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JPY(Yen) <-> BRL(R$)

2013-06-06 00:34
    「わりと驚いたブラジルの話」

     私には中学の頃からの友人がいる。日系三世(?)のブラジル国籍の友人だ。
     その彼が、この夏、ブラジルに一時帰国することになった。その話を少し、書いてみようと思う。あまりにもびっくりだ。
     特にこれといって差別的なことを書くつもりはない。ありのまま起きている事象などを書いていく。参考になる人がいるなら、それは嬉しいことだ。その彼はちゃんと年金も払っているし、所得税も払っているし、市県民税等もきっちり払っている、ちゃんとした労働者である。
     
     まずもっとも重要なことが、通貨である。これは意図的にタグ付けもしていることなのだが、かなり問題となっている。
     ブラジルの通貨は「レアル」という。国際通貨コードはBRLである。地元ではだいたいR$と表記する。このブラジル通貨であるレアルは、その下に「センターボ」という補助通貨が入る。日本の旧貨幣でいう「円と銭」のようなものだ。100センターボ=1レアル。USDでたとえるなら、ドルの下にセントがある、それと同じようなものだ。
     そして、JPYからBRLに直接交換することは「できない」。日本円から米国ドルに変換し、さらに米国ドルからブラジルレアルに交換するといった行動が必要だ。JPYから該当する通貨に直接交換できない場合、だいたいドル経由で交換できるのだが……アベノミクス効果で、かなり痛い目を見ているらしい。

     簡単に説明しよう。ここからは分かりやすくするために、簡単な数字や表現に置き換えていく。
     まず、1アメリカドルが2レアルになっているとする。(本来は変動しているが、あえてここは分かりやすくするために固定する)
     一万円札をもって銀行に行き、レアルに交換してくれと頼むとしよう。
     1ドルが100円の為替相場の場合、一万円札はまず100ドルになる。100ドルをレアルに直すと200レアルになる。手数料は考慮しない。一万円札が200レアルになった。
     では、1アメリカドルが2レアルのまま、円高が進行して対ドル75円になったとしよう。一万円札はまず133ドル33セントになる。1ドルが2レアルだから単純に二倍して、266レアル66センターボとなる。なんと66レアル66センターボの儲け(?)だ。

     ここからが問題。アベノミクス効果で円安が進行して、対ドル120円になってしまったらどうだろうか。一万円札は83ドル33セントになり、レアルに交換すると、たった166レアル66センターボとなってしまう。先の数字が数字だけに、大損しているような気がする。

     彼は父親と日本で稼ぎ、自分たちも生活しながら本国に送金をしている。ここで「あぁっ、JPYが海外に逃げていく・・・!」とか思ってはいけない。彼らは正規の労働者であり、適切な報酬を得ている。どのように使おうと自由だ。アメリカに100ドル送金するのと、アメリカに行って100ドルの買い物をするのと、国内でアメリカの100ドルの商品を購入するのは、およそどれもイコールであることを忘れてはいけない。寧ろ国内でも消費行動を行っているし、納税の義務は果たしているのだから、彼らを責めることはできない。
     さて本題。ここ半年程度で、為替は大きく変動した。一気に円安基調になり、一時期対ドル70円後半とか80円前後を行き来するような状態から、一気に100円前後まで円安が進んでいる。ここまで来ると、同じ一万円の送金でも受け取り側のレアル変換時のロスが悲劇的になる。JPYで五万円送金すると、1USD=80JPYかつ1USD=2BRLなら1250レアル、1USD=100JPYかつ1USD=2BRLなら1000レアル。もし1レアル50円の直接相場なら、なんとJPY換算で12500円近くの差になる。同じレアル数に合わせるのに、12500円多く(少なく)送金する必要が出てくる、という感じ(あくまで直感的な話)。もっとも、実際にはドルからレアルの交換レートが1.95から2.15程度(がこの一年の推移)なので、幅はもう少し少ないと思うけどね。

    ---補足---
     ちなみにこの記事を書いている時、JPY BRLは0.0213となっている。1円が2センターボになるということだ。BRL JPYは46.872となっている。逆に1レアル得るのには46円87銭必要ということだ。注意しなくてはいけないことは、「レアル」は「ドル」と同じように、下にまだ使用している単位(センターボ)がついている点。これは向こうでは小銭扱いだが、日本では「銭」を補助的に使っているものの、実際に貨幣として銭を利用していない。
    ---補足終了---

     このように、海外からの出稼ぎ労働者からすれば、日本人としては普段あまり気にしない為替レートも、かなり重要な話となっている。そして現に円安が進み、同じ額を送金しているように見えても実際は見た目より少ない金額が相手に送られていることがわかる(あくまで直感的な話であり、為替レートからみれば等額)。国内で円を消費するなら為替レートなんて関係ないような話ですが、国を越えるとこういうところに引っかかる点が出てくるんですねぇ、という話。
     
