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すでにご存じの方も多いと思うが、僕は今回、本来はある企画のクラファンの返礼品として用意した自作の漫画冊子を、公式オンラインショップの商品に加えることになった。しかしこの漫画は、元々長野県の飯田市で毎年行われる「丘のまちフェスティバル」というイベントに出店するために描いたものなので、内容に一部、飯田市在住以外の人にはわからない表現があるのでここで補足しておきたい。
「丘のまちフェスティバル」は、地方都市の例にもれず、旧市街地の衰退に悩む飯田市が、市街地活性化のために始めたイベントである。今でこそ、そのポスターにはクオリティの高いアニメイラストが描かれ、コスプレイヤーも多数集結する、すっかりサブカルチャー的な性格を持つ人気イベントになったようだが、僕が参加していた当時の同フェスティバルは、特に明確なコンセプトもない、市民参加型のフリーマーケットのようなものだった。
僕は最初、バンコクで買ってきた衣料品やアクセサリーのお店を出したり、その次はセルビアで買ってきたCDやレコードの音楽のブート盤を自作して無償で頒布したりしていた。ブート盤を無償配布するときは、地元の新聞社の「信州日報」(すでに倒産)に頼んで宣伝記事を作ってもらったり、その辺に宣伝ビラを貼って飯田市役所に剝がせと怒られたりと色々やっていたのだが(昔の話のため、記憶違いでいくつか参加した市主催のイベントを混同しているかもしれません)、だんだん飯田市での生活が金銭面で余裕がなくなってくるにつれ、いよいよ出品する商品もなくなってしまった。

出店した僕のブース。2009年頃。
そこで最後の手段として、自作の漫画をコンビニでコピーしてホチキスで製本し、価格はいくらでもいい、10円でも1円でも、あなたが価格を決めて持って行ってください、という形で配布したのが、『丘のまちの姉妹』である。2010年の話で、当時僕は29歳だった。おそらく30冊くらいは売れたと思うのだが、大体皆10円とか100円で、一人だけ、1000円で買っていってくれたお兄さんがいて、こちらが驚いてしまった。
その「丘のまちフェスティバル」が行われるのが、飯田市の中心部にある「りんご並木通り」という道で、ここに出店を並べて販売するので、漫画の中にも、そんな「りんご並木」を登場させたという次第である。ちなみにこの漫画を売った時、隣のブースで出店していた若い女性が、非常にレベルの高い自作フィギュアを出品していて注目を集めており、単なるコピー刷りの漫画しかなかった僕はとても肩身の狭いをした記憶がある。
その後、漫画家などという無茶な夢と決別せざるを得なくなり、この『丘のまちの姉妹』の原稿も捨ててしまい、僕自身すでに当時のスキャンデータしか持っていないのだが、当時と違い、今はオンデマンド印刷で安く製本できるということで、せっかくなので自分用に1冊保管するつもりで作ってみたものだ。もちろん当時販売したコピー刷りももう手元にないが、あの時、コピー刷り版を購入していただいた方で、果たして今も保管している方などいるのだろうか。
「丘のまちフェスティバル」は、地方都市の例にもれず、旧市街地の衰退に悩む飯田市が、市街地活性化のために始めたイベントである。今でこそ、そのポスターにはクオリティの高いアニメイラストが描かれ、コスプレイヤーも多数集結する、すっかりサブカルチャー的な性格を持つ人気イベントになったようだが、僕が参加していた当時の同フェスティバルは、特に明確なコンセプトもない、市民参加型のフリーマーケットのようなものだった。
僕は最初、バンコクで買ってきた衣料品やアクセサリーのお店を出したり、その次はセルビアで買ってきたCDやレコードの音楽のブート盤を自作して無償で頒布したりしていた。ブート盤を無償配布するときは、地元の新聞社の「信州日報」(すでに倒産)に頼んで宣伝記事を作ってもらったり、その辺に宣伝ビラを貼って飯田市役所に剝がせと怒られたりと色々やっていたのだが(昔の話のため、記憶違いでいくつか参加した市主催のイベントを混同しているかもしれません)、だんだん飯田市での生活が金銭面で余裕がなくなってくるにつれ、いよいよ出品する商品もなくなってしまった。

出店した僕のブース。2009年頃。
そこで最後の手段として、自作の漫画をコンビニでコピーしてホチキスで製本し、価格はいくらでもいい、10円でも1円でも、あなたが価格を決めて持って行ってください、という形で配布したのが、『丘のまちの姉妹』である。2010年の話で、当時僕は29歳だった。おそらく30冊くらいは売れたと思うのだが、大体皆10円とか100円で、一人だけ、1000円で買っていってくれたお兄さんがいて、こちらが驚いてしまった。
その「丘のまちフェスティバル」が行われるのが、飯田市の中心部にある「りんご並木通り」という道で、ここに出店を並べて販売するので、漫画の中にも、そんな「りんご並木」を登場させたという次第である。ちなみにこの漫画を売った時、隣のブースで出店していた若い女性が、非常にレベルの高い自作フィギュアを出品していて注目を集めており、単なるコピー刷りの漫画しかなかった僕はとても肩身の狭いをした記憶がある。
その後、漫画家などという無茶な夢と決別せざるを得なくなり、この『丘のまちの姉妹』の原稿も捨ててしまい、僕自身すでに当時のスキャンデータしか持っていないのだが、当時と違い、今はオンデマンド印刷で安く製本できるということで、せっかくなので自分用に1冊保管するつもりで作ってみたものだ。もちろん当時販売したコピー刷りももう手元にないが、あの時、コピー刷り版を購入していただいた方で、果たして今も保管している方などいるのだろうか。
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