• 狩りは戦う前から始まっている

    2019-06-26 22:1414時間前
    ある眠れない日の夜中2時に殴り書いたものです、推敲なんて勿論してません
    いつもゆかりねっとで通話しながらプレイしている実在のフレをイメージしてます
    時期としては、だいたい歴戦古龍を狩り始めたくらいのつもりです
    なお、笛以外はエアプです
    笛に関する注釈は山ほどありますが、めんどくさいので割愛です




    狩りは戦う前から始まっている
    それはどんな武器を使うハンターでも同じ事が言えるだろう
    目当ての龍の弱点を調べ、適した属性の武器を選び、装備を整え、狩りに使う道具や弾を揃える
    腕に自信のあるハンターでも準備を怠ったりはしない、むしろ熟練の猛者ほど用意周到になるものだ

    私は今回のターゲットを確認しながら、最適な狩猟笛を選んでいた
    鋼龍クシャルダオラ、クエストボードにはその名が貼られている
    「えー、私クシャルやだぁ」
    椅子に座って足をぶらぶら振りながら頰を膨らませているあかりは、弓使いだ
    クシャルダオラが身に纏う風は、矢を弾く
    頭や尻尾などの末端部分を正確に狙う技術を要求される事になるのは、確かに気の毒かもしれない
    矢が弾かれれば瓶も無駄になる、そのコストを支払っているのも彼女自身なのだ
    「まぁまぁ、あかりちゃんの分は私がカバーしますわ」
    東北イタコ、ガンランスやチャージアックスといった爆発機構を持つ武器を主に使い、その攻撃はどんなに硬い相手にも問答無用で通る
    彼女自身の実力もあり私達の中では最も火力がある、頼れる姐御だ
    正直、私なんかでは足手纏いじゃないかと思う事もある
    「ゆかりさん、私はどれ持っていけばいいですか」
    その妹、ずん子は割と何でも使うオールラウンダーだ
    籠手に空いた穴に鼓笛珠を嵌め込んでいるのを見るに、今日は狩猟笛の気分らしい
    笛使いは集まれば集まるほど強いが、複数が同じ笛を使ってはいけない
    何故なら1つの笛で演奏できる旋律には限りがあり、異なる笛を使えば互いの穴を埋める事ができる一方、同じ笛を使っても1人で演奏する時以上の効果は得られないからだ
    そこで、ずん子は私に意見を求めてきた

    私は2つの笛を思い浮かべた
    1つはゼノ・マナシーナ、クシャルダオラと戦うならこの笛は定番だ
    龍属性に龍封力は勿論だが、特筆すべきは旋律効果「風圧完全無効」
    これは通常の風圧無効では防げない、クシャルダオラの龍風圧を無視する事ができる旋律だ
    加えて攻撃力と防御力を同時に強化する旋律も備えている、全体的に高水準の笛である
    もう1つは、寂滅の一節。こちらも龍属性で龍封力を持っている
    笛使いが2人居るなら、片方はこれを担ぐのが強い
    会心率UPの旋律は効果量が小さく攻撃力UPと比べて火力への貢献度が低いため軽視されるが、他に攻撃力UPを吹く者が居るならその限りではない
    1人では攻撃力UPで可能な範囲まで「しか」火力を伸ばせないが、会心率UPを吹く者が居ればそこから「更に」伸びるのだ
    加えて、この笛にはもう1つ武器がある。「耳栓」だ
    古龍の咆哮ともなると防ぐ事のできる笛はそう多くない、この笛はそれが可能な限られた笛の1つである

    ゼノ・マナシーナと寂滅の一節、龍風圧と咆哮、攻撃力と会心率
    この2つの笛が揃えば今回の狩りは快適に進められる事が保証される
    さて、問題はどちらを私が持ち、どちらをずん子に持ってもらうかだ
    私はあかりとイタコさんの方をチラりと見た
    あかりの弓は常に軽快なステップを踏み続ける武器だが、それは常にスタミナを消費し続ける行為だ
    イタコさんは今回ガンランスで行くらしい
    ガンランスのフットワークはお世辞にも軽いとは言えず、攻撃を避けるのではなく巨大な盾で受けて身を守る
    これにもスタミナが要るし、もし連続で攻撃を受けるような事があれば想定外の量を削られる
    さて、実はゼノ・マナシーナにはもう1つ強力な旋律がある
    それは狩猟笛にとっては不要なものだが、この2人にとっては有用だ
    そのものズバリ、「スタミナ消費軽減」
    私は狩猟笛の扱いに関してはずん子より1枚上手の自信があった
    ならば維持するべき旋律の種類が多く、責任の重い方を私が担当すべきだろう
    私は視線をずん子の方に移し、答えた


