Intronaut/The Direction of Last Things
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Intronaut/The Direction of Last Things

2016-04-24 23:46



    1. Fast Worms
    2. Digital Gerrymandering
    3. The Pleasant Surprise
    4. The Unlikely Event Of A Water Landing
    5. Sul Ponticello
    6. The Direction Of Last Things
    7. City Hymnal

    USはカリフォルニア州ロサンゼルス出身のプログレッシブ/アトモスフェリックスラッジメタルバンドの5th。元Mouth of the ArchitectのべーシストJoe LesterやExhumed/Murder Constructのギター/ヴォーカルLeon del Müerte(脱退済)とドラマーDanny WalkerなどUSのベテランエクストリームメタルバンドのメンバーによって2004年結成されたバンドで、前作「Habitual Levitations (Instilling Words With Tones)」はポストロックやプログレ系へのアプローチを徹底的に強めてよりダイナミックな音像へと進化、Intronautの新たな一面を示した好作でありました。特に曲と曲を繋ぐインストゥルメンタル部分への力の入り様は尋常じゃなかったと思います。その一方で名盤「Prehistoricisms」や「Valley of Smoke」でのMeshuggah或いは初期Mastodon/BaronessなんかのUSProgストーナー勢が得意とする大地を轟かすような圧倒的グル―ヴネスやハードコア然とした獣性は影を潜めた印象で物足りなさを感じたのも事実でありました。そんなよりポスト/プログレ方面への移り変わりを感じた一作を挟んでの本作「The Direction of Last Things」はリードトラックとなっている1. Fast Wormsを聴くに、殺傷力の高いリフによるアグレッションを持たせたスラッジサイドとゆらり揺らめくミニマルなフュージョン然としたオサレな音使いのポスト/プログレサイドを掛け合わせたような云わば初期と前作のいいとこどりしたような見事な一曲で、持ち味だった静と動のコントラストやジリジリと一歩一歩迫りくるような張り詰めた緊張感といい私がこのバンドに求めているもの全てがギュッと凝縮されている。

    それに続く2. Digital GerrymanderingでもOmega Massifのようなずっしりとした重みを持たせた重圧感マシマシな曲入りだったり、初期Mastodon譲りの轟音波動を轟かせながら暴れ狂う怒涛の3. The Pleasant Surpriseなど攻勢の手は更に激しさを増すが、エクスペリメンタルな奥行きのある空間意識の高さやプログレ級の複雑な曲展開などIntronautならではのスピリチュアルな神秘性は初期から一貫されていて戸惑いを覚えるファンはまずいないと言えましょう。しかし中盤戦に差し掛かる4. The Unlikely Event Of A Water LandingではIsisの静パートばりの趣ある神妙な揺らぎや徐々にダイナミックな広がりを見せるポストロック調のメロウな響きは轟音祭りだった前半パートに疲れたリスナーに向けての一時の安らぎを与えてくれる。その後もToolや近年Cynicのような洗練に洗練を重ねた深みのあるダークなオルタナティブテイストは至高であり、トライヴァルなリズム感も最高にクールな5. Sul Ponticello、クリーントーンからデスパートに穏やかな静寂まで要所要所で上手く緩急を付けていく典型的なポストメタルナンバー6. The Direction Of Last Things、そして複雑極まりないカオティックな展開の終曲7. City Hymnalまで彼らの新旧における魅力詰め込んだ極めて完成度の高いポストメタルを繰り広げる。それは久々に全曲の軽い説明を交えながら書いちゃうほどの充実っぷり(聴き終えた後の疲労感も中々w)で、次点ながらもベストに選出するくらいには気に入っています。初期~中期のキレのあるスラッジ―な音像を愛していたリスナーにも是非聴いてもらいたい一枚です。


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