Nothing/Tired of Tomorrow
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Nothing/Tired of Tomorrow

2017-01-15 00:30



    1. Fever Queen
    2. The Dead Are Dumb
    3. Vertigo Flowers
    4. ACD (Abcessive Compulsive Disorder)
    5. Nineteen Ninety Heaven
    6. Curse Of The Sun
    7. Eaten By Worms
    8. Everyone Is Happy
    9. Our Plague
    10. Tired Of Tomorrow
    11. The Heavenly Blue Flu (Bonus Track)
    12. Tic Tac Toe (Bonus Track)

    USはペンシルベニア州フィラデルフィア出身のドリームポップ/シューゲイザーバンドの2nd。元DeafheavenのNick Bassettが在籍、まるで自らの過ちに対する懺悔のようなグランジ影響下の内向的でへヴィなシューゲイザーサウンドを鳴らしていたデビュー作「Guilty of Everything」は、各所に対する言動やDomenic Palermo(Vo/Gt)の遍歴も含めて話題となりました。かくゆう私もある種の危うさを孕んだ甘美なノイズディスト―ションの虜になり、その年のベストの一枚に選出するほどのお気に入り盤であったため、次作の発表を楽しみにしていました。Whirrとのスプリット作を挟んでリリースされた本作「Tired of Tomorrow」は、前作同様に25周年を迎える老舗メタルレーベルRelapse Recordsから(未だにレーベルカラーに違和感を覚えたり)で、Turnoverの最新作を手掛けたWill Tipがプロデュースを行っています。作風自体は前作と然程変わらないものですが、ダークで淀んだ閉塞的な空気からは解放されて、よりドリーミングなオルタナ/シューゲイザーへと生まれ変わっています。アンダーグラウンドな匂いは抜けて、それこそインディロックの枠で語ってもいいほどに清く浄化、暖かみのあるポップでキャッチーなメロディが際立ちメジャー感溢れる仕上がり。

    ドリームポップ顔負けの心地よいハーモニーを奏でるオープニングナンバー1. Fever Queenから始まり、90'sシューゲイザーバンドのような浮遊感に溢れたメロディラインや繊細な肌触りを持ち、儚げな感情がゆっくりと宙に広がっていく2. The Dead Are Dumb、陶酔的なギターサウンドと爽快でドライブ感溢れるド直球シューゲイザーのキラートラック3. Vertigo Flowers、美しくも退廃的なヴォーカル/メロディにグランジ風味のぐんわりと重みのあるギターノイズが降り積もる優しみに満ちた轟音ナンバー4. ACD (Abcessive Compulsive Disorder)、しっとりと透き通るように繊細なハーモニーを聴かせる唄モノ系5. Nineteen Ninety Heaven、The Smashing Pumpkinsを彷彿とさせる90'sオルタナ/グランジ色が色濃く反映、倦怠的で程よいへヴィネスが溶け込んだ6. Curse Of The Sunなどへヴィなノイズギターの雨を時折降らしながらも、ノスタルジックな温かみのあるドリーミーな楽曲を中心に構成されたアルバム前半の流れは実に秀逸。中盤以降は懐かしみのあるメロディを生かしたバラードナンバーがメインとなり、本編ラストとなる表題曲10. Tired Of Tomorrowでは、ピアノやストリングスによるクラシカル系の優美な旋律まで響き渡り、内なる殻を破り外へと羽ばたく様がしっかりと感じ取れます。緩やかに流れていく甘美な音色に酔いしれる11. The Heavenly Blue Fluや憂いを帯びた刹那系メロディを擁しながら段階的に轟音を重ねていく12. Tic Tac Toeといった国内盤ボートラも中々の良曲。虚ろな感情を露わにしていたへヴィ路線の前作とは一味違う慈悲深いシューゲイザーを解放的に鳴らす本作もまた素晴らしい作品です。年間ベスト作品。


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