• ふあふわメルフィさんのようなおはなし。

    2018-03-17 23:30

     20杯はなんやかんやありまして、投稿できなかったというか作れなかったのですが、諸般の事情により、ふあふわメルフィさんのお話を書いてました。
     「国語の成績よかったんだから、やれる!やれる!」と修造さんを憑依させ、だましだまし、素人ながらなんやかんやがんばったのですが、締切り5時間前ほどで完成しました。動画作りも文章書くのも「もう後がない!」という状況にならないと作れないようです。かなしい。
     なにごとも余裕をもって生きたいものです。ぷくぷく。
     はじめは動画に使えるようなお話を書いていたのですが、「ふあふわメルフィさん」をまったく知らない人が読んでもわかる内容にしたため、動画のふあメルさんの設定と違う内容になってしまいました。それと文字数制限もあって、ながったらしい設定説明はテンポが悪くなるのでバッサリとカットしました。
     結果、羊さんですらないメルフィさんがふあふわ来てしまいました。
     そのため、動画化はできなかったのですが、貧乏性のためブロマガで公開することにしました。
     動画とは違ったふあメルさんでよろしければ、お読みいただけるとうれしいデス。
     もともと動画にするつもりだったので、メルフィさんとモアさんからお名前と容姿をご拝借させていだだいております。メルさんのパパさんのかにひら様、モアちゃのパパさんのなつゆき様、ありがとうございましたヾ(*´∀`*)ノ


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     ドングリが3つ、コロンと落ちていた。
     ここは森の中にある家なので、家を囲む柵の扉の前にドングリが落ちていても不思議ではなかった……が、真上にある太陽の光をうけてきらきらと光りながら、お行儀よくちょこんと並んで座っていたのを見たメルフィさんは、小さな頭をゆっくりと傾けた。
    「リスさんが落っことしちゃったのかな?」
     ドングリを拾うと扉横にある郵便ポストの上にきれいに並べ、町へ続く道を勢いよく駆け抜けて行った。
     メルフィさんは陽の光にあたると金色に見えるふわふわの短い髪に、真っ白なふわふわなワンピースを着た5歳の小さな女の子で、走ると頭の左右でぴょこぴょこ跳ねて揺れる大きな水色のリボンがとってもお気に入り。おじいさんの作ってくれたお昼ごはんを食べたら、あちこちに遊びに行くのが日課だ。近頃は3日後に行われる、収穫祭の準備を手伝うために連日町へ出かけていた。
     収穫祭は秋になると作物の無事な収穫を祝い、翌年も豊穣の年になるようにと町の聖堂に安置されている月の女神像に祈りを捧げる祭だ。メルフィさんは同じ年頃の子供達と一緒に、祭を彩る花飾りを作っていた。メルフィさんのように町の住民ではない、近隣に住む村々などから手伝いに来ている人々で町は今から大賑わいだ。
     
     貝殻が2つ、コトンと落ちていた。
     ドングリが貝殻に変わっただけで、昨日と同じように柵の扉の前に落ちていた。小石ほどの大きさの真珠貝のような貝殻が、虹色に光りながら並んでいた。
    「鳥さんが落っことしちゃったのかな?」
     ここから海はうんと遠かったので不思議に思ったが、烏の中には光る物が大好きな鳥がいるとおじいさんに教わっていたので、海で貝殻を拾った鳥が巣に運ぶ途中で落としてしまったのだろうと考えた。貝殻を拾うと郵便ポストの上の昨日置いたままのドングリの隣に慎重に並べ、町へ続く道を勢いよく駆け抜けて行った。
     ドングリの落とし主が取りに来ていないことが気になったが、メルフィさんは祭の花飾りをどうしたら上手に作れるようになれるか? ということで頭がいっぱい。おおらかなメルフィさんには細かい作業である飾り作りは苦手のようで、みんなのように上手に作れなかったからだ。昨日から手伝いに参加した、同じ年頃の黒髪の女の子は、初めて作ったというのに、メルフィさんより上手に作ってみせたので、何度作ってもいびつな形になってしまう自分のと比べてしまって、余計に気になってしまったのだ。しかし、メルフィさんは落ち込むことなく、何度も何度も花飾りを作った。次は上手に作れるようになれるかもしれないと思ったから。
     今日こそは上手に作れるかもしれないと期待に胸を膨らませると、足が軽くなったような気がして町へ向かってさらに速度をあげた。