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  • 【捧げ物】月兎の街づくりクラフト 第六話より

    2019-05-23 22:07
    先日、拙作「深淵の王と三条の魔術」に、恐れ多くもVOICEROID実況者のみら様から支援絵を頂きました。
    以下はそのお礼にと思い拙くも執筆した、みら様の「月兎の街づくりクラフト」への支援SSになります。
    私が勝手に書いたものですので、以下の内容と「月兎の街づくりクラフト」は直接の関係はありません。
    「この作品はフィクションです。実在の人物・団体とは~」というやつです。
    僅かにですが流血等の表現がありますので、苦手な方はご注意ください。
    なお、ヴィンディケーター視点になりますので、動画のゆかりさんが敵側に立っています。それでも宜しければどうぞ↓






    「村人どもは恐るるに足らん。女だ、あの女を狙え!」
    旗を掲げて手下のピリジャー達に怒鳴った。
    俺はヴィンディケーターと呼ばれている、村を追放されたはぐれ者の1人だ。
    先日、俺達のリーダー…兄貴が、1人の女にやられた。
    忌々しいあの村に最近やってきたという、目障りな女だ。
    俺達は今、兄貴の仇を討つため、入念な準備をして村への襲撃を決行している。
    襲撃は数回に分けて行う。波状攻撃でアイアンゴーレムを排除しつつ女を疲弊させ、最後にラヴェジャーを投入して押し潰す算段だ。
    その第一攻撃を俺と、志願した勇敢な手下達が担当する。
    俺は旗を背負い金具で留め直すと、この日のために磨いてきた鉄斧を握り締め、手下達が放つクロスボウの矢の中、女に突進した。
    命は惜しくなかった。

    「よくも…兄貴を!」
    矢を防ぐために女が構えていた盾の側面から攻撃するため、斧を垂直ではなく袈裟懸けに振り下ろす。
    入った、が、浅い。俺の斧は女の肩を掠めただけだ。
    直後、俺の腹部に熱く冷たい、矛盾した感覚が刻まれる。
    女の反撃だ。1度、2度、3度と鉄の剣が振るわれる度に、赤い飛沫が舞うのが見えた。
    しかし、兄貴の受けた痛みはこんなものではなかった筈だ。俺は下唇を噛み締め、斧を握り直す。
    その時だった。女の視線は俺から外れ、俺の後方を見ていた。
    背後からは矢の風切り音と、村人の間抜けな声が聞こえている。
    どうやら俺の手下が村人の1人を追い立てているのが、女の目に映ったらしい。
    この好機を逃す手は無い。
    「他人の心配を、している場合か!」
    全身全霊で水平に振り抜いた俺の斧は、確かに女の胴を両断した。

    勝った。
    耐え切れず膝を付く。
    あの女さえ居なければ村人は烏合の衆だ。他の者たちで問題無く殲滅出来るだろう。
    いや、アイアンゴーレムが居たか。しかし先に女を始末できた場合、あれにはラヴェジャーをぶつける手筈になっている。
    そのラヴェジャーを含む最終襲撃部隊にウィッチも居た筈だ。ポーションの投与が間に合えば、俺も助かるかもしれない。
    達成感に包まれて親指を立てながら、俺は前に倒れ込んで目を閉じた。


    「おイ、女の死体はドこだ?」
    「ボスだけダ、女は木っ端微塵になっタか」
    「流石新しいボスだゼ、兄貴と互角に喧嘩でキるのはボスだけダったからナ」
    途切れそうな意識の中、手下達の声が聞こえる。
    「やッた、ボスまだ生きてルぞ」
    女の死体が見付からないようだ。木っ端微塵…まではした覚えが無いが、クリーパーでも沸いたのか?
    「よシ、ボスをウィッチの所ニ運ぶンだ」
    だとしたら俺もよく生きていたもんだ。女を倒して直ぐに俺も倒れたから、ほんの数mの所で爆発した事になる。
    「俺がコっちを持つ、お前は足ヲ持て」
    …いや待てよ、おかしい。ならば何故爆発音を聞いていない?
    手下の声が聞こえるのに、クリーパーの爆発が聞こえない訳がない。
    「お、おイ…あレ見ろよ……!」
    手下の1人が慌てた様子で叫んだ。
    重い瞼を無理矢理持ち上げ、霞んだ視界で手下が指差す方を見る。
    そこには―――

    「あノ女、クラフターだ! リスポーンしヤがった!!」
    俺が討った筈の女が、五体満足で立っていた。





    この後、ゆかりさんを完全に撃破するのは不可能と悟ったヴィンディケーター達は作戦を変更し、村人への攻撃を優先して動画のような展開になる…というお話のつもりです。
    お目汚し失礼いたしましたm(__)m

    みら様の動画はこちら


    頂いたイラストはこちら