【アイナナMV】「神風動画」流講座レポ
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【アイナナMV】「神風動画」流講座レポ

2016-08-22 01:23
    8月21日 ヒューマンアカデミーにて開催された
    【CGWORLDゼミ】 「神風動画」流公開講座に参加してきました。



    あくまで私用メモとして、MMDer目線の感想を交えて簡単なレポを残します。
    記憶が曖昧な所もありますのでその辺りはご了承下さい。
    (写真は撮影可のスライドのみ掲載してます)

    既にレポを書いてる方がいるので、アイナナファン向けは割愛します。
    こちらは物凄く綺麗にまとめられてるので是非。
    CG WORLD ゼミ 8月21日
    と言うか上をご覧になった後MMDer的目線で補足したい場合のみ見てくださいw

    今回はアイドリッシュセブンのMVの裏話や制作過程のお話について聞きました。
    アイドリッシュセブン『RESTART POiNTER』MV FULL

    参加者は男女比2:8くらいで、年齢層は高校生~3,40代くらいの方まで?
    アイナナ目当てが約半分位でした。

    • まずは自己紹介 

    神風動画 水崎淳平取締役
    デザイナー・演出(MV監督) 仲道える沙さん
    キャラクターモデリング 加藤緑里さん
    アニメーター 清水久美さん

    演出の仲道さんはまだ入社2年半・・・!すごいな・・・。
    MMDer的には「あのかとうさんだ・・・!!」って感じで興奮してましたw

    • 実際にMVを見る

    納品前のVには冒頭のスポットライト音と歓声はなかった。
    納品後にその辺りの音を入れたみたい。
    衣装などの色のバランスで同じ立ちポーズでもカッコ良いとか悪いとかが変わるので
    個々にポーズを変えている。
    黒は背景に沈みやすい。白は目立ちやすい(分かりやすい)。

    • 制作に入る前に

    神風動画の方は以下の4つを準備してクライアントに説明しているそう。
    1. イメージボード
      この時点ではまだ絵コンテはないのでこれで全体像を想像してもらう。
      今回はダンスシーン2枚、料理のシーン1枚
      ダンスシーンは青みがかった感じ、対して料理のシーンは暖色系で。
      そのままピンナップイラストとして世に出せるようなクオリティです。
      絵コンテはそんなに情報を詰められないので、クライアントを安心させるために
      ここで力を入れるよう。
      1枚のイメージボートに複数の情報を入れて表現しているとのこと。

    2. テストモデル
      とりあえず首から上の3Dモデルを作成し、
      ・3Dモデル、
      ・ライン素材(MMDで言うとエッジだけ抽出した感じ?絵で言えば主線)、
      ・仕上げ1(アニメ調のシェーダーかけた感じ)
      ・仕上げ2(種村先生のイラスト調にテクスチャをのせてるのかな?)
      の4種を並べたデータを用意。
      首から上のモデリング期間は2,3日とのこと。
      この時点ではまだ仕上げ方法が決まってないので2種作成。
      正面からの画像見せるだけなので後頭部が出来てない場合も。

    3. 絵コンテ


      この辺りはこちらのレポで。
      1:29辺りの環の台詞が「プリンみたいな島…」って書いてあるのが可愛かったw

      5分のMVを制作するのは難しい、プロでも。どうしても間延びしてしまう。
      やっぱりそうなんだ・・・!
      クライアントに短くするように要求したそう。どうしても5分なら
      幼少期のカットでも入れるしかないんじゃないか…と裏話がw

    4. Vコンテ
      絵コンテをそのまま動画に流し込む。少しカメラワークも入れる。
      ダンスの振付はフル尺あり、7人で踊っている動画もあります。
      振り付け、ダンスはスタイルキューブさんにて作成。
      分かりやすいようにキャラのイメージカラーTシャツ着てました。
      (大和役の人は眼鏡もw)
      ダンスパート部分だけだと振り付けしづらいので使われない所も作ったとのこと。
      Vコンテでは常に左下に写っていてダンスパート以外では暗めになる。
      少し分かりづらかったけど凄くいいダンスだったから動画全部しっかり見たいな~。

    • やっと制作に入ります

    CGモデリング
    モデルに立ち絵と同じポーズをさせることで「ボーンが足りない」とか
    「ここ無理がある」と見て修正していく。
    手のモデリングのみで大体3時間。
    今回はすべてのキャラのモデリングは1から作成している。
    手も流用していない、なのでキャラによって大きさだけじゃなくてゴツゴツ感が違う。
    ポリゴン数がそもそも違う。

    各々の体格差や顔のこだわりは先ほどと同じくこちらのレポでw

    加藤さん曰く「手は顔の次に大事なのでできれば毎回作りたい」とのこと。
    指や手のひらはMMDのようにまっすぐではなく、少し開いた感じでモデリングされてた。
    ボーン入れた後も伸ばしたり広げたりした時に自然だし
    もしもアニメーター(モーション作成班)がうっかりキーを打ち忘れても
    自然な手の広がりだと平気…なので…w


    写真はないので私のMMDモデルで表すとこんな感じでモデリングされてた。

    撮影禁止だったので撮ってないが、モデリングソフト上のお顔は
    顎が下前気味にとんがってた。MMDみたいにリアルシェーダーを使うわけでなければ
    正面だと全く気にならないし、斜め顔の時はある程度顎先が出てると
    手書きっぽくなるからだと思われ。
    カメラの向きで顎がとんがりすぎた場合は、とんがりを抑えるモーフが入ってるので
    それで調整。





