉄の華/お人形。
    失われた絆、永遠に続く想い/心を胸に秘め、灰色のその先へ駆けてゆく。
    それはきっと、イマより素敵な未来世界。
    それでは――
    サヨウナラ、旧世界! コンニチハ、新世界!

    ===【No.6:その次の一瞬をあなたと生きる為に】発動時===
    終末機構より星の騎士へと通達します。
    【システム:カリステギア】使用の為、アヴァンドナーの情報隠蔽が看破されました。
    以下の情報に更新します。
    『エネミーネーム:アルメリア』
    華麗に優雅に木の向くままに、戦場に気高く咲く/舞うは鋼鉄の華/お人形。
    失われた絆、永遠に続く想い/心を胸に秘め、灰色のその先へ駆けてゆく。
    それはきっと、イマより素敵な未来世界。
    それでも――
    この世界はやはり美しい。
    灰色の地に仄かに咲いた、あの輝く花達を。
    ワタシは、いつまでも覚えている。

    ===戦闘終了===
    終末機構より星の騎士へと通達します。
    敵勢力の処理を確認。対終末戦闘《ステラバトル》を終了します。
    これで、限界世界《シャンデリア・デブリ》はまた、少しの時を得ました。
    終末機構オペレート終了。それでは、また。
    ・ ・ ・
    ▽解説/スキルの運用
    このエネミーの運用は、「短期決戦」をイメージして行うと良いでしょう。種別:アタックのスキルを積極的に用いて星の騎士を消耗させつつ、手堅く自己修復、耐久力の回復も行っていく強敵となります。また、限界世界《シャンデリア・デブリ》の舞台ルーチンを効果的に用いるのであれば、スキルNo.1で星の騎士を「限界マーカー」上に配置してエネミーの手番を終えると良いです。自己スキルだけですと、No.1で星の騎士を一つのガーデンに集め、No.4も用いるのも効果的です。このエネミーはすでに目的を達しており、戦闘の動機は報酬分の義理を果たすことです。なので、監督も勝ち負けではなく、戦いを楽しむことを意識してください。

    ■シナリオノート
    このシナリオは、既に公開したステラナイツの自作舞台「限界世界《シャンデリア・デブリ》」専用のシナリオセッティングとして作成しました。
    また、このシナリオセッティングは『野良卓でも遊びやすいように』ということを意識しています。以前、SNSの方で「ステラナイツは各ペア作成の際の摺り合わせや、自分のキャラクターを相手のキャラクターにどこまで突っ込んで作ればいいのか迷う」という意見を目にし、「なら、最初からペア同士の属性と、関係性をある程度決めてあったらやりやすいんじゃないか」と思ったためにこのようなシナリオセッティングになりました。
    また、それとは別に「世界観が独特の舞台はPC作成をどこからはじめたらよいか戸惑う」ということを自作舞台で遊んだ俳優さんから言っていただいたことも作成理由の一つです。
    エネミー例については完全に趣味です(笑)というのも、【ワールドセッティング:シャンデリア・デブリ】は、その世界観の設定上、どのようなエネミーが出ても問題はないので、「ここまでトバしちゃっても大丈夫だぞ!」という一例であったり、やっぱりただのやりたかっただけだったり……。

    若者たちの日常とは、それがどのような色であれ、「春」でありましょう。
    限界世界という舞台は、終末を迎えようとしている「冬」の世界です。
    ――冬の寒さの中で春の様にあろうとする若者たちの輝きが見られれば素敵だなあ。
    そう思ってこのシナリオを作りました。

    ●このシナリオセッティングの作成者:トカゲッコー
    Twitter:@tokagekko
    ニコ生コミュニティ:http://com.nicovideo.jp/community/co2735762
    公開した内容に何か質問や不明な点がありましたら気軽に御連絡ください。
    ブロマガのコメントで構いませんが、TwitterのリプライやDMですと早めに反応できるかと思います。



    本作は「どらこにあん」及び「株式会社KADOKAWA」が権利を有する『銀剣のステラナイツ』の二次創作です。
    (C)Fuyu Takizato / Draconian
    (C)KADOKAWA

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