少年は寂しかった。
梅津瑞樹オフィシャルファンクラブ「梅津の潜む穴」
少年は寂しかった。
「イメージの犬」【梅津瑞樹】
少年は寂しかった。
何故ならば、彼に兄弟はいなかったし、学校の友人が放課後グラウンドを駆けずり回る頃、彼は一人お受験の為に駅の向こう側にある塾に通わなければならなかったからである。彼は両親からそこそこの期待を寄せられているのを敏感に感じとりはしたが、いつしかそれはしがらみとなって彼をそこそこ苦しめた。勉強は嫌いではなかったが、それでも友達との時間は何ものにも変え難かったのだ。彼は幼いながらも、友人関係においてその繋がりを強固なものとする方法の一つは何事かを共有することだと知っていたし、何よりそうして共有したものには鮮度があり、また足が早いということに焦りもした。
塾から帰る頃には日が沈み、町はその姿を変えて待ち構えている。塾のある路地には妖しげなドレスを身に纏った女性が立ち並んでいて、少年は何だか目のやり場に困って顔を伏せ、地面にこびりついたガムを数えて歩いたものだった。
路地を抜けると駅
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コメント
コメントを書くこんばんは瑞樹さん。
わんことお揃いのパーカーいいですね。
私は最近つるすべふかな胴の長い黒にゃんこ(ぬいぐるみクッション)をお迎えしてもふもふしてます。
イラストですが犬というよりムー○ンに似てるような気がするのは私だけでしょうか?
不思議な犬はかわらず瑞樹さんのそばにいるんだと思います。鮮明さを失うのは以前より瑞樹さんの世界が広がりやることが増え、大事な仲間も増えてきたからなのかも…、と勝手な憶測すみません。
ちなみに兄弟がいても場合によっては寂しさはかわりません、兄妹がいるからこその寂しさは苦痛で悲しいです。
それでは次の放送楽しみにしてます。
例えば小説や詩、散文などとりあえず創作を行う際に完全なるフィクションで書くタイプとノンフィクションまでとはいかないが自分自身を作品に投影するタイプがいる。
私は圧倒的後者だ。
小説よりも詩を書くことの方が多いが、二十歳くらいまでは自分の過去の恋愛体験を洗いざらい作品にしていた。
二十歳を過ぎた頃からはフィクションとノンフィクションを織り交ぜた作品を書いたが、昨年までの影響か、同級生たちには全て私の実体験のように思われてしまった。
自分の人生を作品にすることが出来る豊かな想像力は今はもうほとんどない。
思いついてもそれは爆発的でもはや狂気に近い愛情やそれに伴う嫉妬くらい。
あんなに純真無垢だった私はどこにいったのだろうと自分でも分からなくなる。
二十一歳のある日、私はこれまでの人生で経験したことのないほどの鮮烈な恋をした。そしてそれは私の創作活動へ大きな影響をもたらす。
「芸術家は愛を知ると死ぬ」
私は詩が書けなくなった。
いや、書けるのだがどれもありきたりで熱意のないただの文字の羅列。
誰にでも書ける詩に成り果ててしまったのだ。
この恋を知り私は大人になったが今までのとは違う辛いだけではないこの甘い身の疼きと熱に脳内は侵され、ただの惚気ポエマーへと堕落した。
あれは私の人生最大の汚点だ。
愛を知ることは人間としてとても満たされるが、創作者としてはまるで羽のない天使、牙の抜けたライオン同然だった。
そんな私がまた、様々な感情を抱えて新しい詩を書けるようになったのは…また、別のお話。
今週もブロマガ更新ありがとうございます!
少年が足を踏み入れた異世界のような夜の街、漠然とした恐ろしさを感じる住宅街、少年が現実と空想の入り混じった帰路を辿る空気感がありありと伝わってきて
少年と犬が並んで歩く後ろ姿がとても自然に想像できました。
少年と犬はどんな話をしたのでしょうか。
成長とともに愛犬の姿が記憶から薄れていく寂しさもありますが、じんわりと心が温まる、短編集のお気に入りのページを開いたような素敵なお話でした。
そして犬くんとのお揃いコーデ写真可愛いです!かわいいを作る天才ですね…!
小説を読んでるみたいで楽しかったです!小学生の時ってなんであんなに想像力豊かなんだろうってたまに羨ましくなります(笑)いつぞやのわんちゃんもお元気そうでなによりです!明後日の生放送楽しみにしていますね(。ì _ í。)
梅津くん、おはようございます。
昨日からワクワクを求めて何度も何度もブロマガ読み直してます。情景が浮かんで来て、なんだか自分の幼少期に重ねて懐かしく思っております。
父親も会社に勤め、母親は実家の家業を手伝い、1人の時間が多かった私にも間違いなく私にしかわからない友人がいた事を思い出して、とても心地が良い様な寂しい様な不思議な気持ちです。
そしてわんちゃんとペアルック凄く可愛いです!
自粛生活も1ヶ月を越えて、不自由な事は多少ありますが家に篭る事が全く苦痛ではなくなって来た事に危機感を感じ始めたので今日は散歩にでも行こうと思います。とにかく今は15日の配信を楽しみにしております。元気な姿でお会いできますように!
梅津さん、こんばんは。
ブロマガの更新、楽しみに待っていました。
小説の一頁を読んでいるような、懐かしく少し切ない気持ちになりました。
想像の中であっても自分の理解者である友人がいるってとても素敵なことですね。
心が弱ったときにそばに来て励ましてくれたり…
そんな存在が今でも側にいて梅津さんを見守ってくれているのですね。
とてもかわいい、頼りになるワンちゃんで羨ましいです(^_^)
ふと頭の中に文章に書かれているイメージが浮かんできて、こんな感じだったのかなと想像することができました。そして自分の小学生時代となんだか似ているなと感じ(恐れ多いですが)、こんなこともあったなと思い出していました。私の場合、塾以外の習い事でしたが。
文中に出てきたわんちゃん。某SNSにあげられていたぬいぐるみを思い出して「あ!」と思いましたが、最後のお写真を見てこれまた「あ!!」と思いました。仲良しそうなお写真で癒されました。
梅津さんこんばんは
今回のブロマガは小説を読んでるみたいで、「星新一のショートショートならぬ、梅津瑞樹のショートショートだ‼︎」と思いながら読ませて頂きました。
スッと内容が入ってきて楽しかったです。
次回更新、ニコ生も楽しみにしてますね‼︎
梅津さんこんばんは。お揃いコーデ、絵になりますね。
ちょっぴり切ない情景が映画のように頭の中で再生されました。
幼少時の底知れない想像力や妄想力って面白いですね。(当事者にとってはそんな悠長なことではないと思いますが)
いつまでも持っておきたいものです。
梅津さんこんばんは
小説…と思いきや??という内容に引き込まれました。
幼い頃から習い事をいくつもしており毎日何かしらのお稽古がついて回って土曜日日曜日くらいしか友人と遊べなかったのがとても寂しかったのを覚えております。その時の楽しみや遊びはその時にしかできないんですよね。習い事も今の自分に活かされているはいるのですが…無い物ねだりでしょうか。恥ずかしながら、習い事の帰りには自分を主人公とした頭の中で物語を作って楽しんでいました。
今はなきゴールデンレトリバーの穴を埋めてくれるわんちゃん…落ち着いたら犬を買ってもいいかもしれませんね。