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上杉隆の「ニッポンの問題点」 『【ジャニーズカルテル(1)】ジャニーズ事務所とテレビ局との戦いに 散ったジャーナリストたち』
「恐縮です」
少しも恐縮していない様子でこう言いながらマイクを突き出してくる芸能
リポーター、それが梨元勝さんだった。全盛期には何十本ものレギュラー番
組を抱え、ちょっとしたタレントよりも売れっ子であった時期もある。昭和
・平成時代に席巻した芸能リポーターの草分け的存在で、現在も活躍してい
る「梨元学校」出身のリポーターも少なくない。その梨元さんがテレビ局を
干された本当の理由をご存じだろうか?
約25年前、彼の真の戦いはジャニーズ事務所とそれで始まった。筆者がニ
ューヨークタイムズで働いていた頃、梨元さんに数回インタビューした。画
面の中のイケイケの姿と違って、周囲に気配りする繊細な心の持ち主だった。
隔靴掻痒の感のあるテレビ局のジャニーズ報道の中、それでも批判の炎は
消えそうにもない。すべてが後手後手、ジャニーズ事務所のみならず、コメ
ンテーターや評論家、ジャーナリス
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上杉隆の「ニッポンの問題点」 『【AI記者®リポート】ジャニーズ帝国に逆らったジャーナリストたちの末路』
2000年1月30日付けの『ニューヨークタイムズ』の記事は、前年の1999年秋、
『週刊文春』の松井清人編集長、木俣正剛デスク、島田真記者が、NYTの上杉
隆記者への依頼によって取材が開始されました。この取材は、ジャニーズ事
務所の喜多川氏に関する一連の疑惑を中心に進められ、翌年1月、ピュリッツ
ァー賞受賞者のカルビン・シムズ東京特派員によって、最初の記事が発表さ
れました。
ニューヨークタイムズ紙の記事によれば、喜多川氏は新聞、雑誌、テレビ番
組の内容を厳しく管理しており、逆らう報道機関はほとんど存在しなかった
とされています。とくに、芸能リポーターの梨元勝氏は「もしテレビ局がジ
ャニーズ事務所の意向に従わなければ、人気スターはすべて降板し、バラエ
ティ番組もタレントのインタビューができなくなり、視聴率は急降下するで
しょう」と述べています。これは、テレビ局がジャニーズ事務所の意向に従
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上杉隆の「ニッポンの問題点」 『【AI記者翻訳】2000年ジャニーズ問題。ニューヨークタイムズ記事(文:カルビン・シムズ 取材:上杉隆)』
Vol.639
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上杉隆の「ニッポンの問題点」
『【AI記者翻訳】2000年ジャニーズ問題。ニューヨークタイムズ記事
(文:カルビン・シムズ 取材:上杉隆)』━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
2000年1月30日付けの『ニューヨークタイムズ』紙の翻訳を特別に掲載します。
1999年秋、『週刊文春』の松井清人編集長、木俣正剛デスク、島田真記者
(いずれも当時)と上杉隆による、予備取材と調査を経て、ニューヨークタ
イムズの取材が始まりました。ニコラス・クリストフ支局長は帰国が決まっ
ていたため、着任したばかりのカルビン・シムズ特派員と上杉隆とT女史の三
人でチームを結成し、早速取材を開始しました。シムズ特派員は日本語を話
せなかったため、インタビューと取材は主に上杉が担当しました。
当時、
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