『さらざんまい』第5話感想と考察なんて...
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『さらざんまい』第5話感想と考察なんて...

2019-05-11 00:54
    さらざんまい第五皿



    いや、辛い。

    「一稀は家族と血縁関係は無いのでは」とは前から自分でも書いてましたし、「春河に対する罪滅ぼしで女装や猫を攫ってるのでは」なんてことも一部で囁かれていたりしましたが、それをダイレクトに見せられるのがこれほど辛いとは。しかも一稀の「変装」が漏洩する(しかも衆目の面前で)という嫌なおまけまつきだからなおさらに。

    ちょっと考察まがいのことなんてやってられないんですが、今回もやっぱりというか、いつにも増して情報量が多かったので、ここは一発『カワウソイヤァ』で景気付けを。



    よし、元気が出たところで今回明かされた情報のおさらい。

    ・一稀は父の連れ子だった(少なくとも矢逆家母、春河とは血縁関係が無い)
    ・春河の足は一稀との些細なすれ違いが切欠の事故で動かなくなった
    ・女装も猫を攫ったのも春河への罪滅ぼしだった
    ・吾妻サラはケッピと同種の生物
    ・心の繋がりが崩れれば「さらざんまい」は成立しない→尻子玉もゾンビに戻る

    うーん、何から触れればいいか迷いますが、やはり一番は一稀周りの描写でしょうか。

    まずは「一稀は父の連れ子だった」という点。状況や台詞から鑑みるに、不倫や浮気などではなく、単に矢逆父と「一稀の生みの親」(クレジットにもこう表記されています)の間に一稀が生まれた直後に二人は別れ、一時は「生みの親」が一稀を引き取るが、間もなく現在の矢逆夫妻の元へ渡ったということでしょう(一稀に記憶が無かったため、これらはすべて一稀が生後それほど経っていない頃の出来事と思われます)。

    「家族」にまつわる話というのもあってか「死に際に呪いを残す祖父」や、「別れた後に新たな家族を作って幸せにやってる親」など、『ピングドラム』と共通するモチーフが多数見られました。今回の一稀について、特に後者の部分や「家族とのつながりのために別の誰かになろうとする」ことなど、『ピングドラム』の苹果を連想させる部分が多くありました。苹果に関しては、妄想狂な面が燕太に、上の兄弟に対する憧憬が悠にそれぞれ見られたりするので、監督の想いが詰まったキャラだったのかなあなどと考えてしまいますが、本筋からずれるのでこれは一旦置いておきます。

    『ウテナ』から一貫して、幾原作品の「親」(「大人」とも言い換えてもいいでしょう)は、いないか、いてもいないのと同じか、ロクでもない奴として描かれるのがほとんどで、また往々にして去り際に呪いをもたらします。ウテナも、高倉兄弟も、紅羽も、親の死がその後の人生に大きな影響をもたらしています。それは今回の『さらざんまい』も同様で、前回の悠はもちろん、一稀の「生みの親」も死んでこそいませんが、突然現れてまた去っていったことが春河の事故の元々の原因です。燕太に関しても祖母はいるが両親の姿はないので、まだ漏洩していない秘密があるかもしれません。そしてそれは燕太10歳のエピソードとともに明かされるのではという気がします(悠が10歳の時に両親が亡くなり、一稀が10歳の時に出自が明かされた。この符合も考える必要がありそうです)。ともかく、そしてその呪いにどう打ち勝つかが、後半の見せ場になってくるでしょう。

    今回で一稀のバックグラウンドもある程度明かされたわけですが、まだ分からないところもいくつかあります。まず冒頭一稀が「僕だけがつながっていなかったんだ」と言いますが、一応父とは血のつながりがありそうですが、それは勘定に入らないのでしょうか。まあ疑ってすらいなかった家族のつながりが「ホンモノ」じゃなかったとなれば、そのように感じるのも無理はないでしょうが、まだ何かあるのではと勘ぐってしまいます。

    また「春河の事故」についても、なぜ春河が不安そうな顔で一稀を追ってきたのか、ここもまだ微妙に気になるところです。一稀と「生みの親」との密会を目撃してしまったのか、あるいは別の何かがあったのかは分かりませんが、あの事故にもまだ別の側面がありそうです。

    あっ、そういえば事故の直前のシーンが第一皿冒頭とリンクしていましたが、あれはこの事故によっと「つながり」が「呪い」に変わってしまったことを示していたのかなあと、ちょっと思いました。それならあの不穏な感じで㋐が降ってくるのも頷けます(ちなみに私は㋐=「つながり」の象徴と捉えています。詳しくは第一皿の感想で)。

    閑話休題。

    今回は特に一稀目線から事故が描かれたましたが、先に述べた春河が追ってきた理由や、「一稀の生みの親」の匂い袋、事故の直前に挟み込まれる手のカットなども含め、春河目線のお話が描かれる気がしています。

    春河に関しては、第三皿の『星の王子様』に続き、また重要な台詞がありました。

    「違う服を着てたって、大人になって離れ離れになったって、ボクとかずちゃんは、はじめから終わりまでまあるいえんでつながってるよ」

    これはレオとマブが「欲望搾取」する際に言う

    「はじまらず、おわらず、つながれない者たちよ」

    と対応する言葉で、「欲望消化」時にも同様の言葉たちが登場するのも含め、そのあたりを読み解く鍵になりそうですが、まだちょっと分からないので、来週あたり材料が増えてからまた考えてみようと思います。

    レオとマブついでに言うと、Twitterなんかを見る限り、ケッピに対する三人同様カワウソに命じられて欲望を集めてるのかなあとぼんやり思っています。なぜカワウソに従っているのかといえば、マブの命が握られているからというのが今の所の見立てです。

    ついでのついでにゾンビについてですが、前回マブが「次のターゲットの欲望レベルを引き上げる」と言っていましたが、今回の欲望の対象は「サシェ(匂い袋)」ということで、これまでのように「モノ」だったり「その感触が確かに感じられるもの」ではなく、「匂い」という「目に見えず不確かなもの」を求めているあたり、今後はより観念的なものが欲望の対象になりそうで楽しみです。

    後は吾妻サラについてですが、「ケッピと同種」という以外、まだあまりに情報が少ないので、今回はとりあえず置いておきます。


    それではこの辺で。

    グッドサラーック!
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