     本が1冊、ドスンと落ちていた。
     ドングリが貝殻に、貝殻が本に変わっただけで、一昨日と昨日と同じように柵の扉の前に落ちていた。本は花の図鑑のようで、メルフィさんの掌3つ分の長さで、指4本分の厚さの大きな本だった。
    「今日も、なにか落ちてる!」
     連日のふしぎな落とし物にメルフィさんは大混乱! どうして毎日お家の前に落とし物が? さすがに、本はリスさんや鳥さんは運べないはず! じゃあ、どうして??
     しかし、今は考えている時間がなかったので、メルフィさんは郵便ポストの取り出し口に本を突っこむと慌てて町へ駆けだした。なぜなら、明日はお祭なので最後の準備をしなくてはならないからだ。
    (そうだ! 今日も落ちてたなら、明日も何か落ちてるかもしれない! 朝からお家の前を見張っていれば、落とし主がわかるかも!)
     メルフィさんは走りながらそう思い、明日の朝のことを考えるとちょっとだけ憂鬱になった。早起きはメルフィさんのもっとも苦手なことだから。
     
     メルフィさんは、柵の扉の裏に座っていた。朝早く起きたので立っていられなかったからだ。前の晩は今日のために、夜ご飯もお風呂も歯磨きもすばやくすませて早く寝たのに、それでも眠たくてこっくりこっくり半分寝ながら見張っていた。
     もうすぐ朝ごはんの時間だし、お昼にはお祭に行かなくちゃいけないし、その前におじいちゃんのお手伝いがあるし……とぼんやり考えていたら意識がふわっ途絶えかけ、慌てて頭を上げると扉にゴツンとぶつけてしまった。その時、「きゃっ!」と小さく驚いた声が近くに聞こえた。
     メルフィさんは、さっきまで半分寝ていたとは思えないすばやさで立ち上がると、扉を開け左右を見回す。正面を向くと地面に白い包み紙が落ちていて、その先の茂みがガサガサと揺れている。メルフィさんは包み紙を拾いつつ、「待ってー! 落とし物よ!」と叫びながら音のするほうへ駆けだした。
     
     メルフィさんは、すぐにふしぎな落とし主を見つけることができた。メルフィさんにとって森の中は馴れた遊び場だから太い木の根がそこら中にはっていて足場が悪くても、器用によけながら駆け抜けることができたので、あっと言う間に追いついてしまったのだ。再び声をかけようと口を大きく開けたその時、ふしぎな落とし主は地面の曲がりくねった木の根に足を取られて、コテンと転んでしまった。
     メルフィさんは、すぐにそばに駆けよると、転んだせいで髪がボサボサになってしまったふしぎな落とし主を助け起こすと、その顔を見てあっと声をあげた。
     そう、ふしぎな落とし主は花飾りを上手に作って見せた、あの黒髪の女の子だったのだ。
    「はい、これ落とし物。あなた最近、わたしのお家の前によく落とし物してるでしょう?」
     メルフィさんは、そう声をかけると、白い包み紙を差し出した。
    「……ううん、それ落とし物じゃないの」
     黒髪の女の子は恥ずかしそうにうつむき、首を左右にふった。
    「えっ! ちがうの? じゃあ、どうしてお家の前に置いたの?」
    「……あのね、贈り物なの。あなたに。」
    「贈り物???」
     意外な答えにメルフィさんは大きな瞳をまんまるにして驚いた。黒髪の女の子は驚くメルフィさんをよそに、小さな声でぽつりぽつり話しはじめた。
     両親の仕事の都合で、町はずれに住むおばあさんの家に預けられたこと。おばあさんはとっても優しくて、よくしてくれているけど、両親に会えない寂しさで、ずっと暗い気持ちでふさぎこんでいたこと。おばあさんに心配をかけたくなくて、はやく元気になりたかったこと。そんな折、おばあさんのおつかいに行った時にメルフィさんを見かけたこと。
    「すごく楽しそうに花飾りを作るあなたを見ていたら、とても気になって。わたしも花飾りを作れば楽しい気持ちになって元気になれるかなと思ったの」
     どんどん消え入りそうな声で、声を絞りだしながら一生懸命話す黒髪の女の子。
    「お家に帰って、おばあさんに話したら、『あのね、モア。あの女の子もお前と同じでご両親がいないんだよ。それにしても、元気そうな様子でなによりだわ』って教えてくれたの。わたしと同じなのにすごく楽しそうにしてるのがふしぎで……。だから、わたしあなたに教えてほしいことがあって、お話してみたかったの。どうして、そんなに楽しそうなのって……。でも、どうやって話しかけていいかわからなくて……。それであなたの気をひきたくて贈り物をしたの。直接わたすの恥ずかしくて、扉の前に置くだけで精いっぱいだったけど……。あなたが欲しそうなものを贈ったのよ」
     それを聞いたメルフィさんは、再びあっと小さな声をあげた。
     そういえば、花飾りが上手に作れなかったので、ドングリや貝殻をつければいびつな形が目立たなくなるだろうか、図鑑を見ながら作ればましな形になるだろうか、水色のリボンを巻けばかわいく見えるようになるだろうか……と作り方を教えてくれた大人達に聞いて周っていたことを思い出した。
     そして、白い包み紙をほどいてみると思った通り、中から水色のリボンが出てきたのだった。
    「ごめんね! わたしてっきり誰かの落とし物だと思って……」
     モアちゃんはぺこりと頭を下げると、
    「ううん。だまって置いたわたしがいけないの……。びっくりさせて、ごめんなさい」と、
    今にも泣き出しそうになり、両手で顔をおおいながら不安げに謝った。
     モアちゃんを見ていたメルフィさんは、両親が馬車の脱輪事故で亡くなったあとの、毎日泣いて過ごした日々を思い出していた。あの時は本当に悲しくて、暗い気持ちになって、ずうっと部屋にこもりきりだったことを……。そして、再び外へ遊びに出かけられるようになるまで、ずうっとおじいさんが側にいてくれて、いつも話しかけてくれたことを……。
     メルフィさんは、顔をおおっていたモアちゃんの両手を包みこむようにそっと握った。そして、思わず顔をあげたモアちゃんに元気いっぱいに笑いかけ、こう言ったのだ。
    「ねぇ、今日はお祭の日だよ。せっかくだから遊びに行こうよ! お昼ごはんを食べたら、またわたしのお家に来てくれる?」
     それを聞いたモアちゃんは、一瞬、顔をぐしゃぐしゃにしてから、おずおずと笑うと大きくうなずいた。
     
