Arcade Fire/Reflektor
閉じる
閉じる

新しい記事を投稿しました。シェアして読者に伝えましょう

×

Arcade Fire/Reflektor

2013-11-29 00:06



    - Disc-1 -
    1. Reflektor
    2. We Exist
    3. Flashbulb Eyes
    4. Here Comes the Night Time
    5. Normal Person
    6. You Already Know
    7. Joan of Arc

    - Disc-2 -
    1. Here Comes the Night Time II
    2. Awful Sound (Oh Eurydice)
    3. It’s Never Over (Oh Orpheus)
    4. Porno
    5. Afterlife
    6. Supersymmetry

    カナダはモントリオール出身インディロックバンドの4th。インディ界では言わずと知れた名バンドで、今までにリリースされたアルバムはどれも傑作クラスで前作「The Suburbs」はグラミー最優秀アルバムに選ばれる(グラミー見てた観客が誰だよこいつら的な流れになってたのが今でも信じがたい...)というパーフェクト過ぎる経歴を持つArcade Fireの最新作はなんと二枚組の大作志向!私自身インディロックシーンで一つバンドを挙げろと言われたらAnimal CollectiveやDirty Projectors、MGMTではなくこのArcade Fireの名を一目散に挙げるだろう。それくらいインディ系で大好きなバンドです。前作「The Suburbs」はタイトル通り生まれ育った郊外をテーマに作られた素朴で温かみのあるインディロック傑作で、自分が子供の頃に生まれ育った地区を打ちこむと、その付近の風景が映し出される映像なんかも話題になりましたね。一聴したかんじ...今作これまでのArcade Fireとは一味違うと感じ取ったわけです。それもそのはず、今作「Reflektor」は音楽プロデュース業に勤しんでいるLCD Soundsystemの奇才James Murphy氏を起用。これまでにもカントリーやフォークなど様々な要素を楽曲に巧みに組み入れていた彼らですが、今回取り入れたのはディスコやカリブのダンスミュージックであってかより実験的なアルバムに仕上げてきました。その新たな要素をブチ込んだせいかリリースされた当初は賛否両論のようですが、一カ月間ヘビロテした結果これは今までの喪失を歌ったアルバムではなく、変わらなければ何も生まないという彼らのチャレンジ精神や更なる高みに登らんとする野心の表れでもあり、新たな要素を敢えて取り入れた結果の傑作だということに気付かされるというわけです。

    まずはDisc-1から。David Bowieがコーラスで参加したという1. Reflektorから尺長めのながらもノリの良い煌びやかで弾むようなビートに、グル―ヴィな楽曲が実に今作の「ダンスロック」というスタイルを顕著に表すキラートラックに仕上がっている。そういえばこの曲のPVのリアルな被りものみたいなの前作の「Sprawl II (Mountains Beyond Mountains)」のときにも出てましたね。R&Bやニューウェイヴ勢からの影響が強く窺える2. We Exist、南国フレーバーにニカ要素を混ぜ込んだような不思議な感覚の3. Flashbulb Eyes、ラテン調のイントロからリズミカルな楽曲やピアノが緩ーいムードを作り出し、後半更にテンポを上げ盛り上げてくるあたりで同じく聴いている私もテンションが上がってしまう4. Here Comes the Night Timeこの3,4の流れなんか特にダンス/R&Bのような要素が色濃く出てますね。南国フレーバーからは少し離れてギターがギャンギャン鳴り響く曲だが、程よいサックスの導入でノリやすさは相変わらずいい5. Normal Person、モータウン調の跳ねるビートとカッティングで聴かせる曲で前作のReady To Startに結構似てる気がする6. You Already Know、素朴さを重視しつつテンポよく上品な美メロで聴かせる7. Joan of Arcと言った新しい要素も加えた上でのダンサブルでノリやすい一枚目でした。続いてDisc-2へ。アンビエンスな流れでチルくてお上品な1. Here Comes the Night Time IIからのチルいリラクゼーションな流れを引き継ぎサビの美メロでじっくりと聴かせていく2. Awful Sound (Oh Eurydice)、アートワークに描かれているギリシャ神話のオルフェスのことを歌うNew Orderをカバーしたような楽曲の3. It’s Never Over (Oh Orpheus)、不思議なニカっぽい要素を散りばめながら内省的なムードを醸し出している4. Porno、こちらもNew Orderオマージュな曲で後半一番の聴き所である5. Afterlifeでは、実にArcade Fireらしい過去に別れをそして新たな未来へ向かい踏み出す様を想起させ、反復するシンセや切ないメロディで聴き手をさせる美しいキラーチューン。アートワークのような崇高さすら感じる。そしてこの物語を締めくくる6. Supersymmetryは正に映画のエンドロールの様にゆっくりと静かに幕を下ろしていきます。ラスト6分くらい無音。

    結論を言うと今回のArcade Fireも素晴らしいというべた褒めなレビューとなったわけで、つまり今作「Reflektor」もArcade Fire史に残る新たな名盤と言うことです。リスナーの中には今作が最高傑作だという人が居ても何ら不思議じゃない。アルバム二枚の流れとしては、一枚目がダンサブルでアップテンポな曲が集結しており、一種のカーニバルのようなものを見ている感覚なのに対して、二枚目は落ち着いた曲調へと様変わりし、切ないナンバー多めなしっかりメリハリの付いた大作となっています。二枚組ではあるものの無理やりにブチ込んだ感は全くなく、しっかりと曲数や尺を考えて作られているので作品としての統一感も十分あり、途中ダレるといった心配も全くしなくていいです。過去作との違いであるJames Murphy氏起用のせいかダンサブルなノリが強く洗練されたビートがとても気持ちよく実にマッチしている。ここまでアレだとむしろ彼を利用して一つのダンスロックバンドになろうとしていたのだろうかとまで思えてしまう。あとはKinksやNew Orderからのオマージュを各曲で感じるといったあたりに関してもポイントとなっている。私がそれらのバンドに対してそこまで興味がないためそこまでのオマージュを感じれなかったのが難点でしたが。あと初期からのファンとしては、これまでの作品にあったホーンやストリングスによる壮大なアレンジが減退しているのはちょっと残念でした。世間ではやはり賛否のままのようで、確かに「Reflektor」は今までとは明らかな違いを感じる作風なれど、あくまでArcade Fireとしての音楽自体の軸は全く持ってブレていませんよ。それに今までの成功に惑わされず次々と新しいことに挑戦していくという前向きな姿勢に私は尊敬すら感じてしまうわけ。なので彼らは今後も色々なことに挑戦していくことでしょうから温かく見守りたいと思います。



    広告
    コメントを書く
    コメントをするには、
    ログインして下さい。