Kayo Dot/Hubardo
閉じる
閉じる

新しい記事を投稿しました。シェアして読者に伝えましょう

×

Kayo Dot/Hubardo

2013-11-26 12:21



    1. The Black Stone
    2. Crown-In-The-Muck
    3. Thief
    4. Vision Adjustment to Another Wavelength
    5. Zodelida Caosaji (To Water the Earth)
    6. The First Matter (Saturn in the Guise of Sadness)
    7. The Second Operation (Lunar Water)
    8. Floodgate
    9. And He Built Him a Boat
    10. Passing the River
    11. The Wait of the World

    USはボストン出身のエクスペリメンタル/ジャズ/プログレ/ブラック/アヴァンギャルドメタルバンドの7th。バンド10周年を迎えるToby Driver率いる前衛メタルバンドKayo Dotの最新作は、合計100分超える2枚組大作(LPは3枚)と気合いの入りまくったコンセプトアルバムとなっている。タイトルになっている「Hubardo」はエノク語の魔術的言語で「提灯」や「ランプ」を意味するらしい。前作「Gamma Knife」もアヴァンギャルドで枠に囚われないなんとも奇妙な作品でしたが、今作のガチ度はそれの比じゃないレベルにまで達していて一筋縄ではいかない内容となっています。最早Ihsahnの新作に対しての当て付けのようなアヴァンギャルド過ぎるKayo Dot流前衛ブラックメタルやらかしててもう手がつけられないよコレ。ちなみにプロデュースはWolves In The Throne RoomやSunn0)))などを手掛けるRandall Dannが担当。

    蠢くような語りに荘厳で密教的な雰囲気から始まり、後半に掛けては徐々にポストブラッケンな濃密な闇が聴き手に襲い来る1. The Black Stone、エクスペリメンタルでポストロック的な浮遊感に満ちた空間を演出し、二分過ぎた頃から突然ホーンセクションやら美しいフルートが登場する実にオサレジャズい流れで進行。からのドドドドドッと流れ込むようにエクストリームな壮大ジャズブラックやってのける様にはかのShiningもお手上げなアヴァンギャルド過ぎる2. Crown-In-The-Muck、自由過ぎるごった煮エクストリームメタルで駆け抜け、スローテンポになってからのKing Crimsonばりのメロトロンが響き渡る在る意味狂気すら感じる中盤から前曲のジャズブラック的何かで締める3. Thief、Shining顔負けのジャズエクストリームメタルを初っ端からブチ込み、途中から不思議な和のテイストを擁した雰囲気へと流れ、These New Puritansの「Hidden」であったような刀剣をシャキンッ!と鳴らすSEなんかも挿入した異色なアヴァンメタルナンバー4. Vision Adjustment to Another Wavelength、攻撃的な吹き荒れるサックスの嵐も凄まじいが、薄暗いアトモスフェリックな空気を演出しオサレなアヴァンプログレの乗せたスタイルがツボな5. Zodelida Caosaji (To Water the Earth)、今までの流れとは一変、どこか不安を想起させるような幽玄なホラーテイストが光る6. The First Matter (Saturn in the Guise of Sadness)、その流れを引き継ぎチェンバーロック寄りのポストロック風味な曲であまりの美しさに卒倒しそうになるが、3分あたりからの優し気なヴォーカルと女性コーラスが織りなすとろけるような静謐ゴシックパートもまた素晴らしいのなんのな7. The Second Operation (Lunar Water)、ここから再び前半のエクストリームパートに戻り、暴力的で無機質なブラストビートによる救いのない混沌へと一気になだれ込んでいく8. Floodgate、その暴力の塊から船で逃れ一筋の光が差し込み方向へと向かう荘厳で上品なオーケストレーションを導入した9. And He Built Him a Boat、序盤は渋みがあるシンプルな歌モノで緩やかな川を渡るような流れとなっているが、中盤以降荒れ狂うサックスやエクストリームな音像からは自然の脅威である濁流が突然襲い来る様を想起出来るであろう10. Passing the River、そして100分にも及ぶ物語の終着点となる11. The Wait of the Worldはシャレオツなで狂ったようなジャズ!ジャズ!ジャズ!の嵐を展開し、アトモス空間を漂うような楽園のような聴き心地です。聴き終えた後の達成感と疲労感は半端じゃないけど、創造しては破壊されていく狂気と混沌に満ちたエクスペリメンタルジャズメタル圧巻過ぎます。

    作品全体の流れは1. がドス黒いなにかを放っていたためソレ系で攻めてくるのかと思ったら一大アヴァン叙情詩繰り広げちゃうんだから驚きだよ、全く。それでもメリハリしっかり付いていて開幕の1.から5.までの動パートと6.7で不意に現れる静パート、そして再び動へとシフトしてエクスペリメンタルな大団円にというとりあえずよく分からないけど凄いことやってるってはヒシヒシと伝わってくる流れでございます。特に8以降は物語的な流れに磨きが掛かっていてよりコンセプトが明確に示されているかなと。そして荘厳なオーケストレーションをバックに繰り広げられるアヴァンギャルドジャズ絵巻はかのShiningですら赤子同然とすら感じてしまう。あと今までにないブラック/ポストブラックの要素についてはたぶんToby Driverの別バンドVauraからの影響なんじゃないかなと思う。Vauraの新作に関してはかなりポストブラに近付いてましたがねwジャズメタルの代表であるShiningや紹介したばかりのIhsahnの最新作以上にアヴァンギャルドを極めてる本作はプログレ/ジャズ/フュージョン/ポストブラックなどを前衛音楽耳を持つド変態さんに超オススメであります。あとぶっ飛んだ音楽聴きたい人にも。ベスト行き確定。



    広告
    コメントを書く
    コメントをするには、
    ログインして下さい。