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「切符師~SEPPUSHI~」高嶋義明監督インタビュー
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「切符師~SEPPUSHI~」高嶋義明監督インタビュー

2021-04-12 03:05

    東京インディペンデント映画祭・第1弾は東京神田神保町映画祭スタッフによる推薦作品をニコニコチャンネル(動画配信サイト)「東京ヘッズ」から配信いたします。

    今回は映画祭スタッフ・向日水ニャミ子さんの推薦する
    高嶋義明監督「切符師~SEPPUSHI~」
    配信と併せて監督インタビューを
    どうぞお楽しみください!

    会員登録(550円/月額)後に、ご覧いただけます。


    「切符師~SEPPUSHI~」28分監督:高嶋義明

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    <あらすじ>
    改札機の中で切符をさばく仕事(切符師)。高木信彦は切符師を始めて20年経っていた。ある日、自分が担当している駅の改札がIC専用機になった。

    仲間は次々と辞めていき、高木の不安は募る。 <キャスト> ミョンジュ 草野雅美 車地瑞穂 中澤健太郎 大谷幸広

    4/18(日)~4/24(土) 「切符師~SEPPUSHI~」28分 監督:高嶋義明
     https://www.nicovideo.jp/watch/1615869903
    ※期間以外は表示できませんのでご注意ください



    高嶋義明(たかしま よしあき)
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    1983年東京生まれ。愛しあってる会(仮)の一員。今年で自主映画を撮り始めて13年目になる。



    本日はよろしくお願いします!

    「切符師~SEPPUSHI~」制作の経緯をお聞かせくださいますか?

    専門学校時代(2008年)に制作した僕の初監督作品です。
    その頃バンタンで映画配給コースに通っていたのですが、監督コースの友人からネタに困ってるか何か面白い企画がないかと相談されて、出した企画の評判がよかったので学校の課題として映画をつくることになりました。

    僕は監督コースじゃなかったので、全然映画の作り方とかは習ってなかったのですが、自分の書いた脚本を自分の手で形にしたいという気持ちがから監督をすることにしました。

    これで味を占めて監督コースに乗り換えて、いまだに監督やり続けているていう…(笑)

    僕の運命を変えた作品ですね。たくさんの映画祭でも上映してもらって、未だに年1ペースくらいで声がかかっていて、本当にありがたいです。


    ストーリーはどのように考えたのでしょうか?

    僕が高校生くらいのときですかね…オンエアバトルだったかなにかで、観たことのあるバカリズムさんのネタで「自動改札の中で働く人」っていうのがあって、そのときの動きがインパクトがあって、すごく印象に残ってたんですよね。「あの動きをやりたい」って思って(笑)

    それで機械化によって無くなっていく職業の人の話という設定がすぐ浮かびました。
    初めて作る映画なので悲しいラストは嫌だと思いまして、悲しくない終わり方に繋がるように点と点を線でつないでいくような感じストーリーを考えました。

    あまり知られていないけど凄い技をもっている職人というか、下町ロケット的な町工場とかにいっぱいいらっしゃると思うんですよね。

    職人とか自分たちのことを一般の人とちょっと違った呼び方をするじゃないですか。専門職でも業界用語とか隠語を使うみたいな…。
    だからタイトルも敢えて、切符師を「きっぷし」ではなく「せっぷし」と読ませました。


    主に家族とのやり取りが多いですが、主人公にとって家族はどんな存在にしたかったのでしょうか?

    観た人からは結構「こんな家族いない」って突っ込みもあったんですが、ある意味で理想の家族とうか…僕自身の願望が入っているところがあるかもしれません(笑)
    世間に伏せている仕事で、家族以外に秘密という設定なので、唯一の癒しというか、拠り所になる場所にしました。

    思春期の娘は父親の仕事に理解がないところからスタートして、途中ある出来事をきっかけに父のことを見直す、そして最終的に家族が主人公の背中を押すという形で、娘も妻も物語の鍵というか家族は大きな役割を果たしています。



    訓練のシーンは、とてもインパクトがありました。あの「切符師」の動きは結構大変だったんじゃないでしょうか?

    ありがとうございます。訓練のシーンはどうしてもやりたかったシーンです。

    今回はイメージが町工場なので。町工場って朝ラジオ体操をしたり全員で同じ動きをするってイメージがあって。この映画に外せないというか…(笑) 

    だから絶対入れたかったんですよね。機械に負けないスピードで切符をさばく技術が作品の中の説得力にも繋がると思ったので、切符師の動きにも結構こだわって、本番までに練習してもらえるように解説ビデオをつくって役者さんにお渡ししました。


    他にも準備含めてこだわったところはありますか?

