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【相談文】
 寝るべきでなかった相手(例えば友達の彼氏など)と、何かの間違いだったり、その場の酒の勢いなどで寝てしまった場合、最も適切な対処方法はどのようなものになるでしょうか?
 
 はっきりいって、今、ものすごく反省しています。
 
 相手は私のことを気に入ったのか、親しげなLINEが頻繁に飛んできます。
 それについて悪い気はしないのですが、友達に対して悪いと思う人の心はかろうじて残っているので複雑です。 
 
【うしじまの回答】
※今回はゲストの鎌田紘子さん、岡田斗司夫さんを交えての会話形式での回答となります。

うしじま:
 これ、私の意見ですけど。
 相手の男がいいセックスをする人物だったら、セックスする関係を継続した方がいいですよ。
「私は今の関係を崩したくないんだよね。でも○○君の事、すごい気に入っちゃったから、仲良くしたいな」
 これですよ!

 でも、そういうのが通じないような相手。
 「どうして俺と付き合ってくれないの!」とか言い出したら、気が狂い始めてるから。
 そういう時は、「怖くなっちゃった」とか言って、穏便に縁を切ることにしましょう。

岡田:
 これさ、うしじまさんの友達が、うしじまさんの彼氏と寝ちゃった場合はどうなんだろう?

うしじま:
 別れますよ。

岡田:
 その、自分の男と寝ちゃった女友達に関しては、何も思わない?

 たとえば、仮の話として、鎌ちゃんがうしじまさんの彼氏を寝取っちゃった場合。
 彼氏に対しては、さっき言ってたような「そんな汚いチンコを、私に向けるな!」これで済むよ。

 じゃあ、鎌ちゃんに対してはどうなの?

うしじま:
 え?
 メッチャ嫌がらせするに決まってますよ。

岡田:
 あはははは(笑)

うしじま:
 ネットに書きまくる。
 事務所に連絡をする。

鎌田:
 ひいぃ・・・。

岡田:
 鎌ちゃん、大丈夫!
 これ、仮の話だから!

うしじま:
 当たり前じゃないですか。
 「私の男に手を出すっていうのは、どういうことか?」 ということを、イヤというほど思い知らせてやりますよ。

岡田:
 なるほど。

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・・・

うしじま:
 でも、以前、峰なゆかさんと岡田さんと3人で話した時、
 あの時、なゆかさんは「相手の女の顔を大根おろしですり下ろす」って言ってましたよ。

岡田:
 言ってた言ってた。

うしじま:
 そう考えたら、私のほうが断然マイルドじゃないですか。

岡田:
 マイルドだねぇ。

鎌田:
 どういうこと?
 全然わかんない。そういう感覚。

うしじま:
 マジっすか?

岡田:
 じゃあ逆に、鎌ちゃんに彼氏がいたとして、それをうしじまさんに寝取られたと。
 その時の彼氏に対する態度と、うしじまさんに対する態度をシミュレーションしてみるとどうなると思う?

うしじま:
 そう!
 鎌ちゃん、どうすると思う?
 ・・・もちろん仮説だけど。

鎌田:
 「あぁ、そうなんだぁ」って感じなのかなぁ。

うしじま:
 マジ!?
 ドライだなぁ。

岡田:
 慰謝料として200万請求したりしない?

鎌田:
 請求しないと思いますよ。

 だってね?
 相手はさ、その女の人が好きでそうしたわけだからさ。
 そこはなんか、「別に責める必要ないなぁ」って。

岡田:
 じゃあ、彼氏との関係は変わらない?
 関係と言うか・・・まあ、鎌ちゃんは、そういう関係に名前を付けないって言ってたけども。
 距離感は変わらない?

鎌田:
 いや、私にはずっと彼氏とかいないんですけど。
 でも、変わらないと思う。なんにも。

岡田:
 うしじまさんに対しての距離感も変わらない?

鎌田:
 変わらないと思う。

うしじま:
 変わってるねえ。
 私、即効で縁切るけどね。

鎌田:
 本当!?
 そういう感じ!?

うしじま:
 即効で縁切るし、もう、めっちゃネットに書き散らすし。

鎌田:
 そっち系?
 そうなんですか?

うしじま:
 うん。すぐ書くよ!

