Lycus/Tempest
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Lycus/Tempest

2013-12-15 23:44



    1. Coma Burn
    2. Engravings
    3. Tempest

    USはオークランド出身フューネラルドゥームメタルバンドの1st。元DeafheavenのTrevor Deschryverが在籍するバンドと知った時は、それこそブラックゲイズやポストロックのようなものを期待してしまうわけですが、そんな期待とは裏腹にこの破滅世界ジャケを見ても分かる通り、救いようのない本格派埋葬ドゥームで何コレってなったのは言うまでもない。曲数は見ての通り3曲しかないのですが、41分という尺の長さ。どんよりとしたへヴィなリフを淡々と繰り出し、ドスの効いた低音のデスボイスで絶望の底へと突き落とす1. Coma Burnからしてアートワークの如く周囲に枯れ草すら生えるのを許さないとばかりにとことん荒廃した世界を描き、続く2. Engravingsでも神聖なコーラスが終末感を露わにし、ずっしりとした重低音が蠢くドゥーミーな前半からアンビエントに近い静寂パートを挟んで再びデスドゥームに戻っていく後半と既にお腹一杯。でも単にフューネラルドゥームってわけではなく、それなりに曲の展開があるのがこのLycusならではの個性といったところ。ラストの20分超え大曲3. Tempestでは、ゆらりとしたアンビエンスなイントロからブラックメタル的なブラスト(ここら辺がDeafheavenとの類似点か)で爆走し出すあたりにハッとさせられる。が、再びメロドゥーミーな流れへと引き戻され、曲終盤はNorttみたく死に場所を求め彷徨う亡霊の如くダークなアンビエントをだらだらと垂れ流しフェードアウトしてデッドエンド。ちょいと忙しない展開かもしれませんが、コレが案外いいメリハリとなっていて普通の埋葬系とは一味違う仕上がりとなっています。正直、Deafheavenとかいう甘いワードで吸い寄せられたわけですが、やはり一線を化す音楽性には違いなく、少なくとも一般ウケするような代物ではない。とは言え、一定ラインを超える質の高さやデプレ要素や幽玄な空間作り、ヴァイオリンやストリングスの導入など小技も仕込んでいるあたり流石で、かのPitchfolkでもそれなりの評価を得ているのも大いに納得がいくというもの。仮に次作あるなら3.のような埋葬ドゥーム一辺倒じゃない曲中心で更に他との差別化を進めて貰いたいってのが私の願望。ちなみに今作の前に出したとされるDemo盤がBandcampにてフリー配布となっています。そちらも同路線のフューネラルドゥーム(ブラック風味)なので本作が気になった方はどうぞ。




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