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『創』の篠田博之編集長とは昔からの友人で、何のバックもなしに長年雑誌発行を続けている点には頭が下がる。
しかし、23日の東京新聞、「週刊誌を読む」には異論がある。『週刊文春』による、未公開株をめぐる疑惑の記事がきっかけで自民党を離党した武藤貴也議員の件だ。
篠田編集長は<もともとこういう政治家が議員になっていること自体、自民党の大量議席獲得の弊害と言えよう>と書いている。
先づ、武藤議員を選んだのは有権者だということだ。自民党が大量議席を獲得したのも有権者が投票したからだろう。篠田編集長の言い方では選挙制度そのものを否定することになる。
もう一点、『週刊文春』が武藤議員の疑惑を報じ、それに乗ったテレビや新聞もほとんどそのまま報じている。篠田編集長は『週刊文春』の報道がすべて正しいという前提で書いているが、何か確証があるのか。あるならばちゃんと示してから批判するのが筋だろう。
日頃、佐川一政、宮崎勤から和歌山毒入りカレー事件の林真須美、三田佳子の息子やマーシーまで、彼らの立場に同情的、というか彼らの言い分を過剰に報じているのとは全く正反対の姿勢ではないか。
武藤議員の件については、ぼくは詳しい事情を知っているが、武藤議員はむしろ被害者なのだ。この件は次回書く。
篠田編集長、ある議員を、「弊害」とまで書くのなら、ちゃんと確認してからにすべきじゃないの。
花田紀凱
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