• このエントリーをはてなブックマークに追加
「カミング、バック」シェークMハリス監督インタビュー
閉じる
閉じる

新しい記事を投稿しました。シェアして読者に伝えましょう

×

「カミング、バック」シェークMハリス監督インタビュー

2021-10-17 12:00

    東京インディペンデント映画祭・第1弾は東京神田神保町映画祭からの

    推薦作品をニコニコチャンネル(動画配信サイト)「東京ヘッズ」から配信いたします。


    こんにちは、望月葉子です。

    今回ご紹介するのはシェークMハリス監督「カミング、バック」です。


    監督ご自身が主演、監督されており、

    ご自身が体験された事を軸に撮影された作品です。


    この作品を観て、日本ではほとんど宗教を描いている作品が少ないなと

    感じました。

    この作品を通して、普段あまり考えない宗教についてだったり、

    世界に目を向ける興味を持つきっかけになれたらと思います。



    「カミング、バック」32分 監督:シェークMハリス


    owu8ItY9cU4OMTToORnoVWw6sQg7y1vN48L6OTD-

    母の危篤を機に実家に帰省したシェーク。数日後、実家から彼女と住む部屋に帰宅したが、彼は過去に決別したはずのイスラム教徒に戻っていた。なぜイスラム教徒に戻ったか、訥々と語り始めるシェーク。彼女は受け止めようとするが、二人の間に決定的な亀裂が生じていく。



    <キャスト>

    シェークMハリス、船越彩加


    視聴期間:10/24(日)~10/30(土) 

    https://sp.nicovideo.jp/watch/1630366324

    ※期間以外は表示されません              

    ※登録料(550円/月)






    シェークMハリス プロフィール

    ip4VfY3V1jMWURRwdnXxpRDvhWNBavmtzaRje4WX

    中央大学経済学部経済学科卒。ニューシネマワークショップクリエイターコース修了。

    『カミング、バック』(監督、脚本、編集、出演)でカナザワ映画祭「期待の新人監督」2019、第8回関西学生映画祭入選。『手遅れの葉一』(監督、脚本、編集)で第12回映像グランプリ、うえだ城下町映画祭第18回自主制作映画コンテスト入選







    ・監督の自己紹介をお願いいたします

    シェークMハリスといいます。父親がパキスタン人、母親が日本人のハーフです。

    大学卒業後に、ニューシネマワークショップに通っていました。

    現在は監督や助監督、スタッフをしながら映画の活動を続けています。


    ・ニューシネマワークショップで印象に残っている授業はありますか

    実習制作で生徒が脚本を書いて、その中から2人の脚本が選ばれ撮影ができるというのがあり、僕の脚本が選ばれました。

    その時の講師の古厩智之監督が、すごく脚本を褒めてくれたことが印象に残っています。


    ・映画づくりを始めたきっかけはありますか

    一番最初に興味を持ち始めたのが、大学の授業です。僕は大学が経済学部だったんですが、文学部の授業でフランス映画論という授業があって、面白そうだと思い受講していました。

    伊藤洋司さんという方が講師だったんですが、その時の授業に感銘を受けそこから色々な本を読み始め、自分でも映画の演出をやってみたいと思うようになり、映画研究会に入り撮り始めました。

    YfeYQU-FynHECcwtBkP0TliyrMmhY5aBXLDoYopv

    ・当時はどのような作品を観ていたんでしょうか

    一番ハマったのは、ホラーが好きなんですよ。そこからJホラーを観はじめて、黒沢清監督がめちゃくちゃ好きになりました。全部作品は観ていて、本も読みました。


    ・今作はいつ頃撮影されたんでしょうか

    大学を卒業する手前だったので、大学4年生の3月ですね。映画研究会の仲間と一緒に撮影しました。脚本は2月くらいに1人で1ヶ月くらいで喫茶店に篭りながら書き上げました。撮影は後輩の家を借りて、4日間で撮影をしました。


    ・キャスティングはどのように決められたんでしょうか

    彼女役の女性は、同じ大学の映画研究会の舩越彩加さんに出演していただきました。

    現在船越さんは俳優業をやっておらず都内で働いているんですが、大学生の時にTAMA CINEMA FORUMの実行委員をしていました。


    ・撮影で大変だったことはありますか

    僕のセリフがすごく多くて、僕は役者ではないので覚えられず、2人で焼肉を食べて話しているシーンでは、目の前にカンペを出してもらっていました...(笑)

    その撮影が一番大変でした。


    ・ご自身で監督と主演を経験していかがでしたか

    大変でした。特に編集が大変で、自分の顔を観ながら編集するのがこんなに辛いことなのかと(笑)ずっと画面に自分の顔が出ている...と思いながら編集をしていました。

    撮影の時も自分の事でいっぱいいっぱいでした(笑)


    ・脚本はスムーズに書けましたか

    最初から室内で撮る、2人しか出演しないということを決めていたので、

    結構早く書けました。大学生最後の年だったので、全部自分の事を凝縮して書きました。

    この作品を撮影する前、大学3年生の時に60分くらいの長編を撮影していたのですが、その時に僕の母が病気で倒れてしまって、撮影ができなくなった経験がありました。

    あまり自分の事をテーマに撮ったことがなかったので、卒業を前に最後に内生の意味も込めてやってみようと思ったのが最初でした。あとは、宗教の事で彼女にフラれたって事も影響しています(笑)


    B2FRr0uhFGCJrZs5_lk8s0mGlHMU3mAmg1Ibvp4D

    ・生まれてからずっと日本に住まわれているんでしょうか

    そうですね。3歳の頃に一度パキスタンに行ったきりで、それ以降は行っていないです。3歳の頃なのであまり記憶にないのですが...

