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「ぜんぶ東京のせいだ」村木雄監督インタビュー
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「ぜんぶ東京のせいだ」村木雄監督インタビュー

2021-05-02 00:00
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東京インディペンデント映画祭・第1弾は東京神田神保町映画祭スタッフによる
推薦作品をニコニコチャンネル(動画配信サイト)「東京ヘッズ」から配信いたします。


今回は映画祭スタッフで闘うキックボクサー俳優・KENJIさんの推薦する
村木雄監督「ぜんぶ東京のせいだ」をご紹介。
配信と併せて監督インタビューをどうぞお楽しみください!
本編は会員登録(550円/月額)後に、ご覧いただけます。

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<あらすじ>
夢を諦め、彼女にフラれ、鬱屈とした日々を過ごす会社員、前島(35)。
ある日、突然自分にしか見えない少女が現れ困惑する前島。
仕事や同僚にストレスを抱えている中で、少女が思っていることを次々と代弁していく……。

<キャスト>
村木雄、遠藤麗美、西條瑠美、森岡宏治、藤田健彦、生見司織

配信期間: 5/9(日)〜5/15(土)

※期間以外は表示されません   


▼「ぜんぶ東京のせいだ」村木雄監督インタビュー▼

制作のきっかけは何でしょうか?

「ショート・ショート・フィルムフェスティバル」※1参照 という映画祭があります。 
その応募条件の中に「東京」をテーマにするというものがありました。
よってまずはその条件に当てはまる為に脚本、映画を作ってみようと考えた事がきっかけです。


今回監督としての村木雄と俳優としての村木雄、二つの立場から作品へのアプローチをなされましたが、監督目線もしくは俳優目線の捉え方として意識した事は?

今回、監督としては初作品になります。

心がけたのはまず「勢い」でそれから「やってみよう!」と言う前向きな気持ちでした。
ただ監督は初めてで分からない事が多いため、撮影スタッフは僕の「信頼できる人で固めよう」と思って声をかけました。

後、俳優として僕が出ているシーンは、その信頼できるプロの助監督やカメラマンに客観視して、観てもらいました。

僕は余程の事がない限り基本テイクを重ねて撮っていく等の事はやりません。
リハやって本番、そして次のカットと「リズム」をつけていく事で、良い作品が撮れると思って撮影しました。
周りのスタッフを信頼して作品を撮ったという感覚です。


監督としてスタッフを選んだ基準は? 

仲良くコミュニケーションが取れる事です。
現場に出ると色々な人がいらっしゃるので僕がスタッフの仕事ぶりを見てて、

テキパキしているとか、良い映像が撮れるとか、音が綺麗とか、「あっ、この人となら上手くやれそうだな。」と「直観」に近い感じで選びました。
後は「プロ意識」を持って仕事をしているというところです。


作品が完成してご自身で最初に観た感想は?

いや、恥ずかしかったです。。
スタッフに観てもらう時も、「みんな作品を楽しんで観てもらえているのかな?」

という気持ちが正直ありました。「すみません、ありがとうございます。」という感じでした。後で「ここはこういう風に撮れば良かったよね。」とか色々ご意見は頂きました。


作品をご覧になられた方の印象に残った感想は?
実はこの作品は僕の実体験の半分くらいを脚本に入れています。例えば「会社に行きたくない。」というストレスを抱えている演技に対し、「凄く気持ちが分かります。」や「コメディのセンスがありますね。」等の感想を頂きました。
コメディを意識して演技をした訳ではないですけど、結構笑ってくれた人たちがいました。

そこは、意外でもあり印象に残った感想です。
脚本家がコメディを書くのが得意な人なので、コメディ色をホンに入れていたりしましたが、僕は台本を読んだ上であまりコメディと思わず演技をしたので、そういう意味でも意外でした。


コメディだけでなくシリアスな展開もあると?
そうです。言いたい事も言えない人間が、鬱屈して、最後には言いたい事を言うという作品だと思います。


ここからは脚本についてお聞きしたいのですが、主人公 前島の目的は何だったんでしょう?

彼女とよりを戻したいというのもありますが、それは結果としてついてきた「おまけ」のようなものです。前島は基本的にはずっと言いたい事も言えない人間なので、
自分の言いたい事を言う。その事に重きを置いていた感じです。

最終的な目的は「自分の思っている事を正直に言った。」という所になると思います。


村木監督ご自身は結構思った事を言えないタイプですか?俳優村木雄と前島のキャラクターとは近い?
まあそうですね。どちらかと言うと思った事を言えないタイプです。前島のキャラクターに重なるところはあります。


先程「思った事が言えない」とありましたが、改めて前島自身の「葛藤」とは何でしょう?
例えば「バンドマンの斎藤」に対する前島の心の葛藤はあったのでしょうか?

まず斎藤自身に対するむかつき、そしてバンドができない自分自身に対する葛藤、勿論両方意識して撮りました。ただ演じている目線で言うと、斎藤に対する「嫉妬」です。
その嫉妬が出てしまったという感じです。


「彼女(元)須賀」に対して前島の心の葛藤は何かありましたか?