    そうですね、自動改札機の中の…交代するところです。あれをどう…うまく地上に出さないでやろうかっていう…あの狭いところで(笑)

    自動改札機の実際の幅とほぼ同じようにすると動けるスペースがないので、下に通路がある設定にして、自分たちでセットをつくりました。あの中の配線とかもいろいろ拘ってたんですけど、暗くて見えないんですよね。ひとり日芸の舞台美術の方がいたので、そんなに大変ではなく作業自体はサクサクとすすみましたよ。

    あとはこだわったというか時間がかかったシーンは自動販売機に話しかけるシーンです。

    あそこは最後まで悩みましたね。主人公が中の人に「そこにいるんだろう?」中の人に話しかけて応答がないんですけど、そこでジュースを出すかどうかで最後まで悩みました。

    一応、自販機のほうは一足先に機械化されて中に人は居ないという裏設定でジュースは出さなきことにしました。学生時代は場所も時間もあったし準備もしっかりできて、学生同士の横のつながりでスタッフも集めやすいし、いま考えると本当に贅沢でしたよね。のびのびと撮影できました。


    制作過程で一番楽しいのは?企画段階、撮影現場、編集、上映でどれでしょうか?

    いちばんは企画段階ですね。自分の頭のなかにあるものを本にまとめていく時間が、一番自由で妄想を膨らませていけて楽しいです。撮影現場も自分の脚本が目の前で作品になっていく感じは楽しいですが、規模の問題で「やりたいこと」に制限が出てきてしまったりで、できない現実を突きつけられるのでね…。だいたい頭の中にイメージができているのでロケ地で迷ったりっていうことかはないですね。



    好きな監督・映画についてお聞かせいただけますでしょうか?
    あまり監督を決めて観てないのですが、ポール・トーマス・アンダーソン「マグノリア」は好きです。他にニコラス・ウィンディング・レフン監督「ドライブ」、ミシェル・ゴンドリー監督の「エターナルサンシャイン」とか、アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ監督「バードマン」も好きです。



    これまでも何度か御紹介させていただきましたが、愛しあってる会(仮)について、改めてお伺いしてよろしいでしょうか。

    はい、神保町映画祭さんでも佐藤美百季と吉田真由香をご紹介してくださいましたよね。

    その節はありがとうございます。今年12周年になりました。いま15人くらいでやってまして、ニューシネマワークショップで知り合った仲間を中心に、バンタンやエンブゼミナールや現場で知り合った人達もいます。誰かが監督をやるときに助け合えるチームで、SNSでの宣伝でもお互いにRTや「いいね!」で応援し合ったりしています。愛し合ってる会(仮)が無かったら、僕は今頃映画を続けてこれなかったように思いますね。横のつながりがありがたいです。

    今年は12周年なので上映ツアーやりたいと思っていて、開催地を募集しています。


    日本映画全体、インディペンデント映画について感じていること

    やっぱり集客の難しさですよね。映画の場合は前払いなので観てみないと結果が分からないところがあるので…。だから前払いしても観たいと思わせるテクニックというか、購買意欲を掻き立てることが必要ですよね。話題性とかどれだけ注目を集められるかが集客につながると思いますが、でも実際どうすればいいのかは分かりません…。商業では人気のある俳優を起用するとかの方法もあると思いますが、インディペンデント映画に関していうと資金をそこまでかけられるかどうかの話もあるし、同じアプローチをするのも少し違う気はします。…イディペンデントが好きな人はやっぱりインディペンデントだったりするので、なかなか広がっていかないんですよね…インフルエンサーがそこまでいないので。

    だから続けることが大変ですし、大事なことでもあると思います。



    温めている企画も含めて新作の予定はありますでしょうか?

    今年は難しかもしれませんが、来年あたりは絶対1,2本撮りたいですね。

    温めているネタはいくつかありますが、たいがい温めすぎているというか…。

    いざ撮ろうとなって読み返すと、また新しいのを書きたくなります。

    脚本を書くのは好きだし苦じゃないので、面白いかどうかは別として30分くらいで書けちゃうので。パソコンの中で肥やしになっていくことが多いです。

    ー長時間のインタビューありがとうございました。  





    インタビュー・文:向日水ニャミ子

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    詫び錆び、余韻、構図と音フェチ。 バックトゥザフューチャーして、ネバーエンディングストーリーな妄想癖のある南方系の雑食中年女。コミック原作邦画多め、生と死がテーマになっていたり、地味めなファンタジー作品を好む傾向。 親からは「オマエの頭には“666”の文字が刻まれている」と恐れられていた。 繰り返し見る映画「ヴィタール」「奇蹟の輝き」「空気人形」

    「美女缶」「下妻物語」「コンセント」




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