TesseracT/Polaris
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TesseracT/Polaris

2015-12-25 18:49



    1. Dystopia
    2. Hexes (feat. Martin Grech)
    3. Survival
    4. Tourniquet
    5. Utopia
    6. Phoenix
    7. Messenger
    8. Cages
    9. Seven Names

    UKは首都ロンドン北西部ミルトンキーンズ出身のDjent/ポスト/プログレッシブロックバンドの3rd。Periphery周辺から始まったDjentブームも暫く経って落ち着いてきた感がありますが、なんだかんだ言って実力を持ったバンドはしっかり地に足を付けて活動を続けている。このTesseracTに至ってもヴォーカリストが脱退/加入を繰り返す不安定な活動を見せていましたが、今作「Polaris」では1st「One」でヴォーカルを務めていたDaniel Tompkinsが出戻りに成功している(案の定Skyharborは脱退する浮気っぷり...)。初代ヴォーカリストが復帰したことも一大ニュースではあったのですが、今作からCentury Media→Steven Wilson率いるKscopeへとレーベル移籍していて、UlverやKatatoniaが移籍した例もあるから今更じゃんって思ってはいたけど、いざ本作が手元に届いたときはやっぱ驚いたよね。となると音楽性の変化も気になるところ。実際聴いてみると現代プログレッシブロックやアトモスフェリックな所謂ポスト感を強化したKscope色に染まった作風(ミキシングはレーベルメイトとなったThe Pineapple ThiefのBruce Soord担当)で、Djent特有の刻みは残っているものの、メタルらしいアグレッションを求めると肩透かし喰らうような内容となっています。

    その変化が突然変異的なものであったか?と言われると否で、2nd「Altered State」の時点でも透明感溢れる清らかなメロディやポストロックへのアプローチは随所で披露していたので、かなり正統的な進化を遂げていると言っていい。ノリの良いリズミカルなグル―ヴやハネのある強靭なDjentリフも一層際立つ1. Dystopiaの中盤における切なげなアンビエント空間はまるでヒーリングミュージックでも聴いてるかのように心地よく癒される。ゲストによるラップ調の歌声がミクスチャー感を強めて美しくエモ―ショナルなサビフレーズに魅了される2. Hexes、続く3. Survivalも前作のような激情的なオルタナ/エモ感が強くて中々美味。ラストを飾る9. Seven Namesも哀と激が入り混じる壮大なプログレメタルを展開する実に美しいナンバー。といったかんじで、よりポスト方面に振り切って洗練を重ねた本作も非常に高い水準にあるとは思うのですが、楽曲の掴みやリフのグル―ヴ感の弱さ(特に中盤は顕著)が目立ち、今作はまだ新路線における発展段階の最中のように思えました。ただ聴けば聴くほど味が沁みる所謂スルメ作のような感触も強いので、聴き込んでからの感想がまた違ってくる可能性も秘めていそう。何はともあれKscopeファミリーの仲間入りを果たしたって事実だけ見ても今後の伸び方への期待度は段違いなんで次作でとんでもない傑作を生み出すはず(予言)。ちなみにDanielが出戻ったことで半ば強引にバンドを去ることになった前任者Ashe O'Haraによる新バンドVoices From the Fuselageの方がメタル度は高めなので聴く人によってはソチラの方が気に入るかも。


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