    20代のうちに、いつか行かなきゃ行けないなとはずっと思っています。


    ・日本に住んでいて、生きにくさや違和感を感じる時はありますか

    今は慣れているので全然ないのですが、小中学校の時の給食では豚肉が出たら箸でよけて食べるなどしていました。高校も女子生徒と一緒ではだめだったので男子校でした。

    宗教でお酒も禁止されているので、飲み会もだめです。

    普通の日本人というのとは、離れたところに自分はいるなとずっと思っていました。

    いじめのような事は受けた事はないのですが、周りから白い目で見られる事はたまにあるかなと感じています。


    ・周りから白い目で見られるというのは具体的にどのような出来事だったんでしょうか

    小中学校の時に、給食がほとんど豚肉の時はお弁当を作ってもらって持っていきました。

    みんな給食食べている中で、自分だけがお弁当でした。

    ラマダンという1ヶ月断食をするイベントがあるんですが、その時も給食が食べられませんでした。なのでそれが一番辛かったです。


    ・パキスタンは何語を話されるのでしょうか

    ウルドゥー語語です、アラビア語の派生系のような言語です。読める事はできるのですが、意味までは辞典を使わないと分からないですね。


    ・都内などにあるお祈りができる場所には行かれたりしますか

    僕が住んでいる埼玉県の八潮にモスクがあり、パキスタン人の方が多く住んでいます。

    ヤシオスタンと呼ばれるほどパキスタンカレーのお店も有名です。

    パキスタンカレーは手の込んだ料理なので僕は作れないのですが、チャパティというナンの薄いバージョンみたいなものは作れます。


    ・ご両親とは一緒に映画を観に行ったりなどしていましたか

    僕の映画好きは、両親の映画好きに影響を受けています。よく映画館に一緒に行っていました。父親はアクション映画が好きで、母親はB級テイストなホラー映画が好きで、変わった家族です(笑)

    父親はパソコンでパキスタン映画をずっと観ていて、よく踊っている作品を観ています。

    Jxw2Rcj2fFYxb1X3bXLTgoeLWMlD1xaQ6A3idkAU

    ・ご両親も「カミング、バック」をご覧になったそうですが、反応はいかがでしたか

    母親が3回観たんですけど、3回観ても「よく分からなかった」と言っていました(笑)

    父親は、深い感想は言っていなかったと思いますが「センシティブな内容だから気をつけたほうがいい」という忠告は受けました。


    ・好きな作品、監督はいますか

    日本だとJホラーの黒沢清監督はめちゃくちゃ好きです。

    「好きな作品は何ですか?」という質問に必ず答えると決めているのが「シャイニング」(スタンリー・キューブリック監督)です。年に1度は観返しています。

    「カミング、バック」を撮影する時に、影響を受けたのがイングマール・ベルイマン監督です。密室の中で会話劇が多めなのですがそれを意識しました。ベルイマンの影響はとても大きいです。


    ・今後どのような監督になりたいですか

    商業映画のようなエンタテイメントの映画も作りたいですが、たまに「カミング、バック」のような尖った自主映画も作りたいです。基本は映画好きなので両方できたら良いなと思っています。


    ・告知などがありましたらぜひ教えてください

    6月に「遠吠え」という長編映画を撮影しており、クラウドファンディングをしていました。

    近々クラウドファンディング向けの試写会を行う予定です。「遠吠え」の公開は来年できるように動いています。


    ・最後にメッセージをお願いいたします

    この映画を作りはじめた一番のきっかけは、映画を観ていて本当の意味で登場人物に感情移入をしたことがないと思っていて。なぜなら、日本在住のイスラム教徒の映画って僕は観たことがなくて。そんな自分のために作ろうと思ったのが一番大きかったです。

    イスラム教徒じゃなくても、同じような世間から疎外されていると感じているような方が、

    何かのきっかけでこの映画を観て、ちょっとでも自分と重ね合わせてくれる部分があれば、それだけで嬉しいです。そういう人たちに向けて作った映画です。


    ・本日は貴重なお話をしてくださり、ありがとうございました!







    インタビュー・文:望月葉子(もちづきようこ)

    e0009f13887365b6ab16e4d9fb1ec52618e766b0

    俳優、映画監督として活動をしています。

     

    -主な出演作- 「誰も住んでいない家」(植地美鳩監督)

    「ハッピートイ」(平波亘監督)

    「せんそうの国の恋人たち」(成瀬都香監督)

    「PINK」(谷口恒平監督)

    ライトニングブリザードMV「Here」

     

    -監督作品- 「月が満ちる時」 「言葉のゆくえ」 「望夢の空」 「親子の河」

     

    旅すること、写真を撮ることが好きです。 もちろん映画も。 好きな映画は「鬼龍院花子の生涯」「空気人形」「人魚伝説」「天使のはらわた 赤い教室」

    「喜劇特出しヒモ天国」「マグノリアの花たち」「マディソン郡の橋」「ジョゼと虎と魚たち」などなど。。

     

    チャンネル会員ならもっと楽しめる!
    • 会員限定の新着記事が読み放題!※1
    • 動画や生放送などの追加コンテンツが見放題!※2
      • ※1、入会月以降の記事が対象になります。
      • ※2、チャンネルによって、見放題になるコンテンツは異なります。
    ブログイメージ
    TOKYO HEADZ - 東京ヘッズ -
    更新頻度: 不定期
    最終更新日:
    チャンネル月額: ¥550 (税込)

    チャンネルに入会して購読

    コメントを書く
    コメントをするには、
    ログインして下さい。