Kingcrow/Eidos
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Kingcrow/Eidos

2015-09-12 22:53



    1. The Moth
    2. Adrift
    3. Slow Down
    4. Open Sky
    5. Fading Out (Part IV)
    6. The Deeper Divide
    7. On the Barren Ground
    8. At the Same Pace
    9. Eidos
    10. If Only

    イタリアは首都ローマ出身のプログレッシブメタル/ロックバンドの6th。本作が聴くの初めてとなります。Diego(Gt/key)とThundra(Dr)のCafolla兄弟を中心に1996年から活動する中堅にあたるバンドで、その音楽性はThe Pineapple ThiefやRiversideなどのモダンなへヴィさや特有の薄暗さを併せ持った現代的なオルタナ系プログレへヴィ/ロックといったスタイルで、先日取り上げたBarock Projectとは少しベクトルが異なるものの現代のイタリアンプログシーンを盛り上げる良バンドであったので紹介します。

    そのモダンスタイリッシュな感覚はリードトラックとなっている冒頭の1. The MothにおけるLeprousが得意とするDjent級の立体感のあるリフだったり独特過ぎるリズム感、そして中期PTリスペクトなエッジの利いたオルタナへヴィ感からして現代的なアプローチを積極的に取り入れていく柔軟さを持っていることが分かる。ほんのりと漂うダークな色彩や枯れたアコギをフューチャーした2. Adriftの哀愁的な味わいはRiversideに通ずるものがあってかなり好み。後半でのメタリックな熱い演奏パートからエモ―ショナルな曲調へと変化するあたりも◎。でもって管楽器やテクニカルな変則リフといった一筋縄ではいかないイタリアンプログレらしさを見せる3. Slow Downや薄暗系の憂いを表しながらもポストロック要素を持ち込んでスケール感を出していく4. Open Skyとバラエティにも富んでいます。アルバムの後半部分になっていくとよりダークな曲調を極めていくわけですが、これはコンセプトにもなっている「人生における失望と後悔」といった暗いテーマが影響してのことだと思われます。緊張感を張り巡らせ繊細かつ深遠な心の闇を描き出す6. The Deeper Divideや攻撃的なモダンへヴィネスの中に要所でゴシカルな美メロを導入してくる9. Eidosなんかは特に顕著。しかしラストの10. If Onlyでは美しいアコギや清涼感のあるメロディをベースとしたすっきりとした曲調で、中盤~後半に掛けて徐々に音の厚みを増しながらドラマティックに盛り上がっていく希望に満ちた展開が本作のハイライトと言えましょう。

    初めてまともにKingcrowを聴いたわけですが、上記で挙げた現代プログレシーンの一線で活躍するバンド群に連なるスタイルは私好みでありました。ポスト/アートロックらしい繊細さとメタルからの攻撃性を上手く両立、確かな演奏力や楽曲の緩急もしっかりと練られており、聴き応えも十分あります。革新的な音というわけでもないし、メタルパートに関してもガツンとくるようなアグレッションはかなり低めだったりしますが、まぁそこはオルタナ/へヴィ系プログレあるあるだったりしますから。その分しっかり聴き込めば本作の良さがじわじわと滲み出てくるスルメな仕様なので、ダークな質感のプログレメタル/ロックがお好きなら是非オススメしたい一枚です。


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