ユーザーブロマガは2021年10月7日(予定)をもちましてサービスを終了します

Archivist/Archivist
閉じる
閉じる

新しい記事を投稿しました。シェアして読者に伝えましょう

×

Archivist/Archivist

2015-09-09 23:57



    1. Ascension
    2. Escape velocity
    3. Dreaming under
    4. Leaving day
    5. Hades
    6. Tying up loose ends in the cold void of space
    7. Eureka
    8. 4,500

    UK出身のアトモススラッジ/ポストブラックメタルバンドの1st。先日というか本作のリリースちょい前(6月頃)に惜しくも解散を表明したポストメタル/ネオクラスト界隈の重鎮Light BearerのAlex(Vo)とGerfried(Gt)を中心にオーストリア/ドイツ/UK出身のメンバーによって新たに結成された6人組のバンドであります。元バンドであるLight Bearerというと、スラッジーな轟音と多幸感に満ち溢れたポストロック要素即ち「Neurosis × Sigur Rós」といった形容がされるのも納得なハイブリッドな音楽性で、その大スケールで描かれる至福の轟音体験は凄まじい衝撃を与えてくれました。そのことから傑作とされる1st「Lapsus」は勿論のこと、2nd「Silver Tongue」すらベスト選出するくらいお気に入りのバンドだったので、解散と聞いたときには割とショックが大きかった。しかし早くも新バンドであるArchivistが始動したとあってAlexの創作意欲は衰えていないようで何よりであります。本バンドにおいてもLight Bearerやその前身バンドFall Of Efrafa譲りの天界から差し込む聖なる轟音といったスタイルは引き継がれているわけですが、それ以上に特筆すべき点がハードコア直系の激情成分を滲ませたPost Black/Blackgaze然とした疾走パート、つまりDeafheaven「Sunbather」からの影響を大きく取り込んだ結果が「僕の考えた最強のバンド臭」を匂わせるに至り、来月に迫った「Deafheaven vs So Hideous」の前に取り上げておかないとなぁと思った次第です。

    そんな「Light Bearer × Deafheaven」な音楽性を顕著に表しているのが、冒頭の1. Ascensionでして、ギターの清らかな音色を聴かせるアトモスなイントロを挟んで、Blackgaze特有のメロウなトレモロリフを多様、激情的でありながら甘美な美しき轟音の波に誘われるエピック過ぎる名曲で、LBの「Primum Movens」や「Beautiful Is This Burden」にも匹敵する素晴らしさに早くも多幸感で満ち溢れてきます。ハードコアの攻撃性を秘めた感情をまき散らす疾走ポストブラックな3. Dreaming underのWoods Of Desolationばりの泣きメロ/叙情性だったりドラマ性の高さに感服しちゃうし、Fen.のような枯れたアコギパートを取り入れることで哀愁的な雰囲気を効果的に表現、後半におけるポストロックばりの清涼感とグロウルによるドス黒い疾走パートの対比も見事な4. Leaving day、スラッジーな轟音を轟かせる序盤~envyのようなスケールの大きい希望の光へと向かっていくポストロック調の6. Tying up loose ends in the cold void of spaceも実に感動的な仕上がり。アルバム終盤も抜かりなく、静/動のメリハリで緩急を付けながら幻想的なサウンドスケープを形成していく7. Eureka、そして光差す彼方へと天高く飛翔していく8. 4,500は正にDeafheavenの「The Pecan Tree」似の激情とメランコリーが織り成す感動的なラストシーンにはぐうの音も出ない...といったかんじで、聴き終えた後には仮にバンドを組むならこんな音楽が理想やなとすら思ったほどでしてLight Bearer解散のショックを軽く吹き飛ばす快作となっています。

    曲の説明でも触れたとおり、Deafheavenの2ndに近い音楽性ではあるものの、荘厳さだったり、静/動の緩急の付け方なんかは元ポストメタルバンドということもあってかなり意識高め。それに加えてBandcampの説明にAtmospheric Metalとあるが、ポストロックやシューゲイザー特有のふんわりとした浮遊感もあってかAlcestにも通ずる繊細で芸術的な仕上がりとなっているのも本作のポイントで、ふと入り込む静寂パートの幻想さにはただただ聴き惚れるしかなかった。そんな年間ベスト入り余裕なぶっ飛び級な作品なのだが、BandcampにてNYP公開されている(ついでに前身のLight Bearerも1st/2nd)ので是非オススメしたいです。


    広告
    コメントを書く
    コメントをするには、
    ログインして下さい。