彼女に対しても、ありました。前島は彼女がそもそもやっぱり好きです。
ただ好きなのに
向こうから別れを告げられて、その理由が「もうちょっと大人になれよ。」という、
未熟な前島を見抜かれていた。そういう意味では「恥ずかしさ」とか、「悔しさ」とか、自分に対する苛立ちとか、要するに前島自身が「子ども」って事です。

前島は、「子どもな」人間として撮っています。
特に彼女との別れのシーンではそこを意識しました。

自分の心の醜い部分、小さい部分、を全部人のせいにして、生きている人間として撮る。
彼女に対しても、「何で分かってくれないのか?」とか「言わなくても分かるだろう。」みたいなセリフがそれを表現していると思います。


映画に出てくる「少女」の役割について、監督としてどのような事を意識されましたか?
少女の役割。。。はい、彼女は「人間の未熟な部分の象徴」として描いています。人は、まず全てにおいて完璧な人間はいないと思います。

どこかしら何か欠点や未熟な部分がある。という事で、あの少女は最初前島に引っ付いている「設定」ですが、あの後一番最後のシーンで、バンドマンの斎藤の所に向けて歩いて行きます、あれは今度斎藤の未熟な部分の象徴としてこの先また生きていくという、意味です。
本来ならば「少女」は全人類にいて、自分が言えないけど、思っている事を「代弁」する少女は全人類にいるという事を意識しました。
みんな、言えない事を言えない部分ってあったりすると思います。

そういう意味でも、「少女」の役としての立ち回りは作品が重くなりすぎないという意味で結果コメディ的な要素も含まれてきますよね?

そうです。あの「少女」は元々、「イグノーベル賞」※2参照 「ミス・スウィーティー・プー」※3参照 が元で、ただどうしようもない事を表彰する、ある意味ノーベル賞のコメディの賞なんです。
この「イグノーベル賞」に出てくる女の子がミス・スウィーティー・プーとして受賞式に居ます。そしてイグノーベル賞で賞を受賞した科学者は、基本人々が笑えるような研究している人が受賞して登壇し、話しますがそういう人はスピーチが長いです。

話が長いから、3分を超えると女の子が出てきて、登壇して「話が長~い。長~い。」ってずっと言います。本当にそういうものがあって、それを今回の「少女」役のモチーフにしました。


今回の作品の「肝」(観客としてここは見どころ)となるシーンを教えてください。
やっぱり「ライブリハシーン」でボーカルの斎藤に前島の想いをぶちまける所です。
あそこに全て前島の「気持ち」が出ています。
そこを共感してもらえる人がたくさんいたら嬉しいなと思います。


では振り返ってみて「ぜんぶ東京のせいだ」の作品全体を通して観客に伝えたかった事とは?

映画を作ってみて嬉しいなと思うのは、観てくれた人が作品に共感してくれたり、「面白かった」とか、言われる時です。撮る方はすごい大変でしたが結果やってみて良かったと思います。

でも自分が監督と主演を兼ねると大変ですね。また、「やってみたいな」とは思いますが。。


また作品を作りますか?と聞こうと思ってたんですよ、今後も是非どうですか?

監督・主演という形でまたやるかどうかはわからないですが、また作品を撮りたいとは思います。


最後に. 今後のご活躍を期待しています。本日はありがとうございました。



参考
※参照1「ショート・ショート・フィルムフェスティバル」
    1999年から始まった短編映画を対象とした日本の映画祭の一つ。
 参照2「イグノーベル賞」 
    1991年にイギリスで創設された「人々を笑わせ考えさせた業績」に
    与えられる賞。ノーベル賞に対するパロディー。
 参照3「ミス・スウィーティー・プー」   
    イグノーベル賞に実在する進行役の少女。


  村木雄 (Yu Muraki)プロフィール

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俳優として映画、ドラマ、舞台に出演。現在は会社員の傍ら監督としても活動中。
今作がskipシティ国際Dシネマ映画祭2019短編コンペティション部門にノミネートされる。
2作目「飛んで、流れて、消えて」が門真国際映画祭2020優秀作品賞を受賞の他、日本芸術センター第12回映像グランプリ、函館港イルミナシオン映画祭2020他多数入選。







「ぜんぶ東京のせいだ」のインタビューを終えて/ 闘うキックボクサー俳優・KENJI

この映画のストーリーは、「思った事を言えない主人公前島が、ライブハウスで斎藤や須賀の生き様を見て、鬱屈した気持ちをぶつけ、自分に正直に生きる話」です。

主人公前島の目的は、まず「自分の思った事を言う事」と考えました。言えない事で前島が理想として描いていた、仕事、恋愛、夢が思い通りに上手くいかない。
ただ作品を何回か観ていくと恋愛において「須賀と仲直りする事」。これも大切な目的だったと併せて捉えました。

前島は様々な「人間関係」に苦しみます。謎の少女の存在、バンドマンとして活動する斎藤、別れを切り出す須賀。そして前島自身の「思った事を言えない」というキャラクターに対しても自ら苦しむ。
しかし、ライブハウスのシーン。今まで逃げていた自らの苦しみに対峙する前島は覚悟を決めた一人の「男」として見応えがあり、私が俳優としての視点で観てもお勧めの演技です。

「ぜんぶ東京のせいだ」は、自分の思った事や言いたい事が言えない、或いは伝わったつもりでいても、相手には伝わっていない。よって人間関係が崩れていく。
時には思った事をきちんと相手に言葉として届ける事が大事だという映画です。


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とりあえずタイトルだけで釣ろうとするのやめたほうがいいと思う
1ヶ月前
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