 本名書いて、住所書いて、生年月日書いて。
 もう、メチャクチャやるよ。

 まとめ作って写真貼って。
 自宅までの経路撮りに行って・・・

鎌田:
 なんでだろうなぁ。


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イラスト:温井裕子

・・・

岡田:
 じゃあ、この相談を送ってきた人の場合。
 寝ちゃった男の彼女である自分の友だちが、鎌ちゃんタイプなのか、うしじまさんタイプなのかで、全然違うよね。

鎌田:
 でも私、すげぇ許せないことはあるんですよ。

岡田:
 許せないことはあるんだ。

鎌田:
 例えば、私に彼氏とかがいたとするじゃないですか。

 まあ、いないですけど。一生。
 仮にいたとしたとして。

 なんか、向こうから、すごいね、接してきたみたいな。
 それは、イヤだ。

岡田:
 ん? どういうこと?

うしじま:
 ええと、「向こうから言い寄られて、こちらがOKして付き合った場合は、許せない」ってことですか?

鎌田:
 うん。

うしじま:
 でも、どっちにしろ同じじゃね?
 こっちから行こうが、向こうから来ようが。

鎌田:
 同じかなぁ?

岡田:
 うーん。
 つまり、自分から「好きだ」といって彼氏と付き合った場合
 付き合ってる最中に、その彼氏が別の女の子に対して「あっ、俺この女好きだ!」と思って、彼氏の気持ちが動いてヤったとしたら、
 それは「仕方ない」んだけども。

 なんか、向こうの方から一方的に好かれて付き合った場合
 その男がよその女に対して「あ、ヤれるんだからヤっちゃおう!」みたいな感じでヤったんだったら
 「私との関係もそうだったのか?」ってことになっちゃうわけだよな。

うしじま:
 ああ、そういう意味ね。
 へー。私は結果しか見ないからさぁ。

岡田:
 あはは(笑)
 うん、そうだね。

 うしじまさんなんか、あれだよね。
 エグい弁護士みたいな話し方をするよね。

うしじま:
 マジで、どっちが言い寄ったなんて関係ないよね。
 セックスしたという時点で、もう、ないよね。

鎌田:
 そんなん、どうでもよくないですか?

岡田:
 行為とか実行を重視するのか、気持ちを重視するかの差だよね。

 鎌ちゃんは、気持ちの問題をすごく言ってる。
 だから、付き合ってる彼氏が相手の女に恋愛感情があっても、私に対する恋愛感情とが、両立しているのならいいんだけども
 「恋愛感情も無しにヤれるからやっちゃった」って場合は許せんってことでしょ?

鎌田:
 うーん。

うしじま:
 え? マジ!?
 まぁ、私はどっちであろうが許さんけど。

岡田:
 あははは(笑)

鎌田:
 なるほど。
 なんか難しいな。

うしじま:
 でも、恋愛感情があっての方が許せないね。
 恋愛感情があってヤッたんだったら、より苛烈に責めるだろうね。

鎌田:
 でも、なんだろう。
 たとえば、友達とか恋愛関係の話じゃなくても、好きな人とその時一緒にいるっていうのがいいんじゃねぇかって。

うしじま:
 はー、ちゃんとしてんなぁ。

鎌田:
 えー!? どこがですか?

うしじま:
 だって私、もう、すぐ怒って縁切ったりとかするもん。

鎌田:
 ・・・ああ、なるほど。

・・・

うしじま:
 岡田さんはこれ、どう思います?

岡田:
 これ、別に「友達に対して悪い」という以外は、この人は心の中にマイナスは全然ないよね。

 「はっきり言って、今、ものすごく反省しています」ってあったけども
 同時に「親しげなLINEが頻繁に飛んできて、悪い気はしない」わけだからさ。

 要するに、「反省する」っていう重石を置くことで、「悪い事した」っていうのをチャラにしようとしてるわけでしょ?
 だからもう、この人は実はそんなに反省してないの。

「“反省する”っていう気持ちが、私にはあるよ」
「だからLINEがいっぱい来て“嬉しい”っていう、この気持ちっていうのは相殺されるんだ」

 本当はこの人、この浮気がちょっと楽しいの。
 でも、友達に対して悪いと思う心はかろうじて残っている
 だから、これたぶん、恋愛相談じゃなくて友達問題なんだ。

うしじま:
 違うでしょう。