ユーザーブロマガは2021年10月7日(予定)をもちましてサービスを終了します

オール讀物 2014年6月号 「つながらないものたち」 個人的読書感想文。
閉じる
閉じる

新しい記事を投稿しました。シェアして読者に伝えましょう

×

オール讀物 2014年6月号 「つながらないものたち」 個人的読書感想文。

2014-06-22 01:22

     この文章は、あくまで私個人の独断と偏見で出来上がっています。決して、作品の正確な評価として受け取らないで下さい。
     また、この文章の全部・または一部の転載を禁止し、秘密裏に転載した際に生じる事故・訴訟については、私は一切責任を取りません。






    オール讀物 2014年6月号

    「つながらないものたち」(著・中島京子)について。

    東日本大震災に触れつつ、「絆」という言葉を暗に明に使いながら家族・恋人などの人間模様を描いた作品だった。

     恐れ多い事を承知で評するのではあるが、この小説、とにかく文章が稚拙に過ぎる気がした。順序を整理すればまだ綺麗に整うだろうと素人目にも分かる箇所が多い上に、意味を汲み取るのに苦労する箇所も多く、片手間・適当に書き上げたと見えても仕方ないのではないか。とにかく、繰り返しになるが、この小説表現が稚拙である。

     また、人物には取って付けたような性格がうっすらと存在するが、多少あくの強いモブキャラ程度のようなもので、味も魅力も恐いくらいに薄い。

     忌憚なく言わせて貰えれば、ここまで文章のリズムの悪さも、意味の取りにくさも持った、この作品、まさに下手の見本のように思えて仕方がない。始め、著作者の名前を見ずに読み出した為、これは酷い新人が出たもんだと思ってしまった。

     個人なりに酷いと思う例を幾つか挙げれば、何の脈絡もなく主語や視点が点々と変わり、変わり変わっては、また元の視点に帰るようなのはざらで、特に終盤、一言の断りも転換の切っ掛けもなく、「ふーちゃん」どうのこうのというメールが舞い込んでくるシーンなどは目もあてられない。「ふーちゃん」という語がここで初出であるに加え、これがメールだという説明も一文もなく、酷いものだった。また、最後の締めの文章「列島には幾つもの余震が続き、人々を不安におののかせた」等という文は、どうも日本語として不自然というか、しっくりこない。「不安におののく」と言う語はあるが、「不安におののかせる」とはついぞ聞かないし、語調も悪い。「続く余震が、人々を不安におののかせていた」とでもした方が綺麗では無かろうか。何とも締めの悪い小説であった。

     また、「地震」は作品中での濃度が低く、「地震」を作中に登場させる必要性があったのかと考えると、ほぼ無いとしか思えない。また、「絆」「絆」と人間の絆を考えさせるような内容に持っていこうという雰囲気は感じさせるが、結局、作中の「絆」はよく言えば分かりやすく、悪く言えば陳腐で、折角これだけの紙面と文字とを使用しているのだから、もう少し踏み込んだ内容にしてくれてもよかったのではないかと、非常に物足りない感じで決して読むに耐える作品ではないような印象をうけた。「絆」を数多、作中中に散りばめた結果、薄く浅い何とも味気のない仕上がりになってしまったような感がある。

     これはあくまで個人的な感想なので、自分で一読して真偽を確かめない限り、私の評を使うと恥をかく蓋然性は高いので御注意下さい。


    広告
    コメントを書く
    コメントをするには、
    ログインして下さい。