     メルフィさんはモアちゃんと約束し、いったん別れると、今日一番の駆け足で家に向かった。モアちゃんがお昼を食べて家に来る前に、ドングリと貝殻をあしらって、水色のリボンをかわいらしく結わいた花飾りを作らなくてはいけないから。

    「モアちゃん喜んでくれるといいな!そうしたら、絶対、にこにこ笑顔になるもの!」



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     ここまで読んでいただいてありがとうございました。

     上のお話と動画で違うところは、
      ・メルフィさんのおじいさんは、動画の開始時点ですでに亡くなっている。(メルさんは
       半分ひとり暮らしです。近くの町に住むマリエルさんの家に泊まったりしてます。朝は
       マリエルさんが来てくれますし、お昼は町を歩いてると当然のように町の人が食べさせ
       てくれています。わぁい)
      ・そもそもメルフィさんには両親がいない。(当然、おじいさんと血のつながりはない)
      ・モアちゃは、メルフィさんのおじいさんの双子の弟に預けられている。(双子の弟はモ
       アちゃの両親の師匠)
      ・メルさんとモアちゃのしゃべりがしっかりしてる!動画だともうちょっと、ぽやーっと   
       した感じのしゃべりかたです。動画セリフないけど。
     とか、そんな感じです。

     以下、駄文です。
     17杯のあと、テンション爆上がりだったときに、メルさんが生まれた時のなんやかんやな動画を作ろうとしたんですが、その後なんやかんやありまして、モチベがダダ下がりになってしまい、なんやかんやでできませんでした。
     ふあメルさんはそもそもセリフのない動画なので、ちょっといつも通りに動画を作るのはむずかしかったためセリフありで作ろうとして、セリフありなら声で活動している方のお力を借りてフルボイス動画作りたい!と思ったのですが……。
     ご協力いただける方たちの募集、口パクをあわせる作業、各キャラの音量調整、製作途中でのセリフ変更不可……などなどあり、実行するにはかなりの熱量がないとできないなぁとあきらめてしまったしだいで。
     そもそも、状況等をキャラにしゃべらせるわけですが、キャラが知りえない以上のことは作中であかせないところもネックでなんだかうまくまとまらず……。
     その後ぼんやり生きていたところ、お風呂場で「櫻井ミッフィー方式(※)にしたらいいじゃん!!」とふあふわ思いついたので、台本と冒頭のシーンが動画化できれば、なんかできそうな気もしないでもないです。
     ※櫻井ミッフィー方式……光に満ちあふれた櫻井孝宏さんがナレーションをするミッフィー
                 のCGアニメのこと。要は絵本の読み聞かせ的な天の声。
     櫻井ミッフィー方式なら、男性、女性、ボイスロイドと募集範囲も広くできそうなので、ご協力していただける方があらわれるかもしれないし、突然ふってわいたような設定説明も涼しい顔でぶっこめるのでご安心!と、よいことを思いつきましたが、ご覧のありさまです。かなしい。いつかできるといいですね。しかし、これ以上がんばってしまうと、チベットスナギツネのような面構えになってしまうので、お察しください。
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