     
     次の話。自転車だ。彼は自転車を持っているが、なんと「防犯登録」のことを一切知らなかった。普通買えば必ず防犯登録するものなのだが、彼の場合はちょっと特殊だった。職場のほうで自転車を代理購入し、彼の給料から天引き、彼に自転車を引き渡したのだ。そのために、防犯登録について知る機会が無かったのだ。
     静岡県の場合、たしか8年で防犯登録は抹消される。しかし、実際には購入から8年も経過していない。この状態では処分が困難だ。しかも防犯登録をする時に手元に残る控えも存在せず、そもそも本当にこの自転車が彼の名義になっているのか不明なのだ。給料から天引きされ、職場に届けられ彼のものになっている以上、彼の名義でなければおかしいのだが。防犯登録を潰さないまま自転車を処分する訳にもいかない。
     こればかりは手伝うほかない。防犯協会か、警察署まで行って事情を話し、防犯登録を抹消してもらわねばならない。そもそも、防犯登録の控えがない時点でおかしい話ではあるんだが……まぁ、なんとかするしかないだろうか。


     次、荷物の話。
     通常、荷物は船を使った海上輸送を行う。日本郵便がとくに海外への発送を大きく行っているわけなのだが、……悪く書くつもりはないのだが、荷物の送り方に問題がある。というか運送に問題がある。
     日本から荷物を輸送する点に関して、特に問題は生じないという。寧ろ、現地に到着してからの荷物の扱いが大問題らしい。船から降ろすまではいい。ブラジル到着からが大問題だ、と彼は話をする。
     まず、連邦警察。日本の警察より、もっとパワーアップした感じらしいのだが、ちょっとでも荷物に不審な点があれば、かまわず箱をあけて中身を見てしまうらしい。いや、検疫とか不審物のチェックという点からすればそれは普通なのかもしれないが、場合によっては中身の一部をくすねたり、まるごと持ち去ってしまうらしい(実際に「ぬいぐるみ」の入った段ボールが追跡不能になったことがあるという)。
     そしてブラジルの郵便局。どうやら最近まで荷物の配達はしてくれなかったらしい。荷物が届くと自宅に電話があり、取りに来い、というスタイル。ここ最近は配達もやっている……とか、やっていないとか。だから日本で荷物を自宅まで届けてくれるというスタイルは、彼にとって衝撃だったらしい。さらに最近は自宅にまで集荷に来てくれるという日本の郵便局スタイルは、もはや彼からすれば天国だそうだ。向こうではどれだけ大きな荷物でも、送受ともに郵便局に出向かないといけないからだ。
     さらに、ストライキが発生すると面倒になるらしい。給料1センターボ上げろ!で実際に運輸関連が一時停止したことがあるらしい。船便での荷物は、日本からブラジルまでおよそ45日。しかし、ストライキに巻き込まれた結果、到着までに60日かかったことがあるという。
     日本が、いかに恵まれた国なのか、よく分かる話である。

     他にも、日本とは違う世界観というか文化を持つ点がある。
    ・ガスは自分で買う。フォークリフトに積んでいるようなボンベを自分で買って取り付ける。空きボンベはリサイクル、稀に配達してくれる業者もあるとか。ガス料金はボンベを買う段階で支払う。
    ・水は、意外なことに水道から直接飲んでも問題ない地域らしい。他地域では加熱しないと危険なところもあるらしい。
    ・隣町まで行くのに高速道路を使う。
    ・銃は許可が出れば所持して良い。警察官にお金を与えると、こっそりと押収品をくれるらしい。駄目だろそれ。
    ・リオデジャネイロはスラム街で(最近は改善されてきた?)、そもそもブラジルという国からすればオリンピックやるなんて話は「やっちまったなぁ!」レベルらしい。
    ・リオカーニバルは国際的にも有名だが、平時にあの地域に踏み込むのはそれなりに危険らしい。
    ・運が悪いと1ブロック先で撃たれて死ぬ
    ・夜間の一人行動は死ぬ
    ・銃がないと死ぬ
    ・連邦警察官に抗議すると死ぬ
    ・日本製品は「超高級品扱い」で、かなり高額で取引されている。
    ・ブラジルに戻った後、日本の食事で何が食べたいかを聞くと、彼は「カツカレーが食べたい」という。曰く、まず米が違う(向こうのは日本と違い、パサパサしている)。日本の米も買えるが、やはり高い。カレーは作れるが、日本的なカレーのようなスパイシーさではないという(多分スパイスが違う)。揚げ物という概念はブラジルにもあるらしい。・一人暮らしをする場合、生活を詰めれば日本円で5万円から7万円程度。

     ・・・住めば都、と昔の人は言ったが、彼曰く「あの国は最悪を極めてる」らしい。
     
     ちなみに、ブラジルといえば養蜂が盛んである。あちらではハチミツは小さいパウチに入って売っていて(カップラーメンの小袋のような感じ)、おやつ代わりに食べることが多いそうだ。はちみつ採取としての養蜂も然り、プロポリスは高値で取引できるので、そういうのを専門にやる業者もいるとかいないとか。あと、人との繋がりが、かなり強靭らしい。
     いずれ、プロポリスの輸入も出来れば楽しそうだ。
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