envy/Atheistʼs Cornea
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envy/Atheistʼs Cornea

2015-08-21 00:15



    1. Blue Moonlight
    2. Ignorant Rain and the End of the World
    3. Shining Finger
    4. Ticking Time and String
    5. Footsteps in the Distance
    6. An Insignificant Poem
    7. Two Isolated Souls
    8. Your Heart and My Hand

    国産ポストハードコア/スクリーモ/ポストロックバンドの6th。国内だけでなく海外からも熱い支持を得て、後続にも多大な影響を与えた日本を代表する激情系ハードコアバンドであるenvyによる約5年ぶりとなる新作であります。初期は若さ溢れるハードコア精神をブチまける激情の塊であり、名盤とされる2nd「君と靴と未来」を初めて聴いた時に衝撃ったらなかった。しかし長く音楽をやっているといつしか変化を求めるようになるのか4th「Insomniac doze」以降はRock Action(Mogwaiのレーベル)からもリリースされるようになり、盟友MogwaiやMonoからの影響からかハードコアらしい激しさは鳴りを潜め、静と動のコントラストを描き出すポストロック化したenvyへと姿を変えていきます。勿論静と動の対比やポストロックらしいスケール感も美しく繊細でポストenvyもアリだなと思うと同時に初期の激情性が恋しかったりも。元々頻繁に作品を出すバンドではない印象でしたが、去年Touché Amoréとのカップリングツアーを見に行った際に、来年発表予定の新作に取り掛かっていると聞いて期待して待っておりました。

    音楽性を変化させつつも国産ロック/ハードコアシーンにおいて未だに孤高の存在感を放ち続ける彼らの新作「Atheistʼs Cornea」なんですが、冒頭の1. Blue Moonlight~2. Ignorant Rain and the End of the Worldの序盤を聴いて大いに驚いた。ハードコアサイドのenvyが帰ってきているではないですか!!まぁ冷静に考えると私が観たライブにおいても激情ハードコアとポストロックの5:5くらいの新旧からバランスで披露されていたので、強ち驚くことでもないのかもしれませんが、初期を彷彿とさせるハードコア路線への回帰が素直に嬉しいのであります。その冒頭を飾る1. Blue Moonlightからハードコアらしい疾走感や終盤の混沌としたポスト感はheaven in her armsなんかを思い出させるし、とにかく感情が高ぶりを抑えられそうになくなるほどに激情感に満ちている素晴らしい楽曲だ。続くリードトラック2. Ignorant Rain and the End of the Worldでも同じくハードコアの鋭利さとエモ―ショナルを織り交ぜたもので、この二曲が絶大なインパクトを放っている。それ以降は近年ポストロック路線の穏やかで壮大な楽曲も顔を出すといったかんじで、結成20年以上を超えた彼らの集大成とも言えるだろう。ミスチルなどで活躍するキーボーディストSUNNYがアレンジで参加した3. Shining Fingerの後半における雄大な響きは絶品だし、美しくも激しい轟音の波を超えた先にある繊細なストリングスには息を呑むほどの美しさがある。ポスト的な静と動の対比で展開、そして希望に満ちたメロディラインが聴き手を昇天させるアルバム終盤の7. Two Isolated Soulsも聴き手の感情を揺さぶる素晴らしい名曲です。しかし彼らの作品でお馴染みの(本作だと5.~6.あたり)ポエトリーな歌詞パートが長過ぎるのはちと寒い。マジキッズ歓喜...上でも少し書いた通り初期ハードコアと近年ポストロックのいいとこどり、つまり両サイドのファンにウケるであろう作品に仕上がっている。その上で近年磨き上げた美しさもキープどころか更に高みへと昇華させて、上手く両立させる技はベテランの域に入った彼らならでは。音から伝わる貫録も十分で、正に継続は力なりを体現してるかのようだ。ともかく今envyが出来る全てを詰め込んだ本作はやっぱカッコいいの一言に尽きるし、前作「Recitation」よりは断然気に入っております。


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