    他にもアニメっぽくするように工夫されたモーフが色々あった。
    例としては大和の髪の上部の立ってる部分(トサカ)、
    どの角度でも常に右を向くようにモーフを入れている。



    ナギの髪も、髪のかき上げモーフがあり、右から見た時は左のかき上げた髪を
    下ろすモーフがある。
    これは右から見た時髪の毛が少なく感じる(情報量が少ない)のを防ぐため。
    (ナギの画像は設定画と同時に出ていた為撮影不可)
    ありなっちのキャラデザは特に髪のボリュームが多いから
    アマモデラーとしては大変さがよく分かるわ…。

    クライアントから髪のハイライト(手書きの白い一本毛)を入れて欲しいということで
    しっかり入ってた。社内では「アホ毛」と呼ばれている。
    白い毛1本につきボーンは大体3~4本くらい入ってた。

    三月のワイヤーフレーム&アホ毛のボーン
    当たり前だけどメッシュ割めっちゃ細かいな!

    アニメーション
    全部のボーンが回転だけでなく移動、スケール(大小)ができるので
    手前に見える手を大きくする嘘パースや、
    鼻や口の位置を移動させてアニメ絵っぽくさせることが出来る。
    (カメラ側からだとそれっぽいが顔の正面から見ると福笑いみたいになってる)
    上手く使ってくれる人ばかりだったらMMDでも採用したいけどね…
    顎周り(マウスベースと呼んでた)をまるごと動かすボーンも入ってるとのこと。


    この三月も鼻と口の位置をずらしている。

    MVの1:32辺りも、和泉兄弟のスケールを小さくし、陸の手は大きくしている。
    服や髪はMMDみたいに物理演算で動かすのではなく1fずつ手打ちなので
    襟などにもボーンが仕込まれているそう。細かく動かして布感を表現するため。
    あまりのアニメーションのすごさにてっきりモーションキャプチャーだと思ってたんだけど
    1fずつの手打ちとのこと。しかも7人ともバラバラ、流し込みなし。
    左右非対称だと人間らしいのでそこに気をつける。
    顔のモーフも「右口角上げ」など細かくある。
    顔は下瞼の動きが大事とのこと、喜んでる顔だと必ず下瞼を上げる。
    7人の1シーンに2~3日掛かる(アニメーターが何人関わるかは不明でしたが)。
    ダンスパートの細かい動きはほぼアニメーター任せ。
    一応設定で三月はキビキビ、環はゆったり…等。
    振付のポイントは同時だけどそこまでの速度はバラバラにする。
    タイミングがなるべく一緒にならないようにする。

    フェチズムを追求する
    大和とナギの髪型モーフもこの項で話されたことなんだが先に書いたので、
    既に前の講座で拡散されてる壮五のお尻について言及。


    男性アニメーターが作ったが、あまりにもパンモロすぎる。
    ダンスっぽくない。


    ダンスっぽく修正


    お尻にモーフを入れ、要所要所でおしりを膨らまし
    おしりがチラ見えした時の見栄えを良くする。

    仕上げ
    3Dをセル化する。
    以下に分けて出力したデータをAfter Effectsで合成する。
    ・元のモデル
    ・ラインのみ
    ・ライティング有りのモデル
    (3つくらいライト当ててる、際立ちのために後からも1つ)
    ・3Dの影のみ
    ・手書きの影(嘘影)
    ・手書きのハイライト
    ・髪のみのマスク、肌のみのマスク…などなど
    (この辺大事なのに割と曖昧wだけど水崎取締役が考えたと言われる技術なので
    多分専門書や雑誌に解説があるだろう…)







    最後にアニメっぽくするために、不自然なラインなどはフォトショで1fずつ削除。




    うわぁ…大変…でも手書きで1枚1枚書くよりかはまだマシなんだろう…


    背景と人物の合成
    ダンスパート(1:18~のカット)の背景部分は24コマ/秒で、
    人物も同じく24コマだったけど
    他のシーンと比べてぬるぬるしすぎてるので人物のみを12コマに間引きした。
    しかしそれだと背景に落ちてる影などとズレが生じるので
    ずれた1コマはそのモデルのレイヤー自体を移動して補完している。
    全員が同じタイミングで動くと違和感があるので交互にずらしている。

    という説明はこのインタビュー記事にも書かれていました。
    上リンクの記事もすごくためになったので是非読んでみてください。

    • アイナナMVのまとめ

    水崎取締役より
    手や衣装などのモデルを全員に流用することも出来る。
    モーションも流し込みで作ることも出来る。
    というか予算が少ないとそうせざるを得ない。
    でもやらなかった、やりたくなかった。
    彼ら一人ひとりが生きている、ここに居るのだということを表現したかった。
    なので全てのモデル1から作成、モーションも全員バラバラに手打ち。
    勿論予算が必要で、その見積書をクライアントに出したら返してくれた。
    予算全部使いきった。だからこそ出来た作品。

    まさに社訓の「妥協は死」に相応しいクオリティでした。



    MMDは何年も前からいじってて、モデリングも約10ヶ月ほどやってますが
    3DCGの基礎を殆ど知らなかった(MMDで使用する技術しか知らない)ので
    とても勉強になりました!!
    神風動画の皆様、本当にありがとうございました!!

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