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■はじめに
Minecraft RSG Any%RTAにおいて、要塞への移動は記録を出す上で欠かせない重要な要素です。そして、要塞の位置を把握せずに要塞のある環状の範囲(参照)へ向かって移動する
ことで、タイムの大幅な短縮を狙う戦法が存在します。海外のRTA走者は、この戦法のことを"Blind Travel"と呼んでいるようです(間違っているかも)。
この機密文書では、Blind Travelの有効性について、平均値と理論値の両面から検証していきます。
■調査内容
始めに、要塞のある環状の範囲(以下、要塞リングと呼ぶ)はワールド内に8種類存在しますが、初期スポーン地点から約4480ブロック以上離れている要塞リングへ向かうのは、記録を出す上で現実的ではないです(ボートの移動速度で8.0ブロック毎秒、移動だけで10分弱は掛かるため)。そのため今回の調査では、原点から1404~2688ブロックにある、最も近い要塞リングに絞って考えることとします。
要塞の生成アルゴリズムについてはやや不明な点が多いですが、最も近い要塞リングの中に3つの要塞が分布しており、互いに大きな三角形を作るように、一定の距離が保たれています。便宜上、ここでは下図のように、正三角形を形成しているものとします(斜線部が要塞リング)。

■各ルートの比較
ルートには、①通常のルート、②Blind Travelのルート、の2種類があります。それを下図に示します。

尚、②では原点から1404ブロックの位置でエンダーアイを投げ、要塞のある方角を把握したものとします。
■平均値編

ここで、要塞リングの範囲に要塞が無作為に生成されると仮定すると、原点から要塞までの距離の平均rが求められます。
また、
①の距離:
②の距離:
誤差E=0とすると、
①の距離:
②の距離:
したがって、その差は、
結果、「Blind Travelのルートは、通常のルートと比べて478ブロック分余分に移動する必要があるため劣っている。」と言えるのでしょうか。
ここで、重要なことを忘れています。
それは、マグマ溜まりを見つけるための時間です。
その時間を
また、D=478ブロックを移動するために掛かる時間
GAMEPEDIAによれば、ダッシュジャンプでの移動速度は7.143ブロック毎秒であり、ボートでの移動速度は8.0ブロック毎秒であることから、
ダッシュジャンプ:
ボート:
よって、
ところで、誤差Eについても考察してみます。
以下に、縦軸に移動距離、横軸に誤差をとったグラフを示しました。
また誤差Eの範囲は、要塞リングの幅より

見ての通り、
また、要塞は複数個あるため、移動距離はそれぞれ、
①:
②:
となりますが、要素の数が多い①の方が、誤差Eが小さく、より少ない移動距離が選ばれやすいでしょう。この点では①通常のルートに軍配が上がります。
■理論値編
①の距離:
②の距離:
当たり前ですが、両者の要塞までの最短距離は一致します。また、マグマ溜まりを探すための時間
■おわりに
Blind Travelは、恐らく有効だと思います。是非試してみて下さい。
※一部の数式が破損して表示されているかもしれませんが、自身の目で補完して見て頂けると